本文へ進みます
サイト内検索

MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.03 4月18日 ポルトガル

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第3戦ポルトガルGP
■開催日:2021年4月18日(日)決勝結果
■開催地:ポルティマオ/ポルトガル(4.684km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:25度 ■路面温度:41度
■PP:F・クアルタラロ(1分38秒862/ヤマハ)
■FP:A・リンス(1分39秒450/スズキ)

REPORT

クアルタラロが欧州ラウンドの初戦を独走で勝利しヤマハ開幕3連勝

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロが圧倒的な強さで2連勝を果たし、同チームが開幕から3戦3勝を達成した。M・ビニャーレスは序盤で最後尾まで後退したあと11位へ上げてチェッカーを受け、貴重なポイントを獲得した。PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・モルビデリは4位を獲得。V・ロッシは15ラップ目に転倒リタイアとなった。

クアルタラロが2連勝達成、ビニャーレスは11位

クアルタラロはポールポジションからスタート後、第1コーナーへ飛び込むまでに6番手まで後退。そのままトップ3台が抜け出そうとする中で早々にアクションを起こし、一気にペースを上げて差を縮めていった。2ラップ目にはM・マルケス(ホンダ)とJ・ミラー(ドゥカティ)をパスして4番手。さらにトップグループに近づき、J・ミル(スズキ)を抜き去り3番手まで浮上した。

6ラップ目にはJ・ザルコ(ドゥカティ)をとらえると、そのあとはA・リンス(スズキ)との一騎打ち。クアルタラロは8ラップ目でトップに立ち、そのままさらにペースを上げて逃げ切りを図る。しかしリンスも懸命に追いすがり激しいバトルが続いたが、この日のクアルタラロのハイペースを抑えることはできず残り7ラップで転倒した。クアルタラロは4.809秒の大差をつけてトップでゴールし、ドーハGPから2連勝を達成するとともに、ヤマハにとって開幕以来の3連勝とした。

一方のビニャーレスは1ラップ目を終えた時点で20番手。さらに3ラップ目には最後尾まで後退し、厳しい展開を強いられた。

それでも決してあきらめずにプッシュし続けるうち、前方で多くの転倒があったこともあり少しずつ順位を上げてゆく。またレース中盤からはリズムも良くなり、残り9ラップの時点で14番手まで挽回。続いて3台のグループに追いつきL・マリーニ(ドゥカティ)をとらえると、そのあとさらに2台の転倒があり、ついには11番手に浮上した。ビニャーレスはその後も追撃の手を緩めることはなく、最後までトップ10を目指すも、わずか0.085秒届かず11位でチェッカー。トップとの差は23.761秒だった。

この結果、クアルタラロは合計61ポイントでランキングトップ。ビニャーレスもダメージを最小限にとどめ、合計41ポイントのランキング3位につけている。ヤマハは3連勝により75ポイントを獲得してコンストラクターズ・ランキングでトップ。Monster Energy Yamaha MotoGPも合計102ポイントでトップをキープしている。

PETRONAS Yamaha SRTのモルビデリが4位獲得

モルビデリはスタートで出遅れ、オープニングラップ終了時点で8番手。すぐさま挽回を開始し、リズムをつかむと7ラップまでに5番手へ浮上した。路面温度が42度に達するなかリアタイヤのハードコンパウンドが功を奏し、ペースを維持して20ラップ目には4番手に浮上。さらに終盤では表彰台を目指したが届かず、そのまま4位でチェッカーを受けた。

一方のロッシはグリッド17番手からポジションを維持してスタート。3ラップ終了時点までに15番手に上がると、順調にリズムをつかんで少しずつ順位を挽回していった。レース中盤を迎えて12番手まで浮上し、さらにペースを上げていたが、15ラップ目の第11コーナーで転倒。ポテンシャルを発揮しきれないままリタイアとなった。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP

F・クアルタラロ選手談(優勝)

