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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.11 7月13日 ドイツ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第11戦ドイツGP
■開催日:2025年7月11日(金)プラクテイス
■開催地:ザクセンリンク/ドイツ(3.671km)

MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度 ■路面温度:32度

Moto2
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度 ■路面温度:33度

REPORT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
プラクティスでクアルタラロ選手4番手、リンス選手19番手

第11戦ドイツGPがザクセンリンクで開幕し、プラクティス(PR)が行われた。Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手とA・リンス選手は明暗を分け、それぞれ4番手と19番手。クアルタラロ選手はセッション終盤のタイムアタックでペースを上げたが、同コースをYZR-M1で初めて走ったリンス選手は本来の力を発揮できなかった。クアルタラロ選手はQ2進出を決定し、リンス選手はQ1から復活を目指す。

曇り空の下で行われたPRは波瀾の展開となり、転倒やコースアウトが続出した。午前中に行われたフリープラクティス第1セッション(FP1)で8番手につけたクアルタラロ選手はPRでも引き続きマシン・セッティングに取り組み、最後の10分間でタイムアタックに臨んだ。残り3分、全30ラップ中28ラップ目に1分19秒524を記録して一気に2位に浮上。次のラップでさらにプッシュを強めていったが、第1コーナー進入ではらみタイム短縮はならなかった。この結果、トップから0.453秒差の4番手となり、Q2進出を決定した。

リンス選手はFP1で課題に取り組みながら18番手。PRでは終盤でマシンを乗り換えてタイムアタックを行うと、全23ラップ中21ラップ目に1分20秒668を記録して午前中のタイムを0.801秒短縮した。しかし順位は上がらず、トップから1.597秒差の19番手で終えた。

Prima Pramac Yamaha MotoGP
ミラー選手8番手、オリベイラ選手17番手

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手が速さと集中力を発揮して8番手と好調。チームメイトのM・オリベイラ選手はマシントラブルがあり17番手にとどまった。

ミラー選手は2011年、ここザクセンリンクで世界選手権125ccクラスにデビューを果たしたことから "ホームGPの一つ"と呼び、特別な思い入れを持っている。ウイーク最初のセッションから相性の良さを発揮して2番手を獲得。PRでは1分19秒637に短縮し、8番手でQ2進出を決定した。

オリベイラ選手もFP1で好調な走りを見せて10番手。しかしPRでは序盤で技術的な問題が発生し、本来のポテンシャルを発揮できないまま17番手で終えた。

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
アルボリーノ選手12番手でQ2進出決定、ゲバラ選手は21番手

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のT・アルボリーノ選手はプラクティス(PR)で12番手を獲得してQ2進出を決定。チームメイトのI・ゲバラ選手はチャタリングに悩まされて思うようにプッシュできず、21番手にとどまった。

アルボリーノ選手は先日チェコのブルノ・サーキットで行ったプライベート・テストの成果を活かし、ウイークを順調にスタートした。午前中のフリープラクティス第1セッション(FP1)は22番手にとどまったものの、PRで1秒以上短縮する1分22秒861で12番手に浮上した。

ゲバラ選手はFP1で6番手と好調ぶりを見せていたが、PRでは、ブルノでも経験したチャタリングが再び発生してブレーキングやコーナリングで本来の力を発揮できなかった。これにより1分23秒083の21番手にとどまりQ2進出はならず。Q1では、良いフィーリングをつかんでいた以前のセッティングに戻し、ペース回復を狙う。

MotoGP PRACTICE RESULT

Moto2 PRACTICE RESULT

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(4番手/1分19秒524)

「1ラップの速さはあるのですが、ペースについてはまだ課題が残っています。実際のところ、ペースそのものよりもグリップが重要です。マシンのスライドが少なくなれば、タイヤをあまり使わず、オーバーヒートを避けられます。フロント周りのフィーリングは素晴らしいです。他のマシンは試したことがありませんが、その点についてはヤマハが最高のマシンの一つだと思います。バランス面でも一歩前進できるよう期待しています」

A・リンス選手(19番手/1分20秒668)

「非常にタフな一日でした。午前中のFP1でリアグリップに手間取ったので、PRではセッティング変更を試しましたが、変化はありませんでした。グリップがつかめませんでした。最後の数分で小さな問題に気づいたのでマシンを乗り換え、そのあとは1ラップしかアタックできませんでした。明日は気持ちを切り替えて、また一からやり直します。雨が降れば、何か変化があるかもしれません」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「ドイツGP初日は明暗を分ける形になりました。ファビオ(クアルタラロ)はタイムアタックで好調な勢いを維持しました。彼はアタックの時間帯の有効な使い方を熟知しており、今日もしっかり結果を出しました。しかし決勝用セッティングでのペースはまだ改善途中にあり、それはアレックス(リンス)についても同様です。彼にとってはこのコースをYZR-M1で走行するのは初めてですし、かなり特徴的なコースなので当然ながら調整に時間がかかります。今日は苦戦しましたが、成果もありました。明日の予選に向けて、さらなる前進が必要です。このタイトでテクニカルなコースではグリッド・ポジションが非常に重要なので、チームとして彼を最大限にサポートしていきます」

