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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.10 9月17日 ポルトガル

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権第10戦ポルトガル大会
■開催地:ポルトガル/ポルティマオ(1周 4.592km)
■周回数:レース1 20周(91,840km)、レース2 20周(91,840km)

レース1
■開催日:2017年9月16日(土)
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度
■路面温度:39度
■PP:J・トーレス(BMW/1分43秒191)
■FL:J・レイ(Kawasaki/1分42秒937)

レース2
■開催日:2017年9月17日(日)
■コースコンディション:ドライ
■気温:24度
■路面温度:40度
■PP:J・トーレス(BMW/1分43秒191)
■FL:J・レイ(Kawasaki/1分43秒148)

REPORT

レース1
ポルティマオでファン・デル・マークが5位獲得

2017FIM Superbike World Championship第10戦ポルティマオ大会の第1レース。Pata Yamaha Official WorldSBK TeamのM・ファン・デル・マークが1ラップ目の混戦から挽回して5位獲得と大健闘。チームメイトのA・ローズは表彰台を目指して6位走行中、第5コーナーで転倒したが、再スタートして18位でゴールした。

ファン・デル・マークはフリープラクティス第3セッションで4位につけ、予選7位を獲得してグリッド3列目。シグナル消灯とともに順調にスタートしたあと、1ラップの間に9位まで後退したが、リズムをつかんでからは前を行くライダーに追いついてバトルを展開した。さらにペースを上げてポジションを挽回し、14ラップまでに5位へと浮上。ここからは表彰台も視野に追撃を続けたが、時間切れとなってそのまま5位でチェッカーを受けた。これで貴重な11ポイントを手中にし、シリーズポイントを合計146ポイントに伸ばしてランキング7位をキープ。5位のX・フォーレスにわずか5ポイント差と迫っている。今シーズンからの新しいルールにより、明日の第2レースのグリッドはフロントローの真ん中。ここからトップ争いを目指す。

チームメイトのローズもフリープラクティス第3セッションで5位と好調。予選ではさらにひとつ上げ、セカンドロウの先頭からスタートすることとなった。しかしここで大きく出遅れて、1ラップ目を終了した時点で10位。ファン・デル・マーク同様、リズムをつかんでからはペースが上がって6位まで挽回したが、8ラップ目の第5コーナーで小さなミスがあり転倒してしまった。すぐさまマシンに駆け寄り再スタートしたものの、大きく順位を下げており、さらに15ラップ目にはマシン修理のためにピットイン。コースに復帰したときには、すでに1ラップの差をつけられていた。このような厳しい状況のなかでも最後まであきらめず、第2レースに向けてデータ収集を行いながら18位で完走。シリーズポイントでは合計169でランキング5位をキープしている。明日の第2レースは4列目の先頭、10位の位置からスタートする。

レース2
ファン・デル・マークが初表彰台獲得!

Pata Yamaha Official WorldSBK TeamのM・ファン・デル・マークが第2戦で初表彰台を獲得。フロントローからスタートし、2位でチェッカーを受け、チャンピオンシップ・ランキングで6位に浮上した。チームメイトのA・ローズはグリッド10位の位置から順位を上げていたが、8ラップ目にハイサイドを起こして転倒。地面に叩きつけられて打撲を負ったが、幸い大きなけがはなかった。

来週のMotoGPにV・ロッシに代わって出場することが決定し、注目を集めているファン・デル・マーク。フロントローの真ん中からスタートしたあと5位に後退していたが、リズムをつかんでからは少しずつ前との差を詰めてゆき、4ラップ目にはL・カミエをパスして4位。ライバルたちが苦しむなかでも安定したラップタイムで走行を続け、11ラップ目にはE・ラバティをとらえて、さらにアドバンテージを広げていった。その後も好調をキープしたファン・デル・マークは2位のC・デイビスと同等のペースで周回。そして残り3ラップでデイビスが転倒したため、2位に上がってそのままチェッカーを受けた。チャンピオンシップでは20ポイントを加算して合計166ポイント。これでランキング6位に浮上し、チームメイトのローズに3ポイント差まで近づいた。

一方のローズはグリッド4列目の先頭から好スタート。しばらくして8位へ浮上し、M・メランドリ、L・サバドリ、J・トーレスらとバトルを展開した。ローズは表彰台争いと同等のラップタイムで順調にレースを進めていたが、8ラップ目の第13コーナーで激しくハイサイド。何度も地面に打ち付けられたが幸いにも深刻な怪我には至らず、すぐに立ち上がりコースを立ち去った。シリーズポイントは合計169のまま、ランキング5位をキープしている。

Pata Yamaha Official WorldSBK Teamは翌月曜日にオフィシャル・テストに参加したあと、第11戦の開催地、フランスはマニクールへ移動する。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

COMMENT

レース1
M・ファン・デル・マーク選手談(5位)

