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カレル・ハニカ:MotoGPライダーだろうが、SBKライダーだろうが、僕らはそのいずれとも戦える

昨年の鈴鹿ではテクニカルトラブルがありました。運も悪く、大変な場所でバイクがストップしてしまったのです。でも電子系の小さな問題だろうと思ったので、バイクを押して戻ることになんの躊躇もありませんでした。思ったより時間かかってしまったけど、最終的に3ポイントを獲得できたので、その価値は十分にあったと確信しています。

昨年の最終戦、僕たちは勝てる位置にはいませんでした。だからタイトルを獲得できたことは、チーム全員にとって本当に素晴らしい瞬間になったと思います。僕個人としてもキャリアの中で最高の達成感を味わうことができました。全メンバーが全力を尽くして獲ったタイトルなので、一人で取ったタイトルとはまったく違う感情もありました。みんな一緒に同じ喜びを分かち合えることが特別に気持ちよかったのです。この時の感情は一生忘れることはないでしょう。

そして今年も、同じチーム、マシン、ライダーで戦っています。大きく変わったのはゼッケンが7から1になったことぐらいかな。ライダーの役割も変わっていません。そう、できるだけ速く走ること。それぞれ、時に速く、時に遅い時もありますが、3人がいつも最大限で走っているのは全員が理解しています。でも今年はカネパが超速くて、僕とマービンの背中を押してくれています。こういう刺激を与え合える関係があるのはとても素晴らしいことなんです。

だからこそ今年のYARTも開幕戦からものすごい速さを見せています。でもル・マンは僕がミスをして優勝できませんでした。これはいい思い出ではありません。2番手に対して、かなり大きなギャップがあったのですが、朝の時間帯で、いまだに何が起きたかよくわからないけど、とにかく残念でした。同時に肩に怪我をして僕はレースを継続できませんでした。でも僕たちはチームなので、みんながカバーしてくれました。本当にこのチームを誇りに思っていますし、感謝しています。チームのメンバーで本当に良かったと思った瞬間でもありました。

これで勝利への情熱はさらに昂っていきました。スパはとにかく全員が集中。バイクのセッティングは素晴らしく、メカニックのピットワークは完璧で、チームメイトも速く、ライバルよりピットストップが1回多くて大変でしたが、まさにチーム一丸となったことで勝てたのだと思います。

鈴鹿8耐は、24時間レースと比べたらペースが速く、特に日本のチームが速いので、ライダーとしても体調をキープするより、とにかくプッシュして全開(フルガス)で走るレース。ほぼ8時間のスプリントみたいなものです。一方で、チームの数が多くサーキット上にはとにかくたくさんのバイクが走っていて周りを気にしなきゃいけないし、ペースも大きく違うため、たくさんのバイクを抜く必要があるので、安全も意識して走らないといけない難しいレースです。

過去2年は達成できていないけど、目標(表彰台獲得)は変わっていません。これまでもスピードはあったし、バイクもよかったし、ライダーも準備はできていたけど目標には届きませんでした。このメンバーで3回目の鈴鹿8耐になりますが、これまでの中で一番速いし、チームとしても最もまとまっていると思います。

まずはタイトル獲得を一番に意識しないといけませんが、本音は日本のトップチームにも勝ちたいですね。ライバルも強いパッケージですが、逆にライバルにとってYARTと戦うのも大変なことだと思います。だって僕らはサーキット以外の時間も一緒に過ごし、友達同士でお互いよく知っていてとてもいい関係を築いています。レースも速いしきっとYARTに勝つのは超大変。だからMotoGPライダーだろうが、SBKライダーだろうが、僕らはそのいずれとも戦えると思っています。

なかでも、MotoGPライダーと一緒に走れるのは超楽しみです。僕はヨハン(ザルコ)を、2015年から知っていて、Moto3を走っているときはチームメイト(Moto2)だったんです。昨年初めてMotoGPで勝っているように、世界トップレベルであることは間違いありません。 今年もたくさんの方がYARTをサポートしてくれていますが、感謝しかありません! 鈴鹿8耐では、サーキットで、またTVなどを通じて、たくさんの応援を期待しています。特に走っている時にたくさんのブルーを見ることができたらうれしいですね。鈴鹿では日本のファン、世界中のファンの皆さんのために最高の結果を届けます。楽しみにしていてください!
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