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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.12 7月20日 チェコ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第12戦チェコGP
■開催日:2025年7月20日(日)決勝
■開催地:ブルノ/チェコ(5.403km)
■観客数:219,544人

MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■気温:27度/路面温度:40度
■周回数:21周(113.463km)
■PP:F・バニャイア(1分52秒303/ドゥカティ)
■FL:M・マルケス(1分53秒691/ドゥカティ)

Moto2
■コースコンディション:ドライ
■予選 気温:23度/路面温度:35度
■PP:B・バルタス(1分58秒322/カレックス)
■FL:J・ロバーツ(1分59秒468/カレックス)

REPORT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
クアルタラロ選手6位、リンス選手15位

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手が好調ペースを見せて6位獲得。A・リンス選手は中団グループのなかで奮闘して15位。

3番グリッドからスタートしたクアルタラロ選手は最初の数コーナーでポジションを維持したあと4番手に後退してオープニングラップを終了。序盤の激しい競り合いのなかで徐々に下げて4ラップ目には7番手となったが、7ラップ目に前方でE・バスティアニーニ選手(KTM)の転倒があり6番手に浮上した。このあとはほぼ単独走行の状態となったため自分の走りに集中。終盤で自己ベストを記録する好調ぶりを維持して6番手で走りきった。トップとの差は11.039秒だった。

リンス選手は15番グリッド、5列目からのスタートで難しい展開。序盤で15番手をキープしたあと6ラップ目にM・オリベイラ選手がコーナーではらみ、さらに1ラップ後にはバスティアニーニ選手が離脱したため自動的に13番手に浮上した。レース中盤では後方から追い上げてきたP・エスパルガロ選手(KTM)、小椋藍選手(アプリリア)とバトルを展開し、10ラップ目にエスパルガロ選手、11ラップ目に小椋選手に抜かれて15位に後退。F・ディ・ジャンアントニオ選手(ドゥカティ)も迫ってきていたが、抑えきって15番手でゴールし、1ポイントを獲得した。トップとの差は22.563秒だった。

この結果、クアルタラロ選手は合計102ポイントでランキング9位、リンス選手は合計42ポイントでランキング18位。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計144ポイントでチーム・ランキング6位、ヤマハは合計133ポイントでコンストラクターズ・ランキング5位となっている。

MotoGPは3週間の夏季休暇をはさみ、8月15~17日の第13戦オーストリアGPで再開する。

Prima Pramac Yamaha MotoGP
ミラー選手10位、オリベイラ選手17位

Prima Pramac Yamaha MotoGPは本来のポテンシャルを出しきれないまま第12戦チェコGPの最終日を終えた。10番グリッドからスタートしたJ・ミラー選手は多くの時間帯で8番手を維持したあと、終盤で下げて10位。M・オリベイラ選手は7ラップ目、F・アルデゲル選手(ドゥカティ)のアグレッシブなアタックの影響を受けて大きく後退し、17番手でチェッカーを受けた。

ミラー選手は10番グリッドから好スタートを切って8番手でオープニングラップを終了。ディフェンディング・チャンピオンで、今回、怪我からの復帰を果たしたJ・マルティン選手(アプリリア)の後ろにつけ、順調なペースで周回を重ねていった。しかしレース終盤になってエンジンブレーキに不具合が生じてペースを維持できなくなり、B・ビンダー選手(KTM)とF・アルデゲル選手、さらに最終ラップではP・エスパルガロ選手(KTM)に抜かれて11位でゴールした。レース終了後、アルデゲル選手に無理なオーバーテイクによる3秒間のペナルティが課されたことでミラー選手は10位に上がっている。

アルデゲル選手は7ラップ目、ミラー選手のチームメイトのオリベイラ選手に対して激しくチャージした。これにより危うくコースアウトしそうになったオリベイラ選手は大きく後退。17番グリッドからスタート後、13番手まで上がってきていたが、振り出しに戻る格好となってしまった。その後はリズムを取り戻すことができず、17位で終えた。

この結果、ミラー選手は合計52ポイントでランキングをふたつ上げて14位、オリベイラ選手は合計6ポイントでランキング25位。Prima Pramac Yamaha MotoGPは合計61ポイントでチーム・ランキング11位をキープしている。

