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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.01 2月24-26日 オーストラリア

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク・スーパースポーツ世界選手権 第1戦オーストラリア
■開催地:オーストラリア/フィリップアイランド(4.445km)

WorldSBK レース1
■開催日:2023年2月25日(土)
■周回数: 22周 (97,790 km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:20度
■路面温度:24度
■PP:T・ラズガットリオグル(YAMAHA/1分29秒400)
■FL:J・レイ(Kawasaki/1分42秒173)

WorldSBK スーパーポールレース
■開催日:2023年2月26日(日)
■周回数:10周(44,450 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:20度
■路面温度:33度
■PP:T・ラズガットリオグル(YAMAHA/1分29秒400)
■FL:D・エガター(YAMAHA/1'30.374)

WorldSBK レース2
■開催日:2023年2月26日(日)
■周回数:22周 (97,790 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:21度
■路面温度:39度
■PP:T・ラズガットリオグル(YAMAHA/1分29秒400)
■FL:A・バウティスタ(Ducati/1分30秒766)

WorldSSP レース1
■開催日:2023年2月25日(土)
■周回数:10周 (44,450km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:20度
■路面温度:25度
■PP:S・マンジ(YAMAHA/1分32秒814)
■FL:N・ブレガ(Ducati/1分46秒897)

WorldSSP レース2
■開催日:2023年2月26日(日)
■周回数:13周 (58,535 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:20度
■路面温度:37度
■PP:S・マンジ(YAMAHA/1分32秒814)
■FL:S・マンジ(YAMAHA/1分33秒853)

REPORT

WorldSBK 2月25日(土)

Pata Yamaha Prometeon WorldSBK Official Team
ウエット・レースで、ラズガットリオグルがポールポジションからRace1で3位、
ロカテッリは4位

FIM Superbike World Championship がオーストラリアはフィリップアイランドで開幕。Pata Yamaha Prometeon WorldSBK Official TeamのT・ラズガットリオグルはスーパーポールでポールポジションを獲得し、レース1では3位表彰台に上った。チームメイトのA・ロカテッリは予選で9番手に留まりグリッド3列目からのスタートとなったが、好調な走りで4位まで挽回している。

前日の金曜日はWorldSBKでかつてないほどの暑さとなり、フリープラクティスでは難しいコースレイアウトに苦戦したラズガットリオグル。しかし土曜日は一転、気温が下がり雨も降るなか、レース1で見事な復活を見せた。

スーパーポールはドライ・コンディションで行われ、ラズガットリオグルが1分29秒400を記録してポールポジションを獲得。しかし午後遅くなって激しい雨が降り出し、レース1はウエット・コンディションの下で競われることとなった。

水しぶきが上がり視界が悪いなか、ラズガットリオグルとロカテッリはスタート直後から順調にリズムをつかんで、それぞれ4番手と5番手を確保。ラズガットリオグルは4ラップ目にA・ロウズ(カワサキ)をとらえて3番手に浮上し、そのままポジションを維持して今季初の表彰台を獲得。ロカテッリも持ち前の安定性を発揮して4位で続いた。

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team
ガードナーとエガター、開幕戦でウエット・レースに挑む

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのR・ガードナーとD・エガターがフィリップアイランド・サーキットで初めてのWorldSBKレースに臨み、それぞれ12位と13位でゴールしてポイントを獲得した。

午前中のフリープラクティス第3セッションでは雨が降ったため、ふたりはコンディションが回復するまで待ってからセッション終盤に走行をスタート。ラップタイム向上を目指してプッシュし、ガードナーが1分30秒440で6番手、エガターは1分30秒890で13番手となった。

午後からのスーパーポールではエガターが見事な走りを披露。セッション終盤のアタックで1分29秒635を記録し、ポールシッターのラズガットリオグルに0.2秒差まで近づく3番手でフロントローを獲得した。一方のガードナーも好調ぶりを維持して1分29秒841まで短縮し、グリッド2列目に100分の数秒差と迫る3列目を確保した。

しかしレース1では再び雨が降り出しウエット・レースとなったため、ふたりは新たなチャレンジに直面する。ともに好スタートを切ったものの、難しいコンディションのなかで序盤から順位を下げ、その後もグリップに悩まされて厳しい戦いを強いられた。それでも最後まで果敢に攻め続けたガードナーとエガターは、それぞれ12位と13位でチェッカーを受け、WorldSBK初ポイントを獲得している。

WorldSBK 2月26日(日)

