全日本ロードレース選手権 JSB1000
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどJSB1000に関する情報をお届けします。
Rd.08 10月18日 岡山
RACE DATA
■大会名称:2015年 MFJ 全日本ロードレース選手権 第8戦スーパーバイクレース in OKAYAMA
■カテゴリ:JSB1000
■開催日:2015年10月18日(日)
■会場:岡山国際サーキット(3.703km)
■周回数:24周
■天候:晴れ ■コース:ドライ
■観客数:5,700人
■PP:中須賀克行(1分27秒182/Yamaha)
■FL:中須賀克行(1分28秒532/Yamaha)
REPORT
中須賀克行が5戦連続ポールポジション獲得!
5連勝とともに岡山国際で5年連続優勝し4連覇に王手
YAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行が、岡山国際で行われた全日本ロードレース第8戦で、予選から完璧なライディングを披露。全日本ロードレースで5戦連続ポールtoウィン、岡山国際では5年連続で優勝を遂げ、全日本最高峰クラス、前人未到の4連覇に王手をかけた。
10月16日(金)の練習走行で、前年に中須賀自身が打ち立てたコースレコードを非公式ながら上回ると、17日(土)の公式予選では1分27秒182という驚愕のタイムを記録。従来レコードタイムを1秒2も上回りポールポジションを獲得。
18日(日)の24周の決勝レースでは、絶妙なスタートを切ってホールショットを奪った中須賀は、オープニングラップにして2番手の柳川明(カワサキ)に1秒4の差をつける。そして13周目に高橋巧(ホンダ)が柳川をパスして2番手に上がるが、この段階で中須賀は高橋に11秒の大差を築いていた。
その後、ラップ遅れが出て一時的に中須賀のラップタイムが落ちる場面もあったが、1分29秒台を維持しながら周回を続けると、今季5度目のポールtoウィンを達成。岡山国際では5年連続での勝利となった。
一方、予選6番手からスタートしたYAMALUBE RACING TEAMの野左根航汰は、スタートでやや出遅れたもののオープニングラップを6番手で戻ってくる。そして3周目に加賀山就臣(スズキ)、6周目に中冨伸一(ヤマハ)、さらに17周目に柳川をパスすると3位でチェッカーを受け、今季3度目の表彰台に立った。また、YAMALUBE RACING TEAMの藤田拓哉は10位でレースを終えている。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 中須賀 克行 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | Yamaha | 35'46.608 |
2 | 高橋 巧 | MuSASHi RTハルク・プロ | Honda | 36'06.739 |
3 | 野左根 航汰 | YAMALUBE RACING TEAM | Yamaha | 36'09.154 |
4 | 柳川 明 | TeamGREEN | Kawasaki | 36'12.052 |
5 | 中冨 伸一 | HiTMAN RC甲子園ヤマハ | Yamaha | 36'13.027 |
6 | 山口 辰也 | TOHORacingwithMORIWAKI | Honda | 36'15.517 |
7 | 浦本 修充 | MuSASHi RTハルクプロ | Honda | 36'20.593 |
8 | 加賀山 就臣 | Team KAGAYAMA | Suzuki | 36'26.047 |
9 | 渡辺 一樹 | TeamGREEN | Kawasaki | 36'40.070 |
10 | 藤田 拓哉 | YAMALUBE RACING TEAM | Yamaha | 36'44.263 |
11 | 伊藤 勇樹 | 41Planning.Global communication | Yamaha | 36'47.924 |
12 | 秋吉 耕佑 | au & テルル・Kohara RT | Honda | 36'51.693 |
13 | 渡辺 一馬 | au & テルル・Kohara RT | Honda | 36'58.017 |
14 | 今野 由寛 | Moto Map SUPPLY | Suzuki | 37'00.419 |
