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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.09 7月19日 ドイツ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第9戦ドイツGP
■開催日:2009年7月18日(土)予選
■開催地:ドイツ/ザクセンリンク(3.671km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:14度 ■路面温度:16度
■PP:V・ロッシ(ヤマハ/1分32秒520)

REPORT

V・ロッシ、J・ロレンソ予選1-2位

第9戦の予選は激しい雨のなかで行われ、フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシとJ・ロレンソがそれぞれ1位、2位を獲得した。ふたりがそろってフロントロウに並ぶのは今季6度目。また今季3回目となったロッシのポールポジションは、同時に、このコースでは最高峰クラスで初めての獲得となった。一方のロレンソは、今季ここまで、すべてのレースでフロントロウに並んでいる。

午前中のセッションは、雲は多かったものの路面はドライ。ここではロレンソがトップに立ち、ロッシはコンマ5秒遅れて5位に留まっていた。昼休みの間に雨が降り始めて午後は止むことなく、コースにはところどころ深い水たまりもできていた。ロッシとロレンソはいずれもウエットコンディションで好調で、ロッシは走行開始から10分後には早くもトップに浮上。一方のロレンソも好タイムを連発し、周回を重ねてウエットのコンディションに慣れてくると、さらにタイムを更新して終盤にはついにはトップを奪った。その後ロッシとロレンソは何度か順位を入れ替えたが、最終ラップではロッシがロレンソに0.64秒の差をつけ、自己通算54回目となるポールポジションを獲得。3位には、ロレンソからさらにコンマ6秒遅れてC・ストーナーが入った。

モンスター・ヤマハ・テック3のC・エドワーズとJ・トーズランドは、それぞれ7位と14位。

エドワーズの1分34秒607は、4位からわずか0.3秒差。セッションを通じてリアグリップの不足に悩んでいたが、終盤になってセッティング変更を行うと状況が好転した。これで自信を得たエドワーズは、この勢いをそのままに明日は6位以内を狙っていく。

一方のトーズランドは午前中のフリープラクティス中、第3コーナーのアプローチで転倒。しかし午後の公式予選では、ウエットコンディションで今季中ベストの走りを見せ、1分35秒005を記録した。順位は大きく上げることはできなかったが、このタイムはグリッド2列目、6位からわずかコンマ4秒差。明日の決勝では10位以内を目指す。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 V・ロッシ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'32.520
2 J・ロレンソ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'33.160
3 C・ストーナー Ducati Marlboro Team Ducati 1'33.759
4 N・ヘイデン Ducati Marlboro Team Ducati 1'34.404
5 A・デ・アンジェリス San Carlo Honda Gresini Honda 1'34.490
6 R・ド・ピュニエ LCR Honda MotoGP Honda 1'34.564
7 C・エドワーズ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'34.607
8 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'34.725
9 L・カピロッシ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'34.741
10 M・カリオ Pramac Racing Ducati 1'34.771
11 A・ドビツィオーゾ Repsol Honda Team Honda 1'34.892
12 C・バーミューレン Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'34.937
13 M・メランドリ Hayate Racing Team Kawasaki 1'34.938
14 J・トーズランド Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'35.005
15 N・カネパ Pramac Racing Ducati 1'36.012
16 G・タルマクシ Scot Racing Team MotoGP Honda 1'36.055
17 T・エリアス San Carlo Honda Gresini Honda 1'36.531

COMMENT

V・ロッシ選手談(予選1位/1分32秒520/30周)

「今日のポールポジション獲得はとてもうれしいんだ。だってこれで、昨シーズンの獲得回数をすでに上回ったことになるわけだからね! それにこのコースはオーバーテイクがとても難しいところなので、このポールポジションが非常に重要になるんだ。今日もセッティングの作業は順調で、チームもいつも通り素晴らしい仕事をしてくれた。小さなところでいくつかモディファイを行い、これがうまくいってフィーリングが向上。天気が悪かったなかでも自信を持って走ることができたよ。とくに終盤はコース上の水が多くなってしまっていて大変だったんだけれど、まだもうちょっとプッシュできるはずだという確信があって、その結果が最後のこの好タイムというわけなんだ。明日は、誰もが同じだと思うけれど何としても晴れてほしい。でも現時点では、どうやら難しそう。だから僕らとしては、もしもウエットになったとしても十分な準備が整っているところで、少なくとも自信を失わずにいるよ」

