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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.05 4月27日 スペイン

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第5戦スペインGP
■開催日:2025年4月25日(金)プラクテイス
■開催地:ヘレス/スペイン(4.423km)

MotoGP
■コースコンディション:ドライ
■気温:24度 ■路面温度:40度

Moto2
■コースコンディション:ドライ
■気温:24度 ■路面温度:38度

REPORT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
プラクティスでクアルタラロ選手が5番手獲得、リンス選手は15番手

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロ選手とA・リンス選手が第5戦スペインGPウイークをスタートし、初日のプラクティス(PR)でそれぞれ5番手と15番手につけた。この結果、クアルタラロ選手は直接Q2に進み、リンス選手はQ1からの復活を目指すこととなった。

クアルタラロ選手は午前中に行われたフリープラクティス第1セッション(FP1)で3番手と好調。PRでも序盤から順調にプッシュして早々にトップに立ち、最後の15分間でQ2進出を賭けたタイムアタックに臨んだ。するとそれまでのタイムをコンマ3秒更新するハイペースを披露。ところがそのラップの最終コーナーで転倒し、ピットに戻る間に10番手まで後退してしまった。コース復帰後の最初のアタックはイエローフラッグによりキャンセルされ、残り時間はあと2ラップ分。このあともう一度イエローフラッグが出されることとなるが、その合間に1分36秒419のベストタイムを記録し、トップから0.428秒差の5番手を獲得した。

一方のリンス選手はFP1で9番手。PRでは1時間のセッションの大部分をセッティング調整に費やした。最初のタイムアタックでは11番手につけたが、その後、全体のペースが上がると徐々に後退。2度目のアタックに賭けるもイエローフラッグの影響もあり1分36秒957の15番手に留まった。トップとの差は0.966秒だった。

Prima Pramac Yamaha MotoGP
好調をアピール

Prima Pramac Yamaha MotoGPのJ・ミラー選手はFP1から好調ぶりをアピールしていた。常にトップ10をキープしてQ2進出が確実と思われていたが、PRのタイムアタックで転倒し、13番手に後退した。チームメイトのA・フェルナンデス選手は20番手に留まったものの、スピード、ペースともに着実に進歩している。

ミラー選手はフリープラクティス開始早々からキープレイヤーのひとりであり続けたが、プラクティス終盤、2回目のアタック中に第9コーナーで転倒し、Q2進出のチャンスを逃すこととなった。究極のエンジンパワーよりも素早いマシンの向き変えとコーナースピードが重要となるこのコースで、YZR-M1は高いポテンシャルを見せている。前回カタールGPでは体調不良もあり苦戦したミラー選手も今回は非常に好調で、その強さが最大限まで発揮されていた。結果的にQ2進出はならなかったものの1分36秒854を記録してトップ10にコンマ2秒差まで近づいている。

一方、M・オリベイラ選手に代わり3戦目の出場となるフェルナンデス選手は、着実な前進を続けている。FP1はセッティング作業に集中しながらリズムをつかみ、PRのタイムアタックでは1分37秒219まで更新した。

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
プラクティスで奮闘

第5戦スペインGP初日、BLU CRU Pramac Yamaha Moto2のI・ゲバラ選手とT・アルボリーノ選手はそれぞれ16番手と19番手に留まった。ゲバラ選手は14番手にコンマ2秒差と迫ったがQ2進出はならず、揃ってQ1へ進むこととなった。

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2にとっては厳しい戦いが続いている。第4戦カタールGPで苦しめられたチャタリングの問題は部分的に解決されたものの、セッティング面で依然として十分な手応えを得られず、上位争いに加わるだけのポテンシャルが引き出せない。

その結果、ふたりはプラクティス(PR)でQ2進出となる14番手までに入ることができなかった。ふたりともおもに最終セクターで苦戦しており、ゲバラ選手は1分41秒234で14番手に0.152秒差の16番手、アルボリーノ選手は1分42秒235で19番手となっている。Q1からの復活に賭け、4番手以内獲得を目指していく。

MotoGP PRACTICE RESULT

Moto2 PRACTICE RESULT

COMMENT

MotoGP

Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手(5番手/1分36秒419)

「ペースは順調です。最初の真剣アタックで転倒してしまったのは残念ですが、それでもまだ好調な一日だったと言っていいと思います。とくにフロントのフィーリングが素晴らしく、自信を持って走ることができます。金曜日の目標は10位以内に入ることです。今日のようにそれ以上であれば、もっといいですが、常にトップ10を最大の目標にしています。それでもこのコースでは全員のタイムが非常に接近しているので難しい戦いであることに変わりはありません。でも今日はいい仕事ができたので満足です」

A・リンス選手(15番手/1分36秒957)

「タフな一日でした。私としてはハード・ブレーキングにまだ課題が残っており改善が必要です。最初のアタックでファビオ(クアルタラロ)について行って好タイムを出そうと思ったのですが、走り出した途端にコーナーではらみ、さらに第6コーナーでも同じことをやってしまいました。それでも高速コーナーはファビオと同等レベルで走ることができているので、あとはブレーキングでも同様のポテンシャルを見つけなければなりません」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)

