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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.01 3月10日 カタール

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第1戦カタールGP
■開催日:2019年3月10日(日)決勝結果
■開催地:ロサイル/カタール(5.380km)
■周回数:22周(118.36 km )
■コースコンディション:ドライ
■気温:18度 ■路面温度:19度
■PP:M・ビニャーレス(1分53秒546/ヤマハ)
■FL:F・クアルタラロ(1分55秒039/ヤマハ)

REPORT

Monster Energy Yamaha MotoGP、ドーハで5位と7位

Monster Energy Yamaha MotoGPのV・ロッシが22ラップを全力でプッシュし、予選グリッドから9つ順位を上げて5位を獲得。チームメイトのM・ビニャーレスは終盤で離されて7位となった。

ロッシはグリッド14番手からスタートしたが、F・クアルタラロがピットレーンからのスタートとなっていたため、第1コーナー進入時点で13番手。オープニングラップのなかでもうひとつ上げ、そのあと続いてF・バニャイア(ドゥカティ)とA・エスパルガロ(アプリリア)をパスしてトップ10に浮上した。

追撃はさらに続き、まず中上貴晶(ホンダ)をとらえ、次にトップグループに加わるべくチームメイトのビニャーレスを追って行く。しかし残り10ラップ目にF・モルビデリに抜かれると、レース終盤戦のためにタイヤの温存が重要であることを十分に承知しながらもロッシは身体を伏せて懸命のプッシュ。そして2ラップ後、スリップストリームを利用して第1コーナー進入で抜き返すことに成功した。

これがきっかけとなって、さらにペースを上げたロッシは15ラップ目でビニャーレスをパス。さらにJ・ミル(スズキ)とD・ペトルッチ(ドゥカティ)を抜き去り、ついには5番手まで浮上した。1分55秒台のハイペースで周回を続けるも、これ以上のポジションアップはならず、そのまま5位でチェッカー。トップとの差は0.6秒だった。

一方のビニャーレスはポールポジションからスタート後、第1コーナーで6番手へ後退。懸命にリズムをつかもうとするなかで、さらにふたつ下げて8番手となった。ここから挽回を開始すると4ラップ目には中上をとらえ、さらにC・クラッチロー(ホンダ)に照準。しかしすぐさま勝負をかけることはせず、タイヤの温存を図りながら次のチャンスを待つことにした。

そして終盤戦を迎えるとふたつのセクションでベストタイムを記録するなどペースを上げ、ついにはトップグループに接近。このあとロッシに抜かれるも、残り3ラップと2ラップでは自己ベストを更新しながら前との1.3秒差を縮めようと最後まで懸命の走り。しかしとうとう追いつくことはできず、トップから2.481秒差の7位でゴールラインを通過した。

次回は3週間後の3月29日~31日、アルゼンチンのTermas de Rio Hondo で行われる。

PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team、デビュー戦でポイント獲得

ロサイル・インターナショナル・サーキットで行われた2019シーズン開幕戦でマレーシアのチームとして初めてMotoGP参戦を果たした。

F・モルビデリが11位に入り、ポイントを獲得した。モルビデリのチームメイトのF・クアルタラロはグリッド上でのミスによってピット・スタートとなっていたが、ここから挽回して16位でゴール。ポイント獲得はならなかったが、自身のMotoGPデビュー戦で印象的な走りを見せた。

クアルタラロは予選5位を獲得してグリッド2列目に並んでいたが、ウォームアップラップ開始直前にエンジンをストールさせてしまったためピットレーンからのスタートを強いられた。ここから懸命の挽回を図り、3ラップ目には1分55秒039のファステスト・ラップを記録するなど好調ぶりを見せ、最後尾から16位へ上げてチェッカーを受けた。 モルビデリは第1戦を終えてランキング11位。クアルタラロは次回3月31日に行われる第2戦アルゼンチンGPで再度ポイント獲得を目指す。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP
V・ロッシ選手談(5位)

「昨日から今日にかけて、セッティング変更を行うためチーム全員がハードワーク。また決勝のためのいくつかの調整も行いました。その結果、良い仕事ができ、良いレースができて満足しています。マシンのフィーリングもとても良くなっていて、後方からの挽回をエンジョイすることができました。そして5位まで上がり、しかもトップにコンマ6秒差まで近づくことができたのですから悪くないと思います。私たちはこのサーキットでいつも好成績を残してきました。今回は表彰台獲得を目指すも、それには及びませんでした。このあともハードワークを続けていきます」

M・ビニャーレス選手談(7位)

