ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.06 6月03日 イタリア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第6戦イタリアGP
■開催日:2007年6月2日(土)予選結果
■開催地:イタリア/ムジェロ(5.245km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:19度 ■路面温度:22度
■PP:C・ストーナー(ドゥカティ/2分00秒359)
REPORT
厳しい天候変化のなか、ロッシがフロントロウ獲得
ホームGPでの6年連続優勝を狙っているフィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシは、雨のなかで行われた予選で3位を獲得、フロントロウからのスタートが決定した。一方のC・エドワーズは、ドライコンディションで行われた午前中のフリープラクティスではいくらか向上が見られたが、午後からの予選ではやはり調子が上がらず16位に終わった。
予選は非常に難しいコンディションのもとで行われた。スタート時点で路面は濡れていたものの、強い風の影響があり急速に乾いていく状況。それに連れて各ライダーのラップタイムも上がっていった。ところがセッション後半を迎える頃になって再び激しく雨が降り出したためピットイン。幸い雨は長く続かず、再度コースに戻るとロッシは、それまでの8位から一気に順位を上げていった。フルウエットのタイヤを装着したロッシが、徐々に乾いていく路面コンディションのなかで安定した走りを見せ、ラスト2周目でついには2分01秒695のベストラップを記録。前回のウイナーのC・バーミューレン(スズキ)にコンマ3秒差で3位。ポールポジションは現在ランキングトップのC・ストーナー(ドゥカティ)で、2分00秒359。16位のエドワーズは6列目スタート。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・ストーナー | Ducati Marlboro Team | Ducati | 2'00.359 |
2 | C・バーミューレン | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 2'01.381 |
3 | V・ロッシ | FIAT Yamaha Team | Yamaha | 2'01.695 |
4 | O・ジャック | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 2'01.709 |
5 | L・カピロッシ | Ducati Marlboro Team | Ducati | 2'01.797 |
6 | M・メランドリ | Honda Gresini | Honda | 2'02.001 |
7 | R・ド・ピュニエ | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 2'02.443 |
8 | D・ペドロサ | Repsol Honda Team | Honda | 2'02.776 |
9 | J・ホプキンス | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 2'02.932 |
10 | A・バロス | Pramac d'Antin | Ducati | 2'03.025 |
11 | A・ホフマン | Pramac d'Antin | Ducati | 2'03.920 |
12 | 中野 真矢 | Konica Minolta Honda | Honda | 2'04.185 |
13 | N・ヘイデン | Repsol Honda Team | Honda | 2'04.353 |
14 | C・チェカ | Honda LCR | Honda | 2'04.971 |
15 | T・エリアス | Gresini HONDA | Honda | 2'05.592 |
16 | C・エドワーズ | FIAT Yamaha Team | Yamaha | 2'06.254 |
17 | S・ギュントーリ | Tech3 Yamaha Team | Yamaha | 2'06.426 |
18 | K・ロバーツJr | Team Roberts | KR212V | 2'06.660 |
19 | Ku・ロバーツ | Team Roberts | KR212V | 2'07.571 |
COMMENT
V・ロッシ選手談(予選3位/2分01秒695/20周)
「フロントロウを獲得できたので満足しているよ。だって今日の天気はまるで“カジノ”みたいで、何が起こっても不思議はなかったんだから。ウエットタイヤでスタートしたときは、すべてがとても順調。その後、風が出てきて少しずつ乾いてきたので、ラップタイム向上を狙っていった。このときのためにと硬めのリアを履いていたのだが、セッション中盤頃にまた雨が降り出してピットイン。その時点で8番手だったが、再び雨が止んだので急いで出ていきタイムアタックを開始。フルウエットの状況でマシンは非常に好調で、路面が乾くにつれてタイムはどんどん上がっていった。これでレイン用のタイヤも良いものが見つかったので、ウエットでもドライでも大丈夫。でも明日はやはり晴れてほしいね。僕たちライダーのためにも、そして丘の上でキャンプをしているファンのためにもね。今回はフロントロウに並べたことがとても重要。後は明日の天気を見守り、どっちになっても良いレースができるよう願っている」
C・エドワーズ選手談(予選16位/2分06秒254/20周)
「正直なところ、何を話せばいいかわからないよ。僕は、いつもはウエットで好調に走れるんだけれど、今回ばかりはうまくいかない。コーナー進入で何もかもだめになってしまうのは、基本的に前回のル・マンと同じ症状だと思う。ウエットの場合は1秒2秒の差は説明がつくが、6秒となるとね…。明らかに普通じゃないし、がっかりだ。このコースとはやはり本当に縁がないようだよ。16位スタートじゃ、どっちにしても大変な戦いになるが、明日は何としてもドライコンディションで走りたい。今日の午前中も、ドライだったときには一定の前進が見られのだから」
D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談
「非常に難しいコンディションのなかで、バレンティーノは頑張って素晴らしい結果を出した。フロントロウに並べたことは彼にとってとても重要だ。雨のなかで8番手まで落ちてしまったときも、彼とそのスタッフたちは本当に懸命に頑張ったのだと思う。その後また路面が乾き出したときにはプッシュし続けて、ついにはフロントロウを獲得することができた。コーリンは依然として悩んでいるが、我々でこの問題を解決していきたい。明日はとにかく晴れてくれることを望む。誰にとってもそれが一番なのだから」