Pata Yamaha Prometeon WorldSBK Official Team
ロカテッリがレース2で表彰台獲得。ラズガットリオグルは5番手走行中にリタイア

Pata Yamaha Prometeon WorldSBK Official TeamのA・ロカテッリとT・ラズガットリオグルは、それぞれレース2とスーパーポール・レースで3位を獲得した。

ロカテッリはレース2の3位に加えてスーパーポール・レースでも5位と安定した強さを見せており、2023シーズンの開幕戦を終えてランキング2位と好調。一方のラズガットリオグルはレース2で5番手争いを展開していたが、17ラップ目、第4コーナー進入で転倒したA・ロウズのマシンに接触してリタイアとなった。午前中に行われたスーパーポール・レースでは表彰台に上っている。

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team
エガターとガードナー、レース2でもポイントゲット

GYTR GRT Yamaha WorldSBK TeamのD・エガターとR・ガードナーがポテンシャルを発揮した。スーパーポール・レースは不運な展開となったが、レース2では終盤でチャージし、それぞれ7位と10位を獲得している。
この日の最初に行われたウォームアップ・セッションでは、ふたりともハイペースの走りで7位と9位。続くスーパーポール・レースでも揃って好スタートを決め、表彰台争いのバトルに加わる好調ぶりが続いた。その後はレース中の最速タイムを記録したエガターが5番手を確保し、地元のヒーロー、ガードナーがラップごとにペースを上げながら6番手で続く展開。ところがオーバーテイクを試みたガードナーがエガターと接触してともに転倒し、そのままリタイアを強いられた。

レース2で雪辱を期すエガターとガードナー。それぞれグリッド10番手と11番手から好スタートして少しずつ順位を上げていたが、中段の激しいバトルに苦戦し始める。それでも周辺のポジションを維持しながら最後まで懸命に走り抜き、エガターは最終ラップでJ・レイ(カワサキ)をとらえて7位を獲得。ガードナーはスーパーポール・レースでのアクシデントによりロングラップ・ペナルティを受けたあと10位まで挽回してチェッカーを受けた。

WorldSSP レース1

波瀾のWorldSSP開幕戦でスピネッリが初表彰台

FIM Supersport World Championshipの2023シーズン開幕戦はレッドフラッグによる中断があるなど波瀾の展開。そのなかでコンディション変化を有利に生かしたVFT Racing YamahaのN・スピネッリが、自身初となる表彰台を獲得した。

スーパーポールでは途中で雨が降り出すも、Ten Kate Yamaha WorldSSP Supported TeamのS・マンジが好調な走り。前日の金曜日にフリープラクティスで総合2番手を獲得したマンジは、この日も好調を維持し、1分32秒814を記録して同クラス初となるポールポジションを獲得した。

レース1のグリッドに並んだ時点で路面はドライ。しかしシグナル・グリーンと同時に雨が降り出したため、それぞれが、よりグリップする場所を探しながらコーナーごとに順位を入れ替える激しい展開となった。4ラップ目の終盤には、再び路面が乾き始めたところで1台が転倒。レッドフラッグが提示されて中断となったが、これはその後の波瀾の序章に過ぎなかった。

何度も再スタートが試みられるも、その度に路面コンディションの変化により延期された。ようやく走行が可能になると、赤旗中断前の順位でグリッドに並び全10ラップのレースがスタート。依然としてコンディションは変わりやすく場所により状況が異なっていたため、タイヤ・チョイスはそれぞれの判断によりドライ、インターミディエイト、フルウエットとギャンブル的な様相となっていた。

ここで経験以上の知恵を見せたのが21歳のスピネッリ。フルウエットのセッティングを採用し、グリッド8番手から着実にポジションを上げて4ラップ目には3番手に浮上した。やがて路面が乾き始めるとグリップに苦しみ後続の数台に差を詰められたものの、再び降り出した雨を味方にして突き放し、さらにトップ2との距離を縮めていった。そして最終ラップの第2コーナーで勝負を仕掛けて2番手に浮上。そのままポジションを維持して自身初、チームにとっても初めてとなるWorldSSPの表彰台を獲得した。トップとの差はわずか0.942秒だった。

一方、マンジはインターミディエイトのタイヤを選択してグリッド5番手からスタート。周回が進むうちに路面が乾き始めたことからタイヤ・チョイスは正しい判断のように見えた。5ラップ目には最速タイムを記録するなど好調に走行を続け、一時は3番手まで上がりさらに上を目指していたが、再びの雨で終盤は劇的にペースダウン。最終的にはトップから19.7秒離されて6位となっている。