D・ブリビオ、チーム監督談

「素晴らしいポールポジションだ。バレンティーノはセッションを通じてずっと好調で、最終ラップではそれが実を結ぶように、すべての条件がそろってこの好タイムにつながった。今日のようなベリー・ウエットなコンディションでは、走行ばかりでなくマシン作りのほうもとても難しく、セッションのなかであらゆるものを調整していくことになった。そしてそのすべてがうまくいって、最終的に見事なウエット用セッティングができ上がった。これはライダーとチームとの協同作業の賜物だ。このコースはオーバーテイクが難しいので、このポールポジションが非常に重要になる。このアドバンテージを最大限に生かすためにも、明日はドライコンディションでレースができるよう願っている」

J・ロレンソ選手談(予選2位/1分33秒160/33周)

「きのうの時点では怪我のことが心配で仕方がなかったんだけれど、今日はきのうに比べてずっと感じがいいんだ。そして力強く乗ることができて、ブレーキングもかなり遅らせられるようになっている。午前中のドライではとても速くて、午後になってウエットになってからも好タイムをコンスタントにキープすることができた。今まではウエットコンディションで苦労することが多かったので、この点で少しずつでも成長できていることがうれしいよ。終盤はさらにコンディションが悪化して、転倒の危険性も高くなっていたので、プッシュし過ぎたり無理にチャンスを狙ったりするようなことはしたくなかった。落ち着いて、慎重に走るということもとても大切なんだ! 2位は十分にいい結果だし、作業の進め方も良かったと思う。明日の決勝ではさらに前進したい。もちろん天気も少し良くなってくれることを期待しているよ」

D・ロマニョーリ、チーム監督談

「今日は、午前中も午後もとても素晴らしい一日だった。午前中のフリープラクティスではドライコンディションでのセッティングがうまくいって、ホルヘがハイペースをキープすることができた。午後になってウエットになってからも、確かにひどい天気ではあったが、彼はいい走りを見せてくれて、目標のフロントロウを獲得することができた。明日はもちろん晴れてほしいけれど、どんな天気になっても、我々はしっかり準備ができている」

C・エドワーズ選手談(予選7位/1分34秒607/26周)

「正直なところ、ちょっと苦労してしまった。だから7位という結果に不満を言うつもりはないよ。きのうの時点でウエット用のセッティングはかなり良くなっていたが、今日はきのうに比べて雨がかなり激しく、路面温度もとても低かった。走り始めて2周でリアのフィーリング不足に気がついた。それでいくつか変更を行って少しずつ良くなってはきたんだけれど、ちょっとプッシュしようとすると、すぐにリアが流れてしまいそうになるんだ。逆にブリヂストンのレイン用フロントタイヤは素晴らしくて、ライダーの思い通りに動いてくれる。だから、もしもマシンをふたつに切ることができるとしたら、フロント部分だけで走れば最高なんだろうけどね。今はリアのほうに荷重をかけようとすると、リアが回り込んできて転倒しそうになる。僕としてはもっとプッシュしたいし速く走りたいんだけれど、速く走れば走るほど荷重が大きくなって、それがリアの負担を増やしてしまうというような状態なんだ。つまりマシンの全体的なバランスがうまくできていないのだろう。

明日の決勝は、スタートがすべてを決める。スタートの如何によって、そのあとどのグループで戦うかが決まるからだ。今回投入された新型の電気制御システムは非常に素晴らしいよ! 自分で自分の悪口を言うようなことはしたくないんだけれど、僕のスタートは並外れているからね…。だからヤマハに感謝しなければならない。おかげでとても助かっているんだ」

J・トーズランド選手談(予選14位/1分35秒005/28周)

「とてもうまく乗れていると思っていたから、戻ってきて6位とコンマ4秒差と知ったときには、なかなか納得できなかったよ。調子が悪くて頑張ってもいなかったのなら、こんなにがっかりしたりしないんだけれど…。ウエットコンディションでとても好調でフィーリングも最高。それなのにラインを通過するたびに、ボードにはP12(12位)やP13(13位)が出されていた。走行を終えて初めて、6位まであとわずかのところまで迫っていたことを知って、悔しくてたまらなかったよ。

セッションを通じて1セットのタイヤを履き続けたが、ベストタイムを記録したところで雨が激しくなって水の量が増えてきた。タイヤのグリップのベストのところはすでに使ってしまっていたし、そのあとはもうタイムを上げることは不可能だったんだ。もしも、もうちょっと頑張って6位や7位まで上げていれば今頃大喜びしていただろうし、明日への自信も持てたはず。でも実際には14位ということになってしまったので、オーバーテイクの難しいこのコースでは厳しい戦いが待っている。でも、モンスター・ヤマハ・テック3のみんなは、今回も僕のために本当に素晴らしい仕事をしてくれた。ウエットで自信を持って走れたのは彼らのおかげなんだ。明日は厳しい戦いになるが、いつものように全力で臨むよ」

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