ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.09 7月19日 ドイツ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第9戦ドイツGP
■開催日:2009年7月17日(金)1日目フリー走行、18日(土)予選、19日(日)決勝
■開催地:ドイツ/ザクセンリンク
CIRCUIT DATA
■開設:1966年
■コース長:3.671km
■サーキットレコードラップ:1分23秒082 (2007年:D・ペドロサ)
■サーキットベストラップ:1分21秒067(2008年:C・ストーナー)
■2008年の優勝者:C・ストーナー
REPORT
フィアット・ヤマハ・チーム、トップで再びヨーロッパへ!
フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシとJ・ロレンソは、アメリカ大陸からヨーロッパへと戻り、ドイツGPとイギリスGPを2週連続で迎える。シーズンの前半戦を終えたMotoGPは依然として激しいチャンピオン争いが続いているが、そのなかでもロッシとロレンソはそれぞれランキング1位と2位をキープ。ロッシはロレンソに9ポイント、またロレンソはランキング3位のC・ストーナー(ドゥカティ)に7ポイント差をつけている。
ドイツGPの会場となるザクセンリンクは木々に囲まれた美しいサーキット。過去にいくつかの印象的なレースが展開されており、2006年にはロッシが予選10位から見事な追い上げを見せ、トップ4台が0.307秒差という接近戦を制して優勝を果たしている。ロッシはこの他にも3回の優勝があり、昨年は優勝こそならなかったが、レインコンディションで転倒車が続出するなか貴重な2位を獲得した。今季すでに3勝を挙げているロッシは、シリーズポイントのリード拡大と同時に、自己通算101回目の優勝を目指す。
一方、前回のUSGPでは予選中の転倒で肩を脱臼しながら3位を獲得したロレンソは、バルセロナの自宅で1週間の休養をとり回復を図ってきた。完璧な状態にはまだ届かないが、今回も上位争いに加わっていこうと自信を見せている。ザクセンリンクでは過去には1度表彰台に上っているが、昨年は雨のなかで早々に転倒してリタイヤ。今回はその雪辱を狙う。
旧東ドイツでモーターサイクル・レーシング産業の中心地として賑わったザクセンリンクは、チェコのブルノサーキット同様、かつての公道コースの隣に建設されたものである。MotoGPのコースのなかでは2番目にコース長が短く、タイトで比較的低速のコーナーが多い。2003年には一部改修が行われ高速下りの右コーナーが追加されている。
COMMENT
V・ロッシ-"休養と充電"
「ラグナが終わったあとは本当に疲れてしまっていたから、そのあと少し休養がとれたことは良かったよ! これからの2戦も2週連続だから厳しい戦いになりそうだし、シーズンの折り返し地点として最も重要な時期だからね。ザクセンリンクは大好きなコースというわけではないけれど、何回かいいレースもしているし、基本的にヤマハのマシンに合っているようだ。ライバルたちはみんな手強いので、シリーズポイントのリードをキープするためには今回もまた好成績を挙げなければならない。その意味でミスは許されないんだ。昨年は雨で苦労したけれど最終的には2位を獲得することができた。今年はもう一つ上を目指して頑張りたい」
D・ブリビオ-"好調をキープ"
「ザクセンリンクは相性の良いコースというわけではないが、このところ好成績が続いていて絶好調なので、この勢いを今回もキープしたいと思っている。一番の目標は、いつものように表彰台。これはフランスGPを除いてすべてのレースで達成してきたので、今回も続けていきたい。昨年はひどい雨に見舞われたが、そのなかでも貴重な2位を獲得し、これがバレンティーノのチャンピオン争いのポイントとなった。今回はランキングトップに立ってこのレースを迎えたわけだが、集中力を切らすことなく走り続けなければならない。なぜなら夏の休暇の前のドイツ、イギリスの2戦が非常に重要だからだ。それに誰だって、トップに立って夏休みを迎えたいからね」
J・ロレンソ-"順調に回復中"
「ザクセンリンクではこれまであまりいい成績がない。表彰台は2006年にGP250で3位に入ったときの一度だけで、昨年は3周目で転倒してしまったからね。でも今回こそは、これまでとはまったく違うものになると信じているよ。ラグナセカでのけがは、1週間の休養のあとかなり良くなっているけれども、まだ100%ではない。歩くときに足に痛みがあるし、肩関節もまだ痛みが残っているから、ザクセンリンクに着いたらまずクリニカ・モービルへいくつもり! 今回も目標は表彰台。そしてライバルたちよりもできるだけ多くのポイントをとることだ」
D・ロマニョーリ-"よりエキサイティングに"
「1週間の休養のあと、ホルヘのコンディションがかなり良くなったことを報告することができてうれしく思っている。パーフェクトな状態ではないが、ラグナセカのときに比べればずっと良くなって、ハードにプッシュしていくことも可能だ。アメリカでのホルヘは、どんなコンディションのときでもポテンシャルを出し切るだけの強い決意を持っているところを見せてくれた。だから今回、状態が良くなればまた上位争いに加わって表彰台を目指していけると信じているんだ。夏の休暇の前に少しでもポイントを取り戻しておきたい。我々にとってはシーズンンのなかのエキサイティングな時期。これをチームのみんなが支えてくれている」