MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.06 5月22日 イタリア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第6戦イタリアGP
■開催日:2016年5月20日(金)フリー走行総合結果
■開催地:ムジェロ/イタリア(5.245km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:20度 ■路面温度:26度
REPORT
Movistar Yamaha MotoGP
ロレンソが総合2番手、ロッシが総合6番手で終了
Movistar Yamaha MotoGPのJ・ロレンソとV・ロッシは、ともに順調にスタートした。フリープラクティス1はウエット・コンディションとなったが、午後になるとコンディションが好転したため、2人は午前中の分も取り戻そうと精力的に走行を重ね、ロレンソは総合2位、ロッシは総合6位で初日を終えた。
ロレンソは午前中、リスクを避けて走行を見合わせた。午後のセッションでは、果敢に攻めて好タイムを連発した。ロレンソはトップと0.461秒差の1分48秒157で総合2位につけた。
一方のロッシは午前中、地元ファンを喜ばせようと雨の中コースイン。しかしタイムアタックは行わず、ピットレーンからスタート練習を行ってすぐに戻るという走行を8回繰り返した。午後のセッションではセッティングに集中。主にマシンバランスの向上に取り組み、ムジェロ・サーキットの中でも厳しい最終セクションに照準としたセッティングを行った。ラップタイムは、トップとの差0.644秒の1分48秒340で6位となった。
Monster Yamaha Tech 3のP・エスパルガロは、ムジェロ・サーキットでのウイーク初日に総合10番手を獲得した。雨に見舞われた第1セッションは走行を見合わせたが、路面が乾いた第2セッションは、スタートするとすぐにスピードアップ。同時にセッティングの向上に取り組み、さらにペースを上げて16ラップ目に自己ベストを記録した。トップに0.774秒と迫る好調ぶりで、明日以降にも期待がかかる。
チームメイトのB・スミスは、午前中からコースに出てウエット・コンディションにおけるデータを収集。インターミディエイトを履いて4番手のタイムを記録した。第2セッションでは、決勝に向けたベース・セッティングを行いながら、順調に周回を重ね、終盤に自己ベストを更新。総合15番手で初日を終えた。明日はさらにタイム短縮を目指し、グリッドの好位置獲得を狙う。
PRACTICE RESULT
COMMENT
Movistar Yamaha MotoGP
J・ロレンソ選手談(フリー走行総合2番手/1分48秒157)
「YZR-M1とミシュランタイヤというコンビで、初日から1分48秒台で走ることができたので、順調だと言っていいだろう。最後の走行では、タイヤを変更することなくさらにラップタイムを更新できたし、セッティングとともにフィーリングもとても良かったんだ。明日は、すべてを少しずつ改善して、さらに速く走れるようになると思うよ」
V・ロッシ選手談(フリー走行総合6番手/1分48秒340)
「ムジェロはベスト・サーキットのひとつだけど、同時にとても難しいサーキットなんだ。かなりのハイスピードになるので、そこは勇気を持っていくしかない。レイアウトもすばらしいけれど、その分、適切なセッティングを見つけ出すのは簡単なことじゃない。残念なことに、午前中は雨のためにほとんど走ることができなかったけれど、今日の印象としては、マシンバランスは悪くなかったので大丈夫。ただ多くのライダーが接近しているし、僕は最終セクションがあまり速くなかったので、明日はここを中心に改善していかなければならない。午前中のセッションに関しては、少しでも無駄にしないためにスタート練習を行った。今シーズンは何度か、スタートでクラッチに問題が出ることがあったので、別のものを試してみたりと、テストとしては大いに役に立ったよ」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「午前中はウエット・コンディションだったが、予報によれば、この後はずっと好天に恵まれるようだ。だから無理にコースに出てラップタイムを追求することもないと判断した。バレンティーノはこの時間を利用して、スタートを完璧なものにするためにいくつかテストをしながら、ピットレーンからスタート練習を繰り返した。午後になると太陽が戻り、我々もいよいよ仕事に取り掛かることができた。ホルヘは初めからセッティングが機能し、ペースもコンスタントに速かった。ユーズド・タイヤでのフィーリングもとても良かったようだ。バレンティーノは、セッティングに集中して着実に前進。特にコースの後半がかなり良くなってきたようだが、まだ課題は残っている。日曜日まで時間はあるので問題ない。ウイーク初日としては順調にスタートできたと思っている」
Monster Yamaha Tech 3
P・エスパルガロ選手談(フリー走行総合10番手/1分48秒470)
「ポジションは10番手とあまり上がらなかったが、ウイークのスタートとしては順調だったと思っている。なぜならラップタイムは決して悪くなくて、ホルヘには0.3秒、バレンティーノには0.2秒差まで近づいているからね。今回は、大勢のタイムが接近しているので、わずかな更新で一気に順位を上げることも不可能じゃない。でも今の段階で大切なのは、このタイムをよりコンスタントに、より楽にキープできるようにすることなんだ。ヘレスのテストやル・マンから好調が続いてきたが、ここではドゥカティのエンジン性能の強さが目立っている。このハイスピード・コースで彼らについて行くのは大変だけど、気持ちはポジティブ。昨シーズンは終始いい走りができて、6位を獲得しているしね!」
B・スミス選手談(フリー走行総合15番手/1分49秒199)
「午前中はコンディションがいろいろ変わったので、ミシュランの新しいインターミディエイトを試す絶好のチャンスだった。テストを行ったライダーのほとんどが、高評価をしていると思うよ。安全性の面でも、またライダーの選択肢としてもインターミディエイトがあれば助かるんだ。これでドライ・コンディションなのにレイン・タイヤを履かなければならないというようなことはなくなるね。ミシュランが準備してくれたものは、僕らが以前、セパンで試したバージョンから大幅に良くなっていたよ。午後のセッションでは、メインのマシンに問題が出てしまったためスペア・マシンで走行した。セッティングのフィーリングは初めからよかったので、リアショックのセッティングをいくつか試しながら、ル・マンでのデータも合わせて方向性を固めていった。僕としては、前回から好調が続いていて手応えを感じているけれど、ラップタイムはまだあまり上がっていないし、とくにセクション3については課題もある。明日はコンスタントに48秒台をキープできるようにしたいと思っているので、さらにセッティングをよくしていく」