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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.08 6月8日 アラゴン

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第8戦アラゴンGP
■開催日:2024年6月6日(金)プラクティス
■開催地:アラゴン/スペイン(5.077km)

MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■気温:31度 ■路面温度:47度

Moto2
■コースコンディション:ドライ

■気温:29度 ■路面温度:46度

REPORT

MotoGP

リンス選手15番手、クアルタラロ選手18番手

Monster Energy Yamaha MotoGPのA・リンス選手とF・クアルタラロ選手は第8戦アラゴンGP初日のプラクティス(PR)でそれぞれ15番手と18番手となり、Q1に進むこととなった。

リンス選手はこの日、地元の子どもたちがデザインしたスペシャルヘルメットを着用して臨んだ。午前中のフリープラクティス第1セッション(FP1)では4番手につける好調ぶりを見せたが、PRではグリップ不足に悩まされてペースが上がらず1分47秒509で15番手。トップとの差は1.112秒だった。

クアルタラロ選手はFP1で11番手。PRではトップ10を目指して繰り返しアタックするも、思うような走りができずに1分47秒842の18番手で終えた。トップとの差は1.445秒だった。

ミラー選手16番手、オリベイラ選手20番手

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手とM・オリベイラ選手は、決勝セッティングを使用した序盤は好調な走りを見せていたが、タイムアタックのためソフト・タイヤに履き替えると、電子制御システムの設定や路面グリップ不足の影響を受けて苦戦を強いられた。PRを終えてミラー選手は16番手、オリベイラ選手は20番手にとどまり、Q1に進むこととなった。

ミラー選手は決勝用セッティングでリズムをつかみ、午前中のFP1で10番手。しかしPRの終盤でリアタイヤをソフト・コンパウンドに変えると十分なパフォーマンスを引き出せず、1分47秒552の16番手にとどまった。オリベイラ選手もグリップの問題に悩まされて1分48秒290の20番手に終わっている。

このように第8戦初日はPrima Pramac Yamaha MotoGPにとって非常に厳しい展開となった。さまざまな中低速のコーナーが続く場所では低速からの力強い加速が要求され、ロング・ストレートではトラクションと良好なグリップが最大限のパフォーマンスを引き出す鍵となる。これまでのところPrima Pramacのふたりだけでなく、ヤマハライダー全員が苦戦を強いられている。

フェルナンデス選手がYamaha Factory Racingのテストプランを実施

Yamaha Factory Racingが第8戦アラゴンGPでテスト・プラグラムをスタートさせた。公式テストライダーのA・フェルナンデス選手が、ウイーク初日から多くのデータを収集してM1の開発プログラムに貢献した。

フェルナンデス選手はおもに決勝用セッティングでプロトタイプ・パーツのテストを実施。ラップタイムでは1分47秒623を記録してプラクティス17番手につけた。

午前中のFP1で計18ラップを走行したフェルナンデス選手は1分48秒592ベストタイムで15番手。早々に好感触をつかみ、午後からのPRではより価値あるデータの収集に自信を見せていた。そして1時間にわたり行われた同セッションでさらに計20ラップを重ねて1分47秒623に更新。トップから1.226秒差の17番手を確保した。チームはウイーク2日目もテスト・プログラムを継続する。

Moto2

ゲバラ選手17番手、アルボリーノ選手19番手

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のI・ゲバラ選手とT・アルボリーノ選手は、第8戦アラゴンGP初日のプラクティスでそれぞれ17番手と19番手にとどまりQ2進出を決めることができなかった。

プラクティス(PR)はQ2進出条件となる14番手までが0.798秒差にひしめく接近戦で、チームにとっては予想以上に厳しい展開となった。ゲバラ選手は全13ラップ中10ラップ目にトップから0.901秒差の1分51秒449を記録。そのあとはコースの混雑やイエローフラッグの影響があり、タイム更新のチャンスを逸して17番手にとどまった。一方、アルボリーノ選手は午前、午後ともマシン・セッティングに集中的に取り組み、トップから1.078秒差の1分51秒626で終えた。

MotoGP PRACTICE RESULT

Moto2 PRACTICE RESULT

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
A・リンス選手(15番手/1分47秒509)

「FP1ではかなり速く走れて4番手を獲得することができました。サーキットに入る前からこのコースでは苦戦するだろうと予測していたのですが、午前中もグリップ不足があったにもかかわらず非常にいい走りができました。ところがプラクティスでソフト・タイヤを履くと、十分なアタックができなくなってしまったのです。全力でプッシュしてもこの結果だったので、あとはエンジニアに原因を探ってもらい、改善に期待します。このグリップ不足がかなり大きな問題になっているのです。
私は今回、地元の子どもたちにヘルメットのデザインを頼みました。彼らにリサイクルのダンボールを使って描いてもらうというアイディアでした。どれも素晴らしく、多くの応募のなかから一つを選ぶのは難しかったのですが、最終的に青色と星がデザインされたこのヘルメットを選びました。とても気に入っています。写真も見たのですが、バイクの上でもとてもきれいだったので、シーズンの終わりまで使うかもしれません」

F・クアルタラロ選手(18番手/1分47秒842)

「これほど厳しい状況になるとは思っていませんでした。とくにソフト・タイヤで苦戦しました。ソフト・タイヤで大幅な改善を期待していたのですが、逆にフィーリングが悪くなってしまいました。いくつかのコースで、決して多くはないのですが、コース上にラバーが乗っているときにこのような問題が起きることがあります。これから状況を確認して原因を解明していきます。明日は全力で向上を目指し、私自身はもう少しスムースなライディングを心掛けたいと思っています。ここ数戦は限界までプッシュすることができて素晴らしいフィーリングが得られたのですが、今日はそうすることが正しい選択ではありませんでした」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「私たちは今回のGPを、ここ数戦の進化を証明するための機会にしたいと考えていました。ここはヤマハにとって決して楽なコースではないので、最良の指標になるからです。グリップはずっと良くありませんでした。それにしてはFP1後のライダーたちの評価はそれほど悪くなかったのですが、午後は状況が悪化してしまいました。なぜこのようなことになったのか、原因を追求しなければなりません。データを分析して解決策を見つけ、明日の予選とスプリントでより良い走りにつなげられるよう期待しています。とくにリアグリップの改善と長距離走行でのペース向上が課題です」

Prima Pramac Yamaha MotoGP

J・ミラー選手(16番手/1分47秒552)

「最高の初日ではありませんでしたが、決して最悪というわけでもありません。正直なところ、初めはマシンのフィーリングがとても良かったのです。でもソフト・タイヤに替えるとバランスが悪くなってしまいました。ミディアムに比べてコンマ2秒速くなっ
ただけだったので、何かがおかしいようです。ミディアム-ソフトのコンビネーションを試すと、すぐさまアンダーステアが出てしまいました。おそらくフロントのユーズドタイヤがリアの新品ソフトのハイグリップの影響を受けたのだと思います。タイムアタ
ックでも問題は同じで、とくに長いコーナーでリアがフロントをプッシュし過ぎてしまい、アンダーステアに苦しめられました。またコーナー進入ではマシンの挙動が激しく、危ない場面もありました。このように1ラップを完璧に走り切るのが難しい状況になっているのですが、原因を明確にして解決策を見つけられると思っています」

M・オリベイラ選手(20番手/1分48秒290)

「午後は非常に苦戦しました。タイムアタックではマシンの挙動がおかしく、とくに電子制御システムの面では通常と異なる範囲で機能しているような感じでした。コーナー進入でいつもと違うスライドがあり、左コーナーのたびにハイサイドをこらえるような状況なので、とくにタイムアタックのセッティングについては何か大幅な変更が必要になると思います。完璧なラップは1度もありませんでした。このコースはロングコーナーが多く、路面は伝統的に低グリップです。そのためリアグリップに悩まされ、私たちに厳しい展開になっています。この状況に対応するのは簡単ではなく、どこまでやれるかわかりませんが、明日は必ず改善されます」

G・ボルゾイ(チーム・ディレクター)

「タフな一日でした。ここ数戦の好調を考えれば、このようなスタートは誰も想像していませんでした。マシン・セッティングの面で正しいバランスが見つけられていないのだと思います。とくに電子制御システムが課題のようです。この状況に対応し、修正するため、全データを分析して必要な改善策を追求していきます。午前中は好調だったので、ソフト・タイヤが問題になっていることは間違いありません。明日の予選に向けて何らかの変更を試みます」

Yamaha Factory Racing MotoGP Test Team

A・フェルナンデス選手(17番手:1分47秒623)

「ペースとスピードは決して悪くありませんでした。今回は難しい闘いになると覚悟していましたが、まずまずの位置につけることができてよかったです。ヤマハは明らかにリア・グリップに手間取っています。コースコンディションがスリッピーなため、とくに新品タイヤでグリップ不足になっているようです。でもこういう時だからこそ、テストライダーとしてこのコースを走り、レースに出場するのは良いことだと思っています。今回発見したことが必ず今後に役立つからです。今日一日でとてもたくさんのことを試し、それぞれに異なる感触がありました。このレースは決して楽ではありませんが、有意義なものになることは間違いありません。明日に向けていくつかアイディアを持っています。ヤマハ・ライダーの活躍を後押しできる何かを見つけられればうれしいです」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2

I・ゲバラ選手(17番手/1分51秒449)

「マシンのフィーリングは良く、ウイークを非常に順調にスタートすることができました。前回のシルバーストーンは素晴らしいレースだったので、今回もその勢いをキープすることが重要です。でも今日は僅差でQ2を逃していまいました。プラクティスではアタック中に渋滞するなど、全セクターを通じて完全なラップを走り切ることができなかったのです。つまりマシンのフィーリングは素晴らしく、ペースも出ています。Q2に進むにはもう少しプッシュが必要です。明日は予選上位を目指し、グリッド好位置を獲得したいと思っています」

T・アルボリーノ選手(19番手/1分51秒626)

「今日は私だけでなく、ボスコスクーロ勢全員が苦戦しました。個人的には最終セクター、とくに最終コーナーでタイムを大きくロスしてしまいました。データを注意深く分析し、改善に必要なものをすべて絞り出す必要があります」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「非常に厳しい一日でした。とくにイサン(ゲバラ)は、実際はリズムがとても良かったのです。その調子で理想的なタイムが出ていればQ2進出が可能だったはずですが、コースの混雑が続くなかでクリーン・ラップを走り切ることができませんでした。トニー(アルボリーノ)のほうは、午前中はいくつか問題にぶつかりましたが午後は良くなってきていました。でもまだ不十分でした。明日の午前中のフリープラクティスに向けてさらに改善を目指していきます。うまくいけば、ふたり揃ってQ1を通過してQ2に進めるチャンスもあります。目標は手の届くところにあるのです」

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