MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.10 10月11日 フランス
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第10戦フランスGP
■開催日:2020年10月9日(金)フリー走行総合結果
■開催地:ル・マン/フランス
■コースコンディション:ドライ
■気温:15度 ■路面温度:16度(FP2)
REPORT
ビニャーレスが総合2番手、モルビデリ、クアルタラロ、ロッシは7・11・12番手
Monster Energy Yamaha MotoGPのM・ビニャーレスとV・ロッシは午前中のフルウエットから午後のドライまで順調に適応。ビニャーレスは総合2番手を獲得し、ロッシは最速タイムがキャンセルされたために12番手に留まった。難しいコンディションのなか、PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・モルビデリとF・クアルタラロはリスクをおかすことなく、それぞれ総合7番手と11番手でセッションを終了した。
Monster Energy Yamaha MotoGP、フリープラクティスで好調
Q2進出を目指すビニャーレスは、明日のFP3は気温が低くなることを考慮し、今日のFP2にすべてをかけていた。乾きはじめた路面にセッティングを合わせ、初めは感触を確かめながら慎重に走行し、終盤で一気にペースを上げると15ラップ中の最終ラップで1分34秒500を記録して2番手に浮上。FP1との総合で、トップから0.144秒差の総合2番手を獲得している。
一方のロッシはスリックタイヤでFP2をスタート。しかし、まだ完全に乾ききっていなかったため、すぐにピットに戻ってきた。ウエットタイヤで数ラップ走行し、適切なタイミングを待ってから再びスリックに交換すると、マシンの実力を引き出して終始トップ10を維持していた。22ラップ中の最終ラップで1分35秒012を記録して5番手に浮上したが、2020シーズンのイエローフラッグ・ルールが適用されて記録は取り消しとなり、2番目のタイムとなる1分35秒767が採用され総合12位となった。トップとの差は1.411秒。
モルビデリとクアルタラロは7番手と11番手
FP1の開始早々からトップ10につけたモルビデリ。しばらくコンディションを見たあとタイムアタックを始めるや一気にトップに立ったが、その後、後退して1分44秒441の7位。午後からのFP2では乾き始めた路面で1分35秒369に更新し総合7番手となった。
一方のクアルタラロは、天候が好転することを考慮して雨のFP1ではリスクをおかさず、1分46秒494で18番手。FP2では1分35秒489に更新し、11番手とし初日を終了した。
PRACTICE RESULT
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談(フリー走行総合2番手/1分34秒500 )
「スリックタイヤでは非常に難しいコンディションで、プッシュし続けてはいたものの好タイムを記録するのは本当に大変なことでした。終盤になってようやく道が開け、この結果を得ることができました。Q2進出に向けて好発進となりうれしいです。課題はまだあるのですが、このコンディションのなかで100%攻めることができなかったので、マシンは絶好調だったのか、あるいはさらなる変更が必要なのかどうかは、実際のところよくわかりません。とにかく、ウエットでもドライでも速く走れるマシンが好きですから、それを目指していくだけです。明日は好天を期待します。全力でプッシュし、大好きなコースでベストの走りをしたいです」
V・ロッシ選手談(フリー走行総合12番手/1分35秒767)
「このコースは好きなのですが、今日はコンディションが非常に難しく苦戦しました。ハーフウエットにハーフドライ、しかもとても寒かったのです。午前中はフルウエットだったのでウエットタイヤを使用して順調に走ることができましたが、午後は乾きはじめていたのでスリックを使わなければならない状況。でも同時に非常に寒く、水たまりも残っていたので本当に大変でした。危険なので、注意を払いながらの走行。それでもフィーリングは悪くありませんでした。両セッションともいいペースで、マシンの感触も良かったのに、最終ラップでイエローフラッグを受けてしまっていました。そうでなければ5番手を獲得できたのですが。明日と明後日はドライコンディションと、少しの暖かさを期待します」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「この時期にル・マンを走るとなれば、このように難しいコンディションになることは予想できることでした。午前中は冷たい雨が降り、午後になると止んで、路面が乾きはじめました。この変化についていくのは非常に難しいことで、ライダーたちはミスを犯しやすくなるので、このような状況のなかで彼らを責めるようなことは適切ではありません。私たちは今日の仕事に満足しています。ビニャーレス選手もロッシ選手も、難しいコンディションのなかで期待通りの走りを見せてくれました。ロッシ選手の最終ラップがキャンセルされたことは残念。そうでなければ順調にトップ10に入れていたのですから。明日のFP3がドライになってくれることを祈っています。ふたり揃ってQ2に進出できるよう集中していきます」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・モルビデリ選手談(フリー走行総合7番手/1分35秒369)
「午前中は雨で寒く、午後はハーフ&ハーフという非常に難しいコンディション。FP2の最初は路面の状況を見るために走り、状況が良くなっていることを確認できたのでソフト・コンパウンドのスリックタイヤで行きました。目標はただコンディションを把握し、どんなところでもプッシュし過ぎないことだけ。トップ10入りの力はあるので、それで十分でした。ドライコンディションを経験しておきたいですし、試したいこともあるので、明日は何とか晴れてほしいと思っています。ウエットとハーフ&ハーフではいい走りができたので、ドライでどれくらい速く走れるかを知ることも重要です」
F・クアルタラロ選手談(フリー走行総合11番手/1分35秒489)
「午前も午後も難しいコンディションになってしまったので、今日はコースを回りながらマシンのフィーリングをつかむことに専念しました。FP2の終盤で新品タイヤを装着。ほとんどのライダーがソフトコンパウンドを選んでいましたが、私は好調なミディアムを使い続けました。いずれにしても今日は、このようなコンディションでのタイヤとマシンのフィーリングを把握することに集中することが大切でした。そうでなければ容易にミスをおかしてしまいます。Moto2でマリーニ選手が激しく転倒したことも判断に影響しています。彼に怪我がないことを祈ります。今日は誰ひとりとして全力を出し切れていないので、明日は非常に忙しい一日になるでしょう。Q2進出のためには、午前中のFP3の好調が不可欠です」