MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.09 7月7日 ドイツ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第9戦ドイツGP
■開催日:2024年7月5日(金)プラクティス
■開催地:ザクセンリンク/ドイツ(3.671km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:18度 ■路面温度:26度
REPORT
クアルタラロは14番手、代役参戦のガードナーは20番手
寒さと風に見舞われたウイーク初日、Monster Energy Yamaha MotoGPは苦戦を強いられた。F・クアルタラロはプラクティスで懸命にプッシュするも14番手、負傷欠場のA・リンスに代わって出場したR・ガードナーは20番手で終え、2日目はともにQ1に臨むこととなった。
プラクティス(PR)は開始から22分後にはレッドフラッグが出されて中断となるなど、予想外の寒さのなかで転倒者が続出。コースレイアウトの特質上、少ない右コーナーではより一層の注意が必要とされた。午前中のフリープラクティス第1セッション(FP1)を順調に終え、準備を整えてPRに臨んだクアルタラロはトップ10を目指して懸命に攻め続けたが、熾烈な競り合いのなかで思うように順位を上げることができなかった。再開後の残り約20分でも何度もアタックを試み、全30ラップ中29ラップ目に1分20秒407を記録してトップに0.785秒差まで迫るも14番手に留まった。
一方のガードナーはYZR-M1のライディングに意欲的に臨み、FP1の45分間はおもにマシンに慣れることに時間を割いた。チームのためにできるだけ多くのデータを収集することを最大の目標とし、多くの周回を重ねるなかで1分22秒969を記録。ウイーク最初のセッションを22番手で終えた。午後からのPRではタイム短縮を目指したが、セッション終盤になって第13コーナーで転倒。幸い怪我はなかったものの、タイムアタックはここで終了となってしまった。全27ラップ中23ラップ目に記録した1分21秒405がベストタイムとなり、トップから1.783秒差の20番手で終えている。
PRACTICE RESULT
COMMENT
Practice
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談(14番手/1分20秒407)
「とても風が強い日でした。これほど多くの転倒車が出たのは、それが原因だったと思います。でも気温の低さは私たちが抱えている問題とは関係がありません。ここで苦戦することは初めから予想できたのですが、思っていたのとは違う部分で悩まされています。だから難しいのです。最終的にはわずか0.1秒差でQ2に届かず、非常に悔しいです。でもここは短いコースなので、コンマ1秒はやはり大きな差だと考えるのが適切でしょう。今日は他のライダーの後ろについて行って比較するチャンスもあり、これはヤマハにとって重要な情報になりました。あとはポテンシャルを最大限まで引き出せるよう頑張るだけです」
R・ガードナー選手談(20番手/1分21秒405)
「ミシュラン・タイヤとマシンに適応するのに、初めは少し手間取りました。プラクティスの前にはデータを確認し、電子制御システムの調整なども行ってライディングの向上に努めましたが、実際のところは、それほどひどい状態でもありませんでした。このマシンで2時間走っただけにしては差は大きくなく、決して最悪というほどではないと思っています。ただ最後の転倒は残念です。あれがなければ、そして1ラップを完璧に走れていれば1分20秒9くらいまでは短縮できたかもしれません。あのときはコーナーで少し熱くなり過ぎ、スリップストリームでフロントをロックさせてブレーキングの早い段階で転倒してしまいました。予想外でした。小指が一瞬、ハンドルバーの下に挟まれて皮が剥けてしまいましたが、それ以外は大丈夫そうです。今回、ポイント獲得を目標にするのは少し難しいかもしれません。誰かとバトルし、いい戦いをしてレースをエンジョイできれば、それが最も重要です」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)談
「非常に難しいコンディションでした。気温が低く強風もあり、もともと左コーナーばかりが連続するこのコースではタイヤの右側を温め、さらにそれを適切な温度に保つことがとても難しい状態でした。そのため今日は、多くのライダーが転倒してしまいました。私たちはトップ10を目指し、ファビオ(クアルタラロ)も何度もアタックを試みましたが、全員のタイムが接近していて順位を上げるのは簡単ではありませんでした。短いコースではコンマ数秒が大きな差を生んでしまいます。また依然として課題が残っているので、さらに作業が必要です。一方のレミー(ガードナー)は、最後に転倒はありましたが、初日としてとてもいい仕事をしています。急遽、抜擢され、これほど短期間のうちにMotoGPライダーの代役を務めるのは簡単ではありません。このような限定的な仕事は大きなプレッシャーですが、それをしっかりこなしています。彼にとってはチームもマシンも初めてですが、初日から良いタイムが出ていて驚かされました。大きな怪我がなくて本当に良かったです。明日以降もともに仕事ができることが楽しみです。できるだけ多くのデータ収集を目指します」