本文へ進みます

Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

全日本トライアル選手権 IAスーパー

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。

Rd.07 11月1日 東北

RACE DATA

■開催日:2015年11月1日
■開催地:宮城県・スポーツランドSUGO
■観客:950人
■気温:17度
■天候:晴れ
■競技:8セクション×3ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:4時間30分(8セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:野崎史高(ヤマハ)/24

REPORT

黒山健一、惜しくもランキング2位
野崎史高は今季初優勝を獲得

いよいよ迎えた最終戦東北大会は今年も宮城県のスポーツランドSUGOで行われた。今季はヤマハファクトリーレーシングチームでタイトル奪還をめざす黒山健一(ゼッケン2)は、ポイントランキングトップの小川友幸(ゼッケン1)に6ポイント差をつけられているが、自身が勝って小川(友)が4位以下となれば大逆転チャンピオンの可能性はあった。ともあれ昨年も優勝でしめくくったSUGOでまずは勝つことが絶対条件となっている黒山だった。一方、野崎史高(ゼッケン3)は今季はまだ優勝がなく、最後のチャンスにすべてを賭けた。

大会当日は秋晴れの好天に恵まれ、綺麗な紅葉の下で熱戦が繰り広げられた。国際A級スーパークラスの競技は4時間30分の持ち時間で8セクションを3ラップした後、インターバルをはさんでより難易度が高く観客が見やすい場所に用意された2つのスペシャル・セクション(SS)に挑んだ。今回はセクションの難易度が低く設定され数も8つと少なめだったため、足を着いて減点されることが許されない神経戦となった。

1ラップ目は黒山と野崎がそれぞれ減点0のパーフェクトな走りでトップに立った。その後ろに小川(友)が減点1で続き、小川毅士(ゼッケン4)は減点4、柴田暁(ゼッケン5)は減点6、田中善弘(ゼッケン6)は減点7となっていた。 続く2ラップ目は黒山がまたも減点0をマークしてトップの座を堅持。野崎は第8セクションで1回足を着いてしまい減点1となったが2番手。小川(友)は減点0で、2ラップ終了時点の順位は1位黒山・減点0、2位野崎・減点1、3位小川(友)減点1。 3ラップ目は黒山が第2セクションで1回足を着き減点1。野崎と小川(友)はそれぞれ減点0で回り、なんとトップ3がともに減点1で横一列にならぶ驚異的な大接戦となった。ただし、3ラップにかかった時間は黒山が最も短く、次に野崎、さらに小川(友)の順。クリーン数などもふくめ全く同点の場合は、早くゴールした者が上位になるルールで、黒山はそれを見越して早回りしたのだった。

足を着いた者が負ける、しかし難易度は高い。SS1つ目のセクションは、最後の急斜面の上りが勝負どころだった。ここを最初に走った野崎が見事にクリーン(減点0)。次に挑んだ黒山もクリーンかと思われた、ところがなんと最後の上りで転倒、減点5となってしまった。続く小川(友)はクリーン。勝負はついにSS2つ目の最終セクションまでもつれこんだ。ここは最後の巨大タイヤを横から上がるところが難関だが、野崎が減点1で突破。黒山はまさかの失敗。小川(友)も減点5となった。結果、野崎が今季初優勝を獲得、昨年の第3戦九州大会以来1年ぶり・通算5勝目をマークするとともに今年から新たに投入された2サイクルエンジンのTYS300Rに初の勝利をもたらせた。誰が勝ってもおかしくない大接戦だったが、土壇場でミスが続いた黒山は3位で、3年連続で惜しくもランキング2位となり来季の雪辱を誓っていた。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン 減点/クリーン
1 野崎史高 YSP京葉×KEN OKUYAMA Yamaha 減点2/クリーン24
2 小川友幸 HRCクラブMITANI Honda 減点6/クリーン24
3 黒山健一 ヤマハファクトリーレーシングチーム Yamaha 減点11/クリーン23
4 小川毅士 So7Wise Beta Team Beta 減点17/クリーン19
5 柴田暁 HRCクラブMITANI Honda 減点23/クリーン15
6 野本佳章 モトベント&Beta Beta 減点43/クリーン11
7 吉良祐哉 チーム ナミタ Gasgas 減点44/クリーン9
8 田中善弘 So7Wise Beta Team Beta 減点49/クリーン14
9 斎藤晶夫 Honda ブルーヘルメット Honda 減点59/クリーン7
10 砂田真彦 オートテクニックスポーツ Honda 減点77/クリーン2
11 加賀国光 トライアル エクスチェンジ Gasgas 減点80/クリーン4
12 成田亮 ハザードブレーカーズBETA Beta 減点87/クリーン4
13 藤原慎也 Trial team Fujiwara&ぱわあくらふと Ossa 減点92/クリーン4

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 小川友幸 Honda 129
2 黒山健一 Yamaha 121
3 野崎史高 Yamaha 108
4 小川毅士 Beta 97
5 柴田暁 Honda 75
6 田中善弘 Beta 68
7 野本佳章 Beta 60
8 加賀国光 Sherco 34
9 成田亮 Beta 30
10 吉良祐哉 Gasgas 29

COMMENT

野崎史高選手談(1位)

「今日は集中力勝負で、集中力を切らさずに行けました。SUGOで勝ったのは久しぶりで、超うれしいです。シーズン中盤の結果があまり良くなかったので、終わり良ければすべて良し。黒山選手は早回りする作戦だったと思いますが、僕はどこかでミスする気がしていたのでじっくり走りました。結果オーライですね。今年はSS勝負で何度も泣いているので、最後に勝てて良かった。来年に向けて良いシーズンオフを迎えられます。来年は勝てる状態を持続して、チャンピオンめざして頑張ります」

黒山健一選手談(3位)

「非常に残念ですが、今年のしめくくりでこういう結果になったので、こういう状態が一年続いた気がします。早回りはとくに意識していませんでしたが、セクションが空いていたのでどんどんトライしていきました。SSは2つともクリーンできると思っていましたが、結果的に失敗して非常に残念でした。1つ目のSSは右手が外れてしまいました。2つ目は今シーズンの自分を表すような終わり方になりました。3年連続でチャンピオンを取れていないので、気をひきしめて変更するところは変えて、また来年頑張ります」

木村治男監督談

「野崎選手は今年結果がうまく出ずに悩んでいたこともあったと思いますが、最後の最後に優勝と2サイクルマシンも初優勝で良いしめくくりができて良かったと思います。黒山選手もSSまでは三つ巴の戦いで、最後にほんのちょっとしたミスで減点を取ってしまったのですけれども。僕の責任もけっこうあるので、マシンの面とかで彼を少しでも助けてあげたいと思っています。また来年、今度こそ取り戻すぞとモチベーションが上がるようにしたいと思います。本当に接戦なので、あとちょっと僕たちが助けられれば彼らは優勝できるわけですから。今年一年応援してくれた皆さんにお礼を言いたいのと、また来年は新たなスタートを切れるようにしたいと思っていますので、引き続き期待と応援をよろしくお願いしたいと思います。悔しさをモチベーションに変えて頑張ります」

ページ
先頭へ