MotoGP/Moto2
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。
Rd.20 10月26日 マレーシア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第20戦マレーシアGP
■開催日:2025年10月25日(土)予選・スプリント
■開催地:セパン/マレーシア(5.548 km)
MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■予選 気温:30度/路面温度:38度
■スプリント 気温:32度/路面温度:44度
■周回数:10周(55.43km)
■PP:F・バニャイア(1'57秒001/ドゥカティ)
■FL:F・バニャイア(1'58秒079)
Moto2
■コースコンディション:ドライ
■気温:33度 ■路面温度:48度
■PP:D・ホルガド(2分02秒858/カーレックス)
REPORT
MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP
クアルタラロ選手5位、リンス選手15位
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手とA・リンス選手は、スプリント・レースでそれぞれ5位と15位を獲得した。クアルタラロ選手は6番手でチェッカーを受けたが、レース終了後、3位でゴールしたF・アルデゲル選手に空気圧の違反により8秒間が加算されたため、ひとつ上がり5位となった。
クアルタラロ選手はQ2で4番手を獲得し、グリッド2列目からスタート。序盤はポジションをキープしたが、まもなくF・モルビデリ選手(ドゥカティ)とバトルとなり、その間にJ・ミル選手(ホンダ)とアルデゲル選手(ドゥカティ)に先行されて7番手に後退した。しかしミル選手は5ラップ目に転倒。クアルタラロ選手はその後、徐々に離されたが6番手を守り切ってチェッカーを受けた。トップとの差は8.468秒差だった。
リンス選手はQ2で10番手にとどまりグリッド4列目。オープニングラップを12番手で終えたあとはM・ベッツェッキ選手(アプリリア)、E・バスティアニーニ選手(KTM)とバトルを展開し、3ラップ目には14位まで後退した。その後は前方ライダーの転倒によるポジション回復もあったが、最終的にトップから17.721秒差の15位でチェッカーを受けた。
この結果、クアルタラロ選手は合計171ポイントでランキング9位、リンス選手は合計60ポイントでランキング19位。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計231ポイントでチーム・ランキング6位、ヤマハは合計210ポイントでコンストラクターズ・ランキング5位となっている。
Prima Pramac Yamaha MotoGPミラー選手14位、オリベイラ選手は転倒リタイア
Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手は前日のプラクティスで3番手獲得と好調ぶりを見せていたが、Q2ではパーフェクトラップをそろえられず11番手。スプリント・レースではグリッド4列目から好スタートを切ったものの、第1コーナーの混乱で後退し、オープニングラップを15番手で終えた。その後は安定したペースを維持して走り切り、14位でチェッカーを受けた。
オリベイラ選手はQ1で6番手にとどまり、16番グリッドからスタート。集団のなかで思うようにペースを上げられず、6ラップ目の第1コーナー進入で転倒してリタイアとなった。
Yamaha Factory Racing Team
フェルナンデス選手、V4プロトタイプマシンで19位
Yamaha Factory Racing Teamからワイルドカード参戦しているA・フェルナンデス選手は、前日に引き続きV4エンジン搭載プロトタイプマシンのテスト・プログラムにとり組んだ。Q1で13番手となり、スプリント・レースを最後尾からスタートした。
オープニングラップでM・ピロ選手(ドゥカティ)とS・チャントラ選手(ホンダ)をとらえ、さらにL・サバドーリ選手(アプリリア)を追っていったが5ラップ目にはチャントラ選手に再び前へ。この時点で21番手につけると、その後はマシン開発のためのデータ収集に集中した。前方のライダーの転倒などで最終的に19番手に上がり、トップから25.412秒遅れてゴールした。
Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
アルボリーニ選手9番手、ゲバラ選手12番手
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のT・アルボリーノ選手とI・ゲバラ選手は、Q2でそれぞれ9番手と12番手を獲得した。
アルボリーノ選手は前日からの好調ペースを維持して2分03秒709を記録。チャンピオン争い展開中のM・ゴンザレス選手、A・カネット選手(ともにカーレックス)に僅差で続く9番手と健闘し、グリッド3列目を確保した。チームメイトのゲバラ選手はやや苦戦したが、力強い走りで2分09秒930まで更新。決勝グリッドはひとつ後ろの4列目となった。
MotoGP QUALIFYING RESULT
