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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.10 8月14日 オーストリア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第10戦オーストリアGP
■開催日:2016年8月12日(金)フリー走行総合結果
■開催地:レッドブル・リンク/オーストリア(4.326km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:15度 ■路面温度:18度

REPORT

ロッシが総合4番手、ロレンソは総合8番手で初日を終了

第10戦オーストリアGPは、レッドブル・リンクで気温9度という寒さの下、難しいコンディションでスタートした。Movistar Yamaha MotoGPのV・ロッシとJ・ロレンソは、決勝を照準にセッティングに取り組み、それぞれ総合4番手、8番手と好成績で初日を終えた。

ロッシは1996年に、レッドブル・リンクでのGP125に出場し、世界選手権で初の表彰台(3位)を獲得。午前中に行われた第1セッションでは、ほとんどの時間帯でトップをキープしていた。エアフェンスの破損というアクシデントで一時、走行中断となった。その後、走行を再開するとトップから0.366秒差の1分26秒232で4番手。午後からの第2セッションでは、ベストラインとマシンのバランスを追求しながら安定した速さをキープ。最終的には1分24秒483までタイムを更新し、総合4番手で初日を終えた。

一方のロレンソは3週間前にここでテストを行ったときとはコンディションが異なる上に、ミシュランから提供されたタイヤも変化していたため慎重にスタート。第1セッションの45分間をサーキットのフィーリングをつかむために費やし、最後に1分26秒375まで上げ、トップから0.509秒差の7番手で終了。第2セッションでは、ここまでの経験を生かしてペースアップ。セッティング作業を続けながら第1セッションのタイムを1秒以上も更新した。すると終盤にはさらにコンディションを合わせ、ついに1分24秒台へ突入。1分24秒988で8番手、トップとの差は1.371秒だった。

エスパルガロは初のサーキットで13番手と好調をアピール

オーストリアGPのフリープラクティス初日、Monster Yamaha Tech 3のP・エスパルガロは高速のレッドブル・リンクを初めて走行し13番手を獲得した。今年からグランプリ・サーキットに加わった新コースに慣れるのに時間はかからなかった。第1セッションでは出場ライダー中最多の25ラップを走破し、ラップタイムではトップに1秒差まで接近。午後のセッションではさらに前進し、5番手にコンマ5秒差に近づいて順調のうちに初日を終了した。チャンピオンシップでトップ・サテライトの座につくエスパルガロは、明日もこの勢いをキープしてグリッドの好位置を狙う。

チームメイトのB・スミスは、第1セッションでエスパルガロに0.115秒差。午後の第2セッションではセッティング作業に集中しながら27ラップを走行した。明日の予選にも自信を見せており、好位置獲得を目指す。

PRACTICE RESULT

COMMENT

Movistar Yamaha MotoGP
V・ロッシ選手談(フリー走行総合4番手/1分24秒483)

「気温がかなり下がってしまったので、タイヤのグリップがつかめなくて非常に乗りにくく、前回のテストのときと大きく違いがあるんだ。ペース自体はとても良かったから、初日としては決して悪くはないと思っているよ。最大の問題はライバルたちが非常に強いということ。彼らとの差を縮めていくために、僕らとしてはベストを尽くして懸命に作業に取り組むしかない。ミシュランが持ってきてくれたタイヤは、テストのときよりもいいものだけれど、今回は夏らしい気候に恵まれず、まるで別の季節になってしまっている。天気が回復するのを期待している」

J・ロレンソ選手談(フリー走行総合8番手/1分24秒988)

「僕らとライバルたちとの間に差ができている。でも自分のマシンと自分の力を信じ、前進することが大切なんだ。今日はマシンのセットアップを進めタイムを更新することができて、かなりいいところまでペースが上がっている。ライバルたちとは違って、僕らはリアにソフトコンパウンドを履かなかったからその分のマージンが残っている。午前中はとくに寒くて、こんな寒さはめったにないと思うけれど、コーナーではクラッシュを避けるためにどうしても慎重にならざるを得なかった。でも午後になるといくらか気温も上がって来たので、フィーリングも少し改善されたよ。明日はもっと暖かくなってくれるといいのだけれど...」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「3週間前のテストで使用したセッティングで第1セッションをスタートした。しかし気温が非常に低く、それに対して、ミシュランが今回のために用意してくれたタイヤはどれも硬すぎた。このためセッティングについてはほぼゼロの状態から再スタートしなければならなくなったのだ。明日は何としてもライバルたちとの差を縮めなければならない。そのために今日収集したデータを分析し、とくにホルヘについてはマシンをより扱いやすいものに仕上げてゆく必要があるだろう。バレンティーノのほうは比較的うまく乗れているようだが、それでも改善は必要。チームが必ず前進できると信じている。そして天候回復にも期待したい」

Monster Yamaha Tech 3
P・エスパルガロ選手談(フリー走行総合13番手/1分25秒221)

「夏休みが終わって、またM1に乗れるのがうれしいよ。僕はこのコースのレイアウトがとても気に入ったんだ。流れるようなコーナーが連続し、グリップ・レベルも高いので走っていて楽しい。とても速くて、難しいポイントもいくつかあって、とにかく僕らがいつもレースをしている他のサーキットとはまったく違うタイプだと思う。その上で今日は、本来のポテンシャルを発揮することができなかったことを認めなければならない。レイアウトをまだしっかり理解していないし、参考にできるデータが少ない。そのため何度か、とくに新品タイヤに履き替えたあとにはブレーキング・ポイントをミスしたりした。それでちょっとナーバスになり、ラップタイムの面でもいつものペースに遠く及ばなかったんだ。できるだけ多くのデータを集めるために、今日は他のライダーについて行くことがとても役に立ったと思っている。ふたつのセッションを走り終えてベース・セッティングがほぼでき上がったので、明日はもっと周回数を重ねるなかでポジションも上げていきたい」

B・スミス選手談(フリー走行総合17番手/1分25秒941)

「夏休みが終わり、チームのみんなとまた一緒に仕事ができることがうれしいよ。でも今日の僕らのパフォーマンスは、ちょっと残念だった。明日以降に課題を残してしまったからだ。セッションとセッションの間に十分なセッティング変更を行わなかったために、ライバルたちと同等のラップタイムの更新がかなわなかったんだ。また今回は、タイヤの耐久性が重要な鍵を握ると思っている。今日はほとんどのライダーが短い距離の走行だったみたいだけど、僕は午後のセッションで2回、比較的長い距離を走ってみてタイヤの耐久性に課題が残っていることを確認した。明日以降、もしも気温が上がり続けたらどうなってしまうのか心配だが、今は状況を見守るしかない。1ラップのペースを上げることは言うまでもないが、レース距離での走りも向上していかなければならない。そのために今日はいくつかのことを試したわけだけれど、明日もその作業を継続しながら着実に目標に近づいていきたい」

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