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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.13 8月17日 オーストリア

 

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第13戦オーストリアGP
■開催日:2025年8月15日(金)プラクテイス、16日(土)予選・スプリント、17日(日)決勝
■開催地:シュピールベルク/オーストリア(4.318km)

CIRCUIT DATA

■開設:1969年
■コース長:4.318km
■ベストレースラップ:1分28秒539(2023年:F・バニャイア)
■オールタイムラップレコード:1分27秒748(2024年:J・マルティン)
■2024年の優勝者:F・バニャイア(Ducati)

REPORT

MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP、シュピールベルクで活動再開

3週間のサマーブレイクが終了し、2025シーズンは後半戦に突入する。Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手とA・リンス選手は、美しい風景と素晴らしい雰囲気が味わえるオーストリアGPを毎回楽しみにしている。

シーズン終了までの今後13.5週間で"ダブルヘッダー(2週連続開催)"が5回予定され、計10戦が行われる。クアルタラロ選手は夏休み期間中もトレーニングに励み、万全の状態を整えている。第13戦オーストリアGPが行われるシュピールベルク・サーキットはいわゆる"ヤマハ向きのコース"ではないものの、クアルタラロ選手は2019年と2021年に3位、2022年に2位など複数回、表彰台に上っている。クアルタラロ選手は第12戦終了時点でランキング9位。

リンス選手は家族とともに夏休みを過ごしながら、ジム・トレーニングのほか様々なカテゴリのサーキットを訪れて練習に励んできた。シュピールベルクでは2016年にMoto2で3位表彰台、MotoGP最高位は6位。第12戦終了時点でランキング18位となっており、ポイント獲得に意欲を燃やしている。

シュピールベルク・サーキットは1969年創建、1996年に現行のレイアウトに改修された。1990年代にMotoGPを2回開催したあと19年間のブランクがあったが、2016年に再開。以来、MotoGPカレンダーの常連となり、2020年と2021年にはオーストリアGP、スティリアGPとして2週連続でMotoGPを開催した。コースは非常に特徴的で、コーナーは左-3、右-8のわずか11。ストレートは複数カ所あり、最長で810メートルに及ぶ。そのためフルスロットルの機会が何度も訪れ、トップスピードや加速性能、ブレーキングでの安定性に重点が置かれる。

Prima Pramac Yamaha MotoGP、シーズン後半戦へシフトアップ

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手は鈴鹿8時間耐久レースで2位獲得の大活躍、チームメイトのM・オリベイラ選手は短いサマーブレイクをエンジョイし、今週末、それぞれMotoGPの活動を再開する。

第13戦オーストリアGPが行われるシュピールベルク・サーキットは全長4.318キロのコースにコーナーがわずか10ヵ所。うち第1、第2、第4コーナーはとくにハードなブレーキングが要求され、第3、第10コーナーも難しいチャレンジとなる。ブレーキシステム供給メーカーのブレンボによれば、ブレーキング負荷レベルは6段階中の最高レベルで、1ラップのうち33%がブレーキングに費やされているという。

ミラー選手は8月3日、ヤマハ・ファクトリーチームからA・ロカテッリ選手、中須賀克行選手とともに鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦し、終盤まで首位争いを展開して2位獲得の大成功をおさめた。

MotoGP後半戦の最初の舞台となるシュピールベルク・サーキットでも数多く好成績を残しており、2020年のオーストリアGP/スティリアGPのダブルヘッダーでそれぞれ3位と2位、2022年にも3位で表彰台に上った。2020年のスティリアGPでミラー選手を抑えて優勝したのがチームメイトのオリベイラ選手で、最終ラップで三つ巴の戦いを制し、MotoGP初勝利を成し遂げた。

第12戦終了時点でミラー選手は合計52ポイントでランキング14位、オリベイラ選手は合計6ポイントでランキング25位。Prima Pramac Yamaha MotoGPは合計61ポイントでチーム・ランキング11位となっている。

Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2、シーズン後半戦に準備万端

今シーズンから新たな挑戦をスタートし、着実に成長してきたBLU CRU Pramac Yamaha Moto2は今週末、さらなる発展を目指して第13戦オーストリアGPに臨む。ここまでの道のりでは困難もあったが、I・ゲバラ選手、T・アルボリーノ選手ともに何度か明るい兆しを見せており、シーズン後半戦での活躍が期待されている。

ゲバラ選手とアルボリーノ選手は万全の状態でシーズン後半の戦いに臨むため、3週間のサマーブレイクを休養とフィジカル・トレーニングに費やした。前半戦で獲得してきた成果をより確固としたものとするべく、チーム・マネジャーのA・デ・アンジェリス、ライダー2人、チームクルー全員が一丸となり全力で戦いに挑む。

アルボリーノ選手はシュピールベルク・サーキットとの相性が良く、2019年と2020年にMoto3で2位獲得。Moto2参戦中も常に上位争いを展開し、2023年は6位、2024年は5位と健闘した。

ゲバラ選手は2022年のMoto3での7位が最高位。しかしこのところの数戦では度々トップグループに加わる活躍を見せ、確かな成長を証明してきた。今回も表彰台獲得への期待が高まっている。

第12戦終了時点でゲバラ選手は合計55ポイントでランキング15位、アルボリーノ選手は合計34ポイントでランキング17位。BLU CRU Pramac Yamaha Moto2は合計89ポイントでチーム・ランキング10位となっている。

