本文へ進みます

全日本ロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本ロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.07 9月1-2日 オートポリス

RACE DATA

■大会名称:MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第7戦 オートポリス
■カテゴリ:JSB1000
■開催日:2018年9月1日(土)、9月2日(日)
■会場:オートポリスサーキット(4.674km)

レース1 中止
■開催日:2018年9月1日(土)
■周回数:- ■天候:雨 ■コース:ウエット

レース2
■開催日:2018年9月2日(日)
■周回数:20周 ■天候:曇り ■コース:ドライ
■PP:中須賀克行(Yamaha/1分47秒955)
■FL:中須賀克行(Yamaha/1分48秒653)

REPORT

中須賀が今季8勝目! 野左根が2位で今季3度目の1-2フィニッシュ!!

オートポリスでのJSB10000クラスの開催は、5月のシリーズ第3戦以来2度目となるが、今大会も雨、霧、さらには雷と目まぐるしく変化する天候に翻弄されてた。これで9月1日(土)に予定されていたレース1は中止となり、2日(日)の午前8時45分から35分間の公式予選後、当初の予定通り午後1時30分から20周でレースが行われた。

この大幅な予定変更に関して「土曜日のスケジュールがキャンセルになったのは、我々にとっても、サーキットに来てくれたファンのみなさんにとっても残念な結果。でも、金曜日の走行でドライ、ウエットともに走れているので準備は整っている」と中須賀克行が語れば、「得意なオートポリスでのレースが一つなくなったのは残念ですが、だからこそ残された1レースにすべてを出し切って優勝を目指します」と野左根航汰。

迎えた2日(日)、朝からサーキットは好天に恵まれ、ウエット宣言が出された公式予選は時間経過とともに路面はドライへと変化する。そしてこのコンディションの回復に合わせて中須賀がペースを上げると、予選時間残り20分のところでトップタイムを記録。対する野左根は残り16分で5番手に浮上し、残り10分で中須賀に0.093秒差に迫る2番手に上がる。

その後、渡辺一樹(スズキ)がトップに立つシーンもあったが、残り6分で再び中須賀がトップに立ち、これで今季8度目のポールポジションを獲得。さらに予選終了間際に野左根が2番手に上がYAMAHA FACTORY RACING TEAMが今季2度目の予選1-2を獲得した。

完全ドライ路面で始まった20周レース。オープニングラップは加賀山就臣(スズキ)、渡辺一樹(スズキ)、中須賀、野左根の順。そして3周目に渡辺一樹がトップを奪うと、中須賀も加賀山をパスして2番手に浮上。さらに4周目には野左根が3番手とし7周目には中須賀も抜いて2番手に上がる。

9周目に野左根と渡辺一樹が激しい首位攻防戦を展開し、野左根がこれに打ち勝ちトップに浮上。さらに中須賀も2番手に上がり野左根にプレッシャーを与える。また、高橋巧(ホンダ)も追い上げてきてトップは3台での争いとなった。

迎えた15周目の最終コーナーで中須賀が野左根をパスしてトップに立つ。しかし野左根は離されることなく中須賀の背後を脅かすが、中須賀が今季8勝目、野左根が2位を獲得しYAMAHA FACTORY RACING TEAMは今季3度目の1-2フィニッシュを達成した。

また、YAMALUBE RACING TEAMからは怪我で欠場の前田恵助に代わりアヌパブ・サームーンが出場。15番グリッドからスタートしたアヌパブは1周目を14番手で終えるが、予選から進化した走りを披露。序盤に12番手とすると、世界で活躍した高橋裕紀(ホンダ)を捉えて11番手へ。そこから4秒先の上位グループを照準にYZF-R1をプッシュする。速いペースを安定して刻み10周目には予選のベストを上回る1分50秒314をマークするなど、水野涼(ホンダ)、さらに元MotoGPライダーの清成龍一(ホンダ)の背後に迫る。

ここからはコンマ数秒差の接近戦を展開するがライバルも譲らずラスト2ラップを11番手で迎える。すると上位のライダーがアクシデント後退して10番手、さらに清成をかわして9番手に浮上する。ラストラップには水野をかわすべくアタックするも一歩及ばずチェッカーとなったが、JSB1000のデビューレースにして9位を獲得した。

JSB1000 RESULT Race.1

JSB1000 RESULT Race.2

JSB1000 RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手(優勝)

「事前テスト、レースウイークを含めてレース時がもっとも路面温度が高かったですが、スタッフが乗りやすいマシンに仕上げてくれたおかげで、うまく戦うことができました。トップに立った野左根選手がいいペースで走っていたので、後ろについて体力を温存してから前に出ましたが、それからも野左根選手は離れず、接戦になってしまいました。レベルの高いいいレースを見せることができたと思うし、地元九州のレースで勝ててうれしいですね。残りは2大会3レースですが、しっかりとチャンピオンを見据え戦います」

野左根航汰選手(2位)

「走り出したら意外といいペースで走れました。そこで、いつもは中須賀選手の後ろについていっても最後は離されるパターンなので、今回は早めに仕掛けて前に出る作戦をとりました。9周目にトップに立ちラスト5周くらいで中須賀選手が仕掛けてくると思っていましたが、それが最終コーナーとは想定外でした。でも、今回は抜かれても離されずについていけたので、いつもよりはいいレースができたと思っています」

吉川和多留監督

「今大会は、天候の急変でスケジュールが大幅に変更されるなど、精神的にも厳しい戦いとなりましたが、中須賀選手はそうしたことを一切感じさせることなく20周のレースをしっかりと走りきってくれました。中須賀選手の怪我も順調に回復しているので、残りの2大会3レースをしっかりと戦ってチャンピオンを取り戻せるよう、チームとしてしっかりとサーポートします。そして野左根選手は、中須賀選手をパスしたりと、きっちりと2番手を走れるだけの実力を備えてきました。今大会では中須賀選手の走りを間近で見ることができて、いい勉強になったと思います。また1-2フィニッシュという最高の結果を残すことができ、我々の活動をサポートしていただいているスポンサーの皆さま、そして応援していただいたファンの皆さまに感謝いたします」

YAMALUBE RACING TEAM
アヌパブ・サームーン選手(9位)

「レースを通じてもっと上を目指せることを確認できたので悔しいですが、目標を上回る9位を獲得し、短い期間で成長していることを確認できたのはよかったです。今回バトルした高橋選手、清成選手、水野選手など、日本のライダーは上手く速い。でも難波監督のアドバイスやチームから学んだセッティングのノウハウなどにより戦えたと思います。今回得たことを生かして、約1ヵ月後の岡山でさらに上位を狙い、ARRCや地元でのレースにも役立てていきたいと思います。難波監督、チームの皆さん、そして日本、タイのファンの皆さん応援ありがとうございました」

難波恭司監督

「今大会には、怪我で欠場中の前田恵助選手に代わりアヌパブ・サームーン選手に参戦してもらいました。まず、セッションごとにタイムを上げることを目標にして、同時に何をしたからタイムが上がったかを検証するという作業を繰り返し、成果のあるレースウイークでした。レースでは、次の目標に進むためにチェッカーを受けることが最優先でしたが、安定したラップタイムを刻むことができ、期待感を抱かせるものでした。サームーン選手は次の岡山国際にも出場予定ですが、彼のライダーとしての引き出しを少しでも増やせるようにチームとしてサポートしたいし、サポートできるようチームとしてがんばりますので、スポンサーの皆さま、そしてファンの皆さまの応援をお願いいたします」

ページ
先頭へ