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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.05 5月14日 イタリア

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権第5戦イタリア大会
■開催地:イタリア/イモラ(1周4,936km)
■周回数:レース1 12周(59.232km)、レース2 18周(88.848km)

レース1
■開催日:2017年5月13日(土)
■コースコンディション:ドライ
■気温:24度
■PP:C・デイビス(Ducati/1分45秒598)
■FL:C・デイビス(Ducati/1分46秒393)

レース2
■開催日:2017年5月14日(日)
■コースコンディション:ドライ
■気温:27度
■PP:C・デイビス(Ducati/1分45秒598)
■FL:C・デイビス(Ducati/1分46秒720)

REPORT

レース1
Pata Yamaha、イモラの第1レースで決意の走り

FIM Superbike World Championshipの第5戦。Pata Yamaha Offcial WorldSBK TeamのM・ファン・デル・マークとA・ローズは、強烈な日差しを浴びたイモラ・サーキットで熱い気概と決意を見せた。途中、赤旗提示により減算された決勝で、ファン・デル・マークが7位、ローズも僅差で8位を獲得した。

9番グリッドからスタートしたファン・デル・マークは、直後にローズに先行されたものの、第1コーナーですぐさま抜き返して9位をキープ。3ラップ目にはT・メルカドが転倒したため8位に上がり、さらに2秒ほど先を行く7位のE・ラバティーに照準を合わせていった。そして11ラップ目、周回を重ねてR1に慣れてきたこともあり、徐々に差を詰めてTosaヘアピンでパス。ところが12ラップ目にはローズとラバティーが接触し、赤旗が提示されてレースは中断となった。ファン・デル・マークはそのまま7位を獲得し、貴重な9ポイントを手中にした。

予選11位のローズは絶好のスタート。チームメイトのファン・デル・マークと競り合いながら第1コーナーへ進入したあと、コーナーをいくつか抜けるうちに抜き返されて10位へ後退。3ラップ目にはメルカドの転倒で自動的に9位に上がり、引き続きファン・デル・マークのテールを追っていった。そして12ラップにはついにラバティーをパスしたが、その際に2台が接触してラバティーが転倒。ローズはそのままゴールを目指し、ファン・デル・マークにちょうど1秒差の8位でチェッカーを受けて8ポイントを獲得した。

第2レースは現地時間13:00に開始予定。

レース2
ローズが6位獲得!ファン・デル・マークは9位

序盤の赤旗提示によって再スタートとなった決勝で、Pata Yamaha Official WorldSBK TeamのA・ローズが大健闘の6位獲得。M・ファン・デル・マークも限界までプッシュして9位となった。

第2レース決勝は、スタート後わずか1ラップで赤旗中断。再スタートとなった18ラップのレースでローズは、まさに衝撃の走りを見せた。グリッド5位から一旦はいくつか順位を下げたが、第1コーナー進入でファン・デル・マークを抜いて7位に浮上。ここから一気にペースを上げて前車との差を詰めていくなかで、L・カミエの転倒によって6位。さらにM・メランドリがコースアウトする間に5位へと浮上した。しかし4位のX・フォレスを追いかけながら、5ラップ目の第13コーナーで自らもコースアウトを喫し、再びローズの後ろの7位へ後退した。

ここからふたりは激しい6位争いを展開し、10ラップ目にローズが動いて再度逆転。その後は前を行くライダーたちを追いかけてペースを上げ、ファン・デル・マークを引き離していった。懸命の努力の末に6位でチェッカーを受け、10ポイントを獲得。これによってシリーズポイントを合計94ポイントに伸ばしてランキング5位をキープした。

一方のファン・デル・マークはグリッド4位からのスタート。しかし出遅れて7位で第1コーナーへ進入した。序盤はローズと6位争いを展開していたが、終盤はE・ラバティーとの7位争いへと移行。上位争いに加わることを目標にR1のセッティングを何か所か変更していたが、十分に生かされず、持ち前の安定したリズムを守り切れずに12ラップ目、ラバティーに先行を許すこととなった。

最後まであきらめずにベストを尽くしたファン・デル・マークだが、最終ラップの終盤のコーナーでJ・トレスに抜かれ、コンマ2秒足らずの僅差で9位となった。この結果、7ポイントを獲得して合計78ポイント、ランキング7位につけている。

Pata Yamaha Official WorldSBK Teamは5月26日~28日、チームのホームコース、イギリスはドニントン・パークで第6戦に臨む。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

COMMENT

レース1
M・ファン・デル・マーク選手談(7位)