COMMENT

MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP

F・クアルタラロ選手

「夏休みは友人や家族とリラックスして過ごし、心からエンジョイしました。そしてもちろん、トレーニングも通常通りに続けてきました。シーズン後半戦はかなり忙しくなるので、その前にパワーを充電できたことはとても良かったと思います。自分たちの強みも弱みもよくわかっています。残り10戦のなかで引き続きハードワークに取り組み改善を目指していきます。私自身はいつものように、100%準備ができています。今週末が楽しみです」

A・リンス選手

「充電したりトレーニングしたりと充実した夏休みを過ごし、シーズン後半戦に向けて準備を整えてきました。前回のブルノでもお話ししたのですが、私たちにとっては予選順位を上げることがとても重要になるので、今回もそこに集中していきます。それ以外にも、ここではハードブレーキングでの安定性と加速性能がキーポイントになるでしょう」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「MotoGPファンが待ち望んだシーズン後半戦がいよいよ始まります。彼らはモーターサイクル・レースのアドレナリンと興奮を恋しく思っていたに違いありません。シーズン再開の舞台としてオーストリア以上に適した場所があるでしょうか? 私たちは毎年、素晴らしい雰囲気と情熱的な大観衆が迎えてくれるシュピールベルク・サーキットを楽しみにしています。チームクルーもヤマハの技術者たちもフル充電を終え、過酷な5回の"ダブルヘッダー"に備えています。シュピールベルクは、理論上ではヤマハの強みを発揮できるコースではありませんが、私たちは決意を持って臨んでいます。全力をかけて戦います」

Prima Pramac Yamaha MotoGP

J・ミラー選手

「鈴鹿8時間耐久レースではヤマハのマシンを中須賀さんやロカテッリ選手と共有し、ファンタスティックな経験になりました。勝ちたかったのですが、強力なライバルに阻まれてしまいました。2度目の8耐で表彰台に上りましたが、もう一度ヤマハ・ライダーとして出場して栄冠を勝ち取りたいと願っています。バケーションが短くなってしまったのは事実ですが、今はもうMotoGPに気持ちを集中しています。シュピールベルク・サーキットは大好きなコースで、何度か好成績も残しています。ここでヤマハのマシンがどのようなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみです。初日からいい走りをして多くのポイント獲得を目指して戦えるよう期待しています」

M・オリベイラ選手

「楽しく大切な3週間の夏休みを過ごしました。でも今は、コースに戻る時がやって来たことをとてもうれしく思っています。チームのみんなと早く会いたいですし、すぐにでも仕事を再開したいです。サマーブレイク前の数戦は非常に厳しい状況で、それを隠すつもりはありませんが、今はオーストリアとハンガリーのダブルヘッダーに自信を持っています。この2カ所はまったくタイプが異なり、一方は未知のコース、もう一方は理論上、ヤマハにとって難しいコースと考えられています。でもやる気十分、きっとうまくいくと確信しています」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「バッテリーをフル充電し、シーズン後半戦に向けて準備を整えて戻って来ました。この3週間がヤマハの技術者にとっても重要な準備期間となり、十分なデータ分析を通じて、マシンが難しいチャレンジに臨める状態になっていることを期待しています。このコースはロングストレートやハードな立ち上がり加速が求められるコーナーが多く、理論上はヤマハにとって簡単なコースではありません。しかしYZR-M1がこの期間中に進化してきたことも確かなので、その成果を期待するのも当然と言っていいかもしれません」

Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2

I・ゲバラ選手

「3週間のサマーブレイクが終わり、オーストリアにやって来ました。でもこの間も過酷な自転車レース"Purito"に参加するためトレーニングに励んでいたので、本当の休暇と言えるものではありませんでした。体力的には最高の状態で、オーストリア~ハンガリーのダブルヘッダーに向けて十分な準備が整っています。前回のチェコGPではいいレースができ、シーズン前半を好調に締めくくることができました。好調をそのままに後半戦をスタートしたいと思っています。シュピールベルク・サーキットは大好きなコースなので、きっと良い週末になると信じています。これまで一度も表彰台はありませんが、今年こそ狙っていきます」

T・アルボリーノ選手

「この数週間レースから離れたのは良かったと思います。少し休養したあと、シーズン後半戦に向けてまた準備を始めました。これまで以上の成績を獲得できるよう、心から願っています。ここからの数ヵ月は非常に重要で、着実に前進することが最大の目標になりますが、そのなかで時にはフルポテンシャルを発揮できるレースがあると信じています。シュピールベルクは好きなコースなのでモチベーションが高まっていて、自信も持っています。チームは常にハードワークに取り組んでおり、全員が最大限の力を出し切れば、上位争いに加わるチャンスが必ず巡ってくるはずです」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「今まで以上にモチベーションを高めてコースに戻って来ました。この3週間はリラックスしながらも度を超すことはありませんでした。ライダーたちは当然、休日も楽しみましたが、ソーシャルメディアを通して彼らの行動を見ると、レース再開に向けてたくさんのトレーニングを行い、しっかり準備してきたことがわかります。非常に美しいこのコースで、私たちはまた戦いをスタートします。ヘビーブレーキング・ゾーンが多く、オーバーテイクがたびたび展開され、ファンの皆さんには見ごたえのあるレースになるはずですし、そこに参加する私たちにとっても素晴らしい体験になるでしょう。シーズン前半で本当に多くの仕事に取り組んできましたが、未だに目標は達成されていません。それだけにこのあとの数戦が非常に重要です。ボスコスクーロのアップデートにも期待しています。どのコースへ行ってもレイアウトや気温、路面のタイプなどにかかわらず安定的にいいパフォーマンスができるようになれば大きな助けになります。常に速く走るための基盤を必要としています」

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