MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.15 9月29日 インドネシア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第15戦インドネシアGP
■開催日:2024年9月29日(日)決勝
■開催地:マンダリカ/インドネシア(4.301km)
■周回数:27周(116.127km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:29度 ■路面温度:56度
■PP:J・マルティン(1分29秒088/ドゥカティ)
■FL:E・バスティアニーニ(1分30秒539/ドゥカティ)
REPORT
クアルタラロ7位獲得、リンスは12位でゴール
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロはリアタイヤにミディアム・コンパウンドを選び、暖まるまで我慢の走り。後半に入ってからプッシュを強めてペースを上げ、最終的に7位でチェッカーを受けた。チームメイトのA・リンスも序盤はなかなかフィーリングがつかめなかったが、決意をもって走り切り12位でゴール。レース終了後、ひとつ前でゴールしていた中上貴晶がタイヤ圧違反のペナルティを受け、リンスは11位となった。
クアルタラロは6番グリッドから好スタート。スタート・ポジションを確保して最初のいくつかのコーナーを抜けたが、ミディアム・タイヤが暖まるまではペースが上がらず、3ラップ目には13位まで後退してしまった。厳しい状況のなかでも前方グループから離されないよう全力を注ぎ続けていると、9ラップ目にF・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)が転倒し、12ラップ目にM・マルケス(ドゥカティ)がマシントラブルにより戦列を離れたため自動的に11位に浮上した。
この頃にはタイヤも暖まり、リズムをつかんでペースも上がり始めていた。さらにプッシュを強めると14ラップ目のR・フェルナンデス(アプリリア)を皮切りにB・ビンダー(KTM)とJ・ザルコ(ホンダ)を次々にパス。残り7ラップでE・バスティアニーニ(ドゥカティ)が転倒し、クアルタラロは最終的に7番手まで挽回してチェッカーを受けた。トップとの差は13.203秒だった。
一方のリンスは15番グリッドからスタートして14番手を確保。第1セクターで多重クラッシュが発生したが、その直前を走っていて難を逃れ、一時13番手まで浮上した。しかしクアルタラロと同様、タイヤが暖まるまではペースが上がらず16番手へ後退。さらに6ラップ目にはJ・ミル(ホンダ)にも先行を許し、徐々に水を開けられて単独走行となっていた。
こうした厳しい状況のなかでも根気よくプッシュを続けていると、前方で3台が転倒、さらに2台もリタイアしたためリンスは12番手へ浮上。その後はポジションを維持して走り切り、トップから33.633秒差でチェッカーを受けた。レース終了後に中上貴晶に16秒間のペナルティが課せられたため、もうひとつ上げて11位となっている。
この結果、クアルタラロは合計82ポイントでランキング13位、リンスは合計20ポイントで19位。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計102ポイントでチーム・ランキング9位、ヤマハは合計93ポイントでランキング4位をそれぞれキープしている。
RACE RESULT
LAP CHART
RIDERS RANKING
CONSTRUCTORS RANKING
COMMENT
F・クアルタラロ選手(7位)
「ミディアム・コンパウンドのリアタイヤについては、ウイークを通して暖まるまでに時間がかかっていました。決勝でもそれが原因で、序盤で大きく遅れてしまいました。その一方でフロントにはハード・ミディアムを選択し、ブレーキングを最大限まで遅らせてオーバーテイクもうまくいっていました。ペースは非常に良かったのです。結果には満足していませんが、スピードもあり、前方グループに近づけたことは評価できます。私たちは懸命に仕事に取り組み、一歩一歩、確実に前進しています。2戦連続でQ2に出場し、2戦連続で7位を獲得できたので、良い方向へ進んでいるということです。しかし成績を気にすることよりも、速さに重点を置くべきでしょう。その意味で今日はいいスピードが出ていたので良かったと思います」
A・リンス選手(11位)
「オープニングラップで大きく順位を下げてしまいました。第7コーナー進入ではスロットルを使わず、リアがまったく機能していませんでした。リアタイヤを暖めるのが困難なことはわかっていましたが、予想を上回る状態だったのです。ウイーク初日は好調でしたが、そこから思うような進化が見られませんでした。土曜日も、そして今日も非常に厳しい状況が続きました。何が起きているのかをチェックし、データを十分に分析しなければなりません。そのためにも来週またレースがあるのは良いことで、日本GPを楽しみにしています」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)
「ふたりにとってかなり苦しいレースになりました。コンディションだけでも過酷な状況なのに、それに加えてタイヤを暖めるのに手間取り、序盤でポジションを下げてしまいました。リアタイヤがうまく機能するようになると少しずつペースが上がっていきましたが、効果を発揮するまでに時間がかかり過ぎました。そのなかでの7位と11位(改訂後)は悪くない結果と言えるかもしれませんが、期待していたパフォーマンスに届かなかったことを見過ごすことはできません。今日のデータをしっかり確認し、何らかの成果をつかんで来週の日本GPに備えます」