AMAスーパークロス
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどAMAスーパークラスに関する情報をお届けします。
Rd.14 4月20日 ナッシュビル
RACE DATA
2024 AMAスーパークロス 第14戦ナッシュビル大会
開催日:2024年4月20日(土)
開催地:テネシー州ナッシュビル
会場:ニッサン・スタジアム
REPORT
テネシー州ナッシュビルのニッサン・スタジアムで開催されたAMAスーパークロス450SX第14戦で、Monster Energy Yamaha Star Racingのイーライ・トマックとクーパー・ウエブがそれぞれ2位と3位に入り、今シーズン4度目となるダブルポディウムを達成した。この結果、残り3戦となった選手権で、ウエブは首位に5ポイント差で2位をキープ。トマックはレース中の最速ラップタイムを記録して2位でフィニッシュし、ランキング3位に浮上した。ジャスティン・クーパーはメインイベントをトップ15圏外からスタート。厳しいコンディションの中で奮闘し、見事6位フィニッシュを果たした。
250SX はWestに参戦するジョードン・スミスが4位でフィニッシュしてランキングトップに18ポイント差。Eastでは、ヘイデン・ディーガンが18番手からスタートして6位に入り、ランキングトップとの差を13ポイント差とした。ネイト・スラッシャーは13位。ルーキーのダクストン・ベニックはラストチャンスクオリファイヤー(LCQ)を突破してメインイベントに進出し20位。ニック・ロマノはヒートレースでクラッシュし、LCQに回ったもののメインイベント進出は果たせなかった。
450SX
トマックとウエブが2・3位でダブルポディウムを達成
金曜日にレースの会場となるスタジアムに雨が降ったため、スケジュールが短縮されてフリープラクティスが中止された。トリッキーなコンディションにもかかわらず、トマックはペースをつかみ、5番手で予選を通過した。参加したヒートレースで好スタートを決めたトマックは3番手につけると、プレッシャーを受けながらも冷静にポジションをキープし、そのまま3位。ヒートレースをへて迎えたメインイベントでトマックは素晴らしいスタートからホールショットを奪うと、レース前半をリード。レースが折り返し点を過ぎた直後、何人かのライダーが転倒したため、トマックはこれを避けるためにライン変えざるを得なくなり、2番手に後退。その後も力走したトマックだったが、トップには及ばず、今シーズン5度目の2位でフィニッシュした。
刻々と変化するコースに対してウエブは流れをつかむのに苦労していた。にもかかわらず、ウエブは予選で総合3番手、参加したヒートレースでは2位でフィニッシュと調子を上げていった。そしてメインイベントのスタートで4番手につけると、上位のライダーが転倒したことで3番手に浮上。そこからも周回を重ねるにつれ安定感をましたウエブは、再びポディウムフィニッシュを果たし、タイトル争いで貴重なポイントを獲得。450SXでこれまでに2度タイトルを獲得しているウエブは、シリーズ残り3ラウンドとなった現在、トップをわずか5ポイント差で追っている。
クーパーもトリッキーなコースに苦戦したが、いつものスタイルで予選では速さを見せて総合2番手。ヒートレースは、クーパーにとって明らかにチャレンジングなレースだったが、それでも4位に入ってメインイベントでのよいゲートピックを得た。そのメインイベントではスタートで17番手まで後退と、クーパーにとって厳しい状況となったが、それでも一歩も引かずにチャレンジを続け、6番手まで順位を上げてチェッカーを受けた。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームはこの後、ペンシルベニア州フィラデルフィアに向かい、来週末4月27日にリンカーン・ファイナンシャル・フィールドで開催されるAMAスーパークロス選手権およびスーパーモトクロスワールドシリーズ第15戦に臨む。
250SX
スミスがEast/Westシュートアウト(東西対抗戦)で4位、ディーガンが6位
スミスはいくつかの課題を抱えながらもその実力を披露。250SX Westの予選で2番手と好調な走り出しを見せると、参加したヒートレースでも2位に入った。そしてメインイベントでは、4番手でスタートし一時3番手をキープするが、転倒により6番手に後退。そこからひるむことなくプッシュしたスミスは、最終的に4位でフィニッシュラインを通過して貴重なポイントを獲得。250SX Westで首位との差を18ポイントに短縮した。
スミスと同様、ディーガンも驚異的な粘り強さを発揮して困難を乗り越え6位でフィニッシュを果たした。ディーガンは、250SX Eastの予選で4番手に入る好パフォーマンスを見せたが、参加したヒートレースではサンドセクションで転倒を喫し、8位でフィニッシュ。かろうじてメインイベントへの出場権を確保した。理想的とはいえないゲートピックにより、ディーガンはメインイベントのスタートで18番手と出遅れる。それでも屈することなく、コース上で卓越した集中力とみせて集団の中を着実に追い上げたディーガンは、6位でフィニッシュラインを通過した。