15 | 亀井 雄大 | Honda鈴鹿レーシングチーム | Honda | 37'11.576 |
16 | 吉田 光弘 | Honda熊本レーシング | Honda | -1 Lap |
17 | 寺本 幸司 | Team Tras 135HP | BMW | -1 Lap |
18 | 中津原 尚宏 | オートテクニックスポーツPGR | Honda | -1 Lap |
19 | 武石 伸也 | CONFIA Flex Motorrad 39 | BMW | -1 Lap |
20 | 清水 郁巳 | HondaDream高崎B'WISE RT中央前橋 | Honda | -1 Lap |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 中須賀 克行 | Yamaha | 147 |
2 | 高橋 巧 | Honda | 107 |
3 | 野左根 航汰 | Yamaha | 92 |
4 | 渡辺 一樹 | Kawasaki | 91 |
5 | 津田 拓也 | Suzuki | 79 |
6 | 山口辰也 | Honda | 79 |
11 | 中冨 伸一 | Yamaha | 53 |
15 | 藤田拓哉 | Yamaha | 42 |
16 | 伊藤勇樹 | Yamaha | 39 |
COMMENT
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手(優勝)
「レース内容は完璧でした。レースウイークを通じて、スタッフがYZF-R1のポテンシャルをうまく引き出してくれて、僕自身もそのマシンをうまく走らせることができました。この岡山国際は、過去に大きな怪我をしていて苦手意識があるのですが、でも相性はいい。5年連続優勝というのはそうそうできることではないですからね。ここで勝てたことで、最終戦に自信を持って臨むことができます。前人未踏の4連覇がかかりますが、しっかりと力を出し切ることができれば、いいレースができると信じています」
吉川和多留監督
「常に上の成績を狙うファクトリーチームにとって、完璧という言葉は使いたくはありませんが、今回の中須賀選手のレースはまさに完璧でした。金曜日の走り出しで自分の持つコースレコードを上回り、予選では我々も驚くほどのタイムを記録してくれました。そして決勝レースではスタートからの独走優勝。チームスタッフも完璧に中須賀選手をサポートし、マシンもいい形で仕上げることができました。次戦はいよいよ最終戦となりますが、2レースともに気持ちを引き締めて臨みます。そして応援していただいているファンのみなさん、関係者の方々と、最高の結果を分かち合いたいと思っています」
YAMALUBE RACING TEAM
野左根航汰選手(3位)
「スタートで出遅れて、第1コーナーから第2コーナーにかけてライン取りがうまくいかずにペースを乱してしまいました。レース終盤ではタイヤのグリップが厳しくなり、無理ができない状態になりましたが、また表彰台に立つことができました。次は最終戦なので、この一年で学んだことをすべて出し切って、2位以上の成績を残したいです」
藤田拓哉選手(10位)
「行きたい気持ちはあるのに、なかなか行けない。気持ちが空回りしているし、マシンとのリズムも噛み合っていない感じで、フラストレーションが溜まりました。開幕前の鈴鹿サーキットでのテストで怪我をして、3レースを欠場。ここでの遅れが大きかったのですが、次戦はその鈴鹿サーキット。マシンのセッティングも進んでいるので、改めて鈴鹿サーキットほ走ることで、もう一度自分を試そうと思っています」
難波恭司監督
「厳しく言えば、野左根選手はすでに3位には入った経験があるので、満足することはできません。これよりも上、すなわち2位、そして優勝するために何が足りないのかを、ライダーを含めてチームで考えなければなりません。藤田選手は10位でレースを終えましたが、これも想定内で、事前テストからレースウイークで大幅なアップデートはできないということです。野左根選手、藤田選手ともに、それぞれの課題をしっかりと、そして冷静に考えていかなければなりません。次戦は最終戦になりますが、そのレースウイークで野左根選手は20歳の誕生日を迎えます。成人としての戦いになりますが、この環境を大切にして、さらに飛躍してもらいたいと思っています。応援していただいたファンのみなさん、そして関係者の方々に感謝いたします」