ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.16 10月14日 オーストラリア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第16戦オーストラリアGP
■開催日:2007年10月12日(金)1日目総合結果
■開催地:オーストラリア/フィリップアイランド(4.448km)
■コースコンディション(フリー走行2):ウエット
■気温:14度 ■路面温度:20度
REPORT
YZR-M1のV・ロッシが初日総合4番手
第16戦のフリープラクティスは、激しい雨が降ったり太陽が照りつけたりを交互に繰り返す、変わりやすい天候に翻弄された。バス・ストレートを吹き抜ける冷たい風のおかげで気温は終日を通じて低かったが、マシンセットアップに関しては繊細さが要求された。フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシとC・エドワーズは、フィアットのレーシングブランドとしてよく知られている「Abarth」を模した赤と白のカラーリングを採用。それぞれ4位と15位で初日を終えた。
完全なウエットコンディションのもとでスタートしたプラクティス初日。MotoGPの第1セッションが開始される頃にはドライラインも少しずつ現れていたが、セッション終盤になると再び激しい雨。そのなかでロッシは好走を見せて3位、エドワーズが11位につけた。
午後になると太陽が顔を出して天候は安定。セッション中盤でわずかに雨粒が落ちてきたもののセッティング作業にはほとんど影響がなく、両ライダーともに決勝に向けたセットアップに取り組んだ。ロッシは順調にタイムを上げて総合4位。そのロッシに0.423秒差をつけてC・ストーナー(ドゥカティ)がトップに立った。エドワーズはセッティング面で十分な成果を得られず残念な結果になってしまった。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・ストーナー | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'31.132 |
2 | M・メランドリ | Honda Gresini | Honda | 1'31.555 |
3 | D・ペドロサ | Repsol Honda Team | Honda | 1'31.802 |
4 | V・ロッシ | FIAT Yamaha Team | Yamaha | 1'31.934 |
5 | R・ド・ピュニエ | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'31.996 |
6 | A・バロス | Pramac d'Antin | Ducati | 1'32.164 |
7 | C・チェカ | Honda LCR | Honda | 1'32.182 |
8 | L・カピロッシ | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'32.203 |
9 | N・ヘイデン | Repsol Honda Team | Honda | 1'32.316 |
10 | A・ウエスト | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'32.459 |
11 | J・ホプキンス | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 1'33.274 |
12 | 中野 真矢 | Konica Minolta Honda | Honda | 1'33.838 |
13 | C・デイビス | Pramac d'Antin | Ducati | 1'33.910 |
14 | C・バーミューレン | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 1'33.945 |
15 | C・エドワーズ | FIAT Yamaha Team | Yamaha | 1'33.965 |
16 | S・ギュントーリ | Tech3 Yamaha Team | Yamaha | 1'33.991 |
17 | T・エリアス | Honda Gresini | Honda | 1'34.204 |
18 | 玉田 誠 | Tech3 Yamaha Team | Yamaha | 1'35.177 |
19 | Ku・ロバーツ | Team Roberts | KR212V | 1'36.121 |
COMMENT
V・ロッシ選手談(フリー走行総合4番手/1分31秒934)
「まったく信じられない天気! 路面がウエットからドライへ、ドライからウエットへと4、5回変化したから、なかなか状況をつかむことができなかった。しかもとても寒くてコンディションは最悪と言ってもいいだろう。そのなかでも我々チームは一生懸命に頑張って、いくつかのセッティングを試しながらタイヤもいいものを見つけることができた。実際、ウエットからドライまで実にさまざまなタイヤをテストすることができたので、ウイーク初日として納得のいくものになったと思う。ただもうちょっと気温が高かったら、もっと大きな成果を挙げられただろうけれどね。
フロントに十分な荷重がかけられないという問題が出ていて、そのためにロングコーナーでもう一歩が伸びない。そうしたなかでの総合4位はまずまずの結果だと思う。明日に向けて、これらの問題を解決するためのアイディアはすでに出てきている。僕はこのコースが大好きなので、いつもここでのライディングはいい感触で、この800ccマシンでも例外ではない。今日はコンディションが良くなかったから、心の底からエンジョイするというわけにはいかなかったが、明日はきっともっと良くなるだろう!」
C・エドワーズ選手(フリー走行総合15番手/1分33秒965)
「フィリップアイランドの初日がこんなことになってしまうとは思っていなかった。すっかりバイクに乗せられてしまっているような感じで、何をやってもうまくいかなかった。僕はただマシンから振り落とされないように、最後まで走りきることだけで精一杯で、ベースセッティングさえ詰めることができなかった。マシンはとてもナーバスで落ち着きのない感じ。これを克服するためにはいろいろなものを変更していかなければならないだろう。
バレンティーノは同じマシンなのに明らかに好調。何が違っているのか観察する必要がありそうだ。今日の僕らはまだ、タイヤについて判断するまでの段階に至っていないので、今晩これからやらなければならないことがたくさんあるんだ。毎年ここのレースは楽しみにしているだけに残念。好きなコースだし、去年はかなりいいタイムも出た。とにかく今晩は大会議を開き、データを分析していく。僕はスタッフたちの力を全面的に信頼している。彼らがきっと、いつもと同じように問題を解決してくれる」
D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談
「残念ながら天候がひどすぎた。このコンディションは誰にとっても難しかった。でもバレンティーノはとても順調にスタートして、ポジションも悪くない。だから明日もこのままの調子でさらに前進し、マシンの最終調整を行う予定。コーリンのほうは問題を抱えているので、何とかしなければならない。とは言ってもまだ金曜日だから、これからデータを分析してセッティングを変更していく時間も十分にある。明日は天気が良くなって、皆が楽しんで走れることを願っている。本来のポテンシャルをすべて出し切れるようにね」
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