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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.06 6月30日-7月2日 イギリス

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク・スーパースポーツ世界選手権 第6戦イギリス
■開催地:イギリス/ドニントンパーク(4.023 km)

WorldSBK レース1
■開催日:2023年7月1日(土)
■周回数: 23周 (92,529 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:21度
■路面温度:27度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分26秒041)
■FL:A・バウティスタ(Ducati/1分26秒550)

WorldSSP レース1
■開催日:2023年7月1日(土)
■周回数:19周 (76,437 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度
■路面温度:29度
■PP:N・ブレガ(Ducati/1分29秒323)
■FL:N・ブレガ(Ducati/1分29秒511)

REPORT

WorldSBK 7月1日(土)
ラズガットリオグル2位、ロカテッリも5位と健闘

イギリス・ドニントンパークで開催されている第6戦のレース1でPata Yamaha Prometeon WorldSBK Official TeamのT・ラズガットリオグルとA・ロカテッリが活躍した。

前日の悪天候のあと、この日は好天に恵まれたため、FP3ではスーパーポールとレース1に向け、ドライ・セッティングのための貴重なデータ収集に取り組んだ。そしてスーパーポールではピットストップのタイミングを調整しながら、ピレリ製予選タイヤを3本使用する作戦を初めて実行。しかしふたりのベストラップは、度重なるイエローフラッグや終盤のA・バウティスタ(ドゥカティ)の転倒などにより阻まれ、ラズガットリオグルが4番手、ロカテッリが7番手に留まる結果となった。

レース1は最初の8ラップでホイール・トゥ・ホイールの激しい首位争い。ラズガットリオグルがバウティスタのリズムを崩して3ラップ目にトップに浮上。6ラップ目にはJ・レイ(カワサキ)がこれに加わり、3台でハイスピードバトルを展開した。9ラップ目以降はバウティスタがリードを広げてそのままゴールし、ラズガットリオグルは2位でチェッカーを受けた。

一方のロカテッリは、序盤で8番手につけたあと好調なリズムをつかんでT・サイクス(BMW)をパス。終盤ではA・バッサーニ(ドゥカティ)をとらえ、さらに残り3ラップでA・ローズ(カワサキ)もパスして5位を獲得した。

ガードナーとエガター、レース1でポイント獲得

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのR・ガードナーが10位まで挽回。D・エガターも12位でゴールして貴重なポイントを獲得した。

FP3で多くのラップを重ね、学習プロセスを進めてドニントンパーク攻略を目指したふたり。ところどころに水たまりが残るなかでも自信を積み上げ、ガードナーが1分29秒568で11番手、エガターは1分29秒719で12番手につけた。

その後のスーパーポールではエガターが最終ラップで1分26秒502に短縮して6番手を獲得。ガードナーはポテンシャルを出し切れずに1分27秒608の18番手に留まった。

レース1ではグリッド2列目からスタートしたエガターがポジションを下げた一方で、ガードナーは絶好の飛び出しで5つポジションアップ。ふたりは全23ラップを通して安定したペースをキープして走り切り、ガードナーが最終ラップで10位に浮上。エガターは前半で9位を維持したあと、徐々に下げて12位でゴールした。

WorldSBK 7月2日(日)
ラズガットリオグルがスーパーポール・レースで優勝

Pata Yamaha Prometeon WorldSBK Official TeamのT・ラズガットリオグルが、チームの本拠地、イギリスで行われた第6戦の最終日にスーパーポール・レースで優勝。ドニントンパークに詰め掛けた5万人の観衆は、それぞれ異なるマシンに乗るラズガットリオグル、A・バウティスタ(ドゥカティ)、J・レイ(カワサキ)による三つ巴の戦いを楽しんだ。

レース2も13ラップ目までリードしていたが、14ラップ目にバウティスタに先行され、後半は挽回ならず2位を守ってチェッカーを受けた。

ラズガットリオグルのチームメイトのA・ロカテッリも、スーパーポール・レースで4位獲得と健闘。グリッド7位からスタート後、ハイペースと見事なパスでポジションを上げ、最終ラップではA・ローズ(カワサキ)をとらえて4位でゴールした。

レース2でも好調の再現を目指したが、リア・グリップに苦戦して徐々に後退。後半は5台による5位争いに加わり、最終的には4位に1.5秒差と迫る8位でフィニッシュした。

この結果、ラズガットリオグルは合計264ポイントでランキング2位、ロカテッリは合計175ポイントでランキング3位をそれぞれキープ。Pata Yamaha Prometeon WorldSBK Official Teamは、チームランキングでトップとの差を縮めている。

エガターとガードナー、ウイーク最終日もポイントを加算

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのD・エガターとR・ガードナーは、スーパーポール・レースでそれぞれ11位と15位。レース2では11位と12位を獲得してポイントを加算した。

午前中に行われたウォームアップ・セッションではエガターが1分26秒853を記録して10番手、ガードナーは1分27秒424で16番手につけた。

ふたりはそれぞれ6番グリッドと18番グリッドからスーパーポール・レースをスタート。ともに好ダッシュを決め、ポイント圏内となるトップ9を目指してハイペースを維持したが、11位と15位に留まった。

