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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.14 11月15日 バレンシア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第14戦バレンシアGP
■開催日:2020年11月15日(日)予選結果
■開催地:バレンシア/スペイン(4.005km)
■周回数:27周(108.135 km )
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度 ■路面温度:27度
■PP:F・モルビデリ(1分30秒191/ヤマハ)
■FL:J・ミラー(1分31秒378/ドゥカティ)

REPORT

F・モルビデリが今季3度目の優勝

Monster Energy Yamaha MotoGPのM・ビニャーレスとV・ロッシは、レース序盤は集団のなかでバトルを展開したが、後半は単独走行となり、それぞれ10位と12位で終えた。マーベリックはオープニングラップで遅れ、後方から追い上げて10位を獲得。一方のロッシはグリッド6列目から好スタートを切って中段に上がり、C・クラッチローとバトルを展開して12位でチェッカーを受けた。

PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・モルビデリが終始、好調をキープし、最終ラップでは激しい競り合いを制して今季3度目となる優勝。チームメイトのF・クアルタラロは9ラップ目、第6コーナーで転倒してリタイアした。またPETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamは最終戦を待たずに、インディペンデント・チーム・タイトルを決定している。

Monster Energy Yamaha MotoGPのビニャーレスとロッシはそれぞれ10位と12位

グリッド6番手のビニャーレスは大きく出遅れてオープニングラップで13番手まで後退したが、すぐさまペースを取り戻し、4ラップ目にはファステストタイムを記録するなど順調に周回を重ねていった。しかし上位グループとの差はなかなか縮まらず、8ラップ目以降は単独走行に。前に3秒以上、後ろに1秒の差が開くなかで自分自身のリズムに集中したビニャーレスは、前方での転倒リタイアもあり10位まで上げてチェッカーを受けた。トップとの差は19.043秒となっていた。

一方、前回は3週間ぶりの復帰戦で早々にリタイアしたロッシ。今回は全27ラップをしっかり走り切ることに集中していた。グリッド16番手から好スタートを切ると、序盤の混戦を巧みにすり抜けて2台をパス。オープニングラップを14番手で終えてビニャーレスの後方につけ、さらに前方のライダーのミスにより、それぞれ2つずつ順位を上げた。8ラップ目以降はビニャーレスから少しずつ遅れて順位を下げるが、大きく離されることはなく、後半はクラッチローと一騎打ちを展開。そして16ラップ目にこれを制して13番手に上がり、その後は徐々に差を広げていった。このあと前方で転倒があったため12位チェッカー。トップとの差は19.717秒だった。

この結果、チャンピオンシップではビニャーレスが合計127ポイントでトップから44ポイント差のランキング4位、ロッシは109ポイント差の15位。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング3位、Monster Energy Yamaha MotoGPはチーム・ランキング5位となっている。なお、第14戦終了後、最終戦を残して2020 MotoGPのライダー・タイトルが決定しており、Monster Energy Yamaha MotoGPチームは、チャンピオンを獲得したJ・ミルを祝福し、お祝いの言葉を贈る。

2020シーズン最終戦は1週間後の11月20日~22日、ポルトガルはポルティマオのアルガルヴェ・インターナショナル・サーキットで開催される。

PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamがインディペンデント・チーム・タイトル獲得

モルビデリはポールポジションから好スタートを切ってレースをリード。そのままハイペースで周回を重ね、レース中盤までに後続との距離を1秒以上に拡大した。順調にトップをキープしたモルビデリは、最終ラップで激しく仕掛けてくるJ・ミラーを抑え込んで優勝。チャンピオンシップ・ポイントを合計142に伸ばしてランキング2位につけている。

チームメイトのクアルタラロはオープニングラップの第2コーナー、大勢が激しくポジションを競り合うなかではらんで最後尾まで後退してしまう。すぐさまペースを取り戻して順位を挽回していったが、9ラップ目の第6コーナーで転倒しリタイアとなった。チャンピオンシップでは合計125ポイントのランキング5位となっている。

ふたりの活躍によりPETRONAS Yamaha SRTは2020インディペンデント・チーム・タイトルを獲得した。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

M・ビニャーレス選手談(10位)

「スタートは非常に困難でしたが、集中を切らさず、リズムをつかみ、良い走りを心掛けました。以前ならこのような気持ちになれなかったこともあるのですが、今日は自分にできることを最大限に実行できました。このあとは最終戦に向けて、マシンの改善方法を追求することだけ。ポルティマオのサーキットは好きなコースなので、ハイペースを目指していきます。グリップがより良ければ、好成績が期待できます。最後になりましたが、ジョアン(ミル)に"おめでとう"の言葉を贈ります。彼は今年のタイトルにふさわしいライダーです」