Prima Pramac Yamaha MotoGP
J・ミラー選手(8番手/1分19秒637)

「順調な金曜日でした。オーバーテイクが非常に難しいコースなので、Q2進出決定は大きなアドバンテージになります。今日はよく眠れそうです。まず一歩、正しい方向へ進むことができ、明日はまたさらに前進を目指します。最初のセッションからペースが素晴らしく、一日中、良いフィーリングをキープすることができました。しかしタイムアタックではやり残したこともあり、とくに"ウォーターフォール(第11コーナー)"の走りはもう少し改善できそうです。全体的には好調で、ユーズドタイヤを履いたときのフィーリングも上々でした。明日の天気が気になるところですが、ウエットでもドライでもいい走りができると確信しています」

M・オリベイラ選手(17番手/1分20秒202)

「プラクティスのタイムアタックで作戦を間違えてしまったと思います。マシンに小さな問題があり、すぐにタイヤを交換しなければならなくなったため、ソフト・タイヤで長く走ることになってしまったのです。ペースは悪くなかったですし、多少の落ち込みはあってもスプリントの展開をある程度、予測できていたのですが、そのあとタイヤの状況により、予定よりも早めに最初のアタックを始めなければならなくなりました。単独走行で、まずまずのラップタイムが出ていました。2回目のアタックも単独で行こうとほぼ決めていたのですが、チームと話し、少し待って他のライダーをつかまえることにしたのです。それが間違いでした。このコースではいつも、誰かについて走るとあまりいいことがありません。第1セクターと第2セクターで少し苦戦しましたが、1分19秒台に入れられると思っていたのですが...。明日はQ1に進むことになりました。雨が降るか、強い雨が降るか、あるいは半々か、いずれにしても難しいコンディションになりそうです」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「ジャック(ミラー)は素晴らしいパフォーマンスを見せました。午前中のFP1でも午後のPRでも速さを発揮し、昨年のラップタイムと比較すると1秒以上も短縮していました。一日を通して安定性があり、非常に速く、ヤマハの進化のおかげもあって本当に素晴らしいパフォーマンスになりました。ミゲール(オリベイラ)のほうはPRで奇妙なアクシデントがあり、分析が必要です。午前中のペースを見る限りQ2進出を狙えるはずでした」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
T・アルボリーノ選手(12番手/1分22秒861)

「順調な一日でした。午後のセッションでは再びマシンに好感触を持つことができ、タイトで速いラインを取れるようになりました。これは重要な安心材料です。ペースも素晴らしく、安定しており、大きな励みになりました。あとは明日のタイムアタックに集中していかなければなりません。このコースはオーバーテイクが難しく、前の方からスタートすることがとても重要です。前方を確保することでタイヤ温存にもつながります。2度目のタイムアタックでもっと縮められると思っていましたが、何度か危ない瞬間があって1ラップにすべてを揃えることができませんでした」

I・ゲバラ選手(21番手/1分23秒083)

「今日は非常に残念な結果です。午前中は少しチャタリングがあっても6番手を獲得することができたのですが、午後は順調にスタートしたあとチャタリングがひどくなり、ブレーキングやコーナリングが通常通りにできなくなってしまいました。どんなに頑張っても、好タイムを記録することはできませんでした。大好きなコースですし、ここで速く走れることがわかっているだけに悔しい気持ちでいっぱいです。ブルノ・テストで試したセッティングを使ったのですが、それが私のスタイルには合っていませんでした。一歩前に戻り、また復活できると確信しています。明日は雨の予報なので、何が起こるかわかりません」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「トニー(アルボリーノ)は素晴らしい走りを見せてくれました。クルーチーフとのコミュニケーションにおいても自信と決意が感じられ、ブルノ・テストの成果が現れていることが明らかです。今日は第一歩に過ぎませんが、順調なスタートです。イサン(ゲバラ)もブルノのセッティングを使用し、セッションとセッションの間で調整を行いましたが、それが合わなかったようです。明日はほぼ確実に、彼のベース・セッティングに戻すことになると思います。彼のここでの速さは誰もがわかっているので、私たちとしてはできる限りのサポートをするのみです」

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