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全日本モトクロス選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本モトクロス選手権 IAに関する情報をお届けします。

Rd.03 5月15日 中国

RACE DATA

■大会名称:2016全日本モトクロス選手権第3戦中国大会
■カテゴリ:IA1/IA2
■開催日:2016年5月15日(日)
■会場:広島県・世羅グリーンパーク弘楽園
■レース時間:(30分+1周)×2ヒート
■天候:晴れ
■観客数:3,620人

REPORT

「スタートダッシュはライバルに奪われましたが、もうそれを止める準備はできたと思います。この大会は勝負のレースです」。この田島久誌監督の言葉通り、第3戦中国大会の「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」は、第1ヒートで2・3位、第2ヒートは1・2位。ライバルたちに反撃の狼煙を上げ、競り勝ち、最大の脅威としてその存在感を示したレースとなった。一方のIA2は、依然としてライバルが強さを発揮したが、ここまで納得の成績を残せていなかった「YAMALUBE RACING TEAM」の渡辺祐介が両ヒートで3位と結果を残し、トップを争うステージへと駒を進めることとなった。

IA1:第2ヒートで平田と三原がワンツーフィニッシュ

第1ヒートは、頂点には届かなかったが、第2戦の第2ヒートと同様、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」が、3つの表彰台の内2つを奪い、着実に頂点に近づいていることを証明するレースとなった。

レースは、成田亮(ホンダ)がホールショット、熱田孝高(スズキ)、新井宏彰(カワサキ)が続く。これに対し三原が5番手、平田が7番手で1周目を終えるが、追い上げて、熱田と新井に接近。ヤマハの2人は、厳しい競り合いを続け、平田が成田の後方に上がったのは8周目、レースがほぼ半分の過ぎた頃だった。前方がクリアになった平田は、ラインを駆使して成田を追撃。7〜8秒の差を縮め、一時は約3秒差まで持っていく。

また、三原も3番手に上がり、平田と成田を追うが、そのままチェッカーとなった。平田は今季3度目の2位、三原は今季4度目の表彰台獲得と、第2戦に続き2度目のダブル表彰台を達成した。

第2ヒートは、まさにヤマハショーとなる。まず、平田のホールショット、そして三原がこれに続く完璧なスタートを決める。1周目に成田にトップを奪われるが、しっかりと食らいつき、まず三原が仕掛けた。平田をかわし、その勢いで成田に迫り、トップへ。これに触発された平田も成田をかわし、序盤でワンツー体制を築き、これまで、誰も崩せなかった成田の壁を崩す。

さらに、後続を引き離しながら、チームメイト同士がバトルを披露し、今度は平田が三原をかわしてトップに立つ。これで平田は、得意な逃げのパターンに入るが、三原もこれを許さずに食らいつく。その差は2秒まで縮まったが、平田は終盤に好タイムを連発して逃げ切り、今季初優勝。昨年1年間欠場したブランクからの完全復活を証明した。一方、最後は力尽きた三原だったが、今季最高位となる2位を獲得。そしてこの瞬間、ヤマハのワンツーフィニッシュが完成した。 

IA2:渡辺が両ヒートで3位、総合では2位を獲得

第1ヒート、ホールショットは、ここまで好調の岡野聖(フライングドルフィン サンセイ)。抜群の反応で他を置き去りにして、第1コーナーをトップで駆け抜ける。一方の渡辺も6番手と、上位グループでレースを開始。序盤は、岡野、竹中純矢(カワサキ)、能塚智寛(ホンダ)がトップ争いを展開。岡野は粘るが、能塚と竹中にポジションを明け渡し、渡辺、古賀太基(ホンダ)の第2グループに吸収される。

この3位争いでは、渡辺のタイムが速く、3番手を確保するが、岡野を引き離すことができずヤマハ対決になる。しかし、その岡野もアクシデントで後退すると、渡辺が単独となりそのまま3位でゴール。開幕から5ヒート目、ついに表彰台を獲得した。なお、優勝は能塚、2位は竹中。