250SX Westの予選で7番手としたスラッシャーは、ヒートレースでも7位。続くメインイベントではレース序盤にクラッシュしたライダーのために行き場を失ってコースアウトし、20番手まで順位を落としてしまう。それでもひるむことなく集団の中で追い上げたスラッシャーは、13番手まで上がったところでフィニッシュした。
ルーキーのベニックとロマノは、トリッキーなコンディションの中で行われたEast/Westシュートアウトで厳しい状況に直面した。250SX Eastの予選では、ベニックが7番手、ロマノが9番手だったが、両ライダーは250SXヒートレースでクラッシュし、LCQへの出場を余儀なくされた。ベニックはLCQで力強いパフォーマンスを見せて2位でフィニッシュし、メインイベントへの出場権を獲得したが、ロマーノはLCQを突破することができず、メインベント進出は果たせなかった。ベニックはメインイベントでスタートの遅れから厳しい戦いを強いられ、懸命なライディングにもかかわらず、20位でフィニッシュするにとどまった。
Monster Energy Yamaha Star Racingチームはこの後、ペンシルベニア州フィラデルフィアに向かい、来週末4月27日にリンカーン・ファイナンシャル・フィールドで開催されるAMAスーパークロス250SX East(※東地区)第8戦およびスーパーモトクロスワールドシリーズ第15戦に臨む。
RESULT
RIDERS RANKING
CONSTRUCTORS RANKING
COMMENT
450SX
Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team
イーライ・トマック選手談(2位)
「全力を尽くしたのは確かです。素晴らしいスタートを切った後、アウト側から入れたので、第1ターンにはとてもよい角度から進入できました。何周かリードして、いくつかよいラインが得られました。ジェット(J・ローレンス)にパスされたときに、もう少しハードに争えば良かったのですが、残念ながら、転倒したライダーたちにひっかかってしまいました。全体として、2位には満足していますが、勝つためにはもう一歩前進が必要です」
クーパー・ウエブ選手談(3位)
「ナッシュビルは浮き沈みの激しい一日になりました。予選はかなりうまくいきましたし、ヒートレースでは2位。その後のメインイベントでは3番手でスタートして3位でフィニッシュ。コースは超タフで、あまり馴染めなかった印象ですが、それでもコースを最大限に活用して再び表彰台に立つことができました。この時点で必要なことですし、次の、フィラデルフィアにはさらに強気で臨むつもりです」
ジャスティン・クーパー選手談(6位)
「全体的によい一日でした。コースコンディションは一日中厳しくドライで滑りやすかったので、不意を突かれるような厳しいコースになっていました。ヒートレースではもう少しミスを少なくしたかったのですが、メインイベントではスタートで出遅れたのが痛かったですが、6位に入りました」
250SX 東西対抗戦
Monster Energy Yamaha Star Racing 250 Team
ジョードン・スミス選手談(4位)
「まずまずの一日でした。コースコンディションはタフで、常に変化し続け、最初はマディでしたが、ドライになって、コースに慣れるのが大変でした。全体としてはいいスタートが切れたし、うまく走れましたが。メインイベントでひとつミスをして表彰台を逃してしまいました。今後も取り組みを続けデンバーで戻ってきます」
へイデン・ディーガン選手談(6位)
「走り出しはとてもよかったし、これまで予選でトップに立ったことがなかったので、とても明るい感触でした。ヒートレースでは2番手につけていたのですが、転倒して、再びバイクに跨った時は11番手でした。かろうじてメインに進むことができましたけど、ちょっとヒヤヒヤでした。メインイベントでは、スタートして両側から他のバイクに挟まれてしまい、最下位まで落ちてしまいました。その後、第2ターンでのクラッシュで少し立ち往生してしまいました。それから猛チャージして6位。次のフィラデルフィアにはさらに強気で臨みます」
ネイト・スラッシャー選手談(13位)
「今夜は厳しいものになりました。1周目に不運な状況となり、序盤でよくないポジションに後退してしまいましたが、自分のライディングはまずまずだったと感じています。あとはスタートをうまく決めることですね。今日のことは忘れて、デンバーに向けて準備を進めます」
ダクストン・ベニック選手談(20位)
「全体的に大変な一日でしたが、クラッシュして怪我をした選手がたくさんいたことを思うと、フィラデルフィアに向けて準備ができることをありがたく思っています。しっかりと戦うために必要な作業に取り組みます」
ニック・ロマノ選手談
「ナイトセッションでは不運もあって、厳しい夜になりました。ヒートレースでは4番手を走行していたのですが、サンドセクションで転倒してしまい、その後に参加したLCQでは他のライダーと絡んでしまいました。言い訳はしませんが、ただ大変な週末でした。諦める気はないし、最後の2レースをよいかたちで終えるつもりです。雨と泥を考慮すれば、今夜のコースは良かったです。Dirt Worksは素晴らしい仕事をしてくれました」