AMAモトクロス
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Rd.03 6月18日 ハイポイント
SUMMARY
ペンシルベニア州マウント・モーリスで開催されたハイポイント・ナショナルで、Monster Energy Star Yamaha Racingのディラン・フェランディスがYZ450Fを駆って総合優勝を果たし450MXのランキングでも首位に返り咲いた。チームメイトのアーロン・プレシンジャーは、5/8位に入り、総合6位。クリスチャン・クレイグは何度かクラッシュを喫しながら11/10位で総合11位となった。
250MXではジャスティン・クーパーがモト2で圧勝して総合3位(5位、1位)となり、連続表彰台を達成した。チームメイトのコルト・ニコルズはモト1で2位に、モト2では5位となり総合4位。ジャレット・フライはモト1でのクラッシュから立ち直り、総合17位(29位、12位)で第3戦を終えた。
RACE DATA
開催日:2021年6月19日(土)
開催地:ペンシルベニア州マウント・モリス
会場:ハイポイント・レースウェイ
REPORT
450MX:フェランディスが今季2度目となる総合優勝でランキング首位を奪還
フェランディスはモト1で好スタートを決めるが、コースをやや外れて8番手に後退。その後、猛チャージを見せて3周目までに4番手まで挽回し、テクニカルコース、ハイポイント・レースウェイで速いラップタイムを連発する。レースが折り返し点に達するまでに、ランキングでトップを争うライバルの転倒により3番手に進出。さらにレース終了まで残り3周となったところで、前を走るライダーが転倒、これでフェランディスは2番手に浮上し、そのままフィニッシュした。
モト2ではスタート直後にトップ5圏内に入ったフェランディスは、3周目にはチームメイトのプレシンジャーをパスして3番手に上がる。だが、次の周にライバルが猛チャージにより順位を落としたが、それでも諦めないフェランディスは3番手の座を奪い返すが、再び逆転されてしまう。その後、両選手は2番手を行くライダーに追いつき、3選手によるバトルが展開されることになった。その後フェランディスは残り6周となったところでトップに躍り出るが、その後もバトルは続き2位でフィニッシュ。総合優勝を果たすとともに、ランキングでは2位と3ポイント差の首位に立った。
プレシンジャーはモト1のスタートで出遅れるが、集団の中で見事な追い上げを見せた。1周目にトップ10圏内に入ると、レース中間点までに5番手まで順位を上げ、そのままフィニッシュした。モト2には自信を持って臨んだプレシンジャーは、ホールショットをわずかに逃す好スタートを見せる。2番手につけたプレシンジャーだったが、1周目を終えたところで後続に先行を許して3番手へ。その後、複数のライダーによるバトルに飲み込まれ、チームメイト、フェランディスにパスされると、4周目には6番手へと後退する。反撃を試みるプレシンジャーだったが、流れをつかむのに苦労し、最終的に8位でフィニッシュ。総合6位となった。
クレイグはモト1で素晴らしいスタートを見せて3番手につける。だが、オープニングラップにひとつ順位を落とし、さらに数周後にクラッシュして4番手から12番手へと後退してしまう。すぐにひとつ順位を挽回したクレイグは、最後までポジションをキープして11位でフィニッシュした。モト2ではスタート直後、7番手を走行していたクレイグだが、チャレンジングなコンディションに苦戦。さらに再びクラッシュを喫して追い上げを強いられ、10位でチェッカーフラッグを受けた。これにより総合成績では11位となった。
Monster Energy Star Yamaha Racingチームはこの後、オフの週末を挟んで7月3日、ミシガン州ブキャナンで開催されるAMAモトクロス選手権第4戦に臨む。
クーパーがモト2の優勝し総合3位
250MXのモト1開始前に雨が降り、参加ライダーはまったく異なる状態となったコースへの対応を迫られることになった。予選で最速ラップタイムを叩き出したクーパーは、好スタートを見せて2番手につける。トップのライダーとの差を詰めようと試みるクーパーだったが、逆に3周目に入ってすぐに後方のライダーの先行を許してしまう。その1周後、クーパーはフィニッシュライン手前でリアのバランスを失い転倒。順位を5番手まで落として再走を果たし一時4番手につけるが、最終的に5位でチェッカーを受けた。
