ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.01 3月10日 カタール
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第1戦カタールGP
■開催日:2007年3月8日(木)1日目総合結果
■開催地:カタール/ロサイル(5.380km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:25度 ■路面温度:42度
REPORT
フィアット・ヤマハ・チーム、800ccグランプリを完璧な形でスタート
2007年の開幕戦、カタールGPのフリープラクティスが行われ、800ccマシンで競われるグランプリの新たな時代が幕を開けた。そのなかでフィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシとC・エドワーズはそれぞれ1位と2位につけて好調をアピール。冬の間に行ってきた懸命の開発作業が実を結んだ形となった。また開幕戦がヨーロッパ以外の地で行われるのは、ロッシがヤマハでのデビューウインを飾った2004年の南アフリカ以来のこと。
2週間前にもこのコースでテストを行い好走を見せていたロッシとエドワーズ。初めてフィアット・ヤマハ・カラーを披露した今日も、800ccマシンは引き続き好調で、二人は自信を新たにしている。午前中のセッションではエドワーズがトップタイムをマークしてロッシが僅差で3位。午後からのセッションはロッシがそのほとんどでトップをキープし、エドワーズは午前中の自らのタイムを更新できず2位となった。
また、今シーズンはタイヤについてもレギュレーションが改訂され、一人のライダーがウイーク中に使用できるタイヤの本数が31本(フロント14本、リア17本)までと決められた。このことでフリープラクティスの作業の進め方を変えていかなければならなくなり、チームにはプレッシャーもあった。しかしロッシは、セットアップ決定に際してより明確さが増し、作業がやりやすくなると、これをむしろ肯定的にとらえている。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | V・ロッシ | FIAT Yamaha Team | Yamaha | 1'56.464 |
2 | C・エドワーズ | FIAT Yamaha Team | Yamaha | 1'56.665 |
3 | C・ストーナー | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'56.745 |
4 | J・ホプキンス | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 1'56.972 |
5 | C・チェカ | Honda LCR | Honda | 1'56.981 |
6 | D・ペドロサ | Repsol Honda Team | Honda | 1'56.990 |
7 | M・メランドリ | Honda Gresini | Honda | 1'57.112 |
8 | L・カピロッシ | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'57.247 |
9 | T・エリアス | Gresini HONDA | Honda | 1'57.382 |
10 | 中野 真矢 | Konica Minolta Honda | Honda | 1'57.491 |
11 | A・バロス | Pramac d'Antin | Ducati | 1'57.620 |
12 | C・バーミューレン | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 1'57.636 |
13 | R・ド・ピュニエ | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'57.686 |
14 | K・ロバーツJr | Team Roberts | KR212V | 1'57.738 |
15 | N・ヘイデン | Repsol Honda Team | Honda | 1'57.922 |
16 | A・ホフマン | Pramac d'Antin | Ducati | 1'58.021 |
17 | O・ジャック | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'58.523 |
18 | S・ギュントーリ | Tech3 Yamaha Team | Yamaha | 1'58.720 |
19 | A・ピット | Ilmor GP | Ilmor GP | 1'59.930 |
20 | J・マクウイリアムス | Ilmor GP | Ilmor GP | 2'00.125 |
21 | 玉田 誠 | Tech3 Yamaha Team | Yamaha | 2'00.188 |
COMMENT
V・ロッシ選手談(フリー走行総合1位/1分56秒464/47周)
「とても良い形でスタートすることができた。新しいシーズンが始まり、僕らは新しいスポンサーを得て新しいカラーリングを纏ったマシンを使用している。そうした状況のなかでコーリンと僕がトップに立てたことは本当にうれしい。この間ここで行ったテストも好調だったが、より重要な意義があったのはヘレステストのほう。というのは、あそこでいくつかの大きな変更を行って、マシンのことがよく理解できたからだ。今回はセッティングもうまくいって最初のセッションからハイペースで走ることができた。今日の僕のマシンには大満足で、乗りやすくてリズムもいい。そしてここカタールでのライディングがとても楽しめるんだ! またタイヤに関する新しいレギュレーションも僕にとっては良いことで、こうした決まりがあることで作業をより論理的に進められるし混乱もない。つまりより素早く物事を決定できるようになると思うんだ。とくに僕らが乗っているデリケートなグランプリマシンには、初めからしっかりとした決め事があったほうがむしろやりやすいんだ。明日もこのリズムをキープして、好調のまま決勝を迎えたい」
C・エドワーズ選手談(フリー走行総合2位/1分56秒665 /45周)
「今日はとてもうまくいったよ。素晴らしいスタートを切ることができた、と言っていいだろう。前回のここでのテストですでに良いセッティングが見つかっていたが、そのあとヘレスで変更を加えてさらに向上していた。今日はヘレスのときとほとんど同じセッティングでスタート。ほんのわずかに変更を加えただけでこれだけ好調な走りができたんだ。午前中のセッションではタイヤに関してちょっと問題もあったが、そのあとバレンティーノと相談したらすぐに解決した。タイヤのレギュレーションが新しくなったばかりで、これからはもう今までのような供給がないと思うと少し怖くなるけれど、だんだんと慣れていかなければならない。また、このコースでのもう一つの問題は、コースコンディションが日に日に変わること。でも何があっても一定の範囲内を出ないように頑張って、そして決勝のためにベストのタイヤを残しておけるようにしていなければならない」
D・ブリビオ、フィアット・ヤマハ・チーム監督談
「二人とも快適に乗れていて、良いペースを楽にキープできているので、今日はとても良かったと思う。これから最も重要になってくるのがタイヤチョイスだが、とくにレギュレーションが新しくなっているからなおさらだ。ついこのあいだここでテストを行っていることが大きな助けになってくるが、そのあとのヘレステストで見られた進化も見逃すことができない。まだ1日目であり、決勝となれば話はまた別のことになるわけだが、いずれにしても二人が1-2を決めてくれたことは大きな励みになった」
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