Yamaha Thailand Racing TeamのA・サームーンはWorldSSPデビュー戦で8位と健闘して8ポイントを獲得。マンジのチームメイトのJ・ナバーロがグリッド20番手から見事な追い上げを見せ、サームーンから0.5秒差の9位で続いた。

GMT94 Yamaha WorldSSP Supported TeamのV・デービスはスリックタイヤを選択したが、雨の再来でこの賭けは成功せず、トップから1周遅れとなる13位。サームーンのチームメイトのルーキー、A・ウォンタナノンも同様にスリックタイヤを選択しており、15位で完走してチャンピオンシップ初ポイントを獲得している。

Evan Bros Yamaha WorldSSP Supported TeamのA・マントバーニは当初のレースで好走。2度目のレースをグリッド4位からスタートして6位争いを展開していたが、7ラップ目に転倒リタイアした。

WorldSSP レース2

レース1に続き、レース2でもヤマハが表彰台獲得

ポールポジションからスタートしたTen Kate Yamaha WorldSSP Supported TeamのS・マンジが、赤旗中断のあったレース2で2位を獲得。レース1でのN・スピネッリ(VFT Racing Yamaha)の2位とともに2023シーズン開幕戦でヤマハが好調なスタートを切った。

レース1は悪天候に翻弄されたが、レース2は好天に恵まれドライ・コンディションで行われた。レース1で6位に留まったマンジは雪辱を期して臨み、3台によるトップ争いを長くリードしていたが、レッドフラッグに阻まれて勝利のチャンスを逸している。

今回の赤旗は天候によるものではなく、残り5ラップでコース上に数羽の雁が出現したことが原因。ちょうどトップ争いが激しさを増したところでタイミングをつかめず、マンジは2位に後退してチェッカーとなった。この不運にもかかわらず、マンジは2023シーズン開幕戦の2レースを終えて合計30ポイントを獲得しランキング2位につけている。

一方、レース1で類まれな才能を見せたスピネッリは、6位争いを展開したあとマシントラブルでリタイアとなり、チャンピオンシップでは合計20ポイントのランキング4位。マンジのチームメイトのJ・ナバーロはレース2で6位と健闘し、合計17ポイントを獲得してランキング7位。GMT94 Yamaha WorldSSP Supported TeamのV・デービスはレース2で8位を獲得し、合計11ポイントのランキング11位となっている。

Yamaha Thailand Racing Teamも好調にシーズンをスタートしており、ふたりのルーキーがともに両レースでポイントを獲得。レース1で8位を獲得したA・サームーンはレース2で14位。レース1で15位に入ったA・ウォンタナノンは、レース2でサームーンのひとつ前の13位。この結果、サームーンは合計10ポイントでランキング12位、ウォンタナノンは合計4ポイントでランキング19位となっている。

Evan Bros Yamaha WorldSSP Supported TeamのA・マントバーニはレース2でも転倒リタイアとなりノーポイント。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

WSSP RESULT Race.1

WSSP RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

RIDERS RANKING WSSP

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSSP

COMMENT

WorldSBK レース1

Pata Yamaha Prometeon WorldSBK Official Team
T・ラズガットリオグル選手談(3位)

「シーズン初戦でまた表彰台に上ることができてうれしいです。リアグリップに苦戦し、とくに右コーナーは厳しい状況だったので、決勝ではベストを尽くすとともにグリップを得るためライン変更を試みました。その結果3位を獲得し、今ここにいるのです! とても良いことで、モチベーションも上がります! ウエット・コンディションの走りが改善され、グリップがもうちょっとだけ欲しいというところまで来ていますし、ジョニー(レイ)やアルバロ(バウティスタ)と戦えているのでハッピーです。明日はもっと多くのライダーとバトルしたいと思っています。今日のような単独走行は好きではないのです。またポールポジションもうれしい驚きでした。テスト中も昨日も決勝用マシンに集中していたためトップにはなれませんでしたが、今朝ついにフィーリングが向上し、グリップも改善されてきました。今週初めて予選でコンパウンドSC0のタイヤを使用して、格段にグリップが向上しました。まるで予選タイヤのようです。非常に良いラップライムが出て、これにも驚きました!」

A・ロカテッリ選手談(4位)