「午前中のフリープラクティス第3セッションのなかでマシンに問題が見つかったんだ。でも最終的にはすっかり解決することができて、フィーリングもとても良くなった。そしてSP2では、決勝用タイヤで好タイムが出ていたんだけれど、予選タイヤに履き替えるとフィーリングが変わってマシンと格闘しなければならないような状態になってしまった。決勝は普通にスタートして集団に加わり、最後にラバティーをパス。周回を重ねるたびに調子が上がっていった感じがしていたんだけれど、マシンの向き換えだけはどうもうまくいかなかった。この問題を解決して、もっと乗りやすいマシンにしなければいけないと思う。9番グリッドからのスタートだったので、今日の獲得ポイントに満足すべきだろう。今回は誰もが僕らの苦戦を予想していたくらいだから、すべてのポイントを歓迎するよ。僕のペースは常に安定していたが、後半になるにつれてグリップに苦しめられるライダーが出てきた。つまり最後は僕が強いはずなので、第2レースでは序盤で上位グループに近づき、最後に何台がパスしたい」

A・ローズ選手談(8位)

「マシンのフィーリングがとても良くて、マイケルのすぐ後ろでゴールすることができた。途中で中断になってしまったのは残念だったけど、何よりもまずユージンの無事を祈ることだけ。丘の頂上で彼をパスしたときに、お互いにちょっと接触して、彼はフロントを失ってしまったようなんだ。僕のライディング自体はとても順調で、最後の数ラップでマイケルに仕掛けるチャンスが来るはずだと考えていた。結局、本来いるべき場所からは遠く離れてしまったけれど、明日までにマシンを改良し、成績も上げられるよう頑張るよ」

P・デニング、チーム代表談

「厳しいレースになると予想していた。ウイーク初日が苦しいスタートで、ヤマハ・エンジニア、レース・ーム、ふたりのライダーたちの懸命の努力にもかかわらず、表彰台ペースからは遠く離されてしまった。予選セッションでもあまり進化が見られなかったが、決勝前にはライダーたちのメンタリティを安定させ、最大限に上を目指し、明日に向けてR1を進化させるためのデータ収集に力を注いだ。マイケルもアレックスもそのことを理解して実行してくれた。これで土台がしっかり出来上がったので、第2レースでのリベンジを目指したい。アレックスと接触してしまったユージン・ラバティの無事を祈り、明日のレース復帰を願っている」

レース2
A・ローズ選手談(6位)

「厳しいレースだったよ。チームのみんなも今週は本当に大変だったと思う。1週間を振り返って、あれもできた、これもできたと言うのは簡単だけどね。ここイモラでは、必要なパフォーマンスをマシンから引き出すことができなかった。みんな決してあきらめずに最後まで頑張り続けたけれど、今回は6位が精いっぱいだったんだ。僕にとっても本当にタフな戦いだったが、チームのみんなが、ここまで僕を頑張らせてくれたのだと思う。結果的に6位に留まったわけだけど、持っているものをすべて出し切ったのだから満足。でも同時に、トップから大きく離されたことには悔しさが残っているよ。今回のことから必ず何かを学び、次のドニントンにつなげたい。僕のホームレースだから、とても楽しみにしているんだ!」

M・ファン・デル・マーク選手談(9位)

「決勝中はたくさんの苦労があった。今朝のウォームアップ・セッションでは大幅にステップアップできたと感じていたんだけれど、決勝になったらそれがまったく機能してくれなかった。とてもタフなレースで、安定性をキープすることが非常に難しかったんだ。それはもともとわかっていたことだけれど、何とか克服して前進できることを期待していたので、やはり残念な気持ちがあるよ。次のドニントンは、もっとヤマハのマシンとの相性がいいはず。とても走りやすいコースなので、前回までのような好調をまた取り戻したい。改良を目指す作業は一瞬も止めることなく、次につなげていけるように頑張りたい」

P・デニング、チーム代表談

「イモラは我々にとって非常に難しいコースだった。全員がベストを尽くしてパフォーマンス向上を目指したが、この特別なコースでは、その努力が報われることはなかった。アレックスの6位獲得が、正直に言って、期待し得る最高の結果だった。フォレストとメランドリについて行こうとハードにプッシュするなかで小さなミスが出てしまったが、しっかり挽回し、その後は安定性と安全性を重視しながら最大限のポイントを持ち帰ってくれた。これが彼に期待できる最高レベルだったのだ。 マイケルについては、シャシー・セッティングの調整とフロントタイヤ・スペックの変更によってパフォーマンス向上を目指していた。しかしレース距離においては、それがほとんど役立たなかったのだ。昨日までの状態をベースにしてリスクを賭けるしかなかったわけだが、そのおかげで次のステップへ進むための情報を集めることができた。2週間後のドニントンは、間違いなく、R1のシャシーとエンジンの性能に合っている。チームにとってのホームレースでもあり、とても楽しみにしている」

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