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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.09 6月22日 イタリア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第9戦イタリアGP
■開催日:2025年6月22日(日)決勝
■開催地:ムジェロ/イタリア(5.245km)

MotoGP
■周回数:23周(120.635 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:32度 ■路面温度:49度
■PP:M・マルケス(1分44秒169/ドゥカティ)
■FL:F・モルビデリ(1分46秒474/ドゥカティ)

Moto2
■周回数:19周(99.655 km)
■コースコンディション:ドライ
■予選 気温:29度 ■路面温度:49度
■PP:D・モレイラ(1分49秒940/Kalex)
■FL:M・ゴンザレス(1分50秒816/Kalex)

REPORT

クアルタラロ選手14位、リンス選手15位

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手とA・リンス選手は過酷なレースのなかでも限界までプッシュし続けたが、後半は苦戦を強いられそれぞれ14位と15位となった。

クアルタラロ選手は4番グリッドから好スタートを切って5番手を確保。しかしその後、後続を抑えきれなくなり、4ラップ目までに9番手に後退した。9ラップ目にはR・フェルナンデス選手(アプリリア)に先行されたが、M・ビニャーレス選手(KTM)が転倒したためポジションは変わらず。しかし10ラップ目にはB・ビンダー選手(KTM)に抜かれて10番手となった。後半は前の2台を追って8番手争いを目指したが、パスには至らず、また最後の4ラップではさらにポジションを下げて14位となった。トップとの差は26.130秒だった。

リンス選手は9番グリッドからスタート後、12番手でオープニングラップを終了。中団グループの熾烈なバトルのなかでふたつ下げたが、その後F・アルデゲル選手(ドゥカティ)のコースアウトとJ・ザルコ選手(ホンダ)の転倒により再び12位。また8ラップ目にはビニャーレス選手の転倒もあり11位に上がると、クアルタラロ選手の後方につける形となった。徐々に差を詰め、レース後半はクアルタラロ選手とともに8位争いを目指していったが、残り7ラップあたりから勢いを失いポジションダウン。最終的にトップから28.155秒差の15位で終えた。

この結果、クアルタラロ選手は合計61ポイントでランキング10位、リンス選手は合計32ポイントでランキング17位タイ。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計93ポイントでチーム・ランキング7位、ヤマハは合計92ポイントでコンストラクターズ・ランキング5位となっている。

次回、第10戦オランダGPは1週間後の6月27~29日、アッセンTTサーキットで開催される。

オリベイラ選手13位、ミラー選手はマシントラブルでリタイア

ムジェロ・サーキットはウイークを通じて気温30度以上、路面温度は50度に達する暑さに見舞われ、ライダーには過酷なコンディションとなった。そのなかでM・オリベイラ選手が13位、J・ミラー選手はマシントラブルでリタイアに終わった。タイトル・スポンサー「プリマ・アシクラツィオーニ(Prima Assicurazioni)」の創立10周年を記念するスペシャルカラーで決勝に臨んだPrima Pramac Yamaha MotoGPにとっては悔しい結果となった。

ミラー選手は13番グリッドから挽回を目指していたが、10ラップ目、15番手を走行中にクラッチのトラブルによりリタイアを余儀なくされた。オリベイラ選手もマシンに激しい振動があり苦しい状況だったが、我慢の走りを続け、最終ラップではストレートでクアルタラロ選手をパスしてヤマハ勢トップとなる13位でチェッカーを受けた。

この結果、ミラー選手は合計31ポイントでランキング19位、オリベイラ選手は合計6ポイントでランキング23位。Prima Pramac Yamaha MotoGPは合計40ポイントでチーム・ランキング11位となっている。

Moto2
ゲバラ選手が7位獲得、アルボリーノ選手は18位

第9戦イタリアGPの決勝でBLU CRU Pramac Yamaha Moto2のI・ゲバラ選手が7位獲得と健闘。チームメイトのT・アルボリーノ選手はトラブルを抱え、マシンに好感触を得られないまま18位で終えた。

ゲバラ選手は予選13番手、グリッド5列目という不利な状況をわずか数ラップで帳消しにする素晴らしい走りで、オープニングラップに7番手まで浮上。序盤から上位グループに加わりさらにポジションアップを目指していった。一時5番手まで上がったあと後半は7番手となったが、表彰台争いのすぐ後ろの集団で最後までバトルを繰り広げた。ボスコスクーロ勢2番手という結果は、マシンの特性をつかみ十分にコントロールできていることの証明となった。

アルボリーノ選手は10番グリッドから絶好のスタートを切り、4番手で第1コーナーへ進入。しかしオープニングラップの混乱のなかでC・ビエッティ選手と接触し、ポジションを下げてしまった。その後はフロントエンドのフィーリング不足によって徐々に後退。ブレーキングで本来の強みを最大限に活かすことができず18位でフィニッシュした。

この結果、ゲバラ選手は合計37ポイントでランキング14位、アルボリーノ選手は合計31ポイントでランキング17位。BLU CRU Pramac Yamaha Moto2は合計68ポイントでチーム・ランキング10位となっている。

MotoGP RACE RESULT

MotoGP LAP CHART

Moto2 RACE RESULT

MotoGP RIDERS RANKING

MotoGP CONSTRUCTORS RANKING

Moto2 RIDERS RANKING

COMMENT

MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGP

F・クアルタラロ選手(14位)

