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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.07 6月27日 オランダ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第7戦オランダGP
■開催日:2009年6月26日(金)予選
■開催地:オランダ/アッセン(4.555km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度 ■路面温度:28度
■PP:V・ロッシ(ヤマハ/1分36秒025)

REPORT

ロッシ、ロレンソ揃ってフロントロウ発進

自己通算100勝目を目指すフィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシが今季2度目のポールポジションを獲得。チームメイトのJ・ロレンソも3位と健闘し、揃ってフロントロウに並ぶこととなった。2位にはD・ペドロサが入り、ロッシ、ロレンソとランキングトップタイにつけているC・ストーナーはグリッド2列目。フィアット・ヤマハ・チームのふたりが揃ってフロントロウを獲得したのは今季4度目。

昨日の晴天から一転、今日は雲に覆われて気温も低くなった。しかし雨は降らず、ドライコンディションの下で行われた午前中のフリープラクティスではロレンソがトップタイムを記録し、ロッシは4位。午後からの公式予選も前半をセッティング作業にあて、残り10分となってようやくタイムアタックを開始すると、一気にロッシがトップ、ロレンソが2位に浮上した。その後、一時はロレンソがロッシを抜いてトップに立ったが、残り4分で1分36秒025を記録したロッシがポールポジションを獲得。ロレンソは最終ラップでロッシに続く2位を確実にしたかに見えたが、終盤のセクションでペドロサがわずかに上回り、ロレンソは3位となった。

ロッシの今年初のポールポジションは、雨で予選が中止となりフリープラクティスのタイムがそのままグリッドポジションになったもてぎ大会でのことだった。それ以前のポールポジションは、昨年のインディアナポリスで、そのときはアメリカで初優勝を実現した。一方ロレンソは、シーズン開幕以来7戦連続でフロントロウを獲得。明日の決勝は現地時間の14:00にスタート予定。雨が予想されている。

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・エドワーズとJ・トーズランドは、いずれも今季自己ベストに並ぶ5位と9位。明日の決勝では揃って6位以内に入ることを目標としている。エドワーズはフロントのセッティングを向上させて自信を深めており、セッション残り20分の時点でトップに立っていたが、最後の数分となって各車がめまぐるしく順位を入れ替えるなかで5位まで後退した。それでも決勝用セッティングでは十分な速さを見せており、明日は表彰台を狙っていく。
 
一方のトーズランドは、大幅に変更されたYZR-M1のセッティングに取り組みながら予選に臨み、前回に続いて10位以内を獲得し見事な成長ぶりを見せている。ベストタイムの1分37秒323はトップのロッシから1秒差。また4位からはわずかにコンマ5秒差。ステップ、ハンドル、シートのポジションが変更されたマシンにも慣れて、決勝では6位以内を目指す。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1V・ロッシFiat Yamaha TeamYamaha1'36.025
2D・ペドロサRepsol Honda TeamHonda1'36.110
3J・ロレンソFiat Yamaha TeamYamaha1'36.393
4C・ストーナーDucati Marlboro TeamDucati1'36.633
5C・エドワーズMonster Yamaha Tech 3Yamaha1'36.760
6L・カピロッシRizla Suzuki MotoGPSuzuki1'36.953
7C・バーミューレンRizla Suzuki MotoGPSuzuki1'37.194
8A・ドビツィオーゾRepsol Honda TeamHonda1'37.237
9J・トーズランドMonster Yamaha Tech 3Yamaha1'37.323
10R・ド・ピュニエLCR Honda MotoGPHonda1'37.473
11A・デ・アンジェリスSan Carlo Honda GresiniHonda1'37.637
12M・カリオPramac RacingDucati1'37.749
13N・ヘイデンDucati Marlboro TeamDucati1'37.759
14M・メランドリHayate Racing TeamKawasaki1'37.948
15T・エリアスSan Carlo Honda GresiniHonda1'38.136
16S・ジベルナウGrupo Francisco HernandoDucati1'38.453
17N・カネパPramac RacingDucati1'38.605
18高橋 裕紀Scot Racing Team MotoGPHonda1'38.619
19G・タルマクシScot Racing Team MotoGPHonda1'39.407

COMMENT

V・ロッシ選手談(予選1位/1分35秒025/29周)

「今シーズン、ポールポジションはこれまで1度しかなくて、しかももてぎの変なコンディションでのことだったので、今日ようやく2度目のポールポジションをとれて本当に良かったよ。最後の数分は大勢が周りにいたから、どこでプッシュしていけばいいか慎重に判断しなければならなかったが、何とかそれがうまくいって最後には素晴らしい走りができたんだ。