「決勝には満足しています。スタートはとても良かったのですが、そのあとの加速で何台かに先行され、彼らを抜き返すためにバトルしなければなりませんでした。いい競り合いもありましたが、実は、2、3ラップ目からフロント・グリップに問題が出ていて、危うく転倒しそうになったところでアレックスに抜かれてしまいました。そのあとはアレックスについて行くことにして、リズムを崩さないようにすることを心がけて走りました。R1のフィーリングは完璧というわけではなかったので、そのなかで5位を獲得できたのは良かったと思います。このところ厳しい状況が続いていたので、トップ5に返り咲くことができて満足。明日はさらに一歩、前進できるように頑張ります。フロントローからのスタートに期待しています」

A・ローズ選手談(18位)

「今日は表彰台を狙っていけると思っていたので、このような結果に終わり悔しさでいっぱいです。問題のひとつがスタートです。十分に前へ進むことができず、グリッド上ですでに大きく順位を下げてしまいました。リズムを取り戻してから挽回を開始し、6位まで上がることができたのですが、ここでまたミスをしてしまいました。第5コーナー進入でペースが速すぎて、フロントを路面のバンプに当てて転倒してしまったのです。あのコーナーはミスをしやすい場所で、今回その通りになってしまったわけですが、せっかくスタートの遅れを取り戻したところだっただけに残念で仕方がありません。その一方で、良かったところもあります。表彰台を狙えるペースが出ていたことと、再スタートして完走し、明日に向けて貴重なデータを収集できたことです」

P・デニング、チーム代表談

「ふたりが明暗を分ける格好になりました。アレックスはセカンドロウからスタートしながら、このような残念な結果になってしまったので、チームとしてはこの問題に焦点を当てて一刻も早く解決しなければなりません。そのなかでも彼は見事なリカバリーで6位まで上がり、表彰台も狙えるだけのハイペースと巧みなレース運びを見せてくれました。  マイケルは好スタートを切りましたが、1ラップ目で思うようにペースが上がらず順位を下げました。これが結局、最後まで響いてしまい、とうとう表彰台には届きませんでした。ペースも安定性も非常に素晴らしく、カミエやメランドリとの差を詰めていく場面もありましたが、あとわずかが足りなかったということです。明日の第2レースではより良いパフォーマンスをお見せできるよう、さらなる改良を目指して今夜も作業を続けます」

レース2
M・ファン・デル・マーク選手談(2位)

「今シーズンはこれまで何度も不運に見舞われてきたので、今日こうして表彰台に立つことができて本当にうれしいです。マシン・セッティングで悩むこともあったし、表彰台にあと少しと迫りながら逃したこともありました。今回も決して簡単なレースではありませんでしたが、とてもペースが良く、グリッド2位からのスタートも大きな助けになりました。スタートでうまくグリップせず遅れてしまったのですが、数ラップ走るうちに自分のペースをつかむことができました。厳しい戦いのなかでもライバルたちより強さがあったように思います。そして前を走っていたチャズ・デイビスが転倒。私は自動的に2位に上がり、ヤマハで初めての表彰台を獲得することができました。シーズン開幕からずっとチームのみんなと一緒に頑張ってきたので、ようやく恩返しができたことをとてもうれしく思います。私自身も、やればできるということを実感して自信を持つことができました。今日はすべての条件がそろって良い結果に結びつけることができました。これからは毎回、このような素晴らしいフィーリングを味わえるように頑張っていきたいと思います。マシンについても、どのコースへ行っても通用するベース・セッティングが出来上がっているので、明日のテストでは細かい部分の調整を行うだけで、次のマニクールに臨めると思っています。楽しみにしています」

A・ローズ選手談(DNF)

「第2レースでの転倒は非常に残念です。何か大きな間違いをしたという感覚はなかったのですが、突然にリアが跳ね上がって、結果的にとても激しいクラッシュになってしまいました。しかも、グリッド4列目からスタートして混戦を抜け、ようやく自分のペースをつかんで追い上げていたときだったので悔しい気持ちでいっぱいです。両レースとも調子は悪くなかったのに、それを好成績につなげることができず、両レースでノーポイントに終わってしまいました。チームのおかげで着実にパフォーマンスは上がってきているので、次回マニクールではそれを十分に発揮して雪辱を果たしたいと思います」

P・デニング、チーム代表談

「Pata Yamaha WorldSBKのプロジェクトに関わるすべての人が、マイケルのチームで初めての表彰台を喜んでいます。彼は昨日も非常に安定したところを見せてくれましたが、今日はチームクルーの助けを借りて、R1のパフォーマンスがさらに一歩前進。これに彼自身の努力を足してこのような素晴らしい結果に結びつけることができました。デイビスの転倒で3位から2位へ上がるという小さな幸運もありましたが、それよりも表彰台自体が非常に重要なことで、本人はもちろん、チームも大いに誇りに思っています。アレックスは、お気に入りのコースのひとつで残念な結果となりましたが、激しいハイサイドにもかかわらず大きな怪我がなかったことは幸いでした。レースのなかではこのようなことも起こるわけですが、彼はリズムをつかみ、表彰台争いのグループに優るラップタイムで追い上げていただけに残念でなりません。つまり私たちとしては、Pata Yamahaの2台がそろって表彰台に上るチャンスもあったと考えているのです。でもその代わりに今日は、マイケルの表彰台獲得と、アレックスの無事を喜びたいと思います。次回につながる良いレースができました」

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