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全日本ロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本ロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.02 4月21-22日 鈴鹿

RACE DATA

■大会名称:MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第2戦 鈴鹿
■カテゴリ:JSB1000
■開催日:2018年4月21日(土)、4月22日(日)
■会場:鈴鹿サーキット(5.821km)

レース1
■開催日:2018年4月21日(土)
■観客数:22,000人
■周回数:18周 ■天候:晴れ ■気温:19.9℃ ■コース:ドライ
■PP:中須賀克行(2分04秒876/Yamaha)
■FL:中須賀克行(2分06秒377)

レース2
■開催日:2018年4月22日(日)
■観客数:34,000人
■周回数:18周 ■天候:薄曇り ■気温:22℃ ■コース:ドライ
■PP:中須賀克行(2分05秒102)
■FL:高橋 巧(2分06秒013/Honda)

REPORT

レース1:中須賀克行がレース終盤で混戦を抜け出して優勝
野左根航汰は激戦を制し3位表彰台を獲得

YAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が公式予選で2分04秒876の新コースレコードを樹立してポールポジションを獲得。レース1では終盤に混戦を抜け出すと独走で今季3連勝、昨シーズンから7連勝を達成。野左根航汰は激しい3位争いを制して、前戦ツインリンクもてぎに続き表彰台を獲得。YAMALUBE RACING TEAMの前田恵助はレース後半でのポジション争いに勝ち抜いて9位となった。

オープニングラップのS字コーナーでトップに立った渡辺一馬(カワサキ)だが、そのすぐ後方に中須賀、高橋巧(ホンダ)、野左根、渡辺一樹(スズキ)が続き、この5台がトップ集団を形成する。そして18周レースの14周目、デグナーカーブ立ち上がりで中須賀が渡辺をパスしてトップに浮上。すぐに高橋巧も渡辺一馬をパスして2番手に上がるが、15周目から2分6秒台を連発した中須賀が高橋巧との差を広げると、最終的に1秒961の大差をもって優勝。開幕から3連勝、昨年から7連勝を記録した。また、15周目に中須賀が記録した2分6秒377がレース中のベストタイムとなった。

渡辺一樹、渡辺一馬と激しい3位争いを展開する野左根は、15周目のシケインで一気に渡辺一樹、渡辺一馬を抜き去って3番手に浮上。16周目の西ストレートでは渡辺一樹に抜き返されるが、18周目の第1〜第2コーナーで再び野左根が渡辺一樹の前に出る。その渡辺一樹は130Rでミスすると、野左根が僅差で渡辺一馬を抑えて3位を獲得した。

また、前田は水野涼(ホンダ)、加賀山就臣(スズキ)と接戦を展開。そしてこの争いを制して9位でチェッカーを受けた。

レース2:ラスト2周でスパートした中須賀克行がレース2を制する!!
野左根航汰は転倒再スタートで20位

レース2でもポールポジションスタートとなったYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行だが、そのスタートでは高橋巧(ホンダ)の先行を許してしまう。さらにS字コーナーでは渡辺一馬(カワサキ)がトップに立ち、中須賀は3番手。そしてヘアピンでは高橋巧が再びトップに立ち、中須賀も2番手に上がる。

2周目からラップタイムを2分6秒台前半に上げた高橋と中須賀は、3番手の渡辺一馬を引き離してのマッチレース。中須賀は、トップの高橋にプレッシャーをかけ続けると、15周目の第1〜第2コーナーで高橋をパスしてトップに浮上する。続く第3コーナーでは高橋が中須賀の前に出るが、ヘアピンカーブでは中須賀がトップ。だが、西ストレート299.8km/hを記録した高橋巧が中須賀の前に出て、そのまま15周目を制する。

だが、中須賀は16周目のスプーンカーブで高橋を攻略し、17周目のセクター1で、このレースで最速となる34秒827を記録。さらにこの17周目に中須賀は2分06秒143をマークすると、高橋とのタイム差を1秒3としてレースは決着。中須賀は開幕4連勝、昨年からの連勝記録を8に伸ばした。

一方の野左根航汰は、2周目の130Rで他車と接触しそうになりオーバーラン。その後、着実にポジションを回復していくが、17周目の最終シケインで転倒してしまい、再スタートするものの20位完走。

またYAMALUBE RACING TEAMの前田恵助は、スタート直後の第1コーナーでの激しいポジション取りに巻き込まれて順位を下げるが、その後は着実にポジションを挽回して6位でレースを終えた。

JSB1000 RESULT Race.1

JSB1000 RESULT Race.2

JSB1000 RIDERS RANKING

COMMENT

レース1
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手(優勝)

「一馬選手がオープニングラップでトップに立って、いいペースで走っていたので後ろについて様子をうかがうことにしました。いつもだと最終シケインで仕掛けているけれど、そこで勝負をしても巧選手たちがついてくるのは予想できていたので、いつもとは違うデグナーカーブ立ち上がりから立体交差、110Rで仕掛けてトップに立ち、この作戦が的中して、その後に独走できました。予選とは違って路面温度がかなり上がりましたが、最後まで集中できました」

野左根航汰選手(3位)