「4位でゴールし、トップ5で決勝を終えられたのでハッピーです。午前中の予選では苦戦し、ラップタイムが接近していたこともあって、わずか0.2~0.3秒差でフロントローを逃してしまいました。でも最後は速さもあり決勝への準備もできていたのです。ところが決勝はウエットになりました。テストで試したニューパーツやセッティングをウエットで初めて使用しましたが、全般的にすべてが順調で、ミスもなく良い結果を得られたので満足しています。明日に向けて速さと準備を整えていきます。引き続き好調を維持できると思っています」

P・デニング(チーム代表)談:

「フィリップアイランドは一日に4つの季節があると言われますが、昨日の午後の路面温度50度超のあとフルウエットのレースになるなどまったく予想していませんでした。この状況に合わせてマシンをセットアップする機会がなかった点では誰もが同じですが、トプラック(ラズガットリオグル)とロカ(ロカテッリ)のチームはいずれも良い仕事をしており、競争力の高いマシンが用意されていました。トプラックは昨シーズン来、ウエットで強さを増してきていることを再確認できましたし、ロカもテストや昨日のプラクティスでの好調を維持して4位獲得と素晴らしいレースを見せました。トプラックは予選でポールポジションを獲得しており、明日のスーパーポール・レースも良い位置からスタートできます。ロカはグリッド9番手ですが、今日と同様のスタートができれば、いい戦いになるでしょう」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team
R・ガードナー選手談(12位)

「もう少し違う結果を予想していたように思います。それでもとにかくウエットでの初レースが終わり、改善すべき点がわかりました。前を向いて、明日のドライ・レースを期待したいです。スーパーポールは好調でした。最終セクターで数台の後ろについてしまう不運もありましたが、ラップタイムには満足しています」

D・エガター選手談(13位)

「スーパーポールはエンジョイできました。好タイムが出てうれしかったですし、フロントローは本当に素晴らしい結果です。そのあとのWorldSBK初レースは雨のなかでのチャレンジになりました。このコースのウエット・コンディションのデータは何もなかったので、難しい戦いでした。最初の数ラップは良かったのですが、そのあとタイヤのパフォーマンスが少し落ちてきて、グリップしなくなってしまいました。夜を徹して作業に取り組み、何が起きていたのか把握したいと思います。何とかポイントを獲得できたので、明日も好成績を目指してベストを尽くします。スーパーポール・レースとレース2はドライを期待します」

WorldSBK レース2

Pata Yamaha Prometeon WorldSBK Official Team
A・ロカテッリ選手談(3位)

「とても楽しい一日でした! レース2では前半戦、とくに最初の5ラップでトップに近づくことができましたが、このコースでドゥカティについて行くのは簡単ではないとわかっていました。スーパーポール・レースでも表彰台に上るだけの力はあったのですが、そこまでに必要なパスがうまくできませんでした。何か特別の場所と言えるここフィリップアイランドで、表彰台に上れたことはとてもうれしいです。テストからレースウイークまで、ともに良い仕事を続けてきたチームのみんなを心から誇りに思っています。フリープラクティス第2セッションでの転倒は不運でしたが、おそらく今回は、私のWorldSBKキャリアのなかでも最高の大会です。来週また新たなチャンスを迎えるのを楽しみにしています。素晴らしいマシンと確かなサポートを提供してくれるヤマハとチームに感謝しています」

T・ラズガットリオグル選手談(DNF)

「いつも好スタートを決められるのに、レース2では出遅れてしまいました。もっと硬めのタイヤを使うべきだったのです。スーパーポール・レースではSC0のコンパウンドを使用し、マシンが非常によく走ってくれたのです。本当に素晴らしいフィーリングだったので、もう1ラップあったとしたらリナルディ(ドゥカティ)をパスして2位に上がれたかもしれません。彼は急激にグリップが落ちていましたからね。レース2ではハード・タイヤを使用しましたがフィーリングがまったく異なっていました。そしてとくに序盤の数ラップでグリップに苦戦し、マシンが思うように向きを変えてくれませんでした。リアタイヤを良い状態にキープするよう心掛け、ジョニー(レイ)について行き、5位以内のベストポジションを目指していましたが、アレックスのマシンと接触してしまいまいた。彼のミスではなく、私が彼の近くにいたのです。彼は運悪く転倒し、彼のマシンが私にぶつかってきました。そう考えれば私のほうが、より一層アンラッキーだったということです。6位でゴールできたかもしれないし4位だったかもしれません。それはわからないことですが、いずれにしても獲得できたはずのポイントを失いました。今日はロカが素晴らしい仕事をしました。彼とそのチームを祝福します。シーズンは始まったばかりです。次のインドネシアでもベストを尽くし、勝利を目指します」