V・ロッシ選手談(12位)

「MotoGPの戦いのなかで速さと強さを取り戻すためには、一歩ずつ着実に進めていかなければなりません。先週はたった4ラップで終わってしまったので、今回の決勝を走り切る必要があったのです。自分のミスやマシンの問題、そして新型コロナウイルスによって、6戦連続でノーポイントに終わっています。しかも今回のサーキットは、経験上、最も相性の良くない難しい場所なのです。だから、できることはすべて試しました。残念ながらグリップは十分ではありませんでしたが、とにかく最後まで走り切ることができました。速さも十分とは言えませんが、最初から最後まで安定していましたし、体力的にも問題はありませんでした。次回、ポルティマオではマシンとタイヤのフィーリングをより一層、向上させ、いい走りができるよう頑張ります。ミルはチャンピオンにふさわしいライダーです。年齢以上にとても落ち着いていて、重要な場面でミスをおかすことがありません。心から祝福します」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「今年のバレンシアは、私たちにとっては例年以上に厳しいものとなりました。この3日間でさまざまなセッティングを試しながら、同時に将来のことも考えていました。マーベリックは金曜日と土曜日は気持ちよく乗れていましたが、決勝ではそれと同様のフィーリングをつかむことができませんでした。ブレーキング性能は向上していたのですが、上位で戦うだけの十分なリアグリップが得られませんでした。このレースが厳しいものになることは初めから承知していましたが、それでももう少し上のポジションを期待していたのです。1週間後の最終戦を、シーズン初戦と同じように好成績で終えたいと思っています。ふたりはすでに、1日だけですがポルティマオでYZR-M1を走らせているので、その成果を期待しています」

F・モルビデリ選手談(優勝)

「今シーズン最高の勝利、おそらくこれまでの人生でも最高の勝利だと思います。非常に難しいレースで、私は昨日までずっと好調でしたが、今日の決勝ではフロントにハード・コンパウンドを選択することになったためライディング・スタイルを少し変えなければなりませんでした。ジャック(ミラー)をもっと引き離したかったのですが、懸命にがんばっても思うようにいかなかったので、最後にもしも近づいてきたら手強い相手になるだろうと予期していたのです。最終ラップの戦いは、ふたりとも実力以上のものを出し切り、非常にクリーンなバトルができたので満足です。彼も本当に強かったので、素晴らしい走りを讃えたいと思います。また今回も全力で支えてくれたチームに感謝しています。チャンピオンとなったジョアンを心から祝福します。彼は今シーズン、非常に手強い存在でした」

F・クアルタラロ選手談(DNF)

「チャンピオンシップ・タイトルを最終戦まで持ち越すことが目標のひとつでしたが、今日はそのために何もすることができませんでした。ペースが上がらないので、つい無理をしてしまったことが転倒の原因です。10位獲得は可能だったはずですが、それ以上を望み、いろいろなミスをおかしてしまいました。タイトルのチャンスを失い、今は悔しい気持ちでいっぱいですが、今シーズンは良いところもたくさんあったので、それを未来につなげていきたいと思います。本当ならもっとうまくやれたはず。でも口で言うのは簡単なことです。ジョアンは非常に強く、安定していて、チャンピオンにふさわしいライダーです。心から祝福します。来週の最終戦では良い走りをお見せしたいと思います」

R・ラザリ、チーム代表談

「フランコ(モルビデリ)のシーズン3勝目を見ることができて非常にうれしく思います。最初から最後まで力強く走り切り、最終ラップは神経がきりきりするほどの激しい戦いぶりを見せ、これを見事に制したことがチームにとっては大きな励みとなりました。その一方でファビオ(クアルタラロ)の転倒は非常に残念。来週のシーズン最終戦は、きっと好成績で締めくくってくれるでしょう。
チームとしては、チーム発足から2年目で2回目のインディペンデント・チーム・タイトルを獲得することができました。チームメンバー、パートナー、ファンのみなさまに感謝します。今シーズンのMotoGPは非常に厳しい状況のなかで行われ、私たちも懸命に頑張ってきましたが、残念ながらライダー・タイトルの獲得はなりませんでした。スズキとジョアン・ミルは素晴らしい仕事を成し遂げました。心から祝福します」

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