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アジアロードレース選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどアジアロードレース選手権に関する情報をお届けします。

Rd.03 6月2-3日 日本

RACE DATA

■大会名称:2018アジアロードレース選手権第3戦日本
■カテゴリ:SS600・AP250
■会場:鈴鹿サーキット(5.821km)

【レース1】
■開催日:2018年6月2日(土)
■コースコンディション:ドライ

SS600クラス
■周回数:13周
■PP: Azlan Shah Kamaruzaman (2'12.717/Kawasaki)
■FL: Ahmad Yudhistira (2'13.483/kawasaki)

AP250クラス
■周回数:8周
■PP: Rheza Danica Ahrens (2'27.013/Honda)
■FL: Rheza Danica Ahrens (2'27.872/Honda)

【レース2】
■開催日:2018年6月3日(日)
■コースコンディション:ドライ

SS600クラス
■周回数:10周
■PP: Azlan Shah Kamaruzaman (2'12.717/Kawasaki)
■FL: Kasma Daniel Kasmayudin (1'56.716/Yamaha)

AP250クラス
■周回数:8周
■PP: Rheza Danica Ahrens (2'27.013/Honda)
■FL: Rheza Danica Ahrens (2'28.237/Honda)

REPORT

SS600:#64 Keminthがレース2で2位表彰台、#76 Yuki Itoがレース1で4位

Race 1

4月後半に行われたオーストラリアラウンドから1ヵ月半という長いインターバルを経て迎えた日本ラウンド。YAMAHA RACING TEAM ASEANの#76 Yuki Ito&R6は予選4番手、#64 Keminth Kuboが5番手、さらに#56 Ratthapong Wilairot(Yamaha Thailand Racing Team)が2番手フロントローという好位置を獲得しRace1に臨んだ。

レースは各ライダーの力が拮抗し序盤から混戦となる。特に#56 Ratthapong Wilairot、#76 Yuki Ito、#64 Keminth Kubo、そして#13 Anthony Westというヤマハライダーが上位につけバトルを展開していった。この中で1周目を4番手でスタートした#76 Yuki Itoは序盤から積極的な走りを披露。最終のシケインでのブレーキングでポジションを上げるなど3周目にはトップに立ち、#56 Ratthapong Wilairot、#13 Anthony Westとトップ3を形成したが、ライバルも黙ってはいない。

中盤に入ると#25 Azlan Shah Kamaruzaman(Kawasaki)、#33 Ahmad Yudhistira(Kawasaki)が反撃を開始。後半にはライバルのワンツー体制となり、#76 Yuki Itoは#13 Anthony Westに続く4番手で追撃することとなった。その後#76 Yuki Itoは#13 Anthony Westをかわし3番手に浮上する場面もあったが完全な逆転には至らず4位でチェッカー、#13 Anthony Westが3位表彰台を獲得した。

また#64 Keminth Kuboもトップグループの後方5番手あたりでレースを進めた。上位陣と同様にバトルが激しく上下に順位を変動していった。後半に入ると一時8番手まで順位を下げたが、それでも食らいつくと6位でゴール。レースを重ねるたび着実に上位陣との差を詰めていることを証明した。なお、#56 Ratthapong Wilairotは8位。手首の怪我が完治していな#24 Decha Kraisartは11位となった。

Race 2

レース1の借りをかえすべく、ヤマハライダーたちが力強くトップ争いを演じた。まず#76 Yuki Itoは1周目に2番手までポジションをあげるがクラッシュが発生しレッドフラッグとなる。再スタートでも#76 Yuki Itoは序盤から速さを見せ、1周目で2番手に浮上すると2周目には#25 Azlan Shah Kamaruzamanをかわしてトップに踊りでる。

その後も#76 Yuki Itoはトップを守るが、ちょうど中盤の5周目から一気にバトルが激化。まずは#33 Ahmad Yudhistiraがヤマハ勢を一気にかわしトップへ。しかし6周目には#76 Yuki Itoが逆転すると、#13 Anthony West、#64 Keminth Kuboもこれに続き、R6がトップ3を形成する。続く7周目、さらに8周目と、#76 Yuki Ito、#64 Keminth Kubo、#13 Anthony Westがポジションを奪い合い、9周目は#64 Keminth Kuboがトップで突入する。

ここで#76 Yuki Itoが意地をみせて直後の1コーナーでトップに浮上すると、後方をブロックしながら最終ラップへ突入し、着実にチェッカーへと近づいていった。ところがコース後半、その守りが崩される。こじ開けたのは#64 Keminth Kubo、さらに#13 Anthony Westも続き2番手へ。#76 Yuki Itoは#33 Ahmad Yudhistiraにもポジションを奪われ、4番手へと後退してしまう。

今度は#64 Keminth Kuboが、初優勝に向け快走を続け、このウィークでいくつものドラマを生んだ最終のシケインに突入。するとここで#13 Anthony Westが絶妙なブレーキングで#64 Keminth Kuboのインにマシンを滑り込ませてトップに浮上。これで#64 Keminth Kuboは2位でチェッカーとなるも、ARRC参戦2年目にして初の表彰台を獲得することとなった。一方の#76 Yuki Itoは、シケインで勝負にでて#33 Ahmad Yudhistiraに並びかけたが、0.03秒差で4位となった。

AP250:レース1、#500 Anupabが劇的な逆転で2位表彰台!