続く第2ヒートでは、IA1に負けないドラマチックな展開をヤマハライダーが演出する。まず、スタートは再び岡野がホールショットで、渡辺も続き、序盤のトップ争いは2人に能塚、竹中が加わり、激しい攻防を繰り広げる。ところが2周目、渡辺が転倒。竹中も4周目に転倒し脱落する。そして岡野もトップを守れず、能塚がまたしても独走状態を築く。

一旦表彰台圏内から姿を消した渡辺だったが、勝負は捨てていなかった。安定して速いタイムを刻み、確実に上位との差を詰めると、13周目を終えて4番手。3番手、古賀との差は6秒強と、ついに表彰台を視野に入れると、さらにラスト2周で古賀の背後へ。2人はここで激しいバトルを開始するが、マシンが接触し、渡辺が大きなタイムロスで距離は拡大する。しかし、最終ラップで再び追いつくと、表彰台に対する互いの執念が、再び接触へと繋がってしまうが、今度は渡辺が競り勝ち最終ラップでの大逆転を達成。2番手を走る岡野とともに、表彰台を獲得すると、総合成績でも2位を獲得した。

レディース:安原さやが表彰台にあと一歩の4位入賞

レディースクラスは、安原さや(名阪レーシング)が、1周目を9番手と出遅れるが、混戦の序盤にもかかわらず一気に挽回。2周目に3人をかわして5番手とすると、すぐに4番手として、表彰台に後一つに迫る。さらに、ランキング上位陣を相手に激しく追い上げ、3番手の背後につける。しかし、ここから勝負させてもらえず4位でレースを終えた。また、本田七海(TEAM KOH-Z)は、6番手を走行中の3周目、アクシデントで11番手までポジションダウンしたが、最後まで諦めず追い上げ、8位でゴールした。

次回の第4戦SUGO大会は、宮城県のスポーツランドSUGOで6月5日に決勝が行われる。

IA1 RESULT Heat.1

IA1 RESULT Heat.2

IA1 RIDERS RANKING

IA2 RESULT Heat.1

IA2 RESULT Heat.2

IA2 RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM
平田優選手談(IA1:2位/優勝:総合優勝)

「喜びが爆発という感じではなく、意外と冷静に勝利をかみしめています。1年のブランクから、ようやく、ここまできましたね。素直に良かったです。第1ヒートは勝負させてもらえませんでしたが、第2ヒートは、勝負できた。実のところ、これは三原選手の存在が大きかった。普段から一緒に練習していますが、タイムも速く、彼がトップに立った時点で、逃げられると思ったのです。だから必然的に成田さんを抜き、三原選手を追う必要がありました。幸い、成田さんとも三原選手ともラインが異なっていたことで、抜くことができた。トップに立ってから、常にベストラインで走り、逃げました。繰り返しになりますが、三原選手がトップに立ったことが、今日のキーポイントだったのです。そして、成田さんにこの時点で勝てたことも大きい。自分が危険な存在だと意識させることができた。これからは少し変わってくると思います。SUGOでは畳み掛けて、シーズンの主導権を奪うレースをしたい。いや主導権を奪うレースをします」

三原拓也選手談(IA1:3位/2位:総合2位)

「悔しい結果。でもまた一つステップアップできました。第1ヒートは、最低ラインはクリアできましたが、スタートの遅れが響きました。あれでは逃げられる。でも第2ヒートは、スタートも決まり、序盤でトップに立てたことが非常に大きかった。優勝を狙うにはトップを走らねばなりません。だから、リスクを感じましたが、勝負しました。すぐに平田さんにかわされましたが、あの経験は大きい。さらに平田さんについて行ったのですが、後半は実力の差を痛感することになりました。常に一定のラインを走った僕に対して、平田さんはラインを変えながら、最後までトライしていたし、結果的にそれでタイム差が生まれ勝負させてもらえなかった。僕に足りない部分を突きつけられた感じです。わかっていたことではありますが、課題として、自分もそう言った能力を身につけたいと思います。次のSUGOも優勝を目指して勝負します」