この結果、レース2はエガターがグリッド10位、ガードナーがグリッド18位からのスタート。ここからもう一度、ポイント獲得を目標にペースアップを図り、エガターは11位でゴール。ガードナーは6つポジションを挽回し、エガターに続く12位でチェッカーを受けた。

WorldSSP 7月1日(土)
マンジが今季5度目となる2位獲得

Ten Kate Yamaha WorldSSP Supported TeamのS・マンジがレース1で2位を獲得し、20ポイントを加算した。

マンジは強風のなかで行われたスーパーポールで3番手につけ、第1戦オーストラリア大会以来となるフロントローを獲得。ヤマハ勢2番手にはEAB Racing TeamのG・ヴァン・ストラレンが7番手で続いた。

レース1がスタートするや、マンジはグリッドポジションの優位性を最大限に活用し、序盤からライバルにプレッシャーをかけていく。N・ブレガ(ドゥカティ)がリードを広げようとするも決してあきらめず、中盤ではギャップを縮める強さも見せた。しかし最終的には2位に留まり、20ポイントを持ち帰った。

好調のファン・スターレンが5位を獲得。V・デービス(GMT Yamaha WoeldSSP Supported Team)は一時、5位まで上げていたが、最終ラップで転倒して10位となった。

WorldSSP 7月2日(日)
マンジが転倒後、5位まで挽回

Ten Kate Yamaha WorldSSP Supported TeamのS・マンジは転倒により表彰台争いから離脱。レース復帰後は一時、10番手まで下げ、さらにロングラップ・ペナルティを履行しながらも5位まで挽回してチェッカーを受けた。

マンジは優勝を目指してフロントローからスタート。5ラップ目まで表彰台争いに加わっていたが、第11コーナーで転倒して後退した。10番手でコースに復帰して素早い挽回を目指すなかで厳しいオーバーテイクを試み、これにロングラップ・ペナルティを課されて再び後退。それでも最後まであきらめずにプッシュし続け、最終的には5位まで挽回して11ポイントを獲得した。

レース1では最終ラップの転倒で10位に留まったV・デービス(GMT Yamaha WoeldSSP Supported Team)が、レース2では7位と健闘。EAB Racing TeamのG・ヴァン・ストラレンは安定性を維持して10位。マンジのチームメイトのJ・ナバーロが11位で続いた。

その他のヤマハ勢ではYamaha Thailand Racing TeamのA・ウォンタナノンに代わり出場したA・ベルドアが13位でポイントを獲得。T・エドワーズ(Yart-Yamaha WorldSSP Team)が14位で続いている。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

WSSP RESULT Race.1

WSSP RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

RIDERS RANKING WSSP

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSSP

COMMENT

WorldSBK 7月1日(土)

Pata Yamaha Prometeon WorldSBK Official Team

T・ラズガットリオグル選手談(2位)

「去年はここで3勝をあげています。今日は2位に終わったので決してベストのレースとは言えませんし、心から喜ぶことはできません。今シーズンはSC0タイヤ(リアタイヤで最もソフトなコンパウンド)でも素晴らしいペースが出ています。でもレースのなかではチャタリングがあり、リア・グリップがベストの状態ではなくフィーリングはあまり良くありませんでした。問題はわかっているので、明日までに改善して優勝を目指します。ウォームアップ・セッションでいくつか別のセッティングを試してチェックする予定です。今日は全ラップで100%以上の走りをしましたが、勝利には届きませんでした。明日はきっとうまくいくと信じています」

A・ロカテッリ選手談(5位)

「面白いレースでした。正直に言うと、序盤は本当に大変でした! リア・グリップにはかなり苦しみましたが、ドニントンでこれほど速く走れたのは初めてなので喜ぶできでしょう。フィーリングは金曜日から上々でした。予選でセカンドローに入れなかったことは残念ですが、あと2回チャンスが残っているので、明日はもっと上を目指します。今日もいいリズムをつかみ、最後までバトルしてトップ5に復帰できたので悪い結果ではありません。あとは序盤の戦いに合わせてもう少し調整すれば表彰台を狙っていけると思っています」

P・デニング(チーム代表)談

「今日の午後は太陽がドニントンに姿を現し、ライダー全員が素晴らしいショーを見せてくれました。チームとしても、ふたりがベストを尽くしてくれたことにとても満足しています。トプラック選手は全力で勝利を目指しましたが、最後は全体的なパフォーマンスにおいて、バウティスタ選手についていくだけの十分な力がありませんでした。ふたりともスタート直後からリアグリップに苦戦していたので、明日に向けてその部分の改善に取り組むことになるでしょう。昨日は天気が悪く多くの周回数を走れませんでしたが、今は少しデータが増えたのでマシンの改良に役立てることができるでしょう。ポジティブな気持ちで明日に臨みます」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team

R・ガードナー選手談(10位)

「タフな一日で、とくに予選は厳しい状況でした。ドニントンパークは攻略が簡単ではないので、走行時間が限られてしまったことがとても残念です。そのなかでも決勝に向けていくつか重要な変更を行い、少しずつコースを理解できるようになりました。レース終盤は流れが良くなってきて、最終的に8つポジションを上げてゴールできたのは良かったと思います。このあとも作業を続け、明日も挽回できるよう頑張ります」