モト2でも素晴らしいスタートを見せたクーパーは、ホールショットを奪ったニコルズの後方につけると、すぐにこれをかわしてトップに立った。その後、速いラップタイムを連発して後続グループを引き離すクーパーは、そのままモト2を圧勝で終え、総合結果では3位となった。
ニコルズはモト1で好スタートを見せてトップ5圏内につける。4番手を走行するニコルズは、3周目にチームメイトのクーパーが転倒を喫すると3番手に浮上。そこからコンスタントに周回を続けてポジションをキープする。その後、トップを行く選手の脱落により2番手に上がり、そのままフィニッシュ。今シーズン初となるモトポディウムフィニッシュを決めた。
モト2ではさらに良いスタートを見せたニコルズは、ホールショットからレースをスタート。クーパーにパスされた後はレース序盤の激しいポジション争いの中で5番手まで後退する。その後も前を行くライダーに迫るニコルズだったが、最終的に5位でフィニッシュ。シーズンベストの総合4位となった。
モト1ではフライも好スタートを見せるが、スタート直後に他のライダーに絡まれて転倒。クルーは素早い作業でバイクを修復。フライは最後尾でレースに復帰した。20歳のフライはプッシュを続け、29番手まで挽回したところでチェッカーフラッグを受けた。続くモト2では、1周目を15番手で終える。フライはプッシュし続けて12位でフィニッシュラインを通過し、総合17位で第3戦を終えた。
Monster Energy Star Yamaha Racingチームはこの後、オフの週末を挟んで7月3日、ミシガン州ブキャナンで開催されるAMAモトクロス選手権第4戦に臨む。
COMMENT
450MX
Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team
ディラン・フェランディス選手談(2/2位:総合1位)
「最高の一日でした。モト1は最高の感触というわけではなかったのですが、どうにか2位でフィニッシュすることができました。モト2のライディングははるかに良かったですね。スタートが良くなり、ライバルと激しく争って再び2位でフィニッシュしました。総合優勝して、レッドプレートも奪還。夢の実現です」
アーロン・プレシンジャー選手談(5/8位:総合6位)
「浮き沈みのある週末でした。モト1での自分のライディングには本当に満足しています。スタートは本当にひどかったのですが、その後、良い流れをつかんで5位まで挽回しました。モト2にはすごく自信を持って臨んで、スタートも良かったのですが、流れをなかなか見いだすことができず8位に沈みました。コースは本当にキツかったですね。乾いたところとソフトなところがありました。これから戻って準備して、レッドブルに備えます!」
クリスチャン・クレイグ選手談(11/10位:総合11位)
「ハイポイントは最高の一日とはなりませんでした。良いラインを見つけるのに苦労していた気がするし、何度かクラッシュもしましたけど、うまく走りきることができたところもありました。レッドブルではもっとうまくやれるよう、これから戻って準備しますが、楽しみにしています」
250MX
Monster Energy Star Yamaha Racing
ジャスティン・クーパー選手談(5/1位:総合3位)
「全体として、本当に良い一日でした。モト1ではミスをして、自ら出鼻をくじくような転倒をしてしまいました。モト2では素早く前に出て、アグレッシブにライディングしてリードを築き、その後はそれをコントロールしながら走りました。今日はコースをエンジョイできましたし、ライディングを楽しむことができました。良い感触でブレークに入れます」
コルト・ニコルズ選手談(2/5位:総合4位)
「ハイポイントではある程度、進歩があったので、文句は言えないですね。スタートは良くて、好位置につくことができたんですが、モト2では思った通りのライディングができませんでした。バイクは素晴らしかったですし、それにコンディションも良かったのですが、流れをつかんでいないとライディングがすごく大変で、それが今日のモト2の結果に影響しました」
ジャレット・フライ選手談(29/12位:総合17位)
「ハイポイントでの一日は大変でした。一日を通してちょっと苦戦していましたし、モト1のスタートでクラッシュしました。そこから苦しい戦いを強いられたのですが、モト2では12位でフィニッシュできました。この後、オフの週末があるのでいくつかのことに取り組み、7月最初の週末にミシガンでのレースに戻ります」