MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.06 8月23日 スティリア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第6戦スティリアGP
■開催日:2020年8月21日(金)フリー走行、22日(土)予選、23日(日)決勝
■開催地:シュピールベルク/オーストリア(4.318km)
CIRCUIT DATA
■開設:1969年
■コース長:4.318km
■サーキットレコードラップ:1分23秒027(2019年:M・マルケス)
■サーキットベストラップ:1分23秒827(2019年:A・ドビツィオーゾ)
■2019年の優勝者:A・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)
REPORT
Monster Energy Yamaha MotoGP、再びシュピールベルクサーキットに挑む
前回はポールポジションを獲得して好調ぶりをアピールしていたM・ビニャーレス。決勝では第2レースの序盤でマシントラブルにより大きく出遅れたが、後半はリズムを取り戻してペースアップに成功し、上位争いへの自信を今大会へとつなげた。ここシュピールベルクでの最高成績は2019年の5位で、今年はさらにその上を目指してゆく。チャンピオンシップでは第5戦終了時点でトップから19ポイント差のランキング3位につけている。
一方、先週のオーストリアGPでは2台の転倒車が目の前を横切り危うく衝突という恐怖を味わったV・ロッシ。そのように難しい状況のなかでも、すぐさま気持ちを切り替え、再開された第2レースで見事5位を獲得し、チャンピオンシップでは順位を2つ上げてランキング5位につけた。今週も先週と同様に大幅なステップアップを目指す。これまでの最高成績は2016年と2019年の4位で、今回はそのひとつ上、3位表彰台が目標となる。
1969年に建造されたシュピールベルク・サーキットは、1996年に改修工事を受けて現在のコース・レイアウトとなり、'90年代に2度のオーストリアGPを開催。2016年には19年ぶりにMotoGPを招致し、以来、グランプリコースのひとつとして毎年のスケジュールに組み込まれた。コースレイアウトは非常に特徴的で、コーナー数は合計10(左3、右7)と少なく、ストレートは626mを最長に複数設けられている。この特徴によりトップスピード、加速性能、ブレーキングでの安定性に重点が置かれ、1ラップのなかで何度もスロットルをフルオープンすることになる。
クアルタラロとモルビデリ、3連戦の最終レースに臨む
PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・クアルタラロとF・モルビデリは、2週連続となるシュピールベルクサーキットでの第6戦スティリアGPで、さらに上の成績を目指す。
前回は8位に留まったものの、クアルタラロはチャンピオンシップのランキングトップを維持して3連戦の最終レースに臨む。一方のモルビデリは先週の転倒ノーポイントの挽回を目指している。
第5戦オーストリアGPではブレーキトラブルで苦戦したクアルタラロ。同じコースで行われる今回、もう一度トップ争いを目指し、真の実力を見せたいところ。赤旗中断後に再スタートしたレースでは20番手から8位まで挽回し、11ポイント差を維持してランキングトップを守っている。
チームメイトのモルビデリは前回、不運な転倒でノーポイントに終わった。幸い、大きな怪我はなく、その後の数日を休養に充てて第6戦に備えてきた。シリーズポイントでは合計31ポイントでランキング8位となっており、今回、できるだけ多くのポイントを獲得してポジションの挽回を目指す。
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談
「先週は良いことと悪いことが同時に起こりました。第3コーナーのアクシデントではロッシ選手も私も非常に幸運でしたが、再開後のレースではトラブルが出て思うような走りができませんでした。本来の力をお見せするためにも、1週間後にまた同じコースで走れるのはうれしいことです。レース終盤のペースはとても良かったので、今回もしっかり準備すれば、失ったポイントを取り戻すことができると信じています。それが私たちの目標です」
V・ロッシ選手談
「先週は非常に怖い思いをしました。結果的に全員が無事だったことは救いですが、これは私たちにとって重要な教訓であり、ひとりひとりが、ここから学ばなければなりません。誰もがトップを目指して戦うことに喜びを感じ、バトルをエンジョイしています。しかし最終的には、自分自身の安全と他のライダーたちの安全が、ポジションよりも大切なのです。このことを心に留めておくことで、今後より一層、レースを楽しむことができるでしょう。先週の第2レースは順調で、5位という結果も悪くありませんが、私としてはもっと上を目指せたと考えています。今週末が楽しみです」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「先週末から1週間、私たちは束の間の休養を終え、次の戦いに向けてやり残してきた仕事に戻ります。前回はもっと良い仕事ができたはず。もう一度、好成績を追求していきます。先週のふたつのレースのデータ分析は終了しており、どの部分を改善できるかについて明確な考え方を持っています」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・クアルタラロ選手談
「このコースはヤマハにとって相性の良い場所とは言えませんが、先週はかなりいいペースが出ていました。トップ5は可能だと思っていたので、ブレーキの問題はとても残念です。でもその気持ちを引きずることなく、今週はまた新しいレースに臨みます。チームも同じ問題が発生しないよう、懸命に仕事に取り組んでくれているので、日曜日には良い結果を得られると信じています。もう一度トップ5を目指し、できるだけ多くのポイントを獲得したいと思います」
F・モルビデリ選手談
「先週のレースのあと、イタリアの自宅に戻って休養しました。この間に、次の戦いに向けてできるだけしっかりと準備を整えることに専念してきました。大きな怪我がなかったことに感謝しています。身体の右側にはまだ痛みが残っていますが、事故後に想像したよりは良い状態です。レースウイークのスタートを楽しみにしており、初日のフィーリングを確認する必要はありますが、現時点で準備は整っていると感じています。また厳しい戦いが待っていますし、そのなかでできるだけ多くのポイントを獲得しなければなりません。チームは私に良いマシンを提供するために頑張ってくれています。彼らのためにも好成績を目指します」