Race 1

ヤマハライダーたちにとって厳しいウィークとなった。各セッションでライバルに離される状況が続いていたのだ。予選も、#222 Reynaldo Chrisantho Ratukore(ONEXOX TKKR Racing Team)がヤマハ最上位の6番手、#500 Anupab Sarmoon(Yamaha Thailand Racing Team)の7番手という状況だった。
しかし決勝では#500 Sarmoonがそれまでの劣勢を感じさせない走りを見せた。トップの#123 Rheza Danica Ahren(Honda)には先行を許したが、前半に形成された6台による2位グループに、ヤマハライダーとして1人食らいたのだ。

後半に入ると、#500 Anupab Sarmoonの力走に促されるように、2位グループに#96 Anggi Setiawan(Yamaha Yamalube KYT TJM WR Super Battery)、#45 Peerapong Boonlert(Yamaha Thailand Racing Team)、#50 Ahmad Afif Amran(CKJ Yamaha Racing Team)、#222 Reynaldo Chrisantho Ratukoreといったヤマハライダーたちが接近。9台が隊列を組んでレースを展開した。

しかし終盤になると再び絞られて#500 Anupab Sarmoonだけが生き残ると、2位グループの4番手で最終のシケインに突入。ブレーキングの勝負の中、ライバルが転倒やラインを外すなどミスをおかす中、冷静にシケインに侵入した#500 Anupab Sarmooが一気にポジションをアップ。さらに直後の最終コーナーを丁寧に立ち上がると、劣勢を跳ね返す2位でチェッカーを受けた。

Race 2

再び序盤から#123 Rheza Danica Ahrenがハイペースで抜け出すが、2位グループでは#222 Reynaldo Chrisantho Ratukoreが2番手、#500 Anupab Sarmoonが3番手と幸先のよいスタートをきる。しかし2位グループは14台に膨れ上がり、ここからが順位を激しく入れ替えながらのレースが展開された。

R25ライダーたちは、このグループの中団でレースを展開し、コース後半を中心にポジションチェンジを繰り返していったが、どうしても上位に立つことができない。ところがレース中盤に入ると、上位を走るライバル2台がクラッシュでリタイア。これで#500 Anupab Sarmoonが3番手とするなど、順位をあげヤマハライダーにもチャンスが生まれてくる。

しかし、終盤を迎えても上位を走るライバルの厚い壁に阻まれ表彰台圏内にあと一歩届かない。そして迎えた最終ラップのシケイン、またしてもブレーキング勝負となったが、この中で#50 Ahmad Afif Amran(CKJ Yamaha Racing Team)がポジションを上げて4位、#500 Anupab Sarmoonが6位とし、表彰台にはわずかに届かなかったものの2人が入賞でレースを終えた。

UB150:ヤマハライダーがレース1で2・3位、レース2では表彰台独占!

Race 1

開始前にスタートディレイのアクシデントが発生。これでレースは6周から1周減算され、超スプリントの5周で争われることとなった。序盤は混戦の状況でレースが進むがすぐにYamaha Racing Indonesiaの#60 Wahyu Aji Trilaksanaを含むヤマハライダーがトップグループの大半を締める形で先行。しかし後半に入ると後方のグループと一体になり、混沌とした状況で終盤に突入する。

迎えた最終ラップ、ライバルを先頭にシケインをクリアすると、これに続#13 Md Akid Aziz(UMA Racing Yamaha Maju Motor Asia Team ) が2位、#23 Gupita Kresna(Yamaha Yamalube SND Factory )が3位を獲得。#60 Wahyu Aji Trilaksanaは一歩及ばず4位でフィニッシュとなった。

Race 2

序盤、#36 Md Affendi Rosli(Team One For All )が飛び出し1周目をトップで通過するが、すぐにレース1で3位を獲得した#23 Gupita Kresnaを含む2台が接近し3台によるトップ争いへ。その後方には2番手グループも迫り中盤に入ると3台を吸収する形で10台を超えるトップグループとなる。この中にヤマハライダーは8台、彼らはライバルたちとコーナーごとに順位を入れ替えながらトップ争いを繰り広げた。
レースは誰も抜け出すことができないまま最終ラップを迎えると、最後のシケインに10台程度のマシンが横いっぱいになって勝利を目指して突入。誰が勝ってもおかしくない状況の中、このサバイバルコーナーを制したのが#23 Gupita Kresna、さらに#60 Wahyu Aji Trilaksana、#98 Md Izzat Zaidi (RCB Yamaha Y Y Pang Racing )という3人のヤマハライダーが勝ち抜いてチェッカー。今シーズン3戦6レースで3度目となる表彰台独占を達成した。

