本文へ進みます

MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.08 9月20日 エミリア・ロマーニャ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第8戦エミリア・ロマーニャGP
■開催日:2020年9月18日(金)フリー走行、19日(土)予選、20日(日)決勝
■開催地:ミサノ/イタリア

CIRCUIT DATA

■開設:1972年
■コース長:4.226km
■サーキットレコードラップ:1分31秒411(2020年:M・ビニャーレス)
■サーキットベストラップ:1分32秒678(2018年:A・ドビツィオーゾ)

REPORT

Monster Energy Yamaha MotoGP、ミサノでの再戦に臨む

Monster Energy Yamaha MotoGP Teamは今週末、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリでの第8戦に臨む。火曜日に行われたオフィシャルテストで手応えを得たM・ビニャーレスとV・ロッシは、ウイークのスタートを待ちわびている。

先週のサンマリノGPでは、ウイーク初日から好調を維持してポールポジションを獲得しながら、決勝ではリアのグリップ不足に悩まされて思うような結果を残せなかったビニャーレス。ソフトおよびミディアムコンパウンドのリアタイヤに関する問題を解決し、今回もまた選択肢のひとつとするために、オフィシャルテストでは様々なトライを繰り返した。そしてその結果、ラップタイムでもトップを記録する好調ぶり。日曜日の決勝でランキングアップを目指す。ここサンマリノでは2013年にMoto3で2位、2019年にMotoGPで3位を獲得している。

一方、先週は地元ファンの目の前で表彰台獲得を目指しながら、僅差で4位となったロッシ。貴重なポイント獲得により、チャンピオンシップではビニャーレスと同ポイントのランキング6位となっている。自宅からわずか10km、誰よりもよく知るこのサーキットで2008年、2009年、2014年に優勝、2012年と2016年に2位、2010年に3位と、MotoGPで合計6回の表彰台を獲得。ラップタイムでも見事な記録を残している。

1972年に建設されたミサノ・サーキットは、'80年代から'90年代初頭にかけてイタリアGPの舞台となってきた。2007年にはMotoGPの安全規則に沿って大幅な改修工事が行われ、時計回りのコースとしてMotoGPに復帰。新たにシケインが加えられて右コーナーが6個所、左コーナーが10個所となり、よりレースの楽しさが増している。

今大会ではAbarth 595 Monster Energy Yamahaの船出を祝し、新たに公式スポンサーとなったAbarthのロゴがビニャーレスとロッシのフロントカウルに施される。

ミサノでの2戦目に向けたテストでクアルタラロ好調、モルビデリも2勝目を目指す

第7戦の後、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催された公式テストに参加したPETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・クアルタラロは、2セッションを走行して総合9位。チームメイトのF・モルビデリは腹痛に悩まされて参加を取り止めた。

クアルタラロは新型エキゾーストや電子制御システムのトライアルを含むテストプラグラムを着実にこなし、午前中のセッションでは合計51ラップを走行して1分32秒353の記録で8番手。またこの間に、MotoGPで安全性確保のために新たに採用が計画されている無線通信システムも試していた。さらに午後のセッションでは全56ラップのなかで1分32秒336に短縮して7番手とし、今週末に迫った同サーキットでの2戦目に向け自信を深めた。

一方、前回のウイナー、モルビデリは腹痛のため不参加。ウイークスタートまで休養して体調回復に努め、100%の状態で2勝目を目指す。

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談

「テストはとても順調でした。リアタイヤはミディアム、ソフトともに好調で、どちらを履いても非常に速く走ることができました。これらは今回も選択肢に入ってくるでしょう。またマシンについても新たにいくつかの項目を試し、好感触を得ています。終始、限界までプッシュし続けなくても、これだけの好タイムが出たことは評価できると思います。しかしながら、テストの環境は実際のレースとまったく同じというわけではありません。日曜日にはMotoGPの前にMoto2が行われ、ゴムが路面にたっぷり付いているからです。常に状況をよく見ていくことが重要です。どんな場合でも100%プッシュし、良いレースをするためにまずは好グリッド獲得を目指します」

V・ロッシ選手談

「ミサノでもう一度レースができるのは、とてもうれしいことです。先週は表彰台まであと少しでしたが、レースが長すぎました。昨日のテストで多くの周回を重ねて成果があったので、今週はより一層、強くなっているはずです。もう一度、表彰台争いに加わりたいと思っていますが、レベルは非常に高く、ポイント争いも熾烈です。とにかくベストを尽くします」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「好調のうちにテストを終了し、またレースを始める準備が整いました。ふたつのレースの間にテスト日が設けられたことはとても効果的で、先週の日曜日に苦労した部分について、より多くの時間をかけて取り組むことができました。ビニャーレス選手はミディアムタイヤで感じていた問題を解決しており、今週のレースに生かされるはず。一方のロッシ選手はホームレースで表彰台にあと一歩と近づきながら、最終ラップでチャンスを逃してしまいました。これは本当に残念なことだったので、私たちにできることをすべてトライし、今回こそ彼を表彰台へ押し上げたいと思っています。テストにおいても成果が上がっているので、もう一度、彼のトップ争いを見たいと思います」

PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・クアルタラロ選手談

「テストはとても順調でした。前回は非常に苦い経験をしましたが、2日後にまたマシンに乗り、しかも好感触を得られたことはとても良かったと思います。ペースの維持に努め、23~24ラップ走行後のユーズドタイヤでも何度かベストタイムを更新することができました。テスト項目も非常に多く、チームクルーたちはデータ分析を続けています。それらはすべて、今週末のレースで活用できる重要なものとなるでしょう。第1セッションではヘッドセットも試しました。奇妙な感覚でしたが、何とか大丈夫のようです。無線通信はチームとのコミュにケーションのためでなく、安全性のためだけに使用したいと思います。いずれにしても、テストはすべて順調でした。ウイークポイントもわかっているので、金曜日までにさらに改善して良いレースができると思います」

F・モルビデリ選手談

「今後の数戦で使用するための新しいセッティングを試す貴重なチャンスだったので、テストに参加できずとても残念です。今日は朝からあまり体調が優れず、チームと相談して休むことを決めました。しっかり休養して体調を回復し、ホームGP2戦目のスタートまでに準備を整えたいと思っています。自分の可能性に自信を持っていますし、母国イタリアのファンの前で、もう一度、優勝を再現することが目標です。チーム全員が緊密に協力し合って良い仕事ができているので、これからもこの状態を維持できるよう努力します。先週はまさにパーフェクトで、土曜日にフロントローを獲得し、日曜日に優勝を成し遂げることができました」

W・ズィーレンベルグ談

「今回がシーズン最後のテストは、予定したプログラムを順調に進めることができました。とくにペースの良さは顕著で、私たちはまさに、その部分に集中的に力を入れてきたのです。タイムアタックではライバルたちからコンマ2~3秒遅れていますが、昨年は逆にそこが私たちの強みでした。つまり、総合的にはタイムアタックよりもロングランの速さのほうが重要だということが明らかになっているのです。モルビデリ選手は腹痛をうったえて長時間のテストは難しい状況だったので、話し合って不参加を決定しました。今週末に向けての不安はありませんが、ここからさらに2連戦となるので、この金曜日にウイークがスタートし、すぐまた次のウイークが始まることを考えれば今日は休む決断が必要でした」

ページ
先頭へ