MotoGP SPRINT RESULT
Moto2 QUALIFYING RESULT
COMMENT
MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(5位)
「ベストを尽くしました。序盤で周りにいた数台は非常にペースが速く、フランキー(モルビデリ)とバトルしている間に大きく遅れてしまいました。でも正直なところ、これほどバトルを楽しめたのは久しぶりで、昨日のことを考えればペースも決して悪くなかったと思っています。力を100%出し切ったのです。タイヤのグリップ低下もそれほどひどくなかったので終盤もっと速く走れると思っていましたが、前のライダーたちとあまり変わりませんでした」
A・リンス選手(15位)
「非常にタフなレースでしたが、それは午前中のFP2ですでにわかっていたことです。1ラップは速く走れるのですが、レース全体では不可能です。数ラップ走るとグリップが大きく落ち込んでしまうので、原因を追求して解決策を見つければなりません」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)
「望んでいた結果は得られませんでした。予選ではそろってトップ10に入り、ファビオ(クアルタラロ)はフロントローを狙っていましたが結局4番手にとどまりました。スプリントではタイヤをうまくセーブして6位でゴールし、その後5位に変更されました。アレックス(リンス)は良いフィーリングをつかめないまま後退し、最終的に15位でチェッカーを受けました。今日のデータをしっかり分析し、明日の決勝に向けて改善点を明確にしていきます。ふたりにとっては長く厳しいレースになりそうです」
Prima Pramac Yamaha MotoGPJ・ミラー選手(14位)
「もう少し頑張れたかもしれませんが、スタート直後からフロントタイヤに苦戦し難しい展開になりました。そのあと中段グループの真ん中に入ってしまい、暑くて、リアタイヤを十分に使えず苦戦しました。第1コーナーは最悪で、第4コーナーと第9コーナーも同様でした。タイヤの温度をしっかりコントロールする方法を探らなければなりません。明日もう一度トライします。うまくいくよう期待しています」
M・オリベイラ選手(DNF)
「スプリントはあまりいいところがありませんでした。予選セッションのほうが少しは良かったのですが、それでもQ2には届きませんでした。スプリントではプッシュできず、できることがほとんどなく、何とかやり過ごすだけという状態でしたが、序盤からタイヤが熱くなっていて結局最後は転倒してしまいました。前のラップとまったく同じように入ったのですが、タイヤが対応してくれませんでした。とても残念です。明日は長くタフなレースになりますが、またチャレンジします」
G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)
「ふたりとも非常に苦戦しました。スタートは良かったのですが、第1コーナーの混乱でポジションを下げてしまいました。そのあとは集団のなかに閉じ込められてしまい、自分のラインをとれず、ストレートでは守りを強いられました。リアタイヤのコントロールが鍵になるので、明日の決勝に向けて電子制御システムの改善に取り組みます。タイヤはまだ決めていませんが、データを分析して最善の選択をしたいと思っています」
Yamaha Factory Racing Team
A・フェルナンデス選手(19位)
「今日また正しい方向性が見えてきました。昨日から大幅に進歩しました。ミサノで得たものを検証し直し、基本のセッティングを追求するなかでポジティブな成果が見つかりました。明日はユーズド・タイヤも使って全ラップをしっかり走り切ることが重要です。目指すべき方向性は明白で、結果が楽しみです」
Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
T・アルボリーノ選手(9番手/2分03秒709)
「非常に順調でした。マシンも私も最大限の力を出し切りました。チームの仕事ぶりは素晴らしく、私の要求を完璧に理解して全力で取り組んでくれました。明日の決勝はいい戦いができると思います。タイヤの消耗をうまくコントロールできれば好成績を狙えるでしょう」
I・ゲバラ選手(12番手/2分03秒930)
「タフな一日でした。予選12位は望み通りではありませんが、これがベストを尽くした結果です。前回オーストラリアではおもにロングコーナーでトラクションに苦戦しましたが、同じ問題が今回も続いています。決勝は厳しい展開になりそうですが、ペースは悪くないので挽回のチャンスはあると思っています」
A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)
「私たちはもっと上位を目指して戦っています。でも客観性を失ってはいけません。私たちは大幅にスピードを上げ、コンスタントにQ2に進み、常にトップに近づいています。ポテンシャルが高まっていることは間違いないので、この調子で引き続き仕事に取り組むだけです。イサン(ゲバラ)はセッティングが煮詰まっておらず、リアグリップに苦戦しています。トニー(アルボリーノ)もタイムアタックの伸びまだ不十分ですが、ここまで作り上げたセッティングに満足しています」


























