ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.07 6月8日 カタルニア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第7戦カタルニアGP
■開催日:2008年6月6日(金)1日目フリー走行、7日(土)予選、8日(日)決勝
■開催地:スペイン/カタルニア・サーキット
CIRCUIT DATA
■開設:1991年
■コース長:4.727km
■サーキットレコードラップ: 1分43秒048(2006年:N・ヘイデン)
■サーキットベストラップ:1分41秒840(2007年:V・ロッシ)
■2007年の優勝者:C・ストーナー
REPORT
連勝求め地中海を越えてバルセロナへ
モトGPはイタリアから地中海を越えてバルセロナへ。ムジェロで7年連続優勝を果たしたフィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシは今週末、今季4勝目を目指して第7戦に臨む。ロッシにとってはカタルニアもムジェロ同様に非常に相性の良いコースで、全クラストータルで8回の表彰台を獲得している。一方、チームメイトのJ・ロレンソは、ホームコースで多くの地元ファンのサポートを受けて表彰台への復活を狙う。
ロッシは前回の優勝でシリーズポイントのリードを12ポイントまで拡大。念願のタイトル奪還の可能性をより現実的なものとしている。昨年のカタルニア大会はポールポジションを獲得しながら2位に終わっているが、それ以前の3年間は連続優勝を果たしており、今回も当然、表彰台の中央の位置を狙っていく。
一方のロレンソは初期の頃にここバルセロナに住んでいたことがあり、慣れ親しんだホームコース。昨年は250ccクラスに出場し、2位以下を2秒以上も引き離すラップレコードでポールポジションを獲得、シーズン5勝目を果たした。前回のムジェロでは転倒リタイアとなってしまったが、幸い怪我を悪化させることもなく、表彰台への復帰を阻む要素は何もない。
カタルニア・サーキットはムジェロ同様、非常に長いメインストレートを持つ。残りの部分は様々なアールの高速コーナーと、タイトなふたつの左ヘアピンが組み合わされている。バンク角が刻々と変わることからも、マシンセッティングにおいてはシャシー・バランスとフロントエンドのフィーリングが重要となる。
COMMENT
V・ロッシ選手談 "またひとつ、僕の好きなサーキット"
「日曜日にも話したように、ムジェロでの優勝のあとは何日間か眠りたい気分なんだ。でもやっぱりそうはいかなくて、もうバルセロナへ向かわなければならない。実は、ムジェロとバルセロナがこのように続けてあるのは気に入らなくて、本当はもっとスケジュールを離して欲しいと思っている。だって両方とも僕の大好きなコースだから、2回に分けて楽しみたいんだ。まぁ、どっちにしてもモチベーションは高いから、金曜日の朝になればすべてが元通り。いつものようにレースウイークを始めるよ。ムジェロでの勝利は3戦連続の快挙でもあって、昨年の全優勝回数まで、早くもあとひとつと迫っている。昨年のカタルニアではストーナーと激しいバトルを展開したが、あのときはどうしても彼を抑えることができなかった。でも今年はマシンもタイヤも素晴らしい働きをしてくれるので、自信を持って戦うことができる。スペインではまた大勢のファンがサポートしてくれるので、とても楽しみだ」
D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談 "去年より、ひとつ上を狙う"
「昨年のこの大会は、バレンティーノとケイシーが見事なバトルを見せてくれた。でも結果的には残念ながら、我々は2位に終わったのだ。今年の目標は、第一に、もう一度あのような素晴らしいレースをすること。第二には最終的に我々の方が前でゴールすることだ。ムジェロのあとすぐに次のレースがあるので、前回のエキサイティングな勝利をそのままスペインでも再現したいと思っている。ライダー、マシン、タイヤともに絶好調でマッチングもいい。この調子で集中し、バレンティーノの好きなこのコースでもう一度最高のパフォーマンスを展開したい」
J・ロレンソ選手談 "くよくよしている暇はない"
「ムジェロでは転倒してしまったが、すぐ次のレースがあって、泣いてる暇がなかったのはいいことだと思う。この金曜日には、またマシンに乗れるのだからね。それに今回はホームGPだから、精神的にもとても良い状態で臨めそう。ホームコースでのGPデビューをとても楽しみにしているんだ。ここ2レースでの問題が昨日ようやくわかったので、これからはそれを解決することに専念する。カタルニアのコーナーや長いストレート、そしてグランドスタンドいっぱいの大勢のファンが大好きだよ」
D・ロマニョーリ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談 "新しいトラクション・コントロール・セッティングを採用"
「今回はホルヘにとってのホームGP。ムジェロで積み上げてきたことが、今回も役に立ってくれると確信している。前回あまりうまくいかなかった原因がわかったので、今回はトラクション・コントロールを中心にして新しいセッティングを試してみる予定だ。地元のファンが彼をリラックスさせてくれて、さらにモチベーションを高めてくれるはずなので、今回はきっといいレースができるだろう。体力的な面でも日一日と強くなっているし、ムジェロでの転倒で足首の怪我を悪化させなかったことも幸いだった。今回はほぼ万全の状態で臨めるのではないかと思っている。ムジェロでのヤマハのように、今回は我々も上位で好レースを展開したい」