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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.20 10月26日 マレーシア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第20戦マレーシアGP
■開催日:2025年10月26日(日)決勝
■開催地:セパン/マレーシア(5.548 km)

MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■気温:35度 ■路面温度:55度
■周回数:20周(110.86km)
■PP:F・バニャイア(1'57秒001/ドゥカティ)
■FL:A・マルケス(1'58秒873/ドゥカティ)

Moto2
■コースコンディション:ドライ
■気温:34度 ■路面温度:53度
■周回数:11周(60.973km)
■PP:D・ホルガド(2分02秒858/カーレックス)
■FL:J・ディクソン(2分04秒512/ボスコスクーロ)

REPORT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
クアルタラロ選手5位獲得 リンス選手は13位

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手とA・リンス選手は、第20戦マレーシアGP決勝でそれぞれ5位と13位を獲得した。ふたりは気温35度の過酷な暑さのなか、ハードプッシュとタイヤ・マネジメントのバランスをとりながら、たびたび激しいバトルを展開した。

クアルタラロ選手は4番グリッドから好スタートを切り、ポジションを維持してオープニングラップを終了。その後トップ3から徐々に離され、後続の追撃に対応する展開となった。6ラップ目にはJ・ミル選手(ホンダ)が仕掛けてきたが、ややはらむ間にインを差して抜き返して4番手をキープ。しかし10ラップ目の2度目のアタックでは抑えきれず、5番手に後退した。この頃にはリア・グリップが低下し始めており、11ラップ目にはF・モルビデリ選手(ドゥカティ)にも先行されて6番手。終盤では前方を走っていたF・バニャイア選手(ドゥカティ)がリタイアしたため、クアルタラロ選手は5番手に上がってそのままゴールした。トップとの差は11.556だった。

リンス選手は10番グリッドからスタート後、B・ビンダー選手(KTM)と競り合って12番手を確保。序盤はタイヤ・セーブを優先したため9ラップ目までに16位に後退したが、中盤以降はプッシュとセーブのバランスを追求しながら少しずつ挽回を目指した。R・フェルナンデス選手(アプリリア)とF・アルデゲル選手(ドゥカティ)がそれぞれ12ラップ目と17ラップ目に転倒、バニャイア選手が18ラップ目にトラブルによりリタイアし、リンス選手はトップから23.509差の13位でチェッカーを受けた。

この結果、クアルタラロ選手は合計182ポイントでランキング9位、リンス選手は合計63ポイントでランキング19位。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計245ポイントでチーム・ランキング6位、ヤマハは合計221ポイントでランキング5位となっている。

Prima Pramac Yamaha MotoGP
ミラー選手14位、オリベイラ選手19位

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手とM・オリベイラ選手は決勝で苦戦を強いられ、それぞれ14位と19位で終えた。オリベイラ選手は10ラップ目に転倒があったが、再スタートして完走した。

この結果、ミラー選手は合計68ポイントでランキング18位、オリベイラ選手は合計36ポイントでランキング20位。Prima Pramac Yamaha MotoGPは合計107ポイントでチーム・ランキング11位となっている。

今回でフライアウェイ・ラウンドが終了し、2週間後にはヨーロッパへ戻り第21戦ポルトガルGPを迎える。

Yamaha Factory Racing Team
フェルナンデス選手、V4エンジン搭載プロトタイプマシンで完走

Yamaha Factory Racing Teamからワイルドカード参戦したA・フェルナンデス選手はV4エンジンを搭載したプロトタイプマシンで決勝レースを完走し、18位でゴールした。ドライ・コンディションで20ラップにわたり走行し、貴重なデータ収集を完了した。

23番グリッドからスタートしたフェルナンデス選手はオープニングラップでM・ピロ選手(ドゥカティ)をパス。その後は当初の予定通り、20ラップの完走とドライ・コンディションでのデータ収集に集中的に取り組んだ。集団について行くことはできなかったものの懸命にプッシュを続けるうち、5ラップ目に前方で転倒があり21番手。さらに2台のリタイアとオリベイラ選手の後退により11ラップ目に19番手に浮上した。残り7ラップでは追い上げてきたピロ選手とバトルを展開して20位に後退したが、前方の転倒などで18位に上がってチェッカーを受けた。トップとの差は47.060秒だった。この結果、フェルナンデス選手は合計8ポイントでランキング24位タイをキープしている。

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
アルボリーノ選手10位、ゲバラ選手12位

第20戦マレーシアGP決勝は2ラップ終了後に赤旗が提示されて中断となり、2度目のレースは当初の17ラップから11ラップに減算して行われた。BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のT・アルボリーノ選手とI・ゲバラ選手はそれぞれ10位と12位でフィニッシュし、ともに貴重なポイントを獲得した。

最初のレースは2ラップ目、J・ロバーツ選手の転倒で危険な場所に残されたマシンを除去するため中断となった。アルボリーノ選手とゲバラ選手は2度のレースともに好スタートを決め、アルボリーノ選手が5番手、ゲバラ選手は15番グリッドから8番手まで上げていたが、ユーズド・タイヤのコントロールに苦戦して徐々に後退した。

この結果、ゲバラ選手は合計103ポイントでランキング11位、アルボリーノ選手は合計69ポイントでランキング18位。BLU CRU Pramac Yamaha Moto2は合計172ポイントでチーム・ランキング9位となっている。