次回、第4戦インド大会は8月3日から3日間、Madras Motor Race Trackにて開催される。

SS600 RESULT Race.1

SS600 RESULT Race.2

SS600 RIDERS RANKING

AP250 RESULT Race.1

AP250 RESULT Race.2

AP250 RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA RACING TEAM ASEAN
#64 Keminth Kubo(SS600:6/2位)

「予選の序盤は集中できずタイムをだせませんでしたが、時間とともに集中力が増し最終ラップでベストを出せましたが、もう少し上を狙っていたので残念です。レース1はバトルの多いレースでしたが、エンジンのセッティングがバトル向きではなく、コーナーの立ち上がりの加速面が若干足りない感じで、思うように攻略できず6位で終わりました。
レース2はセッティングを変更し、勝負できるという自信を持って臨みました。前半はチャンスがあれば前にでるというくらいで、後半にしっかりバトルできるようタイヤのライフを優先すると同時に、後方からトップグループの走りを見ることで攻略の方法を考えることもできました。後半に入っても最初は順位よりもペースを大切にし、終盤にスイッチを入れ、最終ラップをトップで迎えました。ただ、最後のシケインに関しては正直不安があり、実際にウエスト選手にかわされてしまいました。経験不足を痛感するレースとなってしまいましたが、2位というリザルトはやはりうれしいし、ここまでサポートしてくれたすべて方に感謝の気持ちでいっぱいになりました。次のインドもポディウムを目標に、引き続き精一杯がんばります」

#76 Yuki Ito(SS600:4/4位)

「予選は金曜日に転倒したため車両のチェックからスタート。特に問題もなく、序盤はトップタイムを出し理想の走りに近づいていることを確認できました。その後4番手まで落ちてニュータイヤを履きましたが、セッティングとマッチせず4番手。それでも十分な手応えとともにレース1に臨みました。序盤は順調な走りができたので、その後はライバルの強み・弱みを観察。ただ、想定外のライバルが上がってきたところからリズムが狂い、4位という結果となりました。ただ、内容としてはよかったし、次に繋がるレースになったと思います。
しかし、レース2は悔しいレースになってしまいました。最終ラップにケミン選手、アンソニー選手の2人にかわされ、そこから終盤での逆転を狙いついていく作戦だったのですが、スプーンカーブでミスがありユディス選手にもかわされてしまいました。最終コーナーは外から勝負しようと考えていましたが、極限の状態の中で冷静さを欠きラインがワイドになりすぎ逆転ならず、またしても4位となってしまいました。鈴鹿では勝利だけを考えていたので、両レースで4位というのは... それでもチャンピオンシップにおいてはこの鈴鹿が最後ではありません。この後に3戦が残っているしランキングも3位なので、ここからだと思っています。次のインドではライバル2人を圧倒するレースで、もう一度流れを引き寄せたいと思います」

Yuji Saiki監督

「伊藤選手に関しては、両レースともに上位を走り、またライバルと遜色ないバトルを展開するなど、持っている実力を発揮してくれました。しかしレース1では、ライバルとの接触があったり、レース2では最終ラップに逆転を許してしまうなど、ともに4位ということで、本人もチームとしても悔しく、残念な結果となりました。ケミン選手はレース2で自身のベストリザルトを更新してくれました。昨シーズンから成長は感じていましたが、数字が残ったことで大きな自信になっただろうし、さらなる飛躍につながっていくと感じています。ウィークの組み立ても、転倒がなかったし、一歩一歩やるべきことを確実にこなして前進するなど流れを作れるようになっています。まだスタートなどの課題もあるし、経験の差も痛感したと思うので、これからも大きな伸び代があるとさらに楽しみになってきました。次回は、両ライダーともに得意とするコースであるため、両レース優勝、ダブルポディウムがターゲット。長いインターバルを利用し、さらにパワーアップしてインドではさらに暴れたいと思います」

Yamaha Thailand Racing Team
#500 Anupab Sarmoon(AP250レース1:2位)

「今日はとてもよいリザルトを残すことができました。チームの皆さんのサポートのおかげだと思っています。今回もライバルが非常に早い状況があったのでとてもタフな戦いになりましたが、公式練習から集団の中で戦うことに慣れていたので混戦という部分は苦にはなりませんでした。最終ラップのシケインでは、とにかくこの一点に集中し深く入り込んで少しでも前のポジションを狙ったのですが、それがいい形となり、ライバルたちのアクシデントも重なってすばらしい結果となりました」

Theerapong Opaskornkul, Senior General Manager of Sales & Marketing Support

「ライバル車に高い戦闘力がある一方、私たちのマシンは多くのモディファイを行い、また熟成してきました。しかし現状では様々な部分でライバルに及ばないと覚悟していたのですが、レース1のAnupab選手はトップ5でレースを行うすばらしい走りを見せてくれました。さらに最終ラップのシケインでは、ライバルたちにミスがあったとはいえ、クレバーなラインを選びきっちりと2位表彰台を獲得してくれたと思います」

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