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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.06 6月3日 イタリア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第6戦イタリアGP
■開催日:2007年6月1日(金)フリー、2日(土)予選、3日(日)決勝
■開催地:イタリア/ムジェロ

CIRCUIT DATA

■開設:1974年
■コース長:5.245km
■レコードラップ:1分48秒969(2006年:S・ジベルナウ)
■ベストラップ:1分50秒117(2005年:M・ビアッジ)
■2006年の優勝者:V・ロッシ

REPORT

ホーム・グランプリ

MotoGP第6戦が今週末、フィアット・ヤマハ・チームのホームコース、ムジェロで開催される。この伝統あるサーキットで今回もまた、素晴らしく見応えのあるレースが展開されることとなるだろう。シーズンのなかでも最も待ち望まれた大会の一つであり、V・ロッシにとっては例年、地元ファンの熱烈な応援が期待されることもあって、より一層雰囲気は盛り上がる。

ロッシは過去の5年間、レースでの大活躍とさまざまなパフォーマンスで地元ファンを満足させてきた。2001年には雨の中のレースで転倒しているが、それ以外はここで常に優勝を果たしており、ヤマハ加入後の過去3シーズンの記録も、その輝きと勇敢さも含めて他の追随を許していない。ホームコースでの活躍という意味では、唯一、1960年代にマン島TTで5年連続優勝を果たしたマイク・ヘイルウッドがこれに並ぶ。

一方、C・エドワーズのムジェロでの成績はいくらか精彩を欠くが、今回ばかりは非常に前向きな気持ちでレースウイークを迎えようとしている。これまでの5戦中4戦でフロントロウに並ぶという好調ぶりを見せてきたエドワーズだが、前回フランスではポールポジションを獲得しながらそのチャンスを生かすことができずに大量のポイントを失うこととなってしまった。今回こそは、フリープラクティス、予選での好調を日曜日の決勝まで続けて好成績を手中にしたいところ。

ムジェロはイタリア有数の観光地フィレンツェから40分程の山間部にあり、四輪メーカーフェラーリのテストコースとしても知られる。最高速の非常に高いメインストレートをもつ、高速コースの一つ。ストレートの長さでは最長を誇る上海には61メートル及ばないものの、スピードに乗る最終コーナーとストレートへと続く長めのエントリーがあるため、早めにスロットルを開け、一つ一つシフトアップしていってもなお、6速でスロットルをさらに大きくひねるだけの時間が残される。その結果として、上海でC・ストーナーが記録した337.5km/hを上回る可能性があるのだ。また他の高速コースとは違って頻繁にアップダウンがあることと、シケインでのスピードが特徴だ。低速コーナーと高速コーナーがミックスされたコースで、低速コーナーは幅が広くさまざまなライン取りが可能となるため、ライディングスキルと同時にシャシーセッティングの正確さが非常に重要となる。

COMMENT

V・ロッシ選手談 ー “僕にとって特別な場所!”

ここムジェロで5回に渡ってMotoGP優勝を果たしてきたロッシは、1997年にはGP125で、1999年にはGP250でも優勝している。つまりはグランプリのすべてのカテゴリーで最も成功したライダーと言うことができる。今回もまたロッシにとって特別な大会になることは間違いなく、前回のフランスであったような不運が襲うことはないと、本人も非常に前向きだ。

「ル・マンは予選まで好調だったから、ストーナーとの差を埋めることができると期待していたが、残念ながら天候が味方してくれなかった。レースのあとそのままサーキットに残り、2日間のテストを行った。そしてとくにタイヤについては大きな前進が見られた。その他にも新しく改良されたエンジンを試すことができたので、そのときの成果が今回役立ってくれるだろう。

ムジェロと僕との特別な関係については誰もが知っているところだ。ヤマハ加入後の過去3年間を含めて何度も優勝しているし、そのなかには思い出に残るような素晴らしいレースもあった。今シーズンはミサノでもレースがあって、そこは二つ目のホームコースとなるが、やはりムジェロは特別。僕を待っていてくれる大勢のファン、そしてサーキット全体の雰囲気が信じられないくらい素晴らしいんだ。コースはとても長いストレートがあって激しいバトルになるだろう。そうしたなかでも今回はきっと天気が味方してくれる…。そう願っているよ!」

C・エドワーズ選手談 ー “良い意味でクレイジー!”

ロッシの大活躍とは反対に、エドワーズにとってムジェロは最も相性の悪いコースの一つと言っても良いかもしれない。これまでのベストの成績が2003年と2005年の9位だ。しかし今シーズンは、これまでのすべてのコースで好調な走りを見せているため、ここで運気を変えることができると考えている。

「ムジェロはこれまでまったくいいところがなかったんだ。でも今回こそその流れを変えたいと思っている。前回のル・マンは、ポールポジションを獲得しながらあんなことになって、チームの全員が本当に悔しい思いをした。それでもすぐに気を取り直して仕事に戻り、原因解明に努めてこられたのは良かったと思う。歯車が噛み合えば、このマシンは本当に素晴らしい走りをしてくれるのだということを、誰もがわかっている。これまでは予選でそれを証明してきたと思うが、今度からは決勝でも発揮できるようにしなければならない。そのためにも、やはり日々の練習が重要だ。

ジェロというサーキットはとにかくすごいところで、イタリアのファンはまさにクレイジー! 良い意味でね! 郊外の景色も美しくて、この素晴らしい雰囲気に思わずテンションが上がってしまうんだ。これからしばらくは、チャンピオンシップのなかでも最も大切な時期。8週間で6つのレースが行われるが、その始まりがバレンティーノのホームコースのムジェロ、そして最後が僕のホームコースのラグナセカだ。今回のムジェロ、そしてラグナセカをはじめ、その間のすべてのレースでダブル表彰台を目標にするよ!」

D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談 ー “興味深いシナリオ”

ブリビオはバトルロワイヤルを熱烈に望んでいる。そしてライダーたちもまた、ライバル、ドゥカティのホームコースでもあるここムジェロで、彼らに戦いを挑んでいく準備を整えている。ドゥカティはこれまでの5戦中3勝を果たしており、ロッシとエドワーズにとって手強い相手であることは間違いない。しかしブリビオは、YZR-M1の総合性能が二人に成功のチャンスを与えてくれるものと自信を持っている。

「当然のことながら、ムジェロは我々にとって非常に重要なレースだ。というのも6連戦の最初のレースであるということだ。バレンティーノはここで常に大成功をおさめており、ヤマハとの3年間でも優勝を果たしてきた。しかし今年は厳しい戦いも予想される。チームとしてマシンを最大限に改良するべくベストを尽くしているので、それが実を結ぶかどうか見守っていきたい。十分な力があるが、レースというものは予測できないものなんだ。

コーリンは、プラクティスと予選での好調を決勝まで続けることが課題となる。ムジェロが彼の好きなコースでないことは知っているが、この何週間か、どのサーキットでも気持ち良く走れるためのマシン作りに励んできたので、何とかうまくいってくれることを願っている。チームにとって、そしてとくにバレンティーノにとっては特別なレースになるわけだが、ドゥカティもそのホームコースでモチベーションが上がっている。間違いなく、非常に面白いシナリオになるだろう」

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