MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.10 10月11日 フランス
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第10戦フランスGP
■開催日:2020年10月10日(土)予選結果
■開催地:ル・マン/フランス
■コースコンディション:ドライ
■気温:17度 ■路面温度:26度(Q2)
■PP:F・クアルタラロ(1分31秒315/ヤマハ)
REPORT
クアルタラロがポールポジション、ビニャーレスが5番手、ロッシ、モルビデリは10・11番手
気温17度、路面温度26度の寒さの中で行われたQ2。しかしその戦いは非常に熱く、出場ライダー全員が0.7秒以内の差にひしめく激しいものとなった。そのなかでMonster Energy Yamaha MotoGPのM・ビニャーレスは5番手・セカンドロー、V・ロッシは10番手・4列目を獲得。PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・クアルタラロがホームGPでの連勝に向けポールポジション、F・モルビデリは11番手・4列目となった。
Monster Energy Yamaha MotoGPは5番・10番グリッド
ビニャーレスは早々にコースに出ると最初のアタックで3番手に浮上。その後のピットインの間に4番手に後退したが、残り8分強で2回目の走行をはじめるや、4ラップ連続で自己ベストを更新する好調ぶりを見せた。終盤はライバルたちも次々にペースを上げて激しい接近戦となるなか、全10ラップ中9ラップ目に1分31秒719のベストラップを記録し、トップから0.404秒差で5番手を獲得した。
チームメイトのロッシも早めにコースインし最初のアタックで4番手につけ、次のトライでさらにタイムを短縮したものの順位では5番手に後退した。ここでピットに戻り、新品タイヤに履き替えて残り時間5分強で2回目の走行を開始。初めは6番手につけていたが、終盤で下げて10番手となった。ベストラップはトップから0.574秒差の1分31秒889。
クアルタラロがポールポジション獲得、モルビデリは11番手
クアルタラロは午前中に行われたFP3で次々にファステストラップを更新し、1分32秒319でトップを獲得してQ2へ進出。そのQ2でもほとんどの時間帯でトップをキープし、終盤で一度、後退したものの、最終ラップでは1分31秒315を叩き出してトップに再浮上した。ポールポジション獲得は今季3度目。
一方のモルビデリは、FP3で1分32秒476を記録して3番手。Q2では序盤は上位につけていたが、終盤になって全体のペースが上がると、大勢のタイムが接近するなかで順位を下げた。トップのクアルタラロから0.576秒差の1分31秒891で11番手に留まっている。
RACE RESULT
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談(予選5番手/1分31秒719)
「セカンドローは悪くないと思いますが、それよりもマシンのフィーリングがあまり良くないことが気になっています。モントメロでも難しいところがあったのですが、ここル・マンでもその状態が続いています。通常なら、このコースは私たちにとって非常に相性の良い場所なので、とても奇妙な感じがしています。マシンの挙動が激しく、マシンを寝かせたときに十分なグリップが得られないため、今日は5番手が精一杯でした。明日も厳しい戦いになると思いますが、いつものようにベストを尽くすだけ。FP4では、ユーズドタイヤでいいリズムをつかみ速さも安定感もあったので、厳しい状況のなかでも上位争いに絡んでいけると思っています」
V・ロッシ選手談(予選10番手/1分31秒889)
「予選セッションは残念な結果です。ポテンシャルはもっと高いはずですし、ペースももっと良いはずなので、順位ももっと上げていかなければならなかったのです。全体的に難しいコンディションでしたが、そのなかでも最終ラップは順調に進んでいました。ところが最後にミスをしてしまったことがとても悔やまれます。それさえなければ、もっと前の列に並ぶことができたでしょう。10番グリッドは当然ながら厳しい状況です。でもマシンのフィーリングは悪くないので、明日までにもう少し何かを改善してチャレンジしていきます」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「非常に難しい状況でした。路面は完全なドライでしたが、寒さに悩まされたのです。路面温度が上がらないなかスリックタイヤで初めからプッシュしていけば、容易に限界を越えてしまいます。そのなかでビニャーレス選手もロッシ選手もQ2でベストを尽くしましたが、全員が非常に接近しており十分に順位を上げることができませんでした。ビニャーレス選手のほうは、なかなかフィーリングをつかめずにいますが、5番手を獲得して2列目につけたので、決勝ではトップを目指すチャンスがあると思っています。ロッシ選手は当然ながら、もっと前に並びたかったところ。4列目からでは厳しい戦いになりますが、FP4ではビニャーレス選手と同等の良いリズムで走れていたので挽回を期待します。チームとしては、これから今日のドライセッションのデータをしっかり分析し、明日のウォームアップまでに、さらなるセッティング向上を目指します。多くのライダーが同じようなペースを持っているので、激しく、エキサイティングなレースになることは間違いありません」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・クアルタラロ選手談(予選トップ/1分31秒315)
「ポールポジションを獲得できて最高の気分です。しかもフランスでこの結果を出せたのですから、なおさらです。マシンのフィーリングがとても良く、予選もとても順調でした。最初の走行から十分な手応えがあったので、その時点でポールを狙えると確信しました。ル・マンでは2回目のポールポジションで、本当にうれしいです。決勝では序盤が勝負。まずトップをキープしてから、ペースを見ていきたいと思っています。これがうまくいけば、そのまま順調に、いいレースができるでしょう。チームのハードワークのおかげで素晴らしいマシンに仕上がっています。明日が楽しみです」
F・モルビデリ選手談(予選11番手/1分31秒891)
「予選は奇妙な展開。少しがっかりです。FPではフィーリングがとても良く、速さもあり、マシンに手応えを感じていました。Q2も最初の走行は順調で、タイムも上がって3番手につけることができたのですが、2回目の走行になると、履き替えたばかりのリアタイヤでフィーリングが変化して思うようにアタックできなくなってしまったのです。ラップタイムも更新できず、11番手に留まったことは不本意な結果です。それでもペース自体は決して悪くないので、明日は前方の集団を抜いていけるよう頑張ります。最後にどこまで行けるか楽しみです」