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鈴鹿8耐らしいコンディションの中で公式テストがスタート

TECH21カラーのYZF-R1が力強く鈴鹿サーキットを駆けた。鈴鹿サーキットでは、24〜25日の2日間の日程で公式テストが行われる。初日の今日は、いかにも鈴鹿8耐らしい夏の晴天に恵まれ、決勝に向けて絶好のコンディションとなった。

午前中に2セッション、午後に3セッションが行われ、YAMAHA FACTORY RACING TEAMは7月9〜11日の事前テストの成果を確認。海外からやってきたアレックス・ローズとマイケル・ファン・デル・マークのフィジカルコンディションに配慮しつつテスト走行をこなした。それでも午前中に2番手、午後は7番手と十分な手応えを得たチームは、使用タイヤ本数を考慮。午後の2セッション目の途中で走行を切り上げた。

スーパーバイク世界選手権第7戦イタリア大会で転倒し、右腕を骨折。一時は鈴鹿8耐参戦が心配されたファン・デル・マークも、手術後の経過は良好。「腕はスムーズに動くし、ブレーキングも大丈夫」と、負傷の影響を感じさせない力走。チームメイトのふたりは「マイケルと戦えるのは本当に力強い」と口を揃えた。

7月中旬のテストから約2週間、#7 YART Yamaha Official EWC Teamのメンバーが日本・鈴鹿サーキットに再び集結。トップ5という目標を掲げ、ライバルたちの動向も注視しながら8耐公式テストの初日に臨んだ。

この日は、同月中旬に行った3日間のテストとは大きく気温が異なり、鈴鹿8耐らしい暑さがサーキットを包み込んだ。これより従来のテストで使用したタイヤから仕様を変更。高温の路面に合わせたタイヤの選定を実施することとなった。

この中で、マービン・フリッツ、ニッコロ・カネパはある程度の手応えを掴んだが、ブロック・パークスはフィーリングを掴みきれない状況が続いた。しかし、「3人が安定して速いことが大切」という耐久レースの鉄則に沿って、パークスはチームメイトとのギャップを埋めるべく精力的にラップを重ねた。 最終的には完璧なフィーリングには至らなかったが前進を遂げると同時に、高温の路面に適し決勝用のタイヤチョイスも進み、課題を完全に消化できなかったものの、収穫の多いテストとなった。

なお、チームは午前中のテストセッション1で2時間45分、午後の4時間のテストセッション2は、2時間半、トータル4時間45を走行。この中でテストセッション1の2本目にはフリッツがトップタイムをマーク。ベストタイムはそのフリッツがマークした2分8秒028だった。

YAMAHA FACTORY RACING TEAM:2分07秒583

中須賀克行選手

「マイケルが戻って来てくれて、3人揃って鈴鹿8耐に臨めることは本当にうれしいし、マイケルもアレックスも速いライダーなので、非常に心強いですね。ここまでのテストでやるべきことはしっかりこなせているので、今日はその再確認を主眼に走行しました。照準はあくまでも決勝ですし、タイヤの本数制限をにらみながらのテストでしたが、確認すべきことは確認できました。やっと夏らしいコンディションで走ることができ、順調に進んでいます。今年は僕もしっかりと決勝を走り(笑)、3人で力を合わせて勝利を狙います」

アレックス・ローズ選手

「こうして鈴鹿サーキットに戻ってくることができて、とてもハッピーです。今日はマシンが順調に仕上がっていることが確認できました。鈴鹿8耐仕様のYZF-R1で走ることを楽しめています。マイケルの術後の回復も順調だし、こうして"強い3人"が揃うことができて、気分は最高です!」

マイケル・ファン・デル・マーク選手

「スーパーバイク世界選手権イタリア大会でクラッシュした時は、鈴鹿8耐のことが頭をよぎりましたよ。でも、"1ヶ月近くあるから大丈夫"とポジティブに考えていました。鈴鹿8耐は年に1度のスペシャルなレース。こうして鈴鹿に来ることができ、3人で走れるのは本当にうれしいです。手術をした腕は痛みがないわけじゃないけど、日ごとよくなっているので大きな問題ではありません。それよりぶっつけ本番になってしまったので、今日は鈴鹿8耐仕様のマシンやタイヤに慣れることを心がけました。走行のタイミングでユーズドタイヤを使うことになり、ちょっと頑張ろうとしましたが、"待て待て、今日は初日だぞ"と心を落ち着かせたんです。マシンのコンディションはよかったし、3人ともいいペースで走ることができ、充実した1日になりました。今日はよく寝て、よりよいコンディションで明日以降のセッションに臨もうと思います」

吉川和多留監督

「マイケルとアレックスが元気に鈴鹿入りしてくれて、ホッとしたところから今日がはじまりました。全チームが走行して混み合っていたこともあり、マシンの最終確認作業とピットワークの練習を行いました。タイヤも温存しつつ、順調にプログラムをこなせたと思います。マイケルはケガの影響を感じさせない力強い走りでしたが、タイミングの問題でまだ新品タイヤを履かせてあげられていません。これからもっと調子を上げてくるはずです。そんな中でもライダー3人のコメントはほぼ一致しており、セットアップの基本的な方向性が正しいことを確認できてひと安心しています」

YART Yamaha EWC Team:2分8秒028

ブロック・パークス選手

「午前中のセッションでは十分なグリップが得られずに少し苦労しました。マービンとニッコロは最初からいいペースで走っていましたね。理由は分かりませんが、走れば走るほどどんどん良くなり、最後にはふたりとあまり変わらないペースで走ることができました。結果的には悪くないテストになったと思います。3人のペースがいいレベルで揃っているので、自信を感じています」

ニッコロ・カネパ選手

「前回のテストではすごくいいセッティングが見つかり、よいフィーリングで走れましたが、気温が低かったんです。でも今日はいつもの鈴鹿8耐らしい気温になりましたね。それでもフィーリングは良かったし、いいスタートを切ることができました。セッション2の1回目はトップタイムもマークできましたし、セッティングも進みました。明日はさらにいくつかのトライをして、調子を上げていきます」

マービン・フリッツ選手

「気温が低かった以前のテストでは僕たちは速かったんですが、今日のように暑い中ではどうなるか分かりませんでした。でも結果的にはいいペースで走ることができ、とてもポジティブな1日になりましたね。ミスもなかったし、自分たちがいいレベルにいることも確認できました。今日は公式テストでしたが、明日から始まるレースウィーク本番が楽しみです」

マンディ・カインツ監督談

「ふたつほどの項目をテストして、いい手応えが得られました。ライダーたちのインプレッションも良好で、順調です。前回のテストから大きな変更をすることなく進められそうなので、安心しています。レースペースを想定したテストもうまくいったので、自信を持っています」

Combined Test Session 1

Pos.No.TeamMachineTime
1 33 Red Bull Honda Honda 2'06.670
2 21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM Yamaha 2'07.583
3 634 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda 2'07.616
4 1 F.C.C. TSR Honda France Honda 2'07.645
5 7 YART-YAMAHA Yamaha 2'08.378
6 10 Kawasaki Racing Team Kawasaki 2'08.419

Combined Test Session 2

Pos.No.TeamMachineTime
1 1 F.C.C. TSR Honda France Honda 2'087.236
2 10 Kawasaki Racing Team Suzuka 8H Kawasaki 2'07.614
3 7 YART Yamaha Official EWC Team YAMAHA 2'08.028
4 634 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda Honda 2'08.103
5 12 YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACING Suzuki 2'08.379
6 33 Red Bull Honda Honda 2'08.566
7 21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM Yamaha 2'08.854