MotoGP RACE RESULT

MotoGP LAP CHART

Moto2 RACE RESULT

MotoGP RIDERS RANKING

MotoGP CONSTRUCTORS RANKING

Moto2 RIDERS RANKING

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP Team
F・クアルタラロ選手(5位)

「非常にいいレースでした。Moto2より先のスタートだと、いつもアグレッシブに攻めることができ、今日もしっかりプッシュできました。でも他のライダーと同様、タイヤをセーブして限界を超えないようにしなければなりませんでした。ソフト・タイヤの扱いは難しかったですが、いい仕事ができたと思います。ペースをキープすることを心掛けました。ジョアン(ミル)とのバトルではディフェンシブに走り、決して隙を開けず、最大限ハイペースを目指しました。最終コーナーでフランキー(モルビデリ)に抜かれたときは危なかったですが、レースではよくあることです。でもそのあとはペースダウンしてしまいました。今日は5位~7位くらいを目標にしていたので満足です」

A・リンス選手(13位)

「ウイーク最初のセッションからずっと苦戦が続きました。グリップ・レベルが低く気温が高い状況で、他のライダーより大きな影響を受けてしまうようです。ですから、決勝が非常に難しい戦いになることは予想していました。序盤はもっと速く走れたはずですが、そうしなかったのは終盤のことを考慮したためです。最初の7ラップでスムースに走り、順位を下げたことで、最後に13位を獲得できたのだと思います。今回はタフなウイークでしたが、また前進を目指していきます」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「まず始めにファビオ(クアルタラロ)の活躍を称えます。本当に素晴らしい戦いぶりでした。今日も最初に全力で攻め、そのあとはソフト・タイヤを温存しながらディフェンシブに走りました。そして最終的に昨日と同じ5位を獲得しました。ウイーク初日の状態を考えれば、素晴らしい結果です。アレックス(リンス)もまた、全力の走りとタイヤ・マネジメントをバランスさせる必要がありましたが、この暑さのなかで中段グループに入ってしまうと簡単ではありませんでした。私たちはこのあとヨーロッパへ戻ります。1週間の休みが入るのは意義あるものにあるでしょう」

Prima Pramac Yamaha Moto
J・ミラー選手(14位)

「最後までしっかり走れるよう、タイヤ温存に最善を尽くしました。序盤は非常に優しく扱い、できれば少しでも余力を残したいと思いました。でも結局、周りのライダーと同じ問題を抱えることになりました。リンスはコーナー立ち上がりで少し余裕がありそうに見えたのですが、それでもやはり、ずっと慎重なままでした。私も最後は、グラベル上で終わるより着実にチェッカーを受けるほうに集中しました。次のポルティマオはもっといい走りをしたいと思っています」

M・オリベイラ選手(19位)

「土曜日と同じことが起きました。何の予兆もなくフロントから転倒してしまいました。今日はミディアム・コンパウンドを履いたので昨日より良くなるはずだと思っていたのですが、やはりグリップ・コントロールに苦戦しました。そうした状況にもかかわらず気持ちよく乗れていたのですが、これ以上できることはあまりありませんでした。本来の目標はもっと高いところにあるはずですが、今日は他の2台のヤマハと一緒に完走するだけで精一杯でした」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「ウイークを通して非常に複雑な展開でした。決勝はかなり困難で、とくにミラーはコーナー立ち上がりで十分なグリップを得られず、ストレートでもトップスピードでライバルたちにかないませんでした。そして最後は私たちの目標設定に沿った走りをしてくれました。オリベイラは初日から苦戦が続いていて、いくらか改善できたとしても、後方からの挽回は簡単ではありませんでした。次のポルティマオは彼のホームレースなので、好成績への後押しになるよう期待しています。彼にはそれだけの実力があります」

Yamaha Factory Racing TeamA・フェルナンデス選手(18位)

「忙しい週末でした。そのなかで次回テストとバレンシアGP参戦に向けてさらに前進するための明確な方向性をつかむことができました。ここまでマシン・バランスの改善に取り組んできましたが、今後もそれを継続しながらベースの確立を目指します。このプロセスには少し時間が必要なので、今後も努力を続けなければなりません」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
T・アルボリーノ選手(10位)

「最初のスタートはとても順調でしたが、レッドフラッグの中断で状況が変わってしまいました。あのまま行っていれば、トップに近いところでいいレースができたはずです。再スタートでは新品タイヤが残っておらず、難しい展開になってしまいました。それでも今大会の成果には満足しており、チームに感謝しています」

I・ゲバラ選手(12位)

「2回とも好スタートを決めて何台か抜くことができましたが、グリッド後方からの挽回はやはり大変です。レース中はグリップ確保に苦戦し、最後は可能な限り上を目指すだけという状況になってしまいました」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「表彰台争いは期待していませんでしたが、そのすぐ後ろあたりにつけられると信じていました。ふたりとも絶好のスタートを決め、すべてが順調でした。ところが残念ながら、レッドフラッグにより計画が台無しになってしまいました。2度目のスタートでは新品タイヤが用意できず、不利な戦いになりました。そのなかでもトニー(アルボリーノ)とイサン(ゲバラ)はベストを尽くし、ポイントを持ち返ってくれました。最後に、Moto3で起きた大きなアクシデントに巻き込まれたA・ルイーダ選手とN・デットワイラー選手に寄り添いたいと思います」

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