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ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.08 6月30日 オランダ

RACE DATA

■大会名称:第8戦オランダGP
■開催日:2019年6月30日(決勝)決勝結果
■開催地:アッセン/オランダ(5.245km)
■周回数:26周(118.092 km)
■観客数:105,000人
■コースコンディション:ドライ
■気温:25度 ■路面温度:44度
■PP:F・クアルタラロ(1'32.017/ヤマハ)
■FL:M・マルケス(1'33.712/ホンダ)

REPORT

M・ビニャーレスがアッセンのハードバトルを制し優勝

Monster Energy Yamaha MotoGPにとっては喜びと落胆が入り混じる結果。M・ビニャーレスが熾烈なトップ争いを制した一方で、V・ロッシは今回もまた不運に見舞われ、5ラップ目に転倒リタイアとなっている。

グリッド2番手、フロントロウからスタートしたビニャーレスだが第1コーナーでマシンが振られて安定せず、4番手へ後退してオープニングラップを終了。そのあとM・マルケス(ホンダ)と競り合うが、その間にもトップ3台がアドバンテージを広げようとしていることに気づいて早めの対処を決断する。首位走行中のA・リンス(スズキ)の転倒でひとつ上げ、さらにJ・ミル(スズキ)をパスしてから再びマルケス、そしてF・クアルタラロとのバトルが始まった。

しばらくは3番手につけて後方から様子を窺い、パッシング・ポイントを探っていたビニャーレス。16ラップ目で仕掛けて初めてトップに立つが、マルケスがぴったりとついて離れない。さらに第1コーナーではらんで2番手へと後退してしまったが、ひるむことなくチャージを続け、ヤマハの敏捷性を生かして同ラップのうちにトップに返り咲いた。このあとはひたすら身体を伏せて全力走行。21ラップ目には自己ベストを更新する1分33秒720を叩き出すなどペースを上げ、後続を引き離しながら最後まで集中力を保って走り切った。トップでチェッカーを受け、2位のマルケスに4.854秒の大差をつけた。

チームメイトのロッシはグリッド14番手から着実に挽回。午前中のウォームアップ・セッションでセッティングに手ごたえをつかんでおり、決勝でもそれが明らかに機能しているように見えた。ところが5ラップ目、果敢な攻めを続けるロッシを3戦連続でバッドラックが襲う。第8コーナーで中上貴晶(ホンダ)をパスしようとして高速から転倒し、不運にも中上を巻き込んでしまった。幸い怪我はなく、ロッシはすぐさま立ち上がって中上の様子を見に行っている。しかしレースはここで終了となりノーポイントが決定した。

この結果、ロッシはランキング5位をキープしているもののトップとの差は88ポイントに拡大。ビニャーレスはランキング11位から7位へ上がり、トップとの差を95ポイントに縮めている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング3位をキープ。Monster Energy Yamaha MotoGPはチーム・ランキングをひとつ上げて3位となっている。

クアルタラロが3位表彰台獲得

PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのルーキー、F・クアルタラロが2戦連続の表彰台。チームメイトのF・モルビデリも5位獲得と健闘した。YZR-M1に初めてPETRONAS Sprintaのエンジンオイルを使用した今回、同チームにとって今季最高の結果が生まれている。

ポールシッターのクアルタラロは絶好のスタートを切り、MotoGPで初めてレースをリード。そのまま12ラップにわたってトップをキープし、最後まで安定したペースで走り切って3位でチェッカーを受けた。この結果シリーズポイントを67まで伸ばし、サテライト勢トップのランキング6位。

チームメイトのモルビデリはグリッド3列目から果敢に挽回。最終ラップでは激しい競り合いを展開し、最終シケインでクレバーなオーバーテイクを見せて5位に浮上した。シリーズポイントでは合計45ポイントのランキング12位。
次回、第9戦ドイツGPは、1週間後7月5日~7日、ドイツのザクセンリンクで開催される。

RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談(優勝)

「まるで夢を見ているみたいです。このところずっと不運続きで、とくにマシンとの相性に自信があった3つのコースでリタイアとなり本当に苦しい思いをしていました。でも前回のカタルニアではマシンに良いフィーリングをつかむことができていたので、その勢いを何とかキープしようと全力で臨みました。そして一対一のブレーキング競争においても強さを発揮することができ、パスは可能だとわかっていたのです。チームのみんなには心から感謝しています。彼らの素晴らしい仕事のおかげで、終盤でしっかり戦えるマシンが出来上がったのですから。ポテンシャルの高さは確信していましたが、これまでそれを証明することができず苦しい思いをしてきました。今回の優勝によってプレッシャーから少し解放され、チーム全体がリラックスできたことがとても重要。ようやく表彰台の中央に立ったフィーリングは最高でしたが、それ以上に、ヤマハに勝利をもたらし本来のルートに戻すことができたことをうれしく思います。すべてはチーム、ライダー、マシンのコンビネーションから生まれるものなのです。ザクセンリンクは得意なコース。今回同様、ベストを尽くします」

V・ロッシ選手談(DNF)

「私自身、非常に好調でハイペースで走れていたので、何とかポジションを挽回したいと考えていました。中上と競り合い、第8コーナー進入でパスしようとしたときにラインを外し過ぎてしまったのです。コーナーに入ったところでフロントから転倒し、不運にも彼を巻き込んでしまいました。本当に申し訳なく、彼に謝らなければなりません。昨日までなかなかペースが上がらず苦しんできましたが、今日になってようやく何かをつかみ、非常に良いフィーリングで走れていただけに、このミスはとても残念です。悔しい気持ちでいっぱいですが、同時に思うことは、昨日までの経過も含めて必要以上に多くのものを失ったということに気づかなければならないということ。私たちはもっと強くならなければなりません」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「私たちは非常にポジティブでした。マーベリックが前回カタルニアから自信を維持しており、今週もずっと好調が続いていたからです。彼が本来いるべき上位でバトルし、あのような素晴らしい形で優勝するのを見て本当にうれしく思いました。とくに今日は非常に暑く、これまでならかなり苦戦したコンディションでもありましたからね。この勝利は私たちが正しい方向へ進んでいることを証明してくれるもので、そのことがマーベリック、チーム、ヤマハにとってとても重要なのだと思います。カタルニアでの不運をいくらか埋め合わせてくれるものにもなったでしょう。マーベリックについては最大限の喜びを感じていますが、その一方でバレンティーノは残念な結果になりました。グリッド後方からのスタートはいつでもとても難しいものですが、彼は午前中のウォームアップ・セッションのなかで何かをつかみ、着実にポジションを上げている途中で転倒してしまいました。しかも非常に運の悪いことに中上を巻き込んでしまったのです。今回のことからしっかり学び、もう一度、最大限までモチベーションを高めて次回、ザクセンリンクに臨みたいと思います」

PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・クアルタラロ選手談(3位)

「非常に厳しい戦いでしたが、素晴らしい週末を過ごすことができました。レースをリードしたときは人生最高の気分! 子どもの頃に見ていたMotoGPで、今日はトップを走ったのです。でもその座を譲り渡したあとは、腕の痛みもあり、どうすることもできないことが分かっていました。後続グループとはある程度の差があったので、距離を保ちながら表彰台を確実にすることを選択。コース上にはバンプが多く、風も強かったのでマシンが激しく振られ、腕への負担が増していたため無理はできませんでした。昨日はポールポジションを獲得し、今日は2度目の表彰台に上りました。これ以上の幸せはありません。開幕時の目標はできるだけ多くトップ10に入ることでしたが、少しずつターゲットが上がってきています。次のドイツも楽しみです」

F・モルビデリ選手談(5位)