僕自身、フィーリングがとてもいいし、ブリヂストンの決勝用タイヤがよく合っていて力強い走りにつながっていると思う。でもライバルたちもみな速いから、明日はやっぱり厳しい戦いになるだろう。また、依然としていくつかの課題も残っているんだけれど、その状態でもいいレースをするだけの自信はあるんだ。天気がどうなるか僕にはわからないけれど、アッセンではいつものことだから、どんなコンディションになっても頑張って対処していくしかない」

D・ブリビオ、チーム監督談

「いつもフロントロウを目標にしてきたので、そのなかでもポールポジションを獲得できたのだから最高の出来だよ!今日はセッションを通じて速さをキープすることができたし、バレンティーノも非常に気持ちよく乗れていた。明日の決勝がとても楽しみだが、やはり天候のことは少し気になっている。このあとはセッティングにさらに磨きをかけ、決勝での好スタートを期待したい。そして前回のカタルニアのようなエキサイティングなレースを、もう一度見たいと思っている」

J・ロレンソ選手談(予選3位/1分36秒393/31周)

「今回もまたフロントロウに並ぶことができてうれしいよ。1列目に並ぶということが、決勝で最も重要なことだからね。もちろんポールポジションはいつも目指しているけれど、今日はコースの終盤のセクションで問題があったから難しかったと思う。この点については原因もまだわかっていないので、これからまた作業を続けて問題を分析していかなければならない。だって決勝では上位数台が激しい戦いになるだろうからね。天気はまだわからないので、明日を待って、朝のウォームアップの状況を見るしかない」

D・ロマニョーリ、チーム監督談

「一番の目標はフロントロウだったので、それが実現して満足している。実際のところは最終ラップで2位獲得を期待していたが、3位でも問題ないし、何よりホルヘがとても速いので不満は何もない。ホルヘは今日、ロングランも行ってペースも非常に良かったが、終盤のセクションについてはまだ改善の余地が残っている。今はこの部分でタイムをロスしてしまうのだ。これからまた作業を続け、天気が許せば明日のウォームアップでその成果をためすことになる」

C・エドワーズ選手談(予選5位/1分36秒760/25周)

「セッション序盤は、調整のためにピットインとピットアウトを何度も繰り返した。通常ならこれは良くない傾向なのだけれど、今日は思っていたほど悪い状態にはならなかった。ホイールベースを長くしたことで、フロントにより荷重がかかるようになっていて、チャターはないが路面の凹凸を思うように吸収してくれない問題が残っている。それでも自分の走りのペースには満足している。決勝用タイヤで37.7秒が出ているから、決勝のペースとしては十分だと思うんだ。

明日は、ドライコンディションならば1分37秒台前半から1分36秒台後半のペースになると思うけれど、ついていく自信もある。タイムアタックでは、リアにソフトコンパウンド、フロントにハードコンパウンドの8周使用後のものを使ったにもかかわらず、ベストタイムを記録することができた。フロントは8周か9周でベストの状態が終わり、最後の数周は何度かスライドもあったので、それ以上無理はできなかった。このような状況を考えても、今季自己ベストタイの順位を得られたことに満足。マシンはとても安定していて、高速セクションでもハンドルが振られたりすることがなく、全てが順調でスムースに運んでいる。だから明日は上位を目指していけると思う」

J・トーズランド選手談(予選9位/1分37秒323/28周)

「9位までしか上がれなかったけれど、それでも僕としてはとてもハッピーな気分なんだ。新しくなったマシンで決勝用のセッティングに取り組んできて、決勝用のタイヤを信頼できるようになった。リアに荷重をかけることによってタイヤの動きが良くなり、それがまた、タイヤへの荷重をキープすることにも役立っている。今日は荷重をさらに増やし、リアのグリップがさらに向上した。

またコーナー進入の安定性があがり、立ち上がりもとても順調にできるようになるんだ。でもソフトコンパウンドのタイヤを履いたときには周りにたくさんライダーがいて、思うようにタイムを上げることができなかった。それさえなければ、もう少し順位を上げることも可能だったと思うのだけれど...。

エリアスに追いついたところでアクセルを戻さなければならなかったのは悔しかった。何しろ、あのときが初めての最高のラップだったからね。トップ6を狙うためにはスタートで前へ出なければならないので、今回はもう15回もスタート練習をしたよ。これまではクラッチを離すのが急激過ぎたので、今回はちょっと違うクラッチを試しているんだ。大変なことも多いけれど、ようやくここまで来ることができた。あとは明日もドライで走れるように祈るだけ。ヤマハとテック3のメンバーの努力に報いるためにも好成績を熱望しているんだ」

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