「スタートでウイリーしてしまい、フルスロットルを維持することができずラインを外してしまいました。レース中盤でも1分55秒台前半が出ており、単独走行ならこのようなハイペースをキープできるのですが、他のライダーの後ろに近づくとリアが十分にグリップしてくれなくてオーバーテイクが難しくなるのです。チームも私自身も改善、改良を追求するためにハードワークを続けなければなりません。どこを改善すべきかがわかったことが今日の収穫。そしてそのことがとても重要だと思っています」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「昨日の予選が終わったあとは、バレンティーノのフィーリングを上げられるようなマシンを作るためにチーム全員で懸命に仕事に取り組みました。結果的に彼が本当に頑張ってくれて、大集団のカオスを潜り抜けて5位を獲得することができました。グリッド14番手からここまで挽回し、しかもトップにコンマ6秒差まで近づいたことは非常に大きな成果です。

一方、マーベリックはポールポジションを獲得しながら、それを生かすことができませんでした。中盤から終盤のリズムはとても良かったのですが、誰かの後方についたときにリアタイヤが十分に機能してくれませんでした。こうしたことがなぜ起こるのか、これから原因を探っていきます。開幕戦にチームとして期待した成績には届きませんでしたが、今後の課題を提示してくれました。もう一度チーム一丸となって、このレースから学び、次につなげたいと思います」

PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・モルビデリ選手談(11位)

「今日のレースはふたつのパートに分かれていたと思います。前半は、スタートは悪かったけれども全体にうまくできていました。序盤の遅れをすぐに挽回し、トップグループについて行きながらタイヤもしっかり制御できていたからです。リアタイヤについては、他の多くがミディアムだったのに私はソフト・コンパウンドを選んでいて、これは失敗でした。何とか最後までもたせようと必死でしたが、レース後半はグループについて行けなくなってしまったのです。ペース自体は良かったし、チームの仕事も順調でウイークを通じて好調を維持できていただけに残念です。次のアルゼンチンに向けてしっかり集中していきます」

F・クアルタラロ選手談(16位)

「スタート前にミスをしてしまいました。とても残念です。でもこのようなミスがシーズンの中ほどで出るよりは、この初戦での経験で良かったとも思っています。すぐにでも挽回していきたかったのですが、1ラップ目はタイヤが冷たかったので、とくにブレーキングに集中しながら、冷静に、慎重にタイヤが暖まるのを待たなければなりませんでした。徐々にリズムが出てきて、そこからようやくプッシュすることができたのです。終盤はまた少し苦戦したところもありましたが、振り返ってみれば、テストから始まり今日まで、このサーキットでの仕事はとても順調で満足です。MotoGP初戦を経験してわかったことは、Moto2やMoto3とは違ってオーバーテイクが非常に難しいということです。その他にも今日はとてもたくさんのことを学ぶことができました。チームのサポートに心から感謝。次のレースがとても楽しみです」

W・ズィーレンベルグ、チーム・マネジャー談

「チームのみんなの、オフシーズンからここまでの素晴らしい仕事ぶりに感謝します。今日の決勝まで、すべてが非常に順調でした。ファビオ(クアルタラロ)はグリッドでエンジンをストールさせてしまいピットレーンからのスタートとなりました。これは残念ながら、小さなミスが大きな代償につながるものでしたが、彼はそのあとも決してあきらめずに力強い走りで挽回し、16位を獲得してくれました。

モルビデリはスタート後の1ラップで8番手から12番手へ後退してしまいましたが、そこからハードプッシュで挽回。この間もタイヤの消耗に気を遣いながら走行していましたが、15ラップ以降はタイヤの左側の劣化が激しくなりペースが上がらなくなってしまいました。
11位と16位の結果はチームとしての期待には届きませんでしたが、この非常にハイレベルなMotoGPという世界と、今日の難しいコンディションを考えれば、自分たちの仕事を誇りに思ってもよいのかもしれません」

MS統括部 統括部長 辻 幸一談

「あらためて、レースの難しさと最後まで諦めない気持ちの大切さ教えられたカタールGPの決勝でした。初日から好調でポールポジションからスタートしたビニャーレス選手は、決勝レースでは自分のペースを上手くつかむことができずに7位でチェッカー。一方、ロッシ選手はこの週末中はマシンのバランスを上手く見つけられず14番手からのスタートとなりましたが、良いマシンを提供すべく最後までデータを分析したチームスタッフの努力を無駄にしないよう、あきらめずに走りきり、表彰台こそ逃しはしたものの5位でチェッカーを受けることができました。

次回はアルゼンチンGPとなります。皆様のご期待に応えることができるようチーム・スタッフ一同一丸となってがんばりますので引き続きご支援、ご声援のほどよろしくお願いいたします」

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