「MotoGP自己ベストタイの成績を獲得でき、とてもハッピーです。完走することが何より大切ですが、今回はより上の順位でゴールすることができました。トップグループについて行くだけのスピードはないと感じていたなかでの戦いは厳しいものでしたが、終盤になってフィーリングが良くなってきて、前を走るライダーたちより速くなっていたのです。そして少しずつ順位を上げ、ついには5位でチェッカーを受けることができました。結果にはとても満足しており、チームとスタッフに感謝しています」

W・ズィーレンベルグ、チーム・マネジャー談

「チーム始まって以来の最高の成績です。ふたりのライダーが3位と5位に入るとは、なかなか予想できないことでした。このあともこのようなことがあるとすれば、また確実に勝ち取りたいと思っています。ファビオ(クアルタラロ)は12ラップにわたってレースをリードし、チームにとって2度目となる表彰台を獲得。フランコ(モルビデリ)は非常に安定したレース運びを見せ、好スタートのあと序盤はペース不足で苦戦しましたが、終盤になるとライバルたちがペースを落とすなか彼はスピードを維持して順位を上げました。彼自身、手ごたえをつかみ自信を得ていることでしょう。
私たちチームはこの結果から大きなエネルギーを与えられ、すでに次のレースに気持ちを向けています。ドイツGPの目標はファビオが万全の体調でウイークをスタートすることと、フランコがもう一歩前進することです。もちろん、ふたりのこれまでの成長にはとても満足していますが」

R・ラズリ、チーム代表談

「なんという素晴らしいレースでしょう! チーム初の表彰台に続いて、すぐまた2度目が実現したのです。チームの誕生からわずか8レースでこのような成果を得られたことに衝撃を受けています。ファビオはウイークを通じて見事な走りを維持。チームも素晴らしい仕事でそれを支えました。フランコも懸命に努力し、その結果として5位という好成績を手に入れました。
PETRONASは今回、Sprintaエンジンオイルを初めて投入。それがポールポジションと表彰台獲得につながりました。われわれチームに対するサポートに報いるとともに、彼らの技術力を証明することができたと思います。今日は本当にうれしい一日です。でもここからさらに前進を目指し、私たちにできる最大限の成果を発揮し続けたいと思っています」

MS開発部モトGPグループリーダー 鷲見崇宏談

「ビニャーレス選手が昨年オーストラリアGP以来の優勝を成し遂げてくれました。金曜からセッティング・タイヤ選択の作業を積み重ね、YZR-M1の持ち味である高速コーナーでのスピードと切り返し区間でのハンドリングを高いレベルでまとめられたことで、ライダー・チーム共に自信を持ってレースを迎えました。スタート後は手ごわいライバル選手との争いのなかでミスもありましたが、最後まで集中力を失わず自身の強みを活かしてきっちりと勝負を決めてくれました。
クアルタラロ選手もスタートから果敢に攻めた走りを見せ3位を獲得。ルーキーとは思えないパフォーマンスと安定性を発揮しヤマハのダブル表彰台を達成してくれました。モルビデリ選手は、スタート後に一時低迷しましたが、その後リズムを取り戻して追い上げ、最終ラップ・最終コーナーでオーバーテイクするなど粘り強く戦いきって5位を獲得。一方ロッシ選手は下位グリッドスタートから、ペース良く追い上げ中にコーナーでミスをし転倒リタイヤという残念な結果となってしまいました。プラクティスからリアのグリップ不足の問題解決に難航してしまったことが悔やまれますが、レースセッティングで良い傾向も得られていますので、今後改善につなげたいと思います。
やっと今季初勝利の報をみなさんに届けることができ、本当に嬉しく思います。ライバルとの真っ向勝負の末に優勝できたことは、ライダー・チーム・開発陣全てにとって自信につながります。引き続きYZR-M1の車両性能を磨き上げ、次なる優勝を目指して戦って行きます。ご声援ありがとうございました」

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