田島久誌監督談

「この第3戦で勝という、有言実行ができました。ありきたりですが、チームが一丸となって優勝を奪ったという感じです。第1ヒートは表彰台に2人が立ったのですが、スタートで遅れ逃げられるいつものパターンになってしまいました。第2ヒートはそこを改善して序盤で勝負できたし、平田選手らしい見事な逃げのレースでした。三原選手の序盤のトライも良かった。あとは本人も言っているように、引き出しの多さ。ラインを見極める能力が身につけば、平田選手や成田選手とも勝負できるでしょう。総合も獲得したので100点と言いたいところですが、我々はファクトリーで、勝つことが使命なので95点とします。次回からはもっとチャンピオンシップを意識していきます。このチームは完全にライバルの脅威となった。それをもっと強く意識させることが大事です。それは連勝することになりますが、もちろん、それを狙っていきます。次回のSUGOも楽しみにしていてください。次は100点のレースをします!」 

YAMALUBE RACING TEAM
渡辺祐介談(IA2:3位/3位:総合2位)

「第1ヒートは、今季初の表彰台の獲得でしたが、上位の2人とあまりに離されていたので、うれしさも半減でした。ただ、第2ヒートは、転倒から追い上げての3位だったので、これまでやってきたことが報われたし、強さを示して結果を残せたので、自信にもなりました。表彰台だけでなく、一番の課題としていたスタートを決めたこともうれしいですね。第2ヒートは、雑な走りで転倒してしまったのですが、序盤だったので、表彰台を狙うつもりで切り替えました。達成はできませんでしたが42秒台を設定し、これが功奏して安定し、ライバルに対しても確実性を持ってかわせたことがよかったです。ラスト2周は、古賀選手とバトルでした。本当に気持ちと気持ちのぶつかり合いで、それが接触となったわけですが、ラスト2周での接触は、大きくタイムロスしたため、完全に終わったと思いました。でももう一度チャンスが巡ってきて、今度は絶対に負けない! と勝負した結果が大逆転につながったと思います。ようやく能塚選手がいるステージに上がりましたが、まだ彼の方が何枚も上手なので、次のSUGOでは、また少しでも差を詰められるようがんばります」

佐藤光幸監督談

「今回はどちらか一つで表彰台を獲得することを目標にしました。正直に言えば、ここまでの成績からは難しいという気持ちもありましたが、事前テストのタイム、マシンの仕上がりともに良かったことで、3位以内を目標に設定したわけです。結果の通り、渡辺選手はこの期待に応えてくれ、うれしかったし、走りも考えてタイムを揃えた、戦う気持ちを前面に出したことも評価したいと思います。次は渡辺選手が最も得意とするSUGOですが、自信を持ちながら過信せず、自分たちはあくまでもチャレンジャーであるとチーム全体で共有して臨みます」

フライングドルフィン サンセイ
岡野聖(IA2:29位/2位:総合7位)

「課題だったスタートは非常に良かったですし、ライバルとバトルできたけれど、両ヒートともに調子が悪く、本来の走りができませんでした。トップに立って逃げ切ることが理想ですが、コンディションの変わりやすい状況に対応できずラインが悪く、スピードがなくて、すぐに抜かれてしまいましたね。第1ヒートはアクシデントでリタイアとなりましたが、第2ヒートは、悪いながら、ライバルを前に行かせ、ラインを見るなど工夫して、2位をとれたのは良かったと思います。でもやっぱり、ライバルにはプレッシャーをかけられていないので、なんとかしなければなりません。SUGOは得意なコースではありませんが、今後もスタートを決め上位で戦い続けるしかありません。次回も勝機をつかめるように努力します」

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