MotoGPはこのあと夏季休暇に入るが、ミラー選手は8月3日、Yamaha Racing Teamから鈴鹿8時間耐久レースに出場することとなっている。

Yamaha Factory Racing Team
フェルナンデス選手、18位でワイルドカード参戦を終了

Yamaha Factory Racing Teamからワイルドカード参戦したA・フェルナンデス選手は、決勝レースで順調にペースを維持して18位を獲得した。

チームはテスト・プログラムを加速させ、レース距離すべてのデータ収集に取り組んだ。フェルナンデス選手は全21ラップを走りきり、18位でチェッカーを受けた。

前日のスプリントではフェルナンデス選手の激しいライディングの影響で中上貴晶選手が転倒。フェルナンデス選手はロングラップ・ペナルティを受け、また、中上選手の欠場により21番グリッドからスタートすることとなった。

2ラップ目にペナルティを履行し、2秒以上離されて21番手でコースに復帰したが、その後、前方で複数台が転倒したため7ラップ目には18番手に浮上した。マシン開発のためのデータ収集に集中しながらも前との差を0.670秒まで縮め、トップから28.310秒差でゴールした。

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
ゲバラ選手が6位獲得 アルボリーノ選手は19位

サマーブレイク前最後の一戦となる第12戦チェコGP決勝で、BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のI・ゲバラ選手が6位獲得と活躍した。絶好のスタートを決めたゲバラ選手は序盤から好位置につけ、ほとんどの時間帯で5位をキープしたあと終盤で6位に下げてチェッカーを受けた。チームメイトのT・アルボリーノ選手はオープニングラップで12番手まで上がっていたが、後半で徐々に後退して19位で終えた。

ゲバラ選手は2週間前に同じサーキットで行ったテストの成果を発揮した。予選では本来のポテンシャルを出しきれず12番手にとどまっていたが、決勝では持ち前のスタートの強さを活かし、オープニングラップで4つポジションを上げてトップグループに加わった。続いて2ラップ目にA・ロペス選手、3ラップ目にF・サラック選手をパスし、さらにM・ラミレス選手のダブル・ロングラップ・ペナルティもあり5番手まで浮上。このポジションを終盤までキープしていたが、13ラップ目にC・ビエッティ選手に先行を許して6位となった。

一方、金曜日の最初のセッションでトップタイムをマークして好調ぶりを見せていたアルボリーノ選手だが、その後はチャンスに恵まれず、Q2進出を逃して難しい展開を強いられることとなった。決勝は18番グリッドから好スタートを決めて12番手まで浮上したが、後半は勢いを維持できず、また腕の痛みもあり少しずつ順位を下げて19番手でゴールした。

この結果、ゲバラ選手は合計55ポイントでランキング15位、アルボリーノ選手は合計34ポイントでランキング17位。BLU CRU Pramac Yamaha Moto2は合計89ポイントでチーム・ランキング10位となっている。

MotoGP RACE RESULT

MotoGP LAP CHART

Moto2 RACE RESULT

MotoGP RIDERS RANKING

MotoGP CONSTRUCTORS RANKING

Moto2 RIDERS RANKING

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(6位)

「昨日と同じようなレース展開になりました。いつも最初の5ラップが大変です。午前中のウォームアップ・セッションでセッティングを大幅に変更して、とても気に入りました。それを決勝でも使用し、いつもと違うことを試すのは良い経験でした。ペースは悪くありません。とくに最後の5ラップはとても好調でした。混戦の際の走りについても改善できる箇所がわかっているので、そこに集中的に取り組んでいきます」

A・リンス選手(15位)

「非常に厳しい状況で、今日はこれが精一杯でした。順位ではなく、ラップタイムのほうです。今やるべきことを一つだけ挙げるなら予選の改善です。予選順位を上げればもっと良い状態でレースを進めることができます。まず予選を安定させることが重要で、決勝はその次の段階です。3週間の休みのあと引き続き作業に取り組みます」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「予想以上に難しいレースになりました。ファビオ(クアルタラロ)は今日も好スタートを切りましたが、追ってくるライダーたちを抑えることができませんでした。そのなかでも見事な集中力を発揮し、安定性を維持し、終盤ではペースを上げて6位を獲得しました。アレックス(リンス)はまた大集団に飲み込まれてタフなレースを強いられました。今回は予選順位が良くなかったのでスプリントも決勝も難しい展開になってしまいました。当然ながら私たちが望んでいたような成績ではないので、今日のデータを分析して次に備えます。でもその前に、ライダーたちもチームメンバーも休暇をエンジョイし、十分に充電してからシーズン後半戦に臨みます」