「スタートは悪くはなかったのですが、周りも速くて、うまくペースをつかめませんでした。一樹選手は常にアグレッシブで、だからこそこちらも負けてはいられなかったのですが、一樹選手をパスした第1〜第2コーナーでは、開幕戦のレース1で他車と接触して転倒したときと同じ状況だったので攻めるのを一瞬ためらいましたが、ここで行かないと、と思い攻めきりました。そして最後の130Rでは、僕も限界までブレーキを遅らせていて、それ以上にブレーキを遅らせていた一樹選手がコースアウトしました。トップの中須賀さんと巧選手には引き離されましたが、接戦を制して3位になれたので良かったと思います」

吉川和多留監督

「中須賀選手が予選で2分4秒台を記録して新コースレードを樹立しました。そして予選時とは違って大幅に路面温度が上がったレース1では、素早く状況に対応できていたし、タイミング良く混戦を抜け出して優勝することができました。どちらも、しっかりと準備してサーキット入りしいる証明でもあります。野左根選手は、シーズンオフのテストで転倒が多く、まだ本調子ではありませんが、前戦のツインリンクもてぎのレース2、そして今大会のレース1で表彰台に立つことができ、いい傾向にあります。今後の課題も明確になっているので、そこをしっかりと詰めて中須賀選手を目指して行きます」

YAMALUBE RACING TEAM
前田恵助選手(9位)

「マシンも、自分自身もトラブルなく走ることができ、レース1を終えて自分がJSB1000クラスでどの位置にいるかを確認することができました。このレース1では、路面温度が上がったことや、レース序盤でリアタイヤに負担をかけたことで厳しい戦いになりましたが、コーナーの脱出速度を重視する走り方に変えたらうまくいって、加賀山選手や水野選手を抜くことができました。レース2では、結果を求めつつ、いろいろなことを吸収できるようにしたいし、以前YAMALUBE RACING TEAMに所属していた野左根選手や藤田選手が記録している2分6秒台に挑みたいです」

難波恭司監督

「前回のツインリンクもてぎは思うようなレースができなかったので、今回の鈴鹿ではどういうレースにするかを考えて臨みました。また、事前にヤマハのテストコースを走ることができ、ここで一定の準備を進めることができました。レース1では、一時ペースが乱れましたが、最後まで走りきってくれたし、レースを戦う上での一歩を踏み出せたと思っています。明日のレース2では、いきなり大きなジャンプアップは難しいですが、前田選手のスキルがさらに上がるように、チーム一丸となってバックアップします」

レース2
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手(優勝)

「鈴鹿サーキットで連勝できたことは、素直にうれしいです。巧選手がトップに立って、すぐに2分6秒台のハイペースでの走行だったので、うかつに仕掛けることができず、どのタイミングで勝負するかを考えながら走っていました。レース終盤の第1〜第2コーナーで巧選手を一度抜いたのですが、第3コーナーですぐに抜き返してきたので、巧選手は様子を見る余裕はなく限界ギリギリの走りだと分かりました。もちろん僕もサインボードを見る余裕がないほどでしたが、最後はうまく巧選手を抜いて、そしてタイム差を広げることができました。開幕4連勝で流れはしっかり掴んだので、今後のレースもしっかりと戦っていきます」

野左根航汰選手(20位)

「スタートで出遅れてしまいましたが、2周目の130Rでは他車と接触しそうになりオーバーランしてしまいました。レース中盤と終盤のペースは、レース1よりも良くなりましが、僕の勝負ポイントであるヘアピンや最終シケインでうまくマシンが機能しなくて、苦しい展開になってしまいました。また、17周目の最終シケインでは単独で転倒してしまい、全体的にレースの組み立て、内容が悪かったです。次のオートポリスは好きなコースなので、ここから巻き返していきます」

吉川和多留監督

「中須賀選手は、レース2では高橋選手と接戦となりましたが、最後はしっかりと引き離して優勝し、盤石な状態です。そして野左根選手は、まだ悪い流れが断ち切れてはいませんが、少しずつですがペースを取り戻す傾向にあります。そばに中須賀選手という最高のお手本となるライダーがいるので、これからも中須賀選手からさまざまなことを学び、ひとつひとつの課題をクリアしていけば、さらに良い結果に結びつくはずです。
次戦は中須賀選手、野左根選手ともに相性のいいオートポリスなので、両選手にはしっかりと結果を残してほしいです。今大会に際して、応援していただいたファンのみなさま、サポートしていただいた関係者のみなさまに感謝しております。ありがとうございました」

YAMALUBE RACING TEAM
前田恵助選手(6位)

「基本的にレース2は楽しかったです。東コースでしか追い上げられなかったので、西コースは我慢の走りに徹して、東コースの、とくに得意なデグナーカーブで勝負を仕掛けて、少しずつ順位を上げることができました。ただ、前のライダーに追いつこうとがんばっているときはうまく走れるのですが、ひとりで走るとうまく走れない状態で、この辺が今後の課題です」

難波恭司監督

「レース2では、レース1のレースタイムを上回ることが課題でした。コースコンディションが異なるので単純比較はできませんが、結果的に約8秒、レース1よりもタイムを詰めることができました。また、スタート直後の第1コーナーのポジション取りでは、集団に飲み込まれて順位を下げましたが、この辺はJSB1000マシンでのレースの馴れや、マシンをもっと理解していけば解決できるものであり、現段階で大きな問題ではありません。
レース1、レース2とも収穫の多いものとなりましたが、さらに上を目指すためにはどうすればいいかを前田選手、そしてチームとして考え、次のレースへ臨みます。応援していただいたファンの方々、そして我々の活動を支えていただいているスポンサーのみなさまに心から感謝しております。ありがとうございました」

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