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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.12 7月20日 チェコ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第12戦チェコGP
■開催日:2025年7月18日(金)プラクテイス
■開催地:ブルノ/チェコ(5.403km)

MotoGP
■コースコンディション:ウエット
■気温:17度 ■路面温度:23度

Moto2
■コースコンディション:ドライ
■気温:20度 ■路面温度:31度

REPORT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
クアルタラロ選手、3番手でQ2進出決定 リンス選手は14番手

第12戦チェコGP初日はコンディション変化が激しい一日となった。午前中はウエットとドライが入り混じり、午後はフル・ウエットという難しい状況のなか、Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手とA・リンス選手はライディングやセッティングの調整に取り組み、プラクティスでそれぞれ3番手と14番手を獲得した。

クアルタラロ選手は午前中のFP1で決勝用セッティングに集中し、ドライ・コンディションで出したタイムで11番手。午後は激しい雨が降り出しフル・ウエットとなったが、プッシュを緩めることなくほとんどの時間帯で3番手をキープした。セッションの残り10分となったところで路面が乾き始めたため改めてタイムアタックが始まったが、ポジションを脅かされることはなく、全20ラップ中14ラップ目に記録した1分04秒465で3番手をキープしてQ2進出を決めた。トップとの差は0.530秒だった。

リンス選手はコンディションが目まぐるしく変化したFP1で好調を維持して9番手を獲得。プラクティスでも勢いをキープしたいところだったが、フル・ウエットのなかでフィーリングをつかめず、またマシンに小さな問題が出て時間を費やしてしまった。マシンを乗り換えたあと、全18ラップ中の最終ラップで2分05秒473に更新したが14番手にとどまった。トップとの差は1.538秒だった。

Prima Pramac Yamaha MotoGP
ミラー選手、6番手でQ2進出決定 オリベイラ選手は19番手

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手はフリープラクティス第1セッション(FP1)で2番手と好調ぶりを披露。プラクティス(PR)でも6番手と健闘してQ2進出を決めた。チームメイトのM・オリベイラ選手はFP1で12番手、PRは19番手にとどまりQ2には届かなかった。

コンディションが目まぐるしく変化するなか、ミラー選手はFP1でM・マルケス選手(ドゥカティ)に続く2番手、PRでも6番手を獲得し、適応力の高さをアピールすると同時にYZR-M1のウエット・コンディションでの強さを証明した。

オリベイラ選手は2週間前のテストの成果が期待されていたが、天候の影響を受けて思うような走りができず、PRで19番手にとどまりQ1からの復活を目指すこととなった。

Yamaha Factory Racing
フェルナンデス選手、チェコGPでテスト開始

Yamaha Factory Racingは第12戦チェコGPでテスト・プログラムをスタートさせた。そのウイーク初日、ワイルドカード参戦したA・フェルナンデス選手はほとんどの時間帯をM1の開発に費やし、プラクティスを18番手で終えた。

予想外の悪天候に見舞われたブルノ・サーキットで、チームは当初の予定を変更せざるを得なくなったが、フェルナンデス選手の目標に変わりはなかった。ワイルドカード参戦により2025年型M1の開発を続け、レース環境のなかでプロトタイプ・パーツの実践的なテストに取り組んだ。プラクティスでは18番手となりQ1に進んだ。

午前中のFP1では変わりやすい天候のなかで13番手と健闘。ドライ・コンディションのデータをより多く収集したいところだったが、雨が激しくなり完全なウエット・コンディションに変わった。チームはこの状況に合わせて予定を変更。フェルナンデスは全21ラップを走行し、14ラップ目に2分05秒799を記録してトップから1.864秒差の18番手で初日を終えた。

チームは2日目もテスト・プログラムを継続する。

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
ゲバラ選手、13番手でQ2進出決定 アルボリーノ選手は17番手

第12戦チェコGP初日は雨に翻弄され、BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のI・ゲバラ選手とT・アルボリーノ選手はプラクティスでそれぞれ13番手と17番手。ゲバラ選手はQ2進出を決めたが、アルボリーノ選手はQ1からの復活を目指すこととなった。

午前中のフリープラクティス第1セション(FP1)ではアルボリーノ選手がトップ、ゲバラ選手が0.430秒差の2番手で続く圧倒的な強さを見せていた。しかし午後のプラクティスはまったく違う展開となってしまった。ゲバラ選手はドライ・コンディションのうちにタイムを記録してQ2進出を決めたが、アルボリーノ選手はタイムアタックのため新品のスリックタイヤでコースに出た途端に雨が降り出し、タイムを更新できないままセッションを終了した。

MotoGP PRACTICE RESULT

Moto2 PRACTICE RESULT

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(3番手/2分04秒465)

「フル・ウエットのとき、また終盤になって濡れた部分が残った状態のときも非常に好調でした。トリッキーなコンディションだったのですが、それでも2分04秒7が出たのでとても良かったです。私たちのマシンはグリップが良ければよく走ってくれます。今日はかなり速く走れました。明日はドライ・コンディションでフロントにミディアム・コンパウンドを使う予定ですが、今日のソフトよりいいはずです」

A・リンス選手(14番手/2分05秒473)

