MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.15 10月6日 タイ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第15戦タイGP
■開催日:2019年10月5日(土)予選結果
■開催地:ブリラム/タイ(4.554km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:29度 ■路面温度:46度
■PP:F・クアルタラロ(1分29秒719/ヤマハ)
REPORT
ビニャーレスが予選2番手フロントロー
Monster Energy Yamaha MotoGPのM・ビニャーレスとV・ロッシは、ともにQ2で全力プッシュ。ビニャーレスはピットストップを2回行う作戦で2番手を獲得したが、ロッシは1回目の走行で転倒し、スペアマシンに乗り換えて9番手に留まっている。
ポールポジション獲得を狙うビニャーレスは、1度目のアタックで1分30秒332を記録して一旦トップに立ったものの、ライバルたちが2ラップ目を終えるころには2番手に後退。残り9分半でピットに戻り、素早くマシンを乗り換えて2度目のアタックを開始した。1分30秒190に更新するもポジションは3番手。次のラップでさらに1分30秒096へ短縮したが、順位を上げることはできなかった。
残り3分。2度目のピットインを行ったビニャーレスは、再びメイン・バイクに乗り換えて最後の1ラップにすべてを賭ける。身体を伏せ、全力でプッシュすると1分30秒台の壁を破る1分29秒825を記録。これでトップに0.106秒差と迫り2番手を獲得した。
一方のロッシはQ2の1ラップ目で1分31秒080を記録して5番手。次のトライではセクション・ベストを更新するも第5コーナーで転倒して順位を下げてしまった。お気に入りのマシンをあきらめ、スペアマシンに乗り換えてコースに復帰するころには残り時間が4分弱となっていたが、懸命のアタックで1分31秒019へ更新して10番手。さらに次のラップでは1分30秒741を記録して9位まで上げ、トップから1.022秒差でセッションを終了した。
クアルタラロが今季4度目のポールポジション獲得
PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・クアルタラロが今季4度目のポールポジションを獲得。チームメイトのF・モルビデリも4番手と健闘し、決勝はクアルタラロの後ろのポジションからスタートすることとなった。
ウエット・コンディションで行われたフリープラクティス第3セッションで好調ぶりをアピールしたクアルタラロは、路面が乾き始めた第4セッションでもトップタイムをマーク。Q2ではラップレコードを2度も更新して1分29秒719とし、2番手に0.106秒差をつけてポールポジションを獲得した。
モルビデリはフリープラクティス第3セッションで2番手を獲得。好調をそのままに臨んだQ2では1分30秒431のベストタイムで4番手につけ、決勝グリッド2列目の先頭を確保している。
決勝は現地時間14:00にスタート。全26ラップで競われる。
RACE RESULT
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談(予選2番手/1分29秒825)
「マシンのフィーリングが素晴らしく、リズムも順調。ラップタイムでもトップにかなり近づいています。1ラップの速さに十分な手ごたえを感じていて、今日もそれをしっかりアピールすることができました。決勝に向けては、もう少し改善したいところもあって、明日までにもう一歩、前進したいと思っています。でもポールとの差はわずかコンマ1秒ですし、ここ数戦は常にフロントローを維持できていて、この安定感がとても重要だと考えています。記録上はライバルのほとんどを上回っているので、表彰台に立つ自分を想像することができますが、本当にそうなるかどうかは誰にもわかりません。確かなことは、決勝の1ラップ目から勝利を目指して戦っていくということだけです」
V・ロッシ選手談(予選9番手/1分30秒741)
「悔しい転倒でした。フリープラクティス第4セッションがとても好調だったので、転倒がなければもっと前の列を獲得できたはずです。最初のタイヤでミスをしてはらんでしまい、そのあと路面のバンプにフロントを取られてしまったようです。すぐにピットに戻り、マシンを乗り換えて復帰しましたが、同じタイヤがなくて完璧な状態ではありませんでした。それでもなんとか1分30秒7まで縮めることができ、グリッド3列目ということになりました。明日はドライ・コンディションを期待します。ペースは決して悪くありませんが、4~5台が非常に接近しているので、状況を見ながら前を目指していきます」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「今日もまた、金曜日の重要性を再認識することとなりました。午前中に雨が降ったため、昨日のラップタイムとポジションを更新することは不可能です。幸い、ふたりはQ2進出を決めていたので、フリープラクティス第3セッションではウエット用セッティングに取り組むことができました。明日の天気がどうなるかわかりませんから、昨日の順位がとても大きな意味を持つことになったのです。マーベリックは今日も全セッションで絶好調。予選タイムの1分29秒825は非常に素晴らしく、フロントローの真ん中というポジションもとても良かったと思います。決勝用セッティングで多くの周回数をこなしているので、明日のバトルにも自信を持っています。
バレンティーノのほうは不運にも、予選中盤の第5コーナーで転倒。これで時間を費やしてしまった結果、9番手に留まりました。彼の本来のポテンシャルをポジションにつなげられなかったことは残念ですが、怪我がなかったことのほうが重要です。タイヤを決めたら、明日のウォームアップ・セッションではマシン・セッティングに専念して最終調整に取り組みます。さきほども言いましたが天気は不確実で、それがレースの行方を左右することになるかもしれません」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・クアルタラロ選手談(予選トップ/1分29秒719)
「予選セッションでは全力を尽くし、それが実を結んでポールポジションを獲得することができました。好タイムを1度だけでなく、2度も記録できたことに満足していますが、3回目のトライではとうとう限界を超えて転倒してしまいました。それ以外はここまでずっと順調で、マシンのフィーリングも良く、すべてがうまくいっています。もちろんこれは私だけの力ではなく、チームも同様に素晴らしい仕事をしてくれているからこそ達成できたことです。タイムアタックのスピードだけでなく、決勝ペースも非常に好調なので、明日を待ちきれない気持ちです」
F・モルビデリ選手談(予選4番手/1分30秒431)
「目標の2列目までに入ることができたのでハッピーです。ペースにも満足しているので、明日のウォームアップ・セッションで、あと少し改良するだけでいいレースができると思います。ウエット、ドライともにスピードがあり、フィーリングも上々。決勝への準備は整っており、いつものように表彰台を目指して戦うつもりですが、現状ではそこにわずかに届いていません。気になっているところを少しでも改善できれば、必ず達成できると確信しています」