D・エガター選手談(12位)

「条件は誰もが同じですが、走行時間が少なかったことは、私たちにとってはあまり良い状況ではありませんでした。それでもスーパーポールの最終ラップで素晴らしい走りができて、マシンの感触も良く満足できました。レース1もグリップを保っている間は好調が続いていたのですが、グリップが落ちてくるとコントロールが難しくなってしまいました。明日に向けてたくさんのデータを収集できたので、良い改善方法を見つけられると思っています」

WorldSBK 7月2日(日)

Pata Yamaha Prometeon WorldSBK Official Team

T・ラズガットリオグル選手談(優勝/2位)

「決して悪い結果ではありませんが、勝つために100%以上の努力をしています。スーパーポール・レースは好調で、最終ラップにトップを奪うことができました。重要なレース2でもベストを尽くして2位となりました。できる限りの努力をしましたが、10ラップ以降はバウティスタについて行くことができず、転倒するよりは2位でゴールできて良かったです。今はただ、次のイモラを楽しみにしています。イモラには良い思い出があるので、スーパーポール・レースだけでなくレース1とレース2でも優勝したいと思っています。それが本当の勝利なので、私とR1とで達成を目指します」

A・ロカテッリ選手談(4位/8位)

「レース2の結果はとても残念です。今回はウイークを通じて高いポテンシャルを維持できていたのですが、レース2ではリア・グリップに苦戦してしまいました。レイ選手とローズ選手を追いかけていたとき、後方からペトルッチ選手やレディング選手らが、より速いペースで迫ってきました。私もフィーリングは悪くなかったですし、ここまで好調だったので全力で応戦しました。最初から最後まで最大限にプッシュしましたが、今日の午後は何かが欠けていました。昨日は中盤から終盤まで速さを維持できたのですが、今日は少し違っていました。それでもスーパーポール・レースはマシンがよく走ってくれて好成績を獲得できました。レース2の結果にはあまり満足していませんが、これを受け止めて次につなげたいと思います。ウイークが終了した今は、次のイモラへの準備に目を向けています」

P・デニング(チーム代表)談

「ライダーもR1も昨日は素晴らしい走りをしてくれました。そして今日はもう一歩、前進し、トプラック選手がスーパーポール・レースでエキサイティングなバトルを制して優勝、ロカテッリ選手も僅差の4位と健闘しました。トプラックはレース2でも全力以上で戦いました。ペースはレース1よりもずっと良かったのですが、あらゆる戦術と驚異的スピードをもってしてもバウティスタ選手には届きませんでした。それでも彼とそのチームクルーの素晴らしいパフォーマンスを祝福したいと思います。ロカテッリ選手はレース2の結果にがっかりしているでしょう。4位にわずか1秒差でしたが、ドニントン・ウイークを最高の形で終えることはできませんでした。次回はイモラです。象徴的なこのコースを非常に楽しみにしており、表彰台の頂点に戻るためにベストを尽くします」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team

D・エガター選手談(11位/11位)

「今日は残念ながら、フィーリングがあまり良くありませんでした。昨日もお話ししたように、このコースでの走行時間が不足しているのです。何かを変えようと試みましたが、期待通りにはいきませんでした。それでも今は解決の糸口が見えてきたと感じていて、次のイモラに向けて自信を与えてくれています。イモラもヤマハR1では初めて走るコースですが、好成績を目指してベストを尽くします」

R・ガードナー選手談(15位/12位)

「ウイークを通じて楽な戦いではありませんでした。コースを知らなかったことに加えて、コンディションの変化にも苦しみました。それでも技術的な面で改善が見られましたし、セッションごとに速くなったので、こうしたポジティブな点に目を向けることも必要だと思っています。すぐまた次戦があるので、楽しみにしています」

WorldSSP 7月1日(土)

Ten Kate Yamaha WorldSSP Supported Team

S・マンジ選手談(2位)

「とてもいいレースでした。好スタートを切り、オープニングラップからスピードを上げることができました。上位陣はみなペース良く走っていて、激しい競り合いはあまりありませんでした。私もとても好調で、予選タイムを上回る速さで多くの周回を重ねることができました。トップとの差を縮めるのが予想外に難しかったので、明日までに何らかの改善が必要です。ウォームアップ・セッションで試し、決勝で活かせるよう頑張ります」

WorldSSP 7月2日(日)

Ten Kate Yamaha WorldSSP Supported Team

S・マンジ選手談(5位)

「今日は朝から好調で、ウォームアップ・セッションでは改善が見られてペースを上げることができました。決勝も好スタートを切って2位に上がり、トップを追って行きました。限界までプッシュしていて、第11コーナーで転倒してしまいましたが、幸いすぐにマシンを起こしてレースに復帰することができました。そのあとオーバーテイクにペナルティを課され、最終的には5位ということになりました。いつもならこの結果には満足しませんが、今日の展開を考えれば悪くないと思っています」

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