ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.08 6月24日 オランダ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第8戦ダッチTT(オランダGP)
■開催日:2006年6月23日(金)予選結果
■開催地:オランダ/アッセン(4.555km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:20度 ■路面温度:23度
■PP:J・ホプキンス(スズキ/1分36秒411)
REPORT
エドワーズがフロントロウ発進!
キャメル・ヤマハ・チームのC・エドワーズは午前中のフリープラクティスでトップタイムを記録。午後の予選では3番手を獲得しフロントロウからのスタートが決定した。チームメイトのV・ロッシはけがの影響があり、14周で走行を切り上げて18番手に留まった。ロッシはポールポジションのJ・ホプキンス(スズキ)から4秒ほどの差をつけられている。しかも、今晩さらに詳しい検査をすることになっており、決勝出場の可否は明日のウォームアップ後、クリニカモービルで最終チェックを受けてから決定する。
テック3ヤマハ・チームではC・チェカが今シーズン最高の8位を獲得。チームメイトのJ・エリソンも、常に目標としているチェカとの差を0.5秒まで詰めて14位につけた。開幕以来、ダンロップとともに続けてきたタイヤの開発が実を結び始めた今、残るシーズンが非常に楽しみになっている。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | J・ホプキンス | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 1'36.411 |
2 | 中野 真矢 | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'36.424 |
3 | C・エドワーズ | Camel Yamaha Team | Yamaha | 1'36.755 |
4 | N・ヘイデン | Repsol Honda Team | Honda | 1'36.758 |
5 | D・ペドロサ | Repsol Honda Team | Honda | 1'36.993 |
6 | C・バーミューレン | Rizla Suzuki MotoGP | Suzuki | 1'37.077 |
7 | M・メランドリ | Fortuna Honda | Honda | 1'37.332 |
8 | C・チェカ | Tech 3 Yamaha Team | Yamaha | 1'37.378 |
9 | A・ホフマン | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'37.399 |
10 | K・ロバーツ | Team Roberts | KR211V | 1'37.528 |
11 | R・ド・ピュニエ | Kawasaki Racing Team | Kawasaki | 1'37.556 |
12 | C・ストーナー | Honda LCR | Honda | 1'37.660 |
13 | 玉田 誠 | Konica Minolta Honda | Honda | 1'37.676 |
14 | J・エリソン | Tech 3 Yamaha Team | Yamaha | 1'38.055 |
15 | L・カピロッシ | Ducati Marlboro Team | Ducati | 1'38.060 |
16 | J・ルイス・カルドソ | Pramac d’Antin MotoGP | Ducati | 1'39.406 |
17 | I・シルバ | Pramac d’Antin MotoGP | Ducati | 1'39.496 |
18 | V・ロッシ | Camel Yamaha Team | Yamaha | 1'40.298 |
COMMENT
C・エドワーズ選手談(予選3位/1分36秒755/27周)
「ポールをとれなかったのは残念だが、今日のペースはとても良かったと思う。セッション序盤は、タイヤをいくつか試してみた。そして決勝用に選んだタイヤでとてもいい感触を確認した後、予選タイヤに換えてアタックした。36秒7という自分の記録には満足しているが、ホプキンスや中野が出した36秒4は驚異的。アタックの最終周ではストーナーとペドロサと絡んでしまった。それがなかったら、どうだったかな? でもレースペース自体は非常に良いので、明日はとても楽しみ。後はバレンティーノの回復を祈るだけ」
V・ロッシ選手談(予選18位/1分40秒298/14周)
「痛み止めを打って予選に臨んだが、右手がとても痛んでだめだった。正直なところ、この状態でのライディングはかなり難しい。手が腫れてしまっていて力が出ないんだ。できる限りの治療をしてもらっているが、数周も走るとひどい痛みが襲ってくるので、結局途中で切り上げてしまった。明日になって様子を見て、またウォームアップを走って見てから出場するかしないかを決める。どちらにしても厳しい状況だけれど…。今日は対策の一つとしてブレーキレバーを少し下げてみたけれど、今考えているのはレバーを大きくすること。明日できれば試してみたい」
D・ブリビオ、キャメル・ヤマハ・チーム監督談
「コーリンは素晴らしい仕事をしてくれた。ここまでずっとコンスタントに速く、最終的にフロントロウを獲得できたのだから、それ以上何も言うことはない。明日はきっと、優勝を目指していいレースを見せてくれるだろう。バレンティーノは残念ながらうまくはいかなかった。数周を走るのがやっとなので、今日は休ませて今晩一日の回復を待ってみることにした。もちろん出場してもらいたいとは思っているが、体のほうが大切だ。クリニカモービルのドクター・コスタが、いつものようにとても丁寧に診てくれているのでありがたい」
C・チェカ選手談(予選8位/1分37秒378/31周)
「シーズン最高のポジション。僕もチームも非常に喜んでいる。きのうからまたタイムが伸びて、今季初めての3列目スタートだ。ペースはとてもいいので、ラップライムが僕に近くてペース配分も似ている周りのライバル選手についていきたいと思っている。ラップタイムをキープする自信はあるから、きっとチャンスがあるだろう。バルセロナでは安定して走ることができたし、ここではより速く、よりライバルに接近できた。レースタイヤでのペースがとても良いので、決勝ではもしかしたら、ついてこれないライバルがいるかも・・・、とも思っている。今日また一歩前進できた。そして明日、もう一歩前へ進んでいきたい。僕はいつもと変わらず懸命にトライを続けている。でも前と違うところは、今は自信を持てるようになったこと。自分がとても速いと感じている」
J・エリソン選手談(予選14位/1分38秒005/28周)
「とても良かったと思う。目標は37秒台だったが、わずかに届かなかっただけ。それにカルロスにかなり近づけたのでハッピーだ。カルロスのものと同様いいタイヤが見つかったので、明日はきっとうまくいくと思う。ずっとレースタイヤで走って、セットアップもできたし安定している。また予選タイヤについても改良が続いていて、ダンロップは常に、さらにその先を追求し続けている。我々は学びながら少しずつここまで進んできた。ダンロップにとっては、僕らのチームと仕事をするのは初めてで、そのことを考えればこの成果は本当に素晴らしい。この数週間、とくにフレームを調整してからは、ほぼ思い通りに乗れるようになった。今は走っていて、とても楽しい。明日はただベストを尽くし、安定したタイムでレースを組み立て、カルロスに最後までついていけるように頑張りたい。それができたら最高、とても楽しみだ」
H・ポンシャラル、テック3・ヤマハ・チーム監督談
「これまでで最高のポジションを獲得して、メランドリ、ホフマンと並んで3列目につくことができた。我々のレースタイヤはとても性能が良く、耐久性もあるので決勝がとても楽しみ。予選タイヤについてもいいものが見つかり、グリッドポジションを上げるのに役立ってくれた。ジェームスのほうも、とても頑張ってシーズン最高の順位。レースタイヤでは最高のタイムを出して上位に近づいている。厳しい戦いになることは間違いないが、しっかりとポイントを獲得したいと思っている。シーズンの前半の段階でここまで進歩できてうれしい。良い方向に進んでいるので、これを次のドニントンも、さらにその先も続けていけるよう努力したい。ただ今回は、バレンティーノにアクシデントがあり非常に残念。回復を願うばかりだ」