「今の私は自信に満ち溢れているように感じます。このような状態を取り戻せたことはとても重要です。前回ドーハで得た自信と同じものを、今日も感じることができました。私たちは今、勝つために何が必要かということがわかっています。フロントのフィーリングが良ければハイペースで走ることができるのです。今日は自分のライディングだけに集中し、素晴らしいペースが出ていました。自分でも驚くほどです! また後ろに迫るリンスのプレッシャーも感じていて何とか振り切ろうと頑張っていたのですが、そうするうちに彼のほうがミスをしました。そのあとは少し楽になり、バニャイアとの差をさらに広げることもできました。この3日間、私たちはとても素晴らしい仕事ができたと思っています。昨日は全セッションでトップ、今日も優勝することができ、2日後の私の誕生日を祝うための最上のプレゼントにもなりました。すべてはチームのおかげ。心から感謝しています。次は大好きなコースのひとつ、ヘレスへ向かいます。待ちきれない気持ちです」

M・ビニャーレス選手談(11位)

「今も原因はわかっていません。ただ何かが間違っていたのです。とにかくペースが遅く、どうすることもできませんでした。このような結果はまったく想像していなかったので非常に残念です。カタールで優勝し、今回も初日はトップだったのに、決勝で10位以内に入れないなんて、とても考えられないことでした。しかし浮き沈みは誰にでもあるもの。それが人生というものでしょう。これから状況を分析していきます。もっと安定した成績をあげるために、何かを変更しなければならないことは間違いありません。次は相性の良いヘレスなので、今日のことは忘れて集中したいと思っています」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「このサーキットに到着した時点では、決して自信にあふれていたわけではありませんでした。去年のことが記憶に残っていて、不安を払しょくしきれなかったのです。しかし今日のクアルタラロ選手のスピードと技術を見て安心することができました。クアルタラロ選手もまた、YZR-M1を信頼できたからこそ、このように気持ちを落ち着けて走れるようになったのです。6番手から見事な走りで挽回。そしてトップに立ってからも後方からのプレッシャーに負けませんでした。彼にはそれだけの自信があったのです。この優勝は、彼自身はもちろんですが、私たちチームと日本にいるヤマハのエンジニアたちにとっても本当にうれしいものになりました。昨年11月以来、ここまではとても長い道のりでしたからね。
しかしチームとしては、もう一方で非常に残念なこともありました。ビニャーレス選手は序盤から自信を失っていましたが、それでもダメージを最小限に抑える努力をしてくれました。最後までプッシュし続けるうち、多くの転倒車が出たことで貴重な5ポイントを獲得しています。彼が自信を持って走れなかった理由が何だったのか、これからしっかり分析し、次回のヘレスに備えます」

PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team

F・モルビデリ選手談(4位)

「4位を獲得し、素晴らしい週末になりました。レース序盤から自分の走りができていたので、少しずつ順位を上げて上位のバトルに加わり、最後は表彰台を狙うところまでいきました。これには自分でも驚いたほどで、大きな成果を誇りに思います。結局、わずかに届きませんでしたが、今日の4位にはとても満足しています。カタールの2戦は本当に苦しみました。でもここでエネルギーを注入することができたと思っています。マシンのフィーリングが戻り、今はただ、喜びに浸っています。次のヘレスが楽しみです」

V・ロッシ選手談(DNF)

「セッティングが向上し、ハードコンパウンドのリアタイヤもフィーリングが良く、今日は順調に走ることができました。ペースも昨日より格段に良くなっていたのですが、やはり後方からの追い上げは簡単ではありませんでした。第1コーナーではやや遅れたものの、そのあとは好調で、トップ10を狙っていけると感じていました。しかし結局は、フロントタイヤに負担のかかる第11コーナーでフロントから転倒してしまったのです。ポイントを獲得できるチャンスだっただけに悔しい結果になってしまいましたが、全体的にはマシンの状態が改善されてきているので、ここからまた挽回を目指します」

R・ラザリ、チーム代表談

「まさにアップダウンの激しい週末となりました。モルビデリ選手の4位はとても喜ばしく、誰もが待ち望んでいたことでした。これで彼もようやく自信を取り戻すことができるでしょう。ロッシ選手もまた改善の兆しが見られ、実際に順位を挽回していましたが、残念ながら転倒してしまいました。しかしそのなかにも確かな収穫があったことは間違いありません」

ページ
先頭へ