Prima Pramac Yamaha MotoGP
J・ミラー選手(10位)

「長くてタフなレースでした。スタートは昨日のスプリントよりもうまくいって、フィーリングも好調でした。始めはタイヤに確信が持てなかったので慎重にいきましたが、ホルヘ(マルティン)の後ろでいいリズムをつかみ、すべてが順調でした。でも残り7ラップでエンジンブレーキのセッティングを変更したら、ほぼ同時に第3コーナーで手間取るようになってしまいました。クラッチが固まってしまったような感じで、エンジンブレーキはほとんど効きませんでした。シフトダウンをしっかり感じられなかったので、どのギアに入っているかさえわからなくなっていました。そのあとは自分のライディングを新たに組み立てなければならず、とても大変でした。それまではブレーキングをかなり遅らせることで後ろからの攻撃を抑えていたのですが、問題が出たあとは余裕がなくなり、ブラッド(ビンダー)やポル(エスパルガロ)に抜かれてしまいました」

M・オリベイラ選手(17位)

「第7コーナーに進入し、すでに膝を出しているところにフェルミン(アルデゲル)が来たので行き場がなくなり押し出されてしまいました。これで4つか5つポジションを下げ、レースはほぼ台無しになってしまいました。でもその前もタイヤの状況があまり良くなくて、午前中のウォームアップ・セッションのペースに近づくことができませんでした。ウォームアップでは1分53秒台が出ていたのですが、決勝では1分55秒台に留まりました。奇妙な感覚だったので、これから分析する必要があります。フェルミンについては何も言うことはありません。レース後にペナルティが課されたのでそれでいいと思います」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「ミゲール(オリベイラ)は非常にタフな展開を強いられました。アルデゲル選手との接触があり、アンラッキーでした。危うくコースアウトするところで大きく順位を下げてしまい、そのあとは挽回することができませんでした。ジャック(ミラー)については、ほぼ予想通りの展開と言っていいと思いますが、終盤はやや力が足りず、それまでに上げてきたポジションを守り切ることができませんでした。最後の数ラップのパフォーマンスについては依然として苦戦が続いており、今後も作業が必要です。でもトップ10は悪くない結果です」

Yamaha Factory Racing Team
A・フェルナンデス選手(18位)

「序盤は単独走行で、よく乗れていました。スピードにも満足しており、前のグループに少しずつ近づくことができました。ウイーク初日はペースをつかむのに苦労していたことを考えれば、今日は他のライダーたちとほぼ同じようなレベルにいられたので良かったです。また決勝中のベストラップにも満足しています。ファビオ(クアルタラロ)は0.5秒ほど速いですが、私も悪くありません。昨日はミスをしてしまいましたが、今日は最後まで走りきってデータを収集できたことがとても重要だと思っています。今後も作業を続けます。展開を楽しんでいます」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
I・ゲバラ選手(6位)

「決勝レースに満足しています。5位を逃したのは少し残念ですが、6位も素晴らしい結果です。正直なところもう少しプッシュできる力があったと感じていて、この最終順位はグリッド・ポジションによるものです。マシンのフィーリングは素晴らしく、スタートもとてもうまくいったので一気に順位を上げてトップグループについていくことができました。終盤はフロントタイヤのコントロールが必要になったので、無用なリスクをとるより6位を確保すること決めました。結果には満足しています。サマーブレイクのあと、さらに改善を続けてトップ争いを目指して戻ってきます」

T・アルボリーノ選手(19位)

「非常に厳しいレースでした。スタートはとてもうまくいったのですが、数ラップ後にはマシンのパフォーマンスが落ちてきて、また前腕の痛みがひどくなったこともあって苦しい戦いになりました。もっと気持ちよく乗れる方法を見つけなければなりません」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「私たちは今日、イサン(ゲバラ)の見事な復活劇を目撃しました。一貫して速く、安定しており、ひとつのミスもない素晴らしいレースでした。彼は成長を続けており、トップグループに近づくたびに自信を深めています。それと同時に、私たちの彼に対する信頼もどんどん高まっています。トニー(アルボリーノ)は腕の痛みがありペースをキープできませんでした。この問題は初めてではないので、彼が体調と気力を取り戻せるよう、徹底的に調査する必要があります」

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