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全日本モトクロス選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本モトクロス選手権 IAに関する情報をお届けします。

Rd.01 4月9日 九州

RACE DATA

■大会名称:2017全日本モトクロス選手権第1戦九州大会
■開催日:2017年4月9日(日)
■会場:熊本県・HSR九州
■レース時間:(25分+1周)×2ヒート
■天候:曇り時々雨 ■観客数:5,130人

REPORT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM始動、3つの表彰台で好スタート!

新体制となった「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」が、2017シーズンを九州大会よりスタート。ライダーはエースの平田優が新型ファクトリーマシン「YZ450FM」でIA1に、若手を育成する「YAMALUBE RACING TEAM」から昇格した渡辺祐介がファクトリーマシン「YZ250FM」でIA2に参戦した。土曜日からの雨によりマディコンディションの中で行われたレースでは、IA1で平田が第1ヒート3位、IA2では渡辺が2/3位を獲得し、チャンピオンに向けて幸先の良いスタートを切った。

IA1:平田が第1ヒートで3位表彰台、総合4位を獲得

ヤマハに加入して5シーズン目、チャンピオン候補としての実力を持ちながら、度重なる不運でシーズンを通し戦うことができなかった平田。ヤマハとしても、平田のチャンピオン獲得に向け、満を持して新型ファクトリーマシン「YZ450FM」を投入。念願のチャンピオン獲得を目指し全9戦18ヒートの激戦をスタートした。

レースは、前日からの雨によるコースコンディション悪化のため、30分+1周から25分+1周に短縮されて行われた。注目の第1ヒート、スタートで早速、新型YZ450FMがその実力を発揮する。並びかけるディフェンディングチャンピオンの成田亮(ホンダ)を抑え、平田のホールショットを決めたのだった。
1周目は成田が制し、これに平田、山本鯨(ホンダ)、小島庸平(スズキ)が続く。2周目にトップの成田がミス。これを見逃さず平田がすかさず先頭へ。ところが3周目、平田は再スタートを切った成田にかわされ2番手に後退する。ハイペースで周回を刻む成田から徐々に遅れをとった平田は6周目、今度は追い上げてきた山本に先行を許し3番手となる。
これで集中力が切れる可能性もあったが、平田は踏ん張りを見せる。火山灰と雨が混じった重い土の中に多くのトラップが潜むコースを丁寧に走りきり、成田、山本に続いてチェッカー。優勝には届かなかったものの、シーズン最初のレースを3位表彰台と幸先の良いスタートを切った。

第2ヒートは、スタートで遅れをとってしまう。そこから挽回したいところであったが、ペースの違うライダーに捕まり上位4台のトップグループから、大きく離され6番手で2周目へ。その前半は、一人かわすも、一人に抜かれるなど、リズムをつかむことができない状況が続く。
しかし中盤、一気にリズムをつくるとペースアップ。前方5番手の新井宏彰(カワサキ)に接近して一気にかわすと、さらに前を行く星野優位(KTM)も飲み込んで、わずか2周で4番手へ浮上した。しかしここから3番手には大きく離されており挽回できず、そのまま4位でレースを終えた。優勝はラストラップで逆転した山本、2位は成田、3位は小島となった。

IA2:渡辺が2/3位、両ヒートで表彰台登壇!

昨シーズン、IAクラス自己最高となるランキング3位を獲得。着実に成長を遂げてファクトリーに昇格。シーズンオフは例年行っているアメリカ合宿をこなし、ファクトリーマシン「YZ250FM」とともに全日本に臨んだ。

第1ヒートは、IA1と同様、前日からの雨によるコースコンディション悪化のため、30分+1周から25分+1周に短縮されて行われた。注目のスタート、完璧とは言えないまでも、混戦の1コーナーを上位でクリアすると、古賀太基(ホンダ)に続く2番手で1周目を終える。序盤は古賀の背後につきトップを狙うが、少しずつ離され、さらに6周目走行中に転倒。これでトップとの差が開いてしまう。
それでも集中力を切らすことなく、最後まで安定した走りを披露し2位でチェッカー。ファクトリーライダーとしてシーズンの初レースを表彰台で終えた。なお、3位は小川孝平(ホンダ)となった。

第2ヒートは、天候こそ回復したものの、依然としてコースはマディ。その中で渡辺はスタートで出遅れるが、1周目を終えるまでにポジションを上げて3番手で2周目に入る。トップは小川、2番手には古賀がつけたが、その古賀から約6秒のビハンインドを背負い2周目に入った。すぐに追い上げに入るが、ジャンプの飛び出しで足を取られタイムをロスするなどリズムを崩すと同時に、上位2人のペースが速く少しずつ離されてしまう。
一方、後方との差は確実に開き3番手はキープ。トップの2人には届かなかったが、最後まで後方は寄せ付けずに3位でチェッカー。目標の優勝には届かなかったものの、両ヒートで表彰台を獲得。シーズン最大の目標となるチャンピオンに向け好スタートを切った。なお、古賀が2連勝、小川が2位となった。

