全日本ロードレース選手権 JSB1000
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどJSB1000に関する情報をお届けします。
Rd.02 4月26日 オートポリス
RACE DATA
■大会名称:2015年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第2戦オートポリス
■カテゴリ:JSB1000
■開催日:2015年4月26日(日)
■会場:オートポリス(4.674Km)
■周回数:19周
■天候:晴れ ■コース:ドライ
■観客数:11,821人
■PP:中須賀克行(1分47秒810/Yamaha)
■FL:高橋 巧(1分48秒431/Honda)
REPORT
中須賀克行が今季初優勝!
新型YZF-R1そして新体制YAMAHA FACTORY RACING TEAMの記念すべき1勝!
ポールポジションからスタートした「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の中須賀克行だが、第1コーナーでは渡辺一樹(カワサキ)、「YAMALUBE RACING TEAM」の野左根航汰に次ぐ3番手で進入する。しかし第1ヘアピンで野左根をパスした中須賀は、2周目に入った第1コーナーで渡辺をパスしてトップに立つ。また、中須賀と同様に野左根も第1コーナーで渡辺をパスして2番手に浮上すると、さらに野左根はこの周の第2ヘアピン進入で中須賀をもパスしてトップに躍り出る。
野左根は5周目まで首位の座をキープするが、6周目に他車と接触して転倒。怪我はなかったが、そのままリタイアとなってしまった。この6周目をトップで終えたのは渡辺だったが、中須賀が0.1秒差で渡辺を脅かし、さらに中須賀の後方に高橋巧(ホンダ)が8周目頃から迫り始める。
レースは、渡辺、中須賀、高橋の順で周回が進むが、16周目の第1コーナーで中須賀が渡辺に仕掛けてトップに浮上。その後、中須賀は渡辺に隙を与えずにトップのままチェッカー。新型YZF-R1、そして新体制の「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」にとって記念すべき1勝となった。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 中須賀 克行 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | Yamaha | 34'35.132 |
2 | 渡辺 一樹 | TeamGREEN | Kawasaki | 34'35.569 |
3 | 高橋 巧 | MuSASHi RTハルク・プロ | Honda | 34'38.515 |
4 | 山口 辰也 | TOHORacingwithMORIWAKI | Honda | 34'44.738 |
5 | 津田 拓也 | ヨシムラスズキシェルアドバンス | Suzuki | 34'49.949 |
6 | 浦本 修充 | MuSASHi RTハルクプロ | Honda | 34'50.165 |
7 | JOSH HOOK | F.C.C.TSR Honda | Honda | 34'57.953 |
8 | 柳川 明 | TeamGREEN | Kawasaki | 35'06.367 |
9 | 中冨 伸一 | HiTMAN RC甲子園ヤマハ | Yamaha | 35'11.334 |
10 | 今野 由寛 | MotoMap SUPPLY | Suzuki | 35'29.970 |
11 | 酒井 大作 | CONFIA Flex Motorrad 39 | BMW | 35'38.919 |
12 | 秋吉 耕佑 | au & テルル・Kohara RT | Honda | 35'42.083 |
13 | 出口 修 | TRICK STAR Racing | Kawasaki | 35'45.712 |
14 | 寺本 幸司 | Team Tras 135HP | BMW | 35'47.333 |
15 | 渡辺 一馬 | au&テルル・Kohara RT | Honda | 35'51.924 |
16 | 伊藤 勇樹 | 41Planning.Global communication | Yamaha | 35'54.530 |
17 | 吉田 光弘 | Honda熊本レーシング | Honda | 35'54.854 |
18 | 小島 一浩 | Honda熊本レーシング | Honda | 36'03.935 |
19 | 児玉 勇太 | Team Tras 135HP | BMW | 36'13.282 |
20 | 武石 伸也 | CONFIA Flex Motorrad39 | BMW | 36'33.044 |
DNF | 野左根 航汰 | YAMALUBE RACING TEAM | Yamaha | 14Laps |
RIDERS RANKING
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 中須賀 克行 | Yamaha | 47 |
2 | 渡辺 一樹 | Kawasaki | 42 |
3 | 津田 拓也 | Suzuki | 41 |
4 | 高橋 巧 | Honda | 38 |
5 | 山口辰也 | Honda | 32 |
6 | JOSH HOOK | Honda | 29 |
9 | 中冨 伸一 | Yamaha | 25 |
12 | 野左根 航汰 | Yamaha | 16 |
19 | 伊藤 勇樹 | Yamaha | 5 |
COMMENT
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
中須賀克行選手談(優勝)
「開幕戦の鈴鹿で勝てなくて悔しい思いをしたけれど、その後にマシンも戦闘力を向上していたので、相性のいいオートポリスでは絶対に勝ちたいと思っていました。金曜日に、マシンはかなりいい形で仕上がりを見せていましたが、そのマシンは土曜日のアクシデントで大きなダメージがあり、決勝はスペアカーでの戦いになりました。ただ、スタッフがうまくマシンを仕上げてくれて、これが勝利につながったのだと思います。また、地元九州で仲間の応援も励みになりました。この優勝はチーム一丸となっての勝利だし、さらに士気が高まるので、次のツインリンクもてぎも優勝できるようにがんばります」
吉川和多留監督談
「オートポリスの事前テストで、マシンの方向性を改めないといけないと考えていました。開幕戦の鈴鹿後にマシンはいい形で改良が進み、オートポリスのレースウイークを迎えました。ただ、土曜日の予選でアクシデントにより中須賀選手は転倒して、マシンはかなりのダメージを受けてしまったので、マシンの最終チェックがしっかりとできないまま中須賀選手を決勝レースに送り出すことになりました。今回の優勝は、中須賀選手の技量と経験によるところが大きいです。今後は、さらにマシン開発を進めて、中須賀選手が無理をすることなく勝てるマシンに仕上げていきます。応援していただいた関係者およびファンのみなさんに感謝しています。ありがとうございました」
YAMALUBE RACING TEAM
野左根航汰選手談(DNF)
「国内最高峰のJSB1000でトップを走れたというのは、とても大きな自信になりました。これで僕自身にもチームにも勢いがつくし、このペースで今後のレースでも走れるように頑張ります。ただ、転倒してしまってリザルトを残せなかったのは残念だし悔しいです」
難波恭司監督談
「野左根選手がレース中に転倒してしまいましたが、怪我がなく安心しました。その野左根選手は、4周にわたりトップを走行しましたが、若いライダーがトップをキープするというのはこれまでになかった光景で、私ももちろんですが、観ているファンの方々もドキドキしたのではないでしょうか。こうしたワクワク感を創り出すのも我々ユースチームの意義であり価値観でもあります。結果は、転倒リタイアという残念なものとなりましたが、新しい風を起こしたのは間違いなく、今後も野左根選手には思い切り走ってもらいたいと思っています。もちろん藤田拓哉選手がここに加わっていればチームとしては最高なのですが、復帰にはもうしばらく時間がかかりそうです。応援していただいた皆様に感謝いたします。ありがとうございました」