MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.01 3月10日 カタール
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第1戦カタールGP
■開催日:2019年3月8日(金)フリー走行、9日(土)予選、10日(日)決勝
■開催地:ロサイル/カタール
CIRCUIT DATA
■コース長:5.380km
■サーキットレコードラップ:1分54秒927(2016年:J・ロレンソ)
■サーキットベストラップ:1分53秒680(2018年:J・ザルコ)
■2018年の優勝者:A・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)
REPORT
Monster Energy Yamaha MotoGPが、カタールで2019シーズンをスタート
Monster Energy Yamaha MotoGPのV・ロッシとM・ビニャーレスは、今週末に迫った2019シーズン開幕戦に出場するためカタールへ向かった。舞台となるロサイル・インターナショナル・サーキットでは2週間前に最終テストを完了。好感触を得てこの日を迎えている。
ウイークのスタートを楽しみに待つのは、同コースで数々の好成績を残してきたロッシ。カタール・テストの最終日にはYZR-M1に好感触をつかみ、オフシーズンの努力の成果を実感している。過去には優勝4回(2005年、2006年、2010年、2015年)、2位4回(2007年、2009年、2013年、2014年)、3位2回(2017年、2018年)などの大活躍。
チームメイトのビニャーレスは昨年の同大会で6位に留まったが、今年はトップ争いの候補のひとりとして表彰台への返り咲きを狙う。一昨年の2017年にはヤマハでの初レースで優勝を果たし、2012年と2013年にはMoto3でそれぞれ1位と2位を獲得している。
ドーハの郊外に建設されたロサイル・インターナショナル・サーキットは、2004年に初めてMotoGPを開催。その4年後からはMotoGPで唯一のナイト・レースを行ってきた。中速コーナーと高速コーナーが組み合わされた(左コーナー:6、右コーナー:10)コースは、中ほどの流れるようなレイアウトがヤマハのマシンと好相性。それとは対照的に1㎞を越えるロングストレートでは、数々の激しいオーバーテイクがファンを楽しませてくれる。
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team、歴史的なMotoGP初レースに意欲満々
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamの夢が現実となる日が近づいている。2018年5月のチーム誕生以来、10か月にわたってハードワークを続けてきた同チームは、この金曜日、ついにその努力を実らせて開幕戦を迎える。テストのなかでも能力をアピールしてきたF・モルビデリとF・クアルタラロの手により、マレーシアのチームがついに走り出す。
モルビデリはバレンシア、マレーシア、カタールで行われたすべてのオフィシャル・テストでトップ10入り。MotoGPですでに1シーズンを経験しているモルビデリは、テストで見せた確実な走りをレースのなかでも再現しようと意気込んでいる。
一方のクアルタラロはMotoGP出場ライダー中、最年少のライダーとしてデビューする。経験不足を補うためにバレンシアとマレーシアのテストではマシンに慣れることに集中。そしてカタールでの最終テストでは総合2位まで順位を上げ、トップに0.233秒差と迫る成長ぶりを見せた。これで手ごたえをつかみ、自信をつけたクアルタラロは、昨シーズンはモルビデリが獲得したルーキー・オブ・ザ・イヤーの候補のひとりとなった。
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
V・ロッシ選手談
「シーズン開幕戦のスタートが迫ってきました! セパンとカタールでのテストはいずれも非常に意義あるものとなり、大きく前進することができたと思っています。課題もまだ残っていますが、ここまでとても順調で、良い方向へ進んでいることは間違いありません。金曜日にシーズン初めてのレースウイークが始まり、ますますいろいろなことを理解できるようになるでしょう。フリープラクティスのなかでマシンをさらに向上させ、決勝に照準を合わせて全力を尽くします。フィーリングは上々。オフシーズン中のトレーニングもしっかりできました。チームやヤマハのスタッフとともに、新しいシーズンをスタートする準備ができています」
M・ビニャーレス選手談
「カタールで新しいシーズンをスタートするのをとても楽しみにしています。もう待ちきれないような気持ちです! ウインター・テストは好調のうちに終了し、ここカタールでは3日間を通して速さをアピールできたので、ポジティブな気持ちで開幕戦を迎えることができます。ロサイルでの開幕戦は、冬の間の仕事の成果を確認するためにとても重要。マシンは現時点で様々な強みを持っており、限界までプッシュしながら気持ちよく乗ることができています。昨シーズンから一歩前進して良い方向へ進んでいるので、今回は表彰台を目指して戦えると確信しています。ヤマハとともに迎える新たなシーズンを楽しみにしており、これからも引き続き、表彰台や優勝を狙えるようなマシン作りに集中します。ヤマハに加入して初めて出場したレースでの優勝を忘れることができません。このサーキットには特別な思い出があるので、それが大きなモチベーションになっています」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「数か月のテスト期間が終了し、わたしたちはついに2019シーズンを迎えることになりました。開幕戦では実践のなかで自分たちのポジションを、より正確に確認することができます。セパンとカタールのテストはいずれも順調だったので、レースの再開をとても楽しみにしています。バレンティーノとマーベリックも絶好調。ここ数か月の彼らの働きぶりは素晴らしく、多くのフィードバックに助けられてきました。我々が準備したマシンをふたりが気に入ってくれたので、チームとしてはとても満足です。ここまでの成果を見れば、方向性が間違っていないこと証明してくれていると思いますが、これからは実践で試しながらさらに前進していかなければなりません。常に進化の余地があるのです。スリリングなレースを期待し、全力をかけて力強くシーズンをスタートしたいと思っています」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・モルビデリ選手談
「シーズン開幕戦を楽しみにしています。しっかり準備を整えて臨みます。ロサイルで実際にウイークをスタートするまで目標は設定せず、テストのなかで行ってきたことをすべて注入することだけを考えています。カタール・テストの2日目にはペースが上がり、ライバルたちに近づくことができました。シーズン開幕戦に全力で臨み、このコースでのヤマハのマシンの強さを十分に発揮できるよう頑張りたいと思います」
F・クアルタラロ選手談
「MotoGPライダーとして初めてのチャレンジに自信を持っています。すでにテストを行ったコースなので、不安なく臨むことができそうです。シーズン開幕戦でポイントを獲得できたらとても素晴らしいと思いますが、テストのときの感触から考えればもっと上を目指したい気持ちもあります。しかしそれと同時に冷静さを忘れることなく、レースに集中しなければならないこともわかっています。結果はそのあとについてくるでしょう」