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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.13 9月8日 サンマリノ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第13戦サンマリノGP
■開催日:2024年9月8日(日)決勝
■開催地:サンマリノ/イタリア(4.226km)
■周回数:27周(114.102 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:30度 ■路面温度:30度
■PP:F・バニャイア(1分30秒304/ドゥカティ)
■FL:M・マルケス(1分31秒564/ドゥカティ)

REPORT

コンディションが変化するレースでクアルタラロが7位、リンスは19位

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロが難しいコンディションのなか、見事なスキルを発揮して7位を獲得。チームメイトのA・リンスは7ラップ目、降り始めた雨に対応してマシンを乗り換えたが、その後すぐに止んだため、2度目のピットインを余儀なくされて19位に終わった。

ミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリで行われた第13戦の決勝は降雨が予想されたため、マシン交換が可能となるフラッグ・トゥ・フラッグ・レースが宣言された。途中、雨が降り出したが、クアルタラロとリンスは異なる作戦をとり、クアルタラロはスリックタイヤのまま続行。リンスはピットに戻りマシン交換を行った。その結果、クアルタラロが7位、リンスが19位となっている。

グリッド頭上に灰色の雲が広がり、時折、雨粒が混じるなかスタートしたレースは、いつも以上にカオスとなった。クアルタラロは10番グリッドから好スタートを切ったものの、他車と何度も接触するなど思うように順位を上げられず、オープニングラップを11番手で終了。4ラップ目にはP・アコスタ(KTM)の転倒によりひとつ上げたが、前方集団との差は徐々に拡大し始めていた。やがて雨が激しくなると7ラップ目にF・モルビデリ(ドゥカティ)が転倒リタイア、J・マルティン(ドゥカティ)が上位グループで唯一、マシン交換のためピットに入り、クアルタラロはこの時点で8番手まで浮上すると、そのまま果敢に攻め続け上位との差を縮めていった。そしてついにM・ベゼッキ(ドゥカティ)の背後に迫り、オーバーテイクを試みるも成功せず。その後しばらくは我慢の時間が続いたが、残り2ラップではJ・ミラー(KTM)を捉えて7位に上がり、そのまま後続を抑えきってゴールした。トップとの差は17.642秒だった。

一方のリンスは20番グリッドからスタートしてオープニングラップを21番手で終了。雨が激しく降り出した時点で一発逆転に賭けた。そしてピットに戻りマシンを交換。しかしその後、雨は止み、ギャンブルは裏目と出てしまった。コースコンディションはウエットよりもドライの割合が多くなっていったため、2度目のピットインで元のマシンへ再交換。20番手でコースへ復帰し、ここからもう一度プッシュしていったが届かず、15ラップ目のA・エスパルガロ(アプリリア)の転倒により19 位に上がり、そのままチェッカーを受けた。

この結果、クアルタラロは合計61ポイントでランキング14位、リンスは合計15ポイントでランキング20位。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計76ポイントでチーム・ランキング9位、ヤマハは合計72ポイントでコンストラクターズ・ランキング4位をそれぞれキープしている。

チームは月曜日のIRTAオフィシャル・テストに参加し、2週間後には同サーキットで第14戦エミリア・ロマーニャGPを迎える。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP

F・クアルタラロ選手談(7位)

「非常にハードなレースで、とくに序盤で雨が降り出したときが最も大変でした。通常は雨がアドバンテージとなることはありませんが、今日はトップグループに近づくことができ、レースをエンジョイできました。フィーリング自体は期待ほどではなかったのですが、ポジションを上げられたのは良かったです。すぐ目の前に数台いたので、彼らにひたすらついて行きました。私も実は、かなり真剣にマシン交換を考えたタイミングがあったのですが、ほとんどのライダーが続行するのを見て、それに倣うことに決めました。幸運にも路面がすぐに乾いたので本当に良かったです」

A・リンス選手談(19位)

「マシン交換を決断し、ウエットタイヤに履き替えたことで難しい展開になってしまいました。そのときすでに2ラップにわたり雨が降っていたのですが、マシン交換を終えてコースに戻るとすぐに止んでしまったのです。そのためレインタイヤで2ラップ走ったあと、またピットに戻り、ドライ用のマシンに乗り換えなければなりませんでした。でもそのあとはペースが良く、差をつめることはできましたが、残念ながらオーバーテイクには至りませんでした。明日は私たちの今後のための重要な日になります。ニューアイテムのテストを予定しているからです。非常に楽しみにしており、もしもうまくいけば、いくつかの新しいものを次回のミサノで投入できるかもしれません」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)談

「久々のフラッグ・トゥ・フラッグ・レースになりました。いつもトリッキーな展開となってしまうのですが、チームとしてはライダーたちにできるだけ多くの情報と最新の天気予測を伝え、マシン交換を行うか行わないかの最終判断は本人たちに任されます。ファビオ(クアルタラロ)は続行を決めて好走し、雨がひどくなったときに前方グループとの差を詰めたことで7位争いが可能になりました。アレックス(リンス)は、雨が降り出した時点で19番手であり、失うものがありませんでした。そのためマシン交換を行いましたが、その結果は2つに1つしかありません。つまり雨が降り続ければ成果が得られますが、雨が止めば判断が間違っていたことになってしまうのです。それがレースというものです。明日はIRTAオフィシャル・テストに参加します。次回エミリア・ロマーニャGPへの準備とマシン開発全般に向けたデータ収集のため、私たちとしてはドライ・コンディションを望んでいます」

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