P・デニング(チーム代表)談

「ここフィリップアイランドでの3レースは、それぞれコンディションがまったく異なっていました。そのなかでチームとしては、ロカ(ロカテッリ)のレース2での見事な3位を含め3つの表彰台を獲得することができました。ロカは冬休みの間もチームクルーとともにマシン改良に努めてきました。そして自分自身をより信頼できるようになり自信を深めたことで、WorldSBKのトップで勝負できると感じられるようになっているのです。この週末、なかでも今日の午後のパフォーマンスは、そうした自信の高まりが見当違いでないことを証明しています。アンドレア(ロカテッリ)、クルーチーフのアンドリュー・ピット、そしてチームクルー全員が力強くシーズンをスタートさせました。トプラック(ラズガットリオグル)は今回もスーパーポール・レースで強さを発揮しました。最終ラップでリナルディの背後まで迫り、もう少しで2位に上がれるところでした。しかしレース2では、第4コーナー進入で不運にもアレックス(ロウズ)のミスに巻き込まれてしまいました。今回はロカほどの好調さはなく表彰台は難しい状況でしたが、トップ5の可能性と貴重なポイントを失ったことは残念に思っています。次はふたりが揃って活躍し、トプラックが3勝を果たしたマンダリカです。チャンピオンシップ上位との差を縮めることが目標です」

GYTR GRT Yamaha WorldSBK Team
D・エガター選手談(7位)

「スーパーポールでのフロントロー獲得に始まり、とても感動的な週末になりました。今日はドライ・コンディションに恵まれて自信を持って臨んでいたのですが、残念ながらスーパーポール・レースでは、トップ争いの途中で転倒してしまいました。これがレースというもので、起こり得ることです。そして次に進むのです。レース2はグリッド10位スタートで楽ではありませんでしたが、しっかり挽回することができました。そうしたなかで私たちは多くを学び、チームもとても頑張ってくれました。次のインドネシアに向けて準備は整っています。次もまた速さを目指します」

R・ガードナー選手談(10位)

「最初に、スーパーポール・レースでの接触転倒についてドミ(エガター)に謝らなければなりません。ふたりとも好成績の可能性があったなかでこのようなことになり、本当に申し訳なく思っています。それでもペースについてはとても満足しています。ウイーク前の予想を超えて表彰台争いを展開することができたのですから。レース2ははるか後方からのスタートとなり難しい状況でしたが、これも将来への教訓になるでしょう。このあとは来週のインドネシア大会に照準を合わせ、今回のペースとポテンシャルを再現できるよう頑張ります」

WorldSSP

Ten Kate Yamaha WorldSSP Supported Team
S・マンジ選手談(6位/2位)

「いいレースでした。勝利を目指してバトルを楽しんでいたのです。数ラップにわたりトップを維持していましたが、残り数ラップというところで運悪くレッドフラッグが振られて2位になりました。表彰台に上れたことは良かったと思いますが、当然ながら少し悔しい気持ちです。もっと上を狙えたと思っているからです。優勝できたはずだとは言えませんが、間違いなくそれを目指していたのです。今は次戦が行われる来週のことを考えています。この数週間ずっとハードワークに取り組んできたので、次のインドネシアでもこの調子で続けていきます」

VFT Racing Yamaha
N・スピネッリ選手談(2位/DNF)

「コンディションが刻々と変化する難しいレースで、タイヤもなかなか決まりませんでした。最後にようやくウエットを選択したのですが、私としてはこれがベストチョイスだったと思っています。レース中盤で路面が乾き始めるとインターミディエイトを履いたライダーたちが挽回してきました。でも終盤でまた雨が降り出し、ウエットタイヤが功を奏する結果になったのです。Yamaha R6でウエットを走るのは初めてだったので、できるだけ落ち着くよう心掛け、最初の数ラップはかなり慎重になっていましたが、そのうちにマシンのフィーリングが良くなってきて、より一層プッシュできるようになりました。終盤は速さを増し、トップとの差を1秒以下まで縮めましたが、逆転するには周回数が足りませんでした。それでもデビュー戦での2位は格別の気分です。私を信頼してくれたチームとヤマハのすべての人に、そして彼らのハードワークに感謝しています」

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