「緊張の連続でした。このコースはレイアウトは素晴らしいのですが、ウエットや変わりやすいコンディションのときはやはり大変です。プラクティスでは小さな問題が出てマシンを乗り換えることになり少し時間を使ってしまいましたが、全体的には悪くなかったと思います。全力を尽くしましたが、Q2に約0.2秒届きませんでした。明日はドライ・コンディションになりそうなので、エンジョイしたいと思います」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「ブルノに戻って来られたのはうれしいですが、もっと良いコンディションを期待していました。とくに午前中のフリープラクティス第1セッションは難しく、状況がどんどん変わっていったためテストにならず、セッティングを固めることもできませんでした。終盤になって路面が乾いてくるとふたりとも好感触をつかめるようになったのですが、プラクティスが始まった途端にまた雨が激しくなってしまいました。新しく舗装されたばかりの路面が十分なグリップを提供してくれて、ファビオ(クアルタラロ)はQ2進出を決めることができました。一方でアレックス(リンス)はフル・ウエットで苦戦し、またマシンを乗り換えるのに時間を費やしてしまいました。終盤は良くなってきたのですが、Q2には届きませんでした。明日以降はドライ・コンディションが続きそうなので、午前中のFP2で正しい起動に乗り、予選とスプリントで全力でプッシュしていきたいと思っています」

Prima Pramac Yamaha MotoGP
J・ミラー選手(6番手/2分04秒716)

「ウエット・コンディションをスリックタイヤで走るのは楽しくありません。同様に、ドライをウエットタイヤで走るのも本当に大変で、プラクティスの最後の10分は路面が乾き始めてタイヤがオーバーヒートしてしまいました。そのなかでも濡れた部分が残っていたので、その上を通るときはいつフロントが滑ってしまうかわからず、まるで宝くじをひくような心境でした。しかもオーバーヒートにより、チューインガムの上を走っているような状況でもあったのです。PRの序盤はフル・ウエットで、マシンがよく走ってくれました。気持ちよく乗れていたのでタイムも上がりましたが、そのあとカオスが始まったというわけです。リアにソフト・コンパウンドを履いたとき、すでに水が引き始めていたため激しくスリップしました。すぐにピットに戻ってミディアムに交換し、最悪の状況になる前になんとかタイムを更新できました。Q2に進出することができ、うれしいです。午前中のわずかなドライ・コンディションでもマシンは好調でした。明日も忙しくなりそうですが、楽しみにしています」

M・オリベイラ選手(19番手/2分05秒837)

「おもな問題はフロントタイヤに負荷がかかりすぎていることです。路面が乾くにつれてコーナーで十分なスピードを維持できなくなり、ブレーキング・ゾーンでもかなり遅れてしまいました。つまりフロントタイヤへの負荷をもう少し減らす必要があるのです。プラクティスの中盤はタイヤも戦略も違っていて、もう少し速く走れたかもしれませんが、フロントエンドのフィーリングがそれを妨げました。コーナー進入ではフロントが浮く感覚は避けたいものですから。一方でウエットではフィーリングが良く、グリップもしっかりしていたので、その点は満足しています。明日のQ1はペッコ(F・バニャイア)やディジア(F・ディ・ジャンアントニオ)、ブラッド(ビンダー)などがいるので接近戦になると思いますが、自信を持って臨みたいと思っています」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「悪くなかったと思います。とくにジャック(ミラー)がウエットでもドライでも力を発揮できたのは良かったです。2週間前のテストに参加していないにもかかわらず、ここまでできたということは、このコースに楽に臨めている証拠です。一方でオリベイラはテストを行っているので、もう少し期待していましたが、ウエット・コンディションはいつでも賭けのようなものです。明日のドライでテストの成果が見られるでしょう」

Yamaha Factory Racing
A・フェルナンデス選手(18番手/2分05秒799)

「久しぶりのレースをこのようなコンディションのなかで迎えるのは簡単ではありませんし、何をテストするにしても難しい状況でした。FP1の最後の数分でスリックタイヤに履き替えて何箇所かチェックしましたが、データからはほとんど何も特定できなかったので、もっとたくさん収集する必要があります。明日の午前中の天気が気になりますが、やるべきことをやって、あとはスプリントと決勝に集中します。ペースをつかめるかどうかが鍵になります。このコースをMotoGPマシンで走るのは初めてなので、ドライ走行のチャンスがもっと欲しいところです。レースで集団に加わり、エンジョイできるよう頑張ります」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
I・ゲバラ選手(13番手/2分00秒167)

「雨のせいで難しい展開になってしまいました。ドライ・コンディションは3ラップしか走れず、本来のポテンシャルを発揮しきれませんでした。それでもウエットもまずまずのペースで走り、最終的に13番手につけることができました。望んでいたポジションではありませんが、Q2のシートを獲得することができました。天気予報によれば明日はドライ・コンディションになりそうなので、活躍のチャンスがあると信じています。今大会に向けてモチベーションが高まっており、エンジョイし、好成績を達成するために全力を尽くします」

T・アルボリーノ選手(17番手/2分04秒716)

「コンディション変化に翻弄されてしまいました。フィーリングは悪くなかったのですが、プラクティスの最初の走行は完璧ではなく、最も条件の良い時間帯を活かすことができませんでした。そのあと雨が降り出したため、タイム更新は期待できなくなりました。結果はともかく、全体的な調子は悪くなかったと思っています。午前中はウエットで非常に速く走れていたので、すべてがうまくいけばQ2に進む力はあるはずです」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「午前中はふたりとも絶好調でしたが、午後のプラクティスでは実力を発揮できませんでした。始まってすぐに雨が降り出し、コース上の全員が好タイムを狙う混乱のなかで、ふたりはやや苦戦しました。テストではもっといいタイムが出ており、今日の順位よりはずっと速いことがわかっています。とくにトニー(アルボリーノ)は不運でした。ピットに戻りタイヤを交換したところで雨が降り出したため、タイムを短縮できずに終わってしまいました」

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