「肩の状態はもちろん悪かったのですが、最悪というわけではありませんでした。マシンのフィーリングもFP1とタイムアタック以外はあまり良くなかったですし、身体的にはかなり厳しい状況でした。今回はもう少し良い感触を期待していたのですが、気温が上がればグリップが下がるので、今日は初めからかなり低グリップになることがわかっていました。来週のアッセンに期待します」

A・リンス選手(15位)

「タフな戦いでした。レース中はふつう、全力を尽くすと同時にタイヤをコントロールして消耗を抑えなければなりません。しかし私たちはいつも一歩遅れているため、毎ラップ100%で走らなければならない状態です。レース前半は昨日のスプリントより少しフィーリングが良かったのですが、ファビオ(クアルタラロ)の後ろについた頃から急にグリップが落ち始めました。そのあとはライディング・スタイルを変えるしかありませんでした。身体的には完璧な状態ですが、右側の首、肩、腕に違和感がありました。いつもと違うライディングによるものだと思います。今回もリア・グリップに問題が出たので、作業を通じてこれを解決していかなければなりません」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「難しい戦いは覚悟していましたが、レース後半であれほど大きくポジションを下げてしまうとは想像できませんでした。ファビオもアレックス(リンス)もいつものようにプッシュし続けたかったのですが、終盤はグリップ低下とブレーキングに苦戦してポテンシャルを出しきれず、ポジションを守ることができませんでした。私たちはもちろん、チームのホームGPで好成績を望んでいました。幸い1週間後にリベンジのチャンスがあるので、今日のデータを注意深く分析し、アッセンで前進するための最善の方法を追求します」

Prima Pramac Yamaha MotoGP

M・オリベイラ選手(13位)

「ヤマハ勢のトップということで少しは気持ちが和らぐかもしれませんが、13位、トップとの差26秒という結果は非常に残念です。パフォーマンスもペースも不十分でしたし、マシンの振動が激しく抑えるのが大変でした。この暑さとオーバーテイクの難しさによって困難な状況に追い込まれ、どうすることもできませんでした。トップグループについて行こうとすればタイヤを限界までプッシュしてしまって、あとはチャンスがなくなります。タフなレースでしたが、そういうこともあるでしょう。すべてのデータを分析し、次のアッセンに向けて改善を目指します」

J・ミラー選手(DNF)

「スタート自体はとても良かったのですが、クラッチを離すや否や焼き付いたような状態になってしまいました。最初の3ラップは滑りがひどく、なんとか回復させようと、いたるところでこまめなシフトを試みました。そして少しは良くなったのですが、バンプに乗るたびに大きな衝撃があり、投げ出されそうになりました。どんどん抜かれ、また1ラップ目で誰かと接触したときにウイングが取れてしまっていたこともあって、あちこちでウイリーしていました。そのあと燃料の問題もあってマシンの挙動がさらに激しくなりました。その頃にはほとんど乗れないような状態になっていましたが、なんとか走り続け、結局最後はリタイアすることになりました。とてもタフな戦いでしたが、リセットして前を向いていきます」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「非常に難しいウイークになってしまいました。初日から苦戦が続きました。そのなかではミゲール(オリベイラ)の頑張りを評価したいと思います。私たちに今後への期待をもたらしてくれました。ジャック(ミラー)は残念ながら、技術的な問題によりリタイアを余儀なくされました。気温の高さの影響があると思いますが、必ず改善しなければならない部分です。このような状況ですが、今回、それを克服するためのより良い方法を知ることができたと信じています。この経験が今後のさらなるステップアップに役立ってくれると確信しています」

Moto2
BLU CRU Pramac Yamaha Moto2

I・ゲバラ選手(7位)

「今回もいつもと同じようなパターンになりました。つまり土曜日は十分に力を出しきれず、日曜日にそれを埋め合わせるということです。決勝では上位のライダーたちとバトルして一歩前進し、成長につながったと思います。本当に大変な戦いでした。今日のパフォーマンスには満足していますが、まだやるべきことが残っています。ウイーク全体を通して好調を維持する方法を見つけ、そこからさらに前へ進まなければなりません」

T・アルボリーノ選手(18位)

「今回こそは素晴らしい週末になるはずでしたが、結果的に何も得られないまま終わってしまい残念です。非常に後悔しています。絶好のスタートを切り、そのあと接触してポジションを下げてしまったことは事実ですが、同時にマシンのフィーリングもあまり良くありませんでした。自分の強みを十分に発揮できず、ブレーキングで苦戦してアタックできませんでした。すぐにリセットして1週間後のアッセンに備えます」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「イサン(ゲバラ)は今回も素晴らしい走りを見せてくれました。強く安定しており、着実に進化し続けていることを証明しました。自分自身とチームを信じ始めており、そこに間違いはありません。トニー(アルボリーノ)は、昨日まで非常に好調だっただけに期待していましたが、予想とは違う展開になりました。力強いパフォーマンスが見られるはずでしたが、残念ながらそうはなりませんでした。本来の彼の強みであるブレーキングに問題があったようです。データを確認し、何が起きていたのかを把握し、改善策を見つけて彼をサポートしていきます」

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