レディース:本田七海が3位表彰台を獲得

2015年のチャンピオン、安原さやが予選でアクシデントにより決勝進出を逃す波乱の幕開けとなったレディース。変わって、昨年ランキング6位の本田七海(TEAM KOH-Z)が、ショートカットコースで行われたマディのレースで3位表彰台を獲得した。

決勝はコースが短くなったことにより、バックマーカーが多数発生するさらに難しいレースとなる。その中で本田は、1周目を4番手で終えるが2周目に5番手にダウン。しかし4周目に4番手に帰り咲くと、バックマーカーが多数現れる中でペースを守り着々と周回を重ね前方との差を詰める。そして最終ラップ、3番手を捉え一気に抜き去ると、最後までポジションを守ってチェッカー。開幕戦から表彰台を獲得し、幸先の良いスタートを切った。優勝は久保まな(スズキ)、2位は竹内優菜(ホンダ)

次回の第2戦関東大会は、4月22日に開幕、23日に決勝が行われる。

IA1 RESULT Heat.1

IA1 RESULT Heat.2

IA1 RIDERS RANKING

IA2 RESULT Heat.1

IA2 RESULT Heat.2

IA2 RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM
平田優選手談(IA1:3位/4位:総合4位)

「今回、新型マシンを投入しました。事前テストを含めチームは最大限のサポートをしてくれたのですが、それでもまだ自分のものにできていな状態で開幕に臨むこととなりました。このようなことはあまりないので、不安が大きかったのは確かです。そういった中で、ヒート1はスタートが決まったものの、ライバルが速くポジションを守れませんでした。ヒート2はスタートの遅れが敗因。序盤にペースの違うライダーに捕まりリズムを崩しました。それでも成績は、ベストではありませんが良かったと判断しています。手応えをつかんだレースといえば良いでしょうか。例えばヒート1のスタートのように、合わせられればしっかりと応えてくれる潜在能力の高いマシンであることもわかりました。昨年もそうでしたが今年も序盤は着実に上げていくシーズン。マシンの信頼感を一段上げ、次は両ヒートで表彰台がターゲット。これからです」

渡辺祐介選手談(IA2:2位/3位:総合3位)

「これまで開幕で成績を揃えることができていなかったので、今年はそれができたのは良かったのですが、今日の成績だけで言えば、悔しいという言葉しか見つかりません。ヒート1は良いスタートが切れたのですが、遅いライダーを抜くときのラインが悪く遅れをとったし、転倒もありました。ヒート2はスタートがすべてでした。1周目から上位陣に離されてしまったのが大きかった。ただし、総合的に見ればライバルが自分よりも速かったということで、受け入れるしかありません。次の関東は、昨年しっかりと順位を残したコースなので、今回よりもさらに上の順位で終わることが目標になります。ファクトリーライダーとしてチャンピオンが僕の使命。プレッシャーがないといえば嘘になりますが、最終的にタイトルが獲れるように進んでいきます」

田島久誌監督談

「渡辺選手は得意ではないコンディションに少し苦しみました。ドライであれば自信を持っていける。それがマディでは苦手意識がある状況で、それが成績に出てしまった感じです。しかし、優勝こそ逃しましたが、レースの流れを考えマネジメントできる力を見せてくれたのは頼もしいところ。また、ファクトリーというプレッシャーもあったと思います。マディを克服し、チームの色に慣れていけば必ず結果はついてくるでしょう。平田選手は新型マシンということで、乗り込みもしてきましたが、まだ自分のものになっていない状況でこの開幕に臨みました。その中での成績としては最低ラインをクリアしてくましたし、平田選手なりのステップを踏んだレースになったと思います。それでも、彼らの上にライバルがいます。シーズンを通して、追いつき、ひっくり返す必要がある。2人ともにチャンピオンに向け、しっかりとステップを踏んでいってほしいし、チームもその手助けを全力で行っていきます」

TEAM KOH-Z
本田七海選手談(レディース:3位)

「シーズンオフは250や125などで走り込み、アメリカでも走る機会を作ってもらうなど、勝つための準備をしてきました。そうした過程を考えると3位という結果には満足できません。それに、年齢が同じでライバルと見ている久保選手が優勝したことを考えると、とても悔しいです。評価できるとしたら終盤に順位を上げたこと。昨年までは後半に疲れが出たり、ミスして順位を落とすことが多かったのですが、今回は順位を上げることができ、やってきた成果は感じられました。今年は第一に表彰台に立ち続けることが目標なので、関東大会でも継続しなければなりませんし、その中で優勝は絶対にしたい。そして最後にはチャンピオンになっていたいと考えています。まずは第一歩を踏み出せました」

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