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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.10 6月29日 オランダ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第10戦オランダGP
■開催日:2025年6月28日(土)予選/スプリント結果
■開催地:アッセン/オランダ(4.542km)

MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■予選 気温:21度/路面温度:28度
■スプリント 気温:22度/路面温度:29度
■PP:F・クアルタラロ(1分30秒651/ヤマハ)
■FL: F・ディ・ジャンアントニオ(1分31秒723/ドゥカティ)

Moto2
■コースコンディション:ドライ
■予選 気温:22度/路面温度:32度
■PP:D・モレイラ(1分34秒777/Kalex)

REPORT

MotoGP
クアルタラロ選手は3位争いの中で転倒リタイア、リンス選手は15位

第10戦オランダGPのスプリントが行われ、Monster Energy Yamaha MotoGPのA・リンス選手が15位、F・クアルタラロ選手は残り4ラップ、3位争いを展開中に第10コーナーで転倒してリタイアとなった。

リンス選手は19番グリッドから好スタートを切り、オープニングラップで4つポジションアップ。しかし序盤でE・バスティアニーニ選手(KTM)と競り合うも先行され、さらに4ラップ目にはL・サバドーリ選手(ドゥカティ)にも抜かれて17番手に後退した。レース後半に入ってサバドーリ選手を抜き返し、10ラップ目にクアルタラロ選手がリタイアしたことで15位まで挽回。その後はポジションをキープしてチェッカーを受けた。トップとの差は15.990秒だった。

クアルタラロ選手はQ2で1分30秒651の好タイムをマークし、今季4度目、ヤマハで20回目となるポールポジションを獲得。スプリントでは絶好の飛び出しでホールショットを決めてレースをリードしていたが、最終シケインでマシンが大きく振られる間にM・マルケス選手(ドゥカティ)とA・マルケス選手(ドゥカティ)に先行された。挽回を目指して懸命についていくも、同時に後方からは数台が迫っており熾烈な戦いへ。後半は4位をキープして表彰台争いを目指していたが、残り4ラップ、第10コーナーで転倒した。怪我はなく、決勝でリベンジを狙う。

この結果、クアルタラロ選手は合計61ポイントでランキング10位、リンス選手は合計32ポイントでランキング17位タイ。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計93ポイントでチーム・ランキング7位、ヤマハは合計92ポイントでコンストラクターズ・ランキング5位となっている。

オリベイラ選手12位、ミラー選手14位

M・オリベイラ選手とJ・ミラー選手はスプリントでそれぞれ12位と14位となった。毎年、ウイーク初日から大勢のファンが訪れるアッセンだが、100周年を迎える今年はいつも以上に熱気が高まっている。好天に恵まれたこの日は気温が上昇し、Prima Pramac Yamaha MotoGPの二人は、前日までに積み上げてきた成果を十分に発揮することができなかった。いずれもQ1突破はならず、ミラー選手が14番グリッド、オリベイラ選手は18番グリッドからのスタートとなった。

オリベイラ選手はオープニングラップで6つポジションを上げて12番手。その後は数台とバトルしながらポジションをキープした。ミラー選手は強風の影響でエアバッグ・システムが作動するアクシデントがあり、難しい状況のなか14位で走り切った。

決勝日にはヤマハ発動機株式会社の創立70周年を記念し、象徴的な1999年型 YZF-R7を彷彿させる赤と白に塗り分けられた4台のYZR-M1が投入される。

Moto2
アルボリーノ選手とゲバラ選手、Q2で15番手と18番手

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のT・アルボリーノ選手とI・ゲバラ選手は前日のプラクティスでそれぞれ4位と7位と好調ぶりを見せていた。しかしウイーク2日目を迎えて気温が上昇すると思うようにペースが上がらずQ2では15番手と18番手にとどまった。

気温上昇によるマシンへの影響は明らかで、ボスコスクーロ勢7台のうちトップ10に入ったのは1台だけ。またコース上が混雑していたこともあり、二人はクリアラップをとれないまま15分間のセッションを終えた。

MotoGP QUALIFYING RESULT

MotoGP SPRINT RESULT

Moto2 QUALIFYING RESULT

COMMENT

MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP

A・リンス選手談(15位)

「決して悪い状態ではなかったのですが、予選セッションではクリアラップがとれず、19番グリッドにとどまってしまいました。スプリントではスタートがうまくいってポジションを上げることができました。しかしリアタイヤがフロントよりよくグリップしていて、少しプッシュするような感じがあり手間取りました。ミラー選手の後ろにつきましたがパスすることはできませんでした。それ以外は大きな問題はありませんでした。ペースは悪くなかったので明日に期待します。19番グリッドですから簡単ではありませんが、オーバーテイクができるよう頑張ります」

F・クアルタラロ選手談(DNF)

「フロントにユーズド・タイヤを履いていたので転倒は予想していませんでした。もちろん、スプリントでも最後までは難しかったのですが、明日のことを考えて新品のソフト・タイヤを残しておきたかったのです。マルク(マルケス)と軽い接触がありました。誰かが外側を走ってくるのが見えましたが、ポジションをキープして全力を尽くし、バトルしたかったのでラインを詰めました。毎ラップ、タイムアタックのようにプッシュしましたが、ストレートで遅れてしまいます。スピードはあるのですが、スピードと他のライダーとのバトルとは別なのです。チームとともに闘い、最大の結果を目指すのみです」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「スプリントは厳しい戦いでした。ファビオ(クアルタラロ)は序盤から素晴らしい戦いをしていたので、転倒は本当に残念です。アレックス(リンス)は今回も19番グリッドと難しい状況でした。二人は明日の決勝のために新品のソフト・タイヤを残し、今日はユーズド・タイヤで臨んでいました。アレックスは好スタートを切りましたが、そのあと後退し、また挽回しました。ファビオのポールポジションは素晴らしく、スプリントでも好ダッシュを決め、序盤はレースをリードしました。残念ながら、予期せぬ転倒で表彰台のチャンスを失ってしまいました。幸い怪我はなかったので、チーム全員で明日のリベンジを目指していきます」

Prima Pramac Yamaha MotoGP

M・オリベイラ選手(12位)

「好スタートを決めて5~6ポジションを上げることができました。しかしマシンのフィーリングは十分ではなく、とくに最終シケインは苦労しました。唯一のオーバーテイクのチャンスでしたが、そこまで近づくことができませんでした。当然ながら非常に残念です。前のライダーたちより本来は速いはずだと思っていますが、今日はほとんどずっと彼らの後ろにとどまっていたのですから。ようやく身体が完治したのに、残念ながらそれを結果に十分に反映できていません。予選タイムもまったく評価できるものではありません。それでも今日は、明日の決勝のための貴重なデータをたくさん収集できたことは良かったと思います。依然として何かが足りていないので、もっとハードワークが必要です」

J・ミラー選手(14位)

「ペースが思うように上がらず、集団の後方にとどまることになりました。2ラップ目には風でエアバッグが作動してしまい、それが収縮するまでの間はかなり大変で、この間にポジションを下げてしまいました。マシンは悪くなかったのですが、リア・グリップには苦戦しました。第1コーナー立ち上がりから第2コーナー進入、さらに第3コーナーへと続くところでは、もっとマシンを立てておきたかったのですが、それによりホイールスピンと熱が生じて、それが終盤まで続きました。電子制御の面でも荷重配分の面でも何らかの改善が必要だと思います。最大限プッシュしましたが、1分32秒8や1分33秒0が精一杯でした。グリップが必要です」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「ジャック(ミラー)は0.2秒足らずQ2進出を逃したことで、スプリントがより一層、難しい状況になってしまいました。グリッド・ポジションの重要性は誰もが認識しています。ミゲール(オリベイラ)は好スタートを切ってポジションを上げましたが、そのあと前方のライダーたちにアタックするにはペースが不十分でした。グリップの問題は明らかに改善が必要な部分で、これから明日の決勝に向けて準備に入ります。ヤマハの4台が同じカラーリングをまとい、ヤマハの創立70周年を祝う大事なレースです」

Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2

T・アルボリーノ選手(15番手/1分35秒555)

「何が起きたのかまったく理解できません。マシンのフィーリングが大きく変化し、コーナーへのアプローチの仕方が変わってしまい、同じラインをとることができず、安定した走りができませんでした。しかもこうしたことが、レースとレース、あるいは昨日と今日の問題ではなく、セッションとセッションの間に起こっているのです。この状況では、初めに強固な基盤を築き、そこから明確な道筋をたどっていくという作業ができません。これは大きな問題です。マシンは非常に繊細なので、少なくとも問題を克服できるベース・セッティングを見つけなければなりません」

I・ゲバラ選手(18番手/1分36秒132)

「昨日は絶好調で、その勢いを最終日までキープできると思っていただけにこの予選結果はとても残念です。Q2で何が起きてしまったのか理解できていません。それまでは速さも強さも十分だったのに、予選が始まった途端にチャタリングやリアのグリップ不足が出てしまいました。午前中のフリープラクティスまでは順調でした。何が変わったのか自分でもよくわかっていないので、これからデータを分析します。明日は難しい戦いになると思いますが、そのなかでもできるだけ上を目指してベストを尽くします」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「気温の変化によってマシンの挙動が大きく変わってしまい、ライダーたちが自信を失うという問題が繰り返し起きています。まさに今日のトニー(アルボリーノ)とイサン(ゲバラ)もその状態ですし、他のボスコスクーロ勢にも同様のことが言えます。昨日のプラクティスや今朝のフリープラクティスと比べ、Q2では大きくポジションを下げてしまいました。この問題に対処する方法を見つけなければなりません」

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