「今日はいろいろなことがありました。ウイークのスタートはとても順調で、FP1ではふたりとも好タイムを記録しました。とくにファビオの好調は明らかで、プラクティスでも途中まで長くトップをキープしていました。転倒したラップは本当に素晴らしい走りだっただけに残念です。終盤はイエローフラッグが相次ぎ難しい状況でしたが、その合間に好タイムを記録することができたのは幸いでした。彼は午前中に出したタイムを1秒縮め、私たちの目標であるQ2進出を決めてくれました。でもタイムは非常に接近しており、セッション中には18台が1秒以内の差という時間帯もありました。アレックス(リンス)もプラクティスで0.6秒短縮しましたが、残念ながらQ2には届きませんでした。データを確認し、明日の予選とスプリントに備えてさらにパフォーマンス向上を目指します」

Prima Pramac Yamaha MotoGP
J・ミラー選手(13番手/1分36秒854)

「パーフェクトな一日とはなりませんでしたが、申し分ないペースが出ていますし、マシンのフィーリングも始めから好調でした。タイヤを新品に履き替えて最初のアタックではマルク(マルケス)の後ろについて走っていましたが、最終コーナーでイエローフラッグが出されたため、ストレートへの立ち上がりをクリーンにするため少し大回りをしました。そのときは第6コーナーでリアブレーキを少しミスし、少しはらみ、遅れてしまいましたが、それが結局、ベストラップとなりました。2回目のアタックではペッコ(バニャイア)について行って第1コーナーで転倒しそうになりましたが何とかこらえました。それで遅れてしまったので次のふたつのコーナーで差を詰めるためハード・プッシュが必要になりました。それでもフィーリングは上々でした。そのあとの第7コーナーで熱くなりすぎ、リアを十分に止めることができず、フロントに負荷がかかり過ぎてとうとう転倒してしまいました。非常に残念ですが、ペースは持っています。あとはエンジンブレーキの助けが必要です。明日までに解決する自信があります」

A・フェルナンデス選手(20番手/1分37秒219)

「午前中のセッションは厳しい状況で少し苦戦しましましたが、セッティング変更を行なってフィーリングがかなり改善されました。でもリアの感覚がまだ十分ではありません。一方でフロントのフィーリングは素晴らしく、ファビオを見てもわかるようにかなりハードなプッシュが可能です。マシンの全体的なフィーリングはとても良いのです。あとは安定したペースをキープするためにタイヤの劣化についてしっかり把握することが必要です。私自身は未だ追いかける立場ですが、ポジションアップの可能性が出てきています。ちょうど15番手あたりにつけているので、リアのフィーリングが向上すれば大きな前進が望めると思います。トップ15に入りポイントを獲得することが今週の目標です。達成できるよう頑張ります」

G・ボルゾイ(チーム・マネジャー)

「プラクティス終盤のジャックの転倒はとても残念で、ほぼ確実だと思っていたQ2進出を逃してしまいました。でもその一方で、彼が最初から、ラップタイムでも決勝ペースでも速さを見せてくれたことが大きな励みになっており、明日のQ1とスプリント、さらには日曜日の決勝への自信につながりました。この古典的サーキットは前の4戦よりもコース幅が狭く、エンジンパワーそのものへの要求が少ないので、ヤマハのマシンにとても合っています。それはファビオの走りが証明しています。エンジニアのハードワークに加え、2つのチームの間でコンスタントにデータ分析やフィードバックの交換が行われています。その成果がこのところの着実な進歩に表れているのです。明日はジャックがQ2で活躍してくれますし、アウグストも進化するでしょう。熾烈な接近戦のなかでは難しいことですが、私たちは確実にトップとの差を縮めています」

Moto2

BLU CRU Pramac Yamaha Moto2
I・ゲバラ選手(16番手/1分41秒234)

「Q2には進めませんでしたが、確実にベースを築いてマシンのポテンシャルを最大限に引き出そうとしているところです。最適なセッティングを追求するため、できることはすべて試し、たくさんのテストを行っています。カタールのあと進歩があり、フロントのチャタリングの問題はもう解消されました。明日はQ1を突破してQ2へ進み、予選上位を目指していきます」

T・アルボリーノ選手(19番手/1分41秒325)

「シーズン開幕前に行った2日間のテストの経験から、ここが私たちにとって難しいコースだということはわかっていました。そしてやはりその通りになってしまいました。それでも今日の2回のセッションを通じて進化が見られました。プラクティスのタイムは十分ではありませんでしたが、少しずつ上位に近づいていることがわかります。ベスト・セッティングを見つけるにはまだ多くの仕事が残っていますが、集中を保ち、正しい方向へ一歩一歩確実に進み続けることが最善の方法です」

A・デ・アンジェリス(チーム・マネジャー)

「カタールと比べれば格段の進歩があります。とくにイサン(ゲバラ)は好感触と自信を取り戻しています。それには彼にとって好きなコースであることと、以前のテストで良い走りをしていたことが役立っています。明日までにもう少し調整を加えてQ2進出を目指していきます。トニー(アルボリーノ)のほうは、コースの低速部分でも高速部分でも速く、自信を持って走れるようになるためのセッティングを探している段階です。特定のセクターだけでなくコース全体でいい走りができるよう、